犬も歩けばデートする

「直哉、今週の日曜デートをするぞ。」

「・・・唐突だな」

ハリベルと付き合いだしてから約一週間。お互いを七重で呼び合う以外、ビックリするぐらい何も進展がない。

・・・というか、むしろ避けられている気がする。

たまに視線が合ってもすぐ外されるし、廊下ですれ違う時も決して俺から半径1メートル内に近ずこうとしない。ほかのクラスメイトに『なにかあったの?』と聞かれても『別になにもないが?』と返すのみだ。

俺の方に何か問題があるのかとも思ったが、心当たりができるほど会話もしてないし・・・(泣)

今のようにいきなり話しかけて来て・・・、

「で、デートか・・・。日曜は基本的に暇だし、俺は大丈夫だぞ。」

「そうか、では10時に駅前集合だ。」(スタスタ・・・)

・・・いきなり去っていくだけだ。

なんつーか少し寂しいな、これ。

それよりデートか。初デートってことになるんだよな?

・・・ここまでウキウキワクワクしない初デートってありえるのか?

それにあのキャラ。このまえの暴走変態的な言動が嘘に思えるぞ。

「おーい、直哉。飯食おうぜ・・・って、どうした?やけに浮かないかおしてんぞ?」

「・・・ああ、なんでもないんだ。ちょっと日曜にデートするってことになっただけだ。・・・はぁ。」

「右ストレートォォォ!!!」(ボゴッ)

「げふっ!!な、なにしやがんだこの野郎!!」

「うっせー!デートするってんのにため息か!?勝者の余韻ってかこのリア充がーーー!!!(しくしく)」

「そんな生やさしいモンじゃねーんだよ!こっちは真剣なんだよ!!」

「黙れ!中学から封印してきた俺の黄金の左をくらいてーのかゴラァ!!こちとら日曜の予定といえばゲーム三昧だぞ!!誰か彼女をくださぁぁぁい!!」

「だからそんなんじゃねーんだって!」

≪事情説明中・・・≫

「・・・なるほどそういうことか。」

「で、どう思うよ。」

俺はなんとか荒れ狂う昇平をなだめることに成功し事情を説明した。途中いいパンチ数発もらっちまったけど。

「どうにもこうにも嫌われてるとしか思えんだろう。」

「きっぱり言うなぁ・・・。」

「だいたい、あの委員長がお前と付き合ってるって時点で怪しいと思う。」

確かに・・・、言われてみればそうだ。モテない俺がこんな展開に陥ること自体ヘンじゃないか?

「お前が委員長に告白されたってこと、実はお前の勘違いっていうオチじゃないか?」

いや、そんなことはない。ない、・・・と思う。

・・・・・・・・・・・・。

「・・・夢・・・だったのかな。」

「それは違うのニャ!!」(ヒョコ)

「うおっ!?・・・て、なんだ、ランか。驚かせるなよ。」

突然現れたこいつは同じクラスの女子で、ネコマタのランだ。たしか、ハリベルと仲が良かったような・・・。

「弁当に入ってる小魚やるから猫はあっち行ってくれないか?俺、今真剣なんだよ。はい、小魚。」(スッ)

「だからそれが違うって言ってるんだニャ!(パクッ)ん、うまいニャ。」

あ、こいつ本当に食べやがった。

「まず初めに、ハリベルちゃんはそんなこと微塵も思ってないニャ。むしろお前にベタ惚れにゃんだニャ。隙あらば押し倒しt・・・、いにゃ、押し倒されたいと・・・っと、これは口止めされてたにゃ(ボソッ)。と、とにかく大大大好きなのニャ!」(ヒョイ)(パクッ)

この言い方、どうやらこいつはハリベルの本性を知っているようだ。今のかなり危なかったけど・・・。

つーか俺の弁当箱から残ってる小魚まで食うな。

「そうは言ってもな、あくまで『〜と思う』ってだけだろ。もういいじゃん。『委員長、こいつのこと嫌い』→『別れる』→『俺、メシウマwww』→『みんな幸せ』。これで万事解決だろ?」

「おい、俺の幸せどこに行った?」

「さあ、そこら辺の河原にでも落ちてんじゃね?」

ひでぇ・・・。

「フッフッフ、証拠ならあるニャ。これを見るニャ!」(バンッ)

「・・・なにこれ?ノートか?随分使い込まれてるようだけど。」

「何を隠そう、このノートはハリベルちゃんの
#12953;ノートニャのだ!!」

「「な、なんだってーーー!!」」

ランはノートをペラペラとめくりあるページを開いた。うーん、どれどれ。

『お化け屋敷→吊り橋効果で手握れる!よっしゃ☆』

『コーヒーカップ→将来のことを語り合う。子供は何人欲しいとか///』

『ランチの時→「はい、あーん。」を・・・してもらう。別に「おら、こいつ        が欲しいんだろ?」「ああん、ほ、欲しいれふぅ。そ、その        ○○が〜。」とかでも・・・いや、むしろそれで!』

『観覧車→き、キス///or観覧車が一周するまで超短時間のスリルセック    
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