学校も春休みになり家でのんびりする甲。その隣では、茜がうんうん言いながら渡された宿題をしていた。
「うがああああああああああああああ。やってられるか!!!!」茜が鉛筆を机に叩きつけながら言った。
「茜さん。落ち着いて」甲がオーバーヒート気味の茜を宥めていた。
「ちくしょう!!あたしだけ特別宿題なんて・・・」机の上にあるプリントとドリルがある。そこには『一度死んだゾンビでもできる算数』『一年中犯り続けているサキュバスでもできる簡単英語』
「茜さん。頑張りましょうよ」
「だって・・・だって!!甲くんに教えてもらおうとしたのになんで、ドリルに『彼氏には問題が見れない魔法』なんてかかってんだよ!!!」再び机をガンガンと叩く茜。実は、こうなることを予測して学年主任のリリム先生が魔法を使って甲が教えようとしたら問題が消えてしまう魔法をしたのだった。
「仕方ないですよ。終わるまでずっと隣にいますから」茜の側にいる甲。その言葉を聞き顔が紅潮する茜。
「甲くん・・・」体をくねくねしながら言う茜。
「そういえば、僕には見えなくても他の人には見えるんじゃないんですか?その人に手伝ってもらえれば・・・」
「そうか!!その手があった」そう言うと茜は携帯をポケットから取り出し早速二人に電話をかけた。
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「茜嬢。なにかありましたか?」
「姉御!!何処かにかち込みにいくんですかい?」数分後に沙織と藍が甲の家に来た。茜から連絡があるということは何かあるのだと思っているのであろう藍と沙織は緊張した面持ちで茜が言うのを待った。
「あぁ。あたしと一緒に宿題をやってほしいんだ!!」仁王立ちしながら言う茜。
「宿題ですか・・・」キョトンとする沙織
「う〜〜〜」頭を抑えながらうなる藍。
ここまでの経緯を話す茜。沙織は星座をしながら聞いているが藍は胡座をしながら下を向いたままだ。
「・・・と言う訳でみんなで集まれば早く宿題が終わるということなのだ!!」ドヤ顔する茜。
「理由は分かりました。では、早速終わらせましょう」沙織は胸の鱗から眼鏡を取り出した。
「姉御あたしは、あんまりできません」土下座しながら言う藍。
「大丈夫だ。藍。お前にはそこまで期待してない」肩に手を置く茜。
「姉御・・・ありがとうございます」満面の笑みで言う藍。
「よかったな。藍。そこまで、責任重大じゃないな」そう言いながら藍に近づき片膝ついて言う沙織。
「(じゃあ、なんで呼んだんだろう)」心の中で思う甲であった。
「それじゃあ始めるか!!」
「はい。茜嬢」
「おっしゃあ!!姉御!!」
〜数時間後〜
「あががががががが」オーバーヒート中の茜。
「しゅ〜〜〜〜〜〜」頭から煙を出す沙織。
「・・・・・・・・」うつ伏せ状態で倒れている藍。
「茜さん。藍さん。沙織さん・・・」三人の介抱をする甲であった。
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