バレンタインデーも終わり今度は、男性が女性に返すホワイトデーの時期になった。商店街には、彼女持ちの男性で人がいっぱいだった。そんな中、洋服店の中で唸りながら服を選んでいる一人の男性。
「う〜ん。どっちにしようかな」洋服の店の中で品定めをしている甲。どうやら、以前のバレンタインのお返しを考えているみたいだ。
「茜さんに合う服はこれかな?それとも、こっちの服の方がいいかな」水色の服や、赤を強調した服を持って悩んでいた。
「やっぱり赤だろ。あいつが店に来るとき必ず返り血で来てるしな」甲の後ろで聞き覚えのある男の声が聞こえた。
「貞h・・・何ですかその大荷物?」甲が後ろを振り向いた瞬間、目の前には荷物を両手いっぱいに抱えた貞春の姿があった。
「何って、今日はホワイトデーだろ。お礼は3倍返しに決まってるだろ」
「いくら何でも買いすぎじゃないですか?」貞春の荷物を見て疑問を抱く甲。
「いやこれくらいが普通だろ」
「そうそう。甲君もこれくらい買わないと」
「成竜さんも来てたんですね・・・・成竜さんもですか。貞春さんよりもはるかに多いですね」成竜が持っている荷物は本人が確認できないくらいまでの荷物を持っていた。
「おい。成竜!!その大きな熊のぬいぐるみどこにあった?」
「ん。それなら、向こうにあるおもちゃ屋で買ったが」
「よし、買いに行ってくる」そう言うと急いで向かいのお店に行き熊のぬいぐるみ(成竜よりも大きい熊のぬいぐるみを買った)
「ははは・・・。これにして、もう一つかって置こうかな」甲は自分が服を買うのに1時間も考えていたのが、バカみたいになっていた。
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「いや〜。買った買った」両手いっぱいに荷物と熊のぬいぐるみ(おんぶ状態)になっている貞春。
「あーたん。喜んでくれるかな?」貞春と同じ状態になっている成竜。
「貞春さんも成竜さんもすごいですね。僕なんか、服とバットしか買っただけですから」
「おい、甲。服は分かるけどよ。なんで、バットなんだ?茜の奴野球でもやるのかよ?」
「さぁ、物欲しげにこのバットを欲しがってくれてましたから」
「野球じゃないと思うけどね」成竜は、何かを感じ取ったのかぽつりと言った。
「でも、茜さん。このバット欲しがってましたから、きっと喜びますよ」微笑む甲。そんな感じで3人で話していた時後ろから声をかけられた。
「すいませ〜ん。ただいま、香水のキャンペーンをしておりまして試供してみませんか」そこにいるのは黒髪で長身の女性がいた。
「あぁ!!俺たち男だぞ」貞春がメンチを切りながら女性に言った。
「分かってますよ。だから、声かけたんですよ。そ・れ・に、今日はホワイトデー!!彼女に一本どうですか?」
3人は考えた。プレゼントで用意したのは服や好物の食べ物、ぬいぐるみだけで香水とまでは考えていなかった。
「そうか、香水か・・・でも、もう金がないな・・」成竜は、自分の財布の中身をチェックした。中身はあんまり入っておらず、お札と少しばかりの小銭だけであった。
「大丈夫、大丈夫!!ただいま、キャンペーン中で2本買えば1本無料!!しかも、彼女持ちなら半額!!さぁ、買いますか!?」
「「「買う!!!!」」」
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メイド喫茶パーラー・休憩室
「店長が大事な話があるって聞いたのに全然こねぇじゃないか!!」悪態をついて机を蹴る茜。
「机を蹴っちゃダメだよ〜〜」茜が机を蹴るのを止める真闇。
「遅い・・遅すぎる・・・ダーリンとの時間が・・・スチャ」
「あーたん!!どっから出したの、その槍!?」
「フフフ、ダーリントノジカンヲコワスモノハダレデアロウトヨウシャハシナイ」
「くそ・・・・・ガンガン!!」
「フフフフフフフフ・・・・・・・」
「茜さん。机蹴らないで!!あーたん!!槍持ってどこ行くの!?二人共落ち着いて!!!!」真闇が二人をなだめていると休憩室の扉が開いた。
「店長たすけt・・・・・きゃーーーーーー貞春が執事姿に!!」そこに現れたのはスーツで蝶ネクタイをした貞春の姿と・・・・
「甲くん・・・どうしてそんなにかっこいいの・・・」顔を赤らめて甲の姿を凝視する茜。
「ダーリンが執事姿でかたぶち眼鏡・・・」成竜の姿を見て槍を落としてしまう天河。
「今日はホワイトデーでございます。真闇お嬢様」真闇に黄色い薔薇と先ほど買ってきたプレゼントを渡す貞春。
「こんなに・・・ありがとう貞春(この、くまのぬいぐるみどこに置いたら
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