此処は、私立町内高校。そしてこの高校の学園生活をしている一組のカップル。このカップルは他のカップルとは違うんです。それは、数ヶ月前に遡らないと語れないお話し。
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「はぁはぁ・・やばい遅刻した」黒髪でリュックサック背負いパンを口に咥えて道を急いで走る一人の少年。この少年の名前は矢島 甲(やじま こう)成績優秀、スポーツ万能、イケメンではなく、そこらへんにいる普通の高校生。
「なんで、目覚し時計が壊れてるんだよ・・しかも、今日は小テストなのに」そんなことを思いながら曲がり角に差し掛かるとそこには、血みどろになって倒れている隣町高校のヤンキー達が血みどろになって道じゅうに転がり落ちていた。
「ひぃいい!!」そのまま腰を抜かす甲。目の前には、自分よりも大きい男を片手で持ち上げるアリス。服は、セーラー服を着ているが服の周りには血が付着しており、もう片方の拳は血まみれになっていた。
(あれは、うちの高校の2−Fのボス美島 茜(みじま あかね)最強と怖れられるヤンキー女王。アリスなのにも関わらず1日で私立町内高校のヤンキー達をしめた最強のアリス・・・こんな時に会うなんて)そのまま、立ち去ろうとした瞬間低い声で「オイ」と呼び止められた。
後ろを振り向くと、そのアリスがこちらへゆっくりと歩いてきた。
「お前、矢島 甲だよな」威圧感だしまくりの美島 茜。
「はい、そうです」その、彼女の威圧感をもら貰ってしまって身動きが取れない甲。そして、身動きが取れない甲を見ながら茜はありえないことを口にした。
「前から好きでした。私とお付き合いしてください!!」時が止まった。辺りをぐるりと見回したが僕しか居ない・・・そして、美島 茜さんも僕のほうを向いて言っていた。これが、告白だと気づいたのは数十秒あとだった。
「ええええええええええええぇぇええええええええぇえぇぇ!!!!」街中に響く甲の叫び。それが彼らカップルのなれ初めである。
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そんな告白があった数日後、僕と茜さんは彼女彼氏になった。告白の時始めは丁重に断ろうとした僕だが、茜さんの後ろに舎弟であろうオーガとドラゴンが居た。そのドラゴンがレンガを取り出し片手で握り潰しそれを粉砕したのだ。その光景を、見た瞬間すぐに首を縦に振りOKしたのだ。茜さんは喜んで僕に抱きついたが、その抱き疲れた瞬間ボキボキと嫌な音を立ててそのまま気絶した。
気づいたら、僕は病院にいた。全治1ヶ月の入院だそうだ。そう、此処で話しているのも病院のベットの上なのだ。
コンコン
「どうぞ〜」ドアのノックの音と共に声を出す甲。
「おじゃまし〜す。甲くん大丈夫?」以前と打って変わって茜さんはアリスの可愛い姿で僕の前に現われた。フリフリのスカートに赤い靴そして、金髪に似合う大きな水玉模様のリボン。そんな姿を見て、僕は見とれてしまった。
「あの、あんまり見られると恥かしいんだけど」もじもじと恥かしそうにする茜さん。ヤバイグッときた。
「あ、りんご持ってきたんだけど食べる?」籠の中にりんごを入れて持ってきた茜。
「そしたら、貰います。せっかく茜さんが持ってきてくれたんだから」ニコッと笑う甲。
「そんな、甲が喜んでくれるんだったら何個でも持ってくるわよ」そう言いながら照れ隠しで壁に指をもじもじしているが何故か黒い煙を出している。
「茜さん。!煙!!煙が出てるからやめて」急いで茜の行動を止める甲。
「ごめんね。甲くん。あたし嬉しくてつい・・・」しゅんとなる茜。
「ハハハ・・・でも、あんまり力出さないでね」笑いながら言う甲。
「そうだ、りんご今から食べさしてあげるね」そう言うと茜は籠からりんごを一つ取り出した。
「(やっぱり、茜さんも女の子なんだな)あ、茜さん此処にフルーツ包丁あるから使ってね」そう言うと甲は包丁を茜に渡そうとした瞬間茜はリンゴを宙に投げリンゴめがけてジャンプし手刀でリンゴを切った。そして、皿の上に綺麗に落ちた。
「あれ、甲くんなに包丁もってんの?」不思議そうに言う茜。
「あ、ううんなんでもないよ」前言撤回!!!どこにどう至ってリンゴを宙に投げて手刀で切り刻むんだよ。しかも綺麗に盛り付けられてるし・・・
「甲くん。もしかして、リンゴ嫌い?」涙目で言う茜。
「いや、大好きだよ!!食べれるから」そう言うと皿に盛ってあるリンゴを食べる甲。
「よかった。それじゃ、リンゴジュースも作るね」そう言うと盛ってき
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