冴えない男が一念発起した結果

とあるSNSグループ内の通話にて


りっきぃ「最近ヒマな時間増えたわー。なんか面白いことない?」

ぼりー「なんでそんな斜に構えた態度なんだよ! どうしてやる気ないんだよ!? もっと熱くなれよおおおお!!」

りっきぃ「いや、なんで某氏のネタをぶっ込んできた?」

キョリチカ「ヒマ? それはお前が怠惰だからよ? 時間を持て余すくらいなら筋トレしろ? そして細マッチョになれよ?」

タタラ「そうだそうだ。りっきいの万年童貞チキン野郎が」

キョリチカ「そうだそうだ。りっきぃの万年童貞チキン野郎が」

ぼりー「りっきぃがフクロ叩きにされててワロタ」

りっきぃ「テメェら、そろいもそろって……。もっと言葉責めして☆」

ぼりー「あ、ダメだこりゃ。コイツマゾやったわ」

りっきぃ「まぁ冗談はこれくらいにして」

りっきぃ「マジで最近ぼーっとする時間が増えたんだよね。今期の目ぼしいアニメも見終わったし、買ったラノベも片端から読み込んだし」

タタラ「ほうほう」

りっきぃ「ぶっちゃけると、自宅にあるゲームもほぼクリアしちゃったし」

キョリチカ「お前……。ゲームするヒマあったら筋トレしろよ」

りっきぃ「うん。至極正論なんだけど、何故に筋トレをそんなに勧めてくる?」

ぼりー「まぁまぁ。それでやることなすこと全てをやり終え、残りはオナニーしか暇つぶしがなくなった君は、死んだ魚のような眼で新たな娯楽を探している訳だね?」

りっきぃ「言い方に凄まじい悪意を感じるが、まぁおおむねその通りだ」

タタラ「じゃあさ、外に出てナンパするってのはどうだ」

りっきぃ「俺にそんな度胸があるとでも?(キリッ)」

ぼりー「何故にそんな情けないセリフを自信満々に吐ける…?」

キョリチカ「でもよ、俺ら四人の中でりっきぃだけ女の気配はないよな」

タタラ「やね。顔だけはいのに」

ぼりー「だな。顔だけはいいのに。あ、実はりっきぃってゲイ?」

りっきぃ「お前ら……なぜ顔だけ、の部分ばかり強調するんだ? それからぼりー、君は少し黙っていろ」

キョリチカ「まぁこんな所で無駄話するヒマがあるくらいなら、さっさと行動した方がいいぜ。上がり症の残念なイケメン君?」

りっきぃ「痛い所突かれたー! チクショウが! もういいよ!(泣)」

タタラ「でも冗談抜きで、りっきぃはもう少し外に出た方がいい」

ぼりー「そうそう。速めに女捕まえないと、チンポ腐り落ちるぞ〜」

りっきぃ「いや、理屈では……頭では分かってるんだ…。このままじゃいけないって」

りっきぃ「でもやっぱりさ、女性といざ相対すると緊張するんだ…。何を話したらいいか分かんないっていうか……」

タタラ「24歳にもなって緊張するとか(笑)」

キョリチカ「高校生かよ(笑)」

りっきぃ「やべ。言ってることはその通りなのに、すげぇムカつく…」

ぼりー「全員煽っていくスタイルが標準仕様ですから」

りっきぃ「しかし皆の言うように、この歳にもなって独り身は寂しいな」

タタラ「バレンタイン、夏祭り、クリスマスはソロだとキツイだろう?」

りっきぃ「ああ……。イベント日にソロプレイは……凄く……苦しいです……」

りっきぃ「よし、俺は決めたぞ。今からネット検索して、参加できそうなコンパを探してみる!」

キョリチカ「おおっ!」

タタラ「りっきぃが遂に覚醒したか!」

ぼりー「幸運を祈る!」

りっきぃ「よし、やるぜ! やってやらぁ!」


二時間後。


りっきぃ「結果はファッキンだったよクソが」

ぼりー「何があったし」

タタラ「どした? 怖気づいたか?」

りっきぃ「いや、違う」

キョリチカ「なら失敗の理由は?」

りっきぃ「街コンの参加費が問題だ。女性が参加料1000円に対し、男性は参加料9000円。これ、あんまりじゃね?」

ぼりー「oh……」

タタラ「/(^o^)\ナンテコッタイ」

キョリチカ「え? ウソやろ?」

りっきぃ「マジだ。どこもかしこもそんなんばっか。男女平等社会を謳っておきながら、なんだよこの有様は。これだから日本は他の先進国からダメな子扱いされるんだよ」

ぼりー「しょがないよな。日本は海外と比べてそういう時代遅れな側面があるし」

タタラ「あと純粋に、金がない男をふるいにかける目的もあるんだろうな」

キョリチカ「女の心理としては、財布に余裕のある男の方がいいに決まっているしな」

りっきぃ「しがない派遣社員の俺にとって、9000円の出費は中々にキツイ」

ぼりー「オマケに高い金を払っても、コンパで知り合った女と付き合える保障はないし」

りっきぃ「ゼニのない男は消えろ、ってことか。トホホ……」

キョリチカ「元気出せよ。今度酒おごってやるから」

タタラ「……待て。人間以外
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