第十三話 風が吹く日に

 
 天気のいい日空は真っ青になっていた。その青空を自由に飛んでいる一人の少女。
 
 「う〜ん。きもちいい〜〜」そう言いながら空を飛んでいるのはハーピーのジェニアちゃん。

 「こういう日に空飛ぶのは最高!!」空の上では、ジェニアちゃんが宙返りをしたり寝転がるようにになって飛んだりしていた。

 「面白い飛び方するんだね♪♪」

 「え!?誰?」飛んでいたジェニアちゃんに誰かが話し掛けた。

 「ここだよ。ここ」ジェニアちゃんの前に小さな体でピンクと白の服を着て、髪の毛が緑色の少女が目の前に現われた。

 「はじめまして、私はシルフのソフィー。風の精霊だよ♪♪」彼女の周りには、優しく暖かな風が流れていた。

 「シルフ・・・・・もしかして、春風のソフィーさん?」

 「うんそうだよ。よく知ってるね」

 「だって、だって、すごく有名なんだよ!!それにね、保育園にある絵本にものってるんだよ」テンションがあがって羽根をバタバタと動かしていた。

 「絵本になってるの!?恥かしいな」顔を真っ赤にしているソフィー。

 「あっ。さっき言っていた保育園ってどんな所?」

 「ん〜〜と。お友達がいーーっぱいいて、先生やおいしいご飯があるの!!」

 「へぇ〜いいなぁ〜。僕も行きたいな」

 「それなら、一緒に行こう。私も園長先生やミリー先生に会いたいから」ニッコリと笑うジェニアちゃん。

 「やったー♪♪」

 「そしたら、一緒に行こうね。ソフィーちゃん」二人は風に乗り保育園を目指した。

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             〜保育園・職員室〜

 「う〜ん。悩むな・・・・・遠足に行く場所」頭を抱え込む園長の杉本 俊光。

 「あんまり無理をしないでくださいね。園長先生」ケンタウロスのミリー先生がコーヒーを渡しながらそう言った。

 「でも、ミリー先生。悩むんですよ。保育園が始まったらすぐに遠足ですよ。去年の秋に行くはずだった妖精界は淫フルエンザが蔓延したから行けなかったし。この時期に遠足にいける場所は限られてるし」園長先生がコーヒーを飲みながら言う。

 「そうですよね。近場で行ける所は全部探しましたし。ほかに行ける所は、ジパングの『温泉村』警備隊長の住んでる『妖精界』ですからね」ミリー先生は、他の先生達にコーヒーを配りながら言っていた。

 「なるべく、子ども達が体験できない事をしてやりたいんだが・・・・・・う〜〜ん悩むな」

 「それより園長。外がなんか騒がしくないか」そう言ったのはリザードマンのキルア先生。

 「外がですか・・・・」そう言って窓から外の様子を見ると・・・・・・

 「な・・・・何が起こってるんだ!?」外を見た瞬間、去年の春に植えた花が咲いていたのだ。

 「一体これは。今朝まで蕾のままだった花が一斉に咲くなんて・・・」

 「ヤッホー!!園長先生!!」空から聞き覚えのある声が聞こえたのと同時に目の前に現われるハーピーのジェニアちゃん。

 「あら、ジェニアちゃん。久しぶりね。元気してた?」ミリー先生がジェニアちゃんを見かけ挨拶をした。

 「あら、その子は誰かしら?」ジェニアちゃんの後ろに隠れてる子を見つけたサキュバスのリリ先生。

 「は・・・はじめまして、シルフのソフィーです」ソフィーがジェニアちゃんの後ろから出てきて、みんなに挨拶をした。

 「シルフ・・・風の精霊か・・・はじめてみたな」キルア先生がまじまじと見た

 「園長先生!!この子ねあたしのお友達なの!」

 「そうかジェニアちゃんのお友達なんだね」園長先生がそう言いながらジェニアちゃんの頭を撫でてあげた。

 「ソフィーちゃんだね。ようこそ、青空保育園へ。私は、ここの保育園の園長 杉本 俊光だよ」そっと、手を出す園長先生。

 「はい。園長先生」園長先生の手を握るソフィー。

 「ソフィーちゃん。あそこに滑り台があるから一緒に滑ろう」

 「うん」二人は、保育園にある滑り台の所に行きソフィーとジェニアちゃんが一緒に滑っていた。

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               夕方・保育園
 
 「今日は、すごく楽しかったよ。ジェニアちゃん」

 「うん。ソフィーちゃんは、もういっちゃうの?」少し悲しげな顔になるジェニアちゃん。

 「うん。そろそろ行かなくちゃ・・・・でも、また会えるよ」

 「本当だよ」

 「そしたら、今度はいっぱいお友達呼んであげるね。リヴェリアちゃんでしょ。チャルちゃんに寿美ちゃん。二カちゃん。ラジーナちゃん。ミリアちゃん。後ね、私の妹のロベリアにアベリアお姉ちゃん!!」羽根の所でお友達や家族の名
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