ここは、魔界よりも数百キロ離れた場所にあるお城と城下町。町はそれほど人はいないが活気はありさまざまな魔物たちと人間が暮らしていた。その町に一際目立つ白く塗られた城がある。その城の広間では一組の魔物が何かを話しをしていた。
「はぁ〜どうしたらいいのでしょう・・・」深い溜め息をついているのはリリムのリシアであった。彼女は、第1支部所長であり魔王の娘でもある(六姉妹の三女である)銀色の長髪で豊満な胸。露出の少ない服を着ており眼鏡をかけている。
「そんなに落ち込まないで。元気を出すのよ」ため息をついたリシアを慰めるデュラハン。彼女はエリック・サナ。青色のショートヘアーで愛剣を腰に差し鎧を着ている。リシアの数少ない友達の1人。いつものように悩める友を慰めるのは彼女の日課である。
「だけど、この予算はおかしいのよ。皆のお給料や生活費なんかも見積もっても今あるお金とこの予算書が合わないのよ。一体どういうことなのかしら?」彼女が溜息をついているのは今日作成した予算書と金庫の中にあるお金の数が足らない事であった。
「このままじゃ、皆にお給料が渡せないよ・・・どうしよう・・・・・」涙ぐむリシアを見たサナはひとつの決意をした。
「ん〜〜。どう考えてもおかしいよね。よし、徹底的になんでお金が合わないか調べる事がいいわね。あたしも手伝うわよ」
「本当!!ありがとうサナ!!」抱きつくリシア。
「よし、そうと決まればまずあいつの所ね。大抵のトラブルはあいつが原因だから」サナとリシアは広間を後にしてお城の中へ入っていった。そして、地下室に向かいある部屋の前まで行った。
「ジャマするわよネリア。あんたにはなs」重い扉を開け口を開いた瞬間であった。強烈な匂いが部屋に蔓延していた。
「ちょ!!なんなのこの匂いは・・・」口と鼻を抑えながら部屋を進むサナとリシア。
「誰じゃ?おぉ。所長にサナではないか。何のようじゃ?」ガスマスクをしながら得体の知らない紫色の液体をフラスコに入れながら話す1人の少女。
「それは、こっちのセリフよ!!あんた、何作ってるのよ?それよりもここ換気しなさいよ。誰か、この匂いで倒れたら洒落にならないわよ!」むせながら文句を言うサナ。
「ん・・・新しい自白剤じゃよ。最近の教会騎士ときたら自白剤を飲んでも効果がないんでな。じゃから、新しい自白剤を作っておった所なのじゃ。それに、ここは地下室だから換気はできないのじゃ」ない胸を大きく出しのけぞる少女。彼女はバフォメットのコースク・ネリア。魔法技術部室長である。
「それに、もう遅いのじゃ。この匂いで、メルが倒れてな。ほれ、そこのソファーで寝ておるわ」ソファーを指差して魔女のミネルバ・メルが真っ青になって倒れていた。
「メルちゃん!!」驚いて、メルの側に駆け寄るリシア。
「所長・・・ネリア様は悪くありません・・・ですが、この匂いはさすがに無・・・・無理・・・・・ガクッ」そのまま、意識を失うメル。
「メルちゃ〜〜〜〜〜〜〜ん」泣きながら言うリシア。
「いい部下じゃったわい」涙を拭く動作をするネリア。
「いやいや。死んでないから。ただ気絶しただけだからね」すかさず突っ込みを入れるサナ。
そして、駆けつけた救護班によりメルは救護室に運ばれていった。
「で、わしに何のようじゃ?」異臭騒ぎで数週間地下室の出入り禁止を言い渡されたネリアは、少しふてくされた態度で聞いてきた。
「単刀直入に言います。ここ最近何かしませんでした?たとえば、何かを購入したとか?何かの実験をしたとか?」ズバリと言うリシア。
「・・・・サァ、ナンノコトヤラサッパリ・・・・」リシアに問われたネリアが目をそらし汗をかきながら言った。
「あっわし、用事を思い出したのじゃ・・・でわさらばなのじゃ」そそくさ逃げようとするネリアの肩をガシッと掴むサナ。
「なにか、知ってるみたいだね。白状した方が身のためよ」睨みつけるサナ。
「う〜〜〜。すまなかったのじゃ!!実験費用でリシアのパンツを盗んでそれを、城下の商人に売りつけてしまって。どうしても金が必要じゃッたんじゃ」頭を地面につけ綺麗な土下座をするネリア。
「・・・・・。あ・・・あたしのパンツを、城下の民に・・・」顔を真赤にするリシア。
「ちょっと!ネリア。あんた、リシアのパンツを何商人に売ってんの!?」
「いや〜金目の物を探していたら、リリムのパンツは高値で売れると聞いてな少しだけもらったんじゃ。そのおかげで、見よ新しい自白剤が完成したのじゃ」
「そんなものより、リシアのパンツを売るなぁ!!!」ネリアの頭にチョップを入れるサナ。
「うぅ・・いたいのじゃ・・・・」頭を抑えるネリア。
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