第8話 刺したいほどパパが好き

 
 ここは、魔物娘が通う保育園いつもどおりの通園風景、でも今日はちょっと違うかも・・・・・・・

 「こんにちは、園長先生・・・・」この人は、アンドリュー・ワードナさん。娘さん・・ホーネットのヴェスパール・ワードナちゃんのお父さんだ。いつもは、お姉さんが、送っているのだが今日はお父さんみたい

 「どうも、先生いつも娘がお世話になっています。今日は、娘にせがまれて来たんですが、始めてくるもので緊張しちゃって・・・・・」苦笑いしながら話すアンドリューさん、何か元気ないな・・・

 「じゃ、パパ行ってくるね・・・あ・・・パパ!!!」友達の所へ行こうとするヴェスパールちゃんだけど何かを忘れてお父さんの所へきっと「だっこ」って言うんだろうなぁ〜〜

 「パパ」

 「どうしたんだ?ヴェスパール」

 「えい!!!!!!!!!!!!」

              ブスッ!!!!!!!!!!!

 園内に響き渡る鈍い音・・・・・・・・・いやいやいや、お父さん貴方刺されましたよ。何ニコニコしてるんですか。お父さん貴方M!!!!生粋のMですか!?呆気に取られて、ボーゼンとする俺・・・そしてそれを見ていた保護者さん誰もが口をあけたまんま・・・・・・・・・・・・・・それよりも、ヴェスパールちゃんそんな物騒なもの、保育園に持ってこないでぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜。

 「じゃ、いってきま〜〜す」

 「また迎えに来るからな〜〜〜」

 何事もなかったように、その場を去るお父さん。すごいなこの人。

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子ども達が、外で元気よく遊んでる中俺は今朝の光景を忘れられなかった。何事もなかったかのように、遊んでいるヴェスパールちゃん。
 「園長先生、あれはホーネット特有の愛情表現なんですよ」

 「そっか〜〜ってリヴェリアちゃんいつのまに!?」本を両手で持っている、リヴェリアちゃん。
 
 「せんせい〜〜また漢字間違ってるよ〜〜〜」業務内容を書いた用紙を見て間違いを指摘しているのはシースライムのチャルちゃんこの保育園のなかで一番賢い子でも、ちょっと天然・・・。この二人はよく一緒に遊んだり何かを調べたりする子ども達からは、博士と先生って呼ばれている。ちなみに博士がリヴェリアちゃんで、先生がチャルちゃんだ。正直、この二人がいると先生としての立場が無くなってしまう。

 「あははは・・・・・・そっか。ありがとうリヴェリアちゃん、チャルちゃん」二人にお礼を言って頭をなでてあげると、恥ずかしそうに顔を下に向けるリヴェリアちゃんとなでてもらってご機嫌なチャルちゃん。満足したのか、二人は手をつなぎながら職員室から出て行った。

 「ふぅ〜〜あの二人がいると逆にどっちが先生かわからないな」ため息混じりながらもチャルちゃんが指摘した所を直していく俺・・・・・・・・・・・・

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 「そろそろ、パパ来るかな〜〜〜♪♪」鼻歌を歌いながら、りんごぐみの窓から門の所を見るヴェスパールちゃん、そんなにはしゃいでると転んじゃうよ。

 「きゃ!!!!!」言ってるそばから・・・・・・・・

 「っ〜〜〜〜〜転んじゃった。ん・・・・・・ああああぁぁぁぁぁぁあぁぁあぁぁあぁあああああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」

 この声を聞いて、走ってくるキルア先生

 「どうした、何があった!!!!!!!」走ってきて、ヴェスパールちゃんの処へ行くキルア先生。大泣きしているそこには、真っ二つに折れた槍があった。

 「先生、槍があたしの槍が・・・・・・・・うあぁ〜〜〜〜〜〜〜〜ん」キルア先生の胸の中で泣くヴェスパールちゃん。

 「う〜〜〜〜〜ん。こりゃあ、完全に真っ二つだなぁ〜〜〜」キルア先生から渡された槍を見てうなる俺。しかし本当に綺麗に折れたな。

 「大切な槍みたいなんだ、なんでも母親から貰った大切な槍みたいなんだ。直せるか?」真剣な面持ちで俺を見るキルア先生。

 「ところで、ヴェスパールちゃんは?」と心配そうに言うリリ先生

 「今、保健室のベットで寝ている。泣き疲れてそのまま寝てしまった」

 「そう・・・・・。園長先生直せますか?」

 「難しいかな・・・・接着剤で付け様としたんだけど、どうも付かなくて」何とか付けようとがんばるが、なかなか付かないな・・・・・。よく見るとその折れた所に何度も接着剤で付けた後はあった。

        (ん・・・・・・・・・・・これは)

 ちょうどその時だった。
 
 「すいません。ヴェスパールお嬢様を迎えに来ました」保育園の門のところから一人のホーネットが、大声で言った。

 「こんにちは、ヴェスパールちゃんです
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