現在地-スーダン-宿屋
…まあ、何と言うか、行為を終えた俺とアノンは体を水で流してポム達と一緒に宿の食事を取っている。
「う…ま、まだ違和感がある…」
そう言って大事な所を押さえるアノンだが、それはある意味俺のせいじゃない。
「…自業自得だろ」
実は行為の途中で激しくしすぎたせいか、俺の頬の傷が少し開いて赤い血を見たアノンがより興奮して更に激しくなった。
俺は大したことは無いのだが。
「なあ兄貴、これからどうするんだ?」
「そうだなぁ…闘技大会にでも出るか!」
結局昨日は闘技場まで行けなかったからな。
「参加するんですか〜?」
「おう、やるからには優勝目指すぞ」
強い奴がいればいいけどなー。
「兄貴が参加するならあたいも参加するぞー!」
「ぞー!」
「ぼ、僕は遠慮します…」
「私は参加する〜」
「アタシは…下半身の調子が元に戻ったら参加しようかね」
どうやらウト以外は全員参加するようだ。
「そいじゃ早速手続きしに行くか」
食事を終えると、俺達は闘技場へ向かう。
「そういえばセンさんとキャノは何処に行ってたんですか?」
「んー?裏路地を仕切ってる奴を締め上げてきた」
「そうなんですか…って何でそんな事に?」
「話せば短いようで長い話になるんだが…って何だありゃ?」
俺達の前方に大きな砂埃が見える…どんどんこっちに近づいてるみたいだ。
「やっほー!」
そう声が響くと、砂埃の正体は俺の目の前で停止した。
「なんだ、ティピと愉快な仲間達か」
昨日助けたラージマウスのリーダーのティピとその仲間のラージマウス達だった。
「昨日のお礼をしに来たよ」
「お礼って…どういう事なんだ兄貴?」
「あー、さっきの話の続きなんだが…」
俺は昨日あった事をかいつまんで説明した。
「成る程〜、それでお兄さんはラージマウスさん達と知り合いなんですね〜」
「そーゆーこと!さあ、私達の住処へ人間一人、ミノタウロス一人、ゴブリン三人、ホブゴブリン一人ご案内!」
「「「アイアイサー!」」」
ティピの掛け声と共に俺達は大量のラージマウスに担がれて運ばれる。
「おいおい!俺達は闘技場に…!」
「了解!皆、進路変更!闘技場に行くよー!」
「「「アイアイサー!」」」
こうして俺達は闘技場に運ばれ(拉致られ)ていったのだった…。
現在地-スーダン-闘技場
ラージマウスに運ばれて俺達は闘技場に運ばれてきたのだが…。
「いや、さ…確かに素早く楽に移動できたけどな…」
俺の周りにはラージマウス、ラージマウス、ラージマウス…。
「こんな大所帯じゃ目だって仕方ねーよ」
「でもお礼に私達の住処に連れて行ってご馳走でもと思ってさ。まあ他の皆は外で待機させておくから」
そう言うとティピ以外のラージマウスは外に出て行った。
「やれやれだね…あんなにいて厄介ごとにならなければいいけどね」
「大丈夫だよ。基本的に人の迷惑になるような事はしないように言ってあるし」
アノンもため息を吐いて愚痴を漏らしているが、ティピがフォローを入れる。
「とにかく参加登録しに行こうぜ!」
パノに手を引っ張られながら受付カウンターまで歩いていく。
「こんにちは、闘技場受付カウンターです。本日は闘技大会参加登録ですか?それとも通常出場の手続きですか?」
営業スマイルで出迎える魔女の少女…足の長い椅子に座っている…。
「闘技大会の出場登録を頼む」
「はい、では此方にお名前をどうぞ」
差し出された用紙と羽ペンを使って名前を書いていくが…羽ペン扱い辛い!
「うぐ…変な文字になっちまった…」
へにょへにょだが…まあ読めなくはないよな?
俺からパノやポム、アノンとキャノも署名して魔女に返す。
「はい、セン・アシノ様とアノン様、パノ様にポム様にキャノ様ですね?闘技大会は明日になりますので本日はこれで終わりです」
「明日か…随分都合がいいな」
「どうする?今日出てる奴を見て対策でも立てておくかい?」
アノンの案は絶対に優勝しなきゃいけないならやるけど…
「別にいいだろ、相手の手を知って戦っても面白くないしな。今日は帰ろう」
そうして出口に向かおうとするが…
「ピィー!皆行くよー!」
ティピが口笛を吹いて叫ぶと、向かい側から再びラージマウスが砂埃を立てて此方に走ってくる…。
「「「アイアイサー!」」」
「ちょっ!お前等…!」
「いいから私達の住処に来てよ!準備も済んでるしさ!」
「準備って何の…ってうおおおおおおおお!?」
こうして俺達はまたラージマウスに担がれて運ばれ(拉致られ)ていった。
現在地-スーダン-砂漠方面の門
sideカルマ
俺の名はカルマ・アルディエンデ。
今
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