「先生!僕は先生のことが……!」
「ダメよ……!私は人の妻にはなれないわ、だって……」
「でも!」
そう言って私は教え子であるリカルドを置いて部屋を出た。
昔の話だ。
私はとある領主の息子と幼馴染であった。
そして彼と心通わせて恋仲になった……。
しかし私は子供ができない体質であった。
領主の妻としてはそれは許されなかった。
故に2人が結ばれる事はなく、彼はとある貴族の娘と結婚し、玉のような男の子が産まれた。
それがリカルドだった。
そして彼はそのリカルドの家庭教師として私を雇った。
すでに身寄りもなかった私を助けたかったのだろう。
私はその話を受け入れてリカルドを育てた。
彼とその妻が事故でなくなり、リカルドが一人ぼっちになってからもずっと……。
リカルドは大きくなって彼に似てきた。
かつて愛した彼とよく似た良い子に……。
だがリカルドは私を女として求めるようになった。
それはダメだと私は断った。
だが諦めずに何度も私に思いを伝えてきた。
これ以上は無理だ。
子供だったリカルドの思いを断り続けるのは。
だからこそ……、これ以上彼を迷わせる前に……。
私は自分の部屋に鍵をかけて、すぐには開かないように色々細工をした。
そして彼に向けて遺書を残し、近くにはかつて彼と別れて人生に絶望した時に買っていた毒薬がある。
ふと鏡を見るとそこには、自分でも嫌になる程女としての色気に溢れる性的な姿の自分がいる。
豊かな乳房、肉感的な唇、丸く柔らかな尻、細すぎもせず余計な肉もないお腹。
子を産めない自分がこんなにも女として体つきができているなんて、皮肉が過ぎる。
さあ……。
ああ……、薬を飲んで私は横になる……。
だんだんと意識が失われていくのが分かる。
ああ、これが死、なんだろう。
リカルド坊ちゃん……、良い領主様になってくださいね……。
「エリシア先生、目を覚ましたかい?」
!?
何故か再び意識が目覚めた時に、そこにはとある見覚えある青年がいた。
幼馴染の彼に似ている……、だが少し違う……、まさか!?
「そうだよ、僕だよ、リカルドだよ!」
そうだ、青年に成長していたがその顔はリカルド坊ちゃんそのものであった。
「やっとだ……、やっと先生とまた……!」
そう言うとリカルドは私に口付けを行う。
混乱してる中で、私の口の中にまでその舌が入ってくる。
「ああ、エリシア先生の唇はこんなに甘いんだね」
唇を離し、そう語る彼の顔は怪しい色気に溢れていて……
「あ、そこは!?あ!触られるのが!?や、やめてください!」
「ダメだよ、先生。わがまま言っちゃ」
その後もリカルドは私の首や肩などあらゆるところにキスをして甘い快感が体に走る。
それに耐えかねて私はカーテンを開けて光を浴びようとするが……
「……え?」
何故かそこにあるのは闇夜だった。
時計を見てみるが昼頃の時刻を示している。
「どうしたんですか、先生?」
「な、なんでこんなに暗い……!?」
そう尋ねたらリカルドは
「ああ!この領地は不死者の国になったんですよ!」
と平然と語った。
驚いて声も出ない。
「ああ、先生のおっぱい!大きくて子供の時からずっと目に毒でしたよ」
「あん
#9825;や、やめて!?おっぱい触られないで!?外の人に見られちゃう!?」
そのすきにリカルドは私のドレスをずらし、乳房を露出させて乳首をキスしたり、つねったりしながら私を悦ばせようとする。
「大丈夫ですよ、領民達もみーんな暖かく見守ってくれますし」
「そ、そんな事じゃなくてぇ!ど、どうしてこんな事に!?」
そういうとリカルドの目から光が消えた。
私は何かを間違えたと感じた。
「先生が!!エリシア先生が!!悪いんじゃないですか!!僕を置いていくなんて!!僕はエリシア先生が居たから頑張れたんだ!!エリシア先生が居ない世界なんて……!だから僕はエリシア先生を生き返らせる方法を探して見つけて、その為なら僕は……!」
「あ
#9825;や、やめて……!!乱暴にしないでぇ!」
私のせいだ、私のせいでリカルドは思い詰めて……。
「先生、優しくするつもりだったけど気分が変わったよ!」
「あ!?」
リカルドは私を連れ出して、かつてダンスホールとして使われていた部屋に行く。
その扉を開けると……!
「おやおや、リカルド坊ちゃん、そしてエリシア殿久しぶりです」
「ジェ、ジェームズさん?」
「あん
#9825;よ、よそ見しないでぇ
#9825;ジェームズぅぅ
#9825;」
目の前にはとある執事、若くなっているがその口調はかつてこの屋敷の老執事であった、ジェームズであった。
だがその彼も屋敷によく遊びにきていたライオット家の
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