喫茶店「パーラー」
コポコポと音を立てる。いつもの喫茶店とは打って変わってとても静かである。お客さんは殆ど来ず代わりにコーヒーメーカーの音が店内に響き渡るぐらいだった。
「あ〜暇だ〜〜」モップを椅子にたてかけながら机に突っ伏すアリスの茜。
「茜さんだめだよ。いくらお客さんが来ないからってだらけてたら」黒いカチューシャをして机を拭きながら言うドッペルゲンガー真闇。
「茜さん・・・暇だしバロン行こうよ・・・」ジト目をしながら茜の服を引っ張るサハギンの天河。
「お客がいないからって、マイワイフがしているバロンに行くのは今やっていることが終わってからね」店長の宗茉が裸エプロンをつけながら言った。
「店長。今日のコスプレは破壊力がすさまじいな」茜が苦笑いしながら言う。
「それは、褒めているのかい。なら、この筋肉美を存分に堪能するがいい」筋肉ポージングをする宗茉。
(全力でなぐりてぇ〜)拳をプルプルさせながらそう思う茜。
(・・・・きもい)汚物を見るような目で店長を見る天河。
(みんな。仕事しようよ)涙目になりながら心に思う真闇。
「さて、私は買出しに言ってくるから店番よろしく」宗茉がいうと裸エプロンのままお店を後にするのであった。
「捕まるんじゃねぇ・・・あれ・・」茜がそう言いながら宗茉の後ろ姿を見ていたら・・・
「そこの、半裸の男止まりなさい!!」
「なんだね?」
「今、変質者が出たと通報されたのだが君かね・・・」
「私が変質者だと!?ふざけるな!!どこをどう見たら変質者なんだ!!」筋肉ポージングをする店長。
「どこから見てもお前が変質者だろ!!」警官に怒られながらパトカーに乗せられる店長。
「今日、もう店閉めてもいいんじゃね・・・」茜がぽつりと呟いた。
「いいと。思う・・」
「ふえ〜ん。店長」
その後、妻の雛さんが警察へ趣き事情を説明したのであった。
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「雛さんが、お客さんこなかったらもう店閉めていいってさ」茜が椅子に座りながらケーキを食べながら言った。ボロボロとケーキが落ちているのであろう。茜の椅子のまわりにはケーキの食べかすが落ちていた。
「茜さん・・・ケーキのかすが落ちてる」天河はなぜか焼き魚を食べていた。
「あーたん。焼き魚食べない!!茜さんは、お店のケーキ食べないで〜」真闇が二人を止めているとお店の扉が開いた。
「ここが、噂のメイド喫茶か・・・ふむ。すまないが今やっていますか?」そこに現れたのは、眼鏡をした白髪交じりの男性が喫茶店に入ってきた。
「はわわ・・・いらっしゃいませ!!!」真闇が茜と天河に気をとられてお客さんがお店に入ったのが気づかなかった真闇。急いでお客さんの前に行った。
「お客様。お一人様ですか?」
「はい」
「でわ、お席へご案内します」そういうと、陽当たりがいい席へと案内した。もちろん茜や天河などがこぼした食べかすを足ではらいながら。
「では、ご注文が決まりましたらこちらの呼び出しボタンを押してください」そういうと真闇は頭を下げた。
「やるねぇ〜」茜が真闇を囃したてた。
「まーやんがあそこまでできるならあたしたち・・・休む」天河が魚を食べながら言った。
「茜さん。あーたん。いい加減しないと怒るよ」笑いながら言う真闇の後ろにはドス黒い炎が見えた。
「「はい。すぐに片付けます・・」」二人は真闇が本気に怒る前に後片付けをした。
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「すみません。この、『萌え萌え注入オムライス』をください」男はメニューを開きながら言った。
「はい。わかりましたご主人様
#9829;」真闇が営業スマイルをしながら厨房に入ってた。
「あ、すいません。お水もらえませんか?」真闇が厨房に入って行ったので茜に水を頼む男。
「あぁ。こっちは、忙しいのに。ほらよ」悪態つきながら、コップに水を入れる茜。
「これが、ぼくっ娘属性というのか・・・」男は、持ってきた鞄からメモ帳を取り出して何やら書き始めた。
「あの客へんじゃねえ・・・」コップをお客に渡した後、ひそひそと話をする茜。
「ここに来る人は、みんなあんな感じだからいいと思うよ」天河が自分たちが散らかした机の周りを片付けながら茜に言う。
「まぁ。あの店長が建てた店だから、常識的な客はあんまり来ないだろうな」
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〜警察署内〜
「マイワイフ!!待ってたよ」宗茉が両手いっぱいに広げて雛を抱きしめた。
「
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