一年間に及ぶ新婚旅行の末、自分の実家のある妻の店にやって来た北島 健二は妻との出会いのきっかけともなった親友の大城戸 栄太と飲もうと思いついた。妻に話すと酒場を使っていいという。早速、親友の家に電話をかける。
「もしもし」
「はい、大城戸です」
「え、うん?もしもし北島と言いますが、大城戸君はいますか?」
「北島君?いるから少し待ってくれないかい」
聞いた事があるようなないような声に、大城戸の家へ電話をかけた北島は少し慌てた。
「おう、もしもし、北島か」
「ああ、大城戸か?今夜うちの酒場で飲まないか?18時から予約をとってある」
「良いぞ、じゃあ夜にな」
久しぶりに友達と飲む為に色々準備した北島はさっきの謎の声に頭をひねりながら準備を始めた。
「おう、待ちかねたぞ」
北島は妻の担当していた酒場のテーブルを占拠して親友を待っていた。
「店が閉まっているから閉店しているのかと思った」
「あ、悪い悪い。説明してなかったな」
北島は今回は妻の都合でこの町にきたので店は開けていなかったのを忘れていた。
「まあいいや、早速乾杯しようぜ」
「分かった。おーい、ビールお願い」
「は〜い〜」
大ジョッキになみなみとビールをついで、しかし一滴もこぼさずにサテュロスの少女が奥から現れた。大きなバストと一緒にジョッキをテーブルに置く。
「お待たせ〜」
「おお、有難う」
「ありがとう、ところで、もう子供が出来たのか」
「阿保か、何処の世界に1年前に結婚したのにこんなに大きく成長した娘を持つんだ」
「いや、お前が行っていたのは嫁さんの実家と魔界だろう。時間がおかしい場所にでもいたのかと思った」
「違うわ。この子は嫁さんの妹だ。ま、子供は間違ってない。実は子供が出来てな」
「それはおめでとう」
頓珍漢な大城戸の言葉に北島が今回帰って来た理由を話す。親友の祝福に北島は頭をかいて照れる。
「時間が速い場所と言うのも間違いじゃなくてそう場所もあった、それはともかくもうお腹が大きくてさ、流石に酒場の仕事はきついから応援に来てもらった。嫁さんの何番目だっけ?妹の小枝ちゃんだ」
「は〜い。チーママの小枝で〜す」
軽く手を振って小枝がアピールする。
「どうもよろしく。大城戸 健二です」
大城戸が挨拶を返すと小枝は笑って奥に引っ込んだ。
「まあ何だ、もう少ししたら酒場も再開するからよろしくな」
「ここは珍しい酒があるから閉店しないのは有難いな」
二人はジョッキを飲み干した後はちびちびとテーブルに並んでいた酒を開ける。
「おお、そう言えば、お前の家に電話をかけたら聞いたことがあるようなないような女性の声がしたけど、あれは誰だ」
北島はさっき気になった事を聞いてみる。
「あ、あれか。あれはトシちゃんだ」
「トシちゃん?」
「ほら、俺達の幼馴染みの」
「ああ、トシちゃん。何でお前の所にいたんだ」
北島は幼馴染の顔を思い出す。
「その前にちょっと聞くが、お前トシちゃんの家は何処か知ってるか?クラスとか学年とか」
「え、えっ」
大城戸の質問に北島は記憶を探る。しかし全く思い出せない。
「いかん、飲み過ぎか、全く思い出せない」
「いや、それでいいんだ。俺も最近分かった事だけど、トシちゃんはぬらりひょんだったんだ」
「何!」
結婚するほど齢をとってから判明した驚愕の真実だった。
「そうか、トシちゃん、齢の割には胸が大きいと思ってたら魔物娘だったのか、で、実年齢は?」
「知らない。聞くといつの間にか消える」
驚きのまま酒を呑む北島。実は彼の巨乳好きはトシちゃんと遊んでいるせいで植えつけられた物だった。
「それでどうよ、最近は、光ちゃんとか、この前会ったロリ巨乳に変化はないか?」
ついでの様に話を進める。北島はなんだかんだと言って気になっているのだった。
「光か、あの子は元気だぞ。最近先輩という娘が二人ほど家によく来るようになった」
「友達じゃなくて先輩?」
「いや友達も来るけど、最近はその先輩という子が多いんだ。なんでも光の体型があのロクデナシのせいでアンバランスだろう。同じような体型の先輩だから色々参考になるらしい」
光というロリ巨乳と同じ体型という事はその先輩も一部が突出した体型という事が分かる。
「問題は、その先輩というのがリリムとデーモンなんだが、変な思想を植え付けられてないか心配だ」
魔物娘のトップと過激派という組み合わせに、何となく大城戸の将来が見えた北島だった。
「次はトロールの葵ちゃんか、あの子は最近農業に目覚めてるな」
「トロールだから不思議じゃないな」
「良くうちに野菜とかのおすそ分けをくれる」
「出来は良いのか?」
「さあ、おいしいのは分かるけど農作物の良し悪しが
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