ここは、ジパングの「温泉村」色んな旅人が来て温泉に入ったり、労働者が体を休める所である。この温泉村にはたくさんの温泉宿がある。その温泉街の街道を野菜がたくさんのっている荷車を引きながら二人の夫婦が歩いていた。
「いや〜今日もここは賑やかだねあんた!!」大徳利を片手に荷車を引っ張りながら言っているのはアカオニの香里。
「そうだな。帰りに寿美に温泉卵でも買って帰るか」後ろから荷車を押しているのは香里の旦那エディルである。頭には麦藁帽子をかぶりそう呟いた。
「いいねぇ!!寿美も喜ぶよ。そしたら、あたしの『鬼酒 黄楼』の出番だね」
「香里。寿美には絶対に酒は飲ませないからね」エディルの目が鋭く香里に当たる。怒ったエディルは、香里さんでも止められないのだ。(ほとんどは香里さんが怒られているが・・・)
「う・・・・冗談だよ!!冗談」
「だと、いいけど」
「そんな事より、どうだい。この後、久々に二人で温泉でも入らないかい?」
「温泉か・・・」ふと考え込む
そんな事より、どうだい。この後、久々に二人で温泉でも入らないかい?」
「温泉か・・・」ふと考え込むエディル。自分のポケットの中を探り娘の寿美に買う温泉卵の分もあり、温泉に入るお金もあった。
「そしたら、久々入りに行くか」
「うっしゃー!!そしたら、さっさとこの野菜を大番頭に渡しに行くぜ」手に力を入れ全速力で街道突っ切る香里。
「ちょ・・・ちょっと香里!!いきなり走るな!!!」後ろから押していたエディルは香里がいきなり走り出すのでそのまま荷車に引きずられてしまった。
香里が、目的地に着いたときにはエディルは荷車の後ろで完全に伸びていたのだ。
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〜大銀楼・大浴場〜
「ひどい目にあった・・・」頭の上にタオルを置き、肩までゆっくりと温泉に入っているエディル。
「いいじゃないか。早くなって」その隣で、お盆に載せた酒を飲んでいる香里。
「あぁ、そうだな。おかげで予定よりも早く終わったし」
「だろ、しかしあれだな。寿美も連れてくるんだった」頬をぽりぽりと掻く香里。
「そうだな。まさか、ここまで子連れが多いとは」二人が見回すほど大きい大浴場には多くの親子連れがいた。
「ハハハ・・・あちらさんは気づいてないが、警備隊長の敏夫さんまでいるぞ」
「あらら、フェアリー達に泡だらけにされてるね」
二人は、気の向くままにその光景を見ていた。
その後脱衣所に行き、帰りに温泉卵を買って帰ったのだ。
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〜エディル家・夕食〜
「温泉卵だいしゅき〜〜〜」大好物の温泉卵を口に入れながら言う寿美ちゃん。
「ほら、寿美。頬っぺに黄身がついてるぞ」そう言うとエディルは寿美ちゃんの頬っぺたに付いている黄身をティッシュでふき取った。
「えへへ〜〜」ニッコリと笑う寿美ちゃん。エディル家は今日も笑顔が耐えない一日であった。
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