山賊退治 白登場編

ここは城内の会議室…
そこには守備隊の各隊長、及びカイト達を始めとするギルド腕利きの冒険者が集まっていた。
近日中に決行される【山賊掃討作戦】に参加する主要メンバー達である。
「今回皆に集まってもらったのは他でもない。
偵察隊が持ち帰った資料の解析と、
シーフギルドからもたらされた情報から新事実が見えてきたのじゃ」
「俺たちを集めたと言うことはかなり重要な事柄なんだな?」
歴戦の戦士の風格を漂わせている冒険者が質問した。
「ああ、そうじゃ。
 重大な事実が明らかになった…」
「その事実とは?」
山賊討伐(名目上)の応援隊として派遣されてきているフランが先を促す。
隣には勿論、夫のライトの姿も見える。
「敵の…目的は貿易路の封鎖では無いと言うことじゃ」
「「「「「!!」」」」」
「なんだと!?」
「では敵の真の目的は!?」
「レストの残存を始めとした教会が密かに開発した新型対魔物兵器の実戦テストじゃ…」
「「「「「!?」」」」」
室内が騒然となる。

 「レスト教会残存にはまだそんな力が残っていたのか?!」
レスト教会本体は王国崩壊と同時に確かに壊滅した。
残存勢力はいまだに存在していたが、
散発的なテロ活動を起こす程度の力しかなかったはずである…
「残存が他地域教会の力を借り、
 地下で密かに開発を続けていた様じゃ。
 本来の目的は実戦テストで、
 貿易路封鎖は我々を誘き出す餌というわけじゃ」
「奴等がこの頃大人しくしていたはこの為だったのか…」

 レスト冒険者ギルドからの要請で残党狩りに参加していた冒険者が呟いた。
レスト支部は最近創設されたばかりで所属人数がまだ少なく、
慢性的な人手不足の状態であった。
「人間が扱える兵器ごときには簡単には負けないぜ!!」
魔物の冒険者が言い放った。

 「人間を侮ってはならん…
魔法を使わない純粋な技術だけなら、
我々を凌駕するだけの力を秘めている種族じゃ」
「しかし…」
「その秘めたる力がなければ前魔王時代に駆逐されておる…
 現に自律行動式の兵器をレストの残存は再び作り出しおった」
「「「「「!?」」」」」
「まさか…あの兵器を復元したと言うのか!?」
フランが言葉を荒らげる。
ジパングにいるフランの友人もその兵器によって危うく命を刈られる所だったのだ。
「いや…
 兵器製造工場は資料も含めてシーフギルドが完全に破壊したはず」
情報通の冒険者がフランの言葉を半場否定する。

 「それに…
 コアが無いと動かないはずだぞ?!」
そう、コアの製造方法を記した資料は他のモイライギルドによって抹消されている。身体を作れたとしても頭脳であるコアを作れなければ意味がない…

「奴等が最後まで製作に苦戦していたコアは他の教会勢から提供されたようじゃ。
 まだ試作段階の様じゃがな…
【魔力を結晶化】させ、
 それに【式神】の魔法を埋め込んで魂の変わりとしておるらしい…
言わば人工のコアじゃな」
「なんですって!?」

 思わずカイトが声をあげた。
(自律行動させられるだけの魔力を結晶化することに成功したと言うのか?)
 そう…青龍の宝玉は大量の魔力を圧縮し結晶化させた物…
クレアの話が本当ならば奴等はその技術の解析に成功した事を意味する…
「コアは良いとしても身体の性能はどうなんだ?」
「うむ…前回と同じ様にジパングの技術を用いている様じゃ。
 密かに持ち出したあの兵器の実戦データも設計に反映させているらしいがの…」
同じ主神派教会である所からデータを盗み出すとは…
流石は過激派で知られたレスト教会。
目的のためなら手段を選ばない様だ。
「では盗み出した資料を元に復元したのですか?」
ライトが質問を投げかける。
「いや…流石に設計図の様な物は盗み出せなかったようじゃな」
「じゃあ奴等が独自に作り出したのか?」
「一様はそうじゃな。
 元になったのはジパングの【からくり人形】の技術じゃ。
 それに盗み出したデータを反映させ、
 レストが独自に開発したらしいの」
「なんだ?そのカラクリ人形って」
「簡単にいうとジパングの郷土品の1つです。
 歯車等を組み合わせて人形に人のような動きをさせるもので、
 腕の良い職人が作る物は複雑な動きをさせる事が出来ます」
クレアに代わって葵が説明した。
「ジパングにはそんな凄い人形があるのか!!」
大陸から出たことがない者達がどよめいた。
「ええ。簡単な物はおもちゃとして売られています」
「その技術と魔法を合体させたというのか…」
「そうじゃ。大陸の技術も組み入れての…」
「コアの技術は何処から?
 教会が自分たちで開発したのですか?」

「それは…」
一瞬カイトを見る。
それに対してカイトは無言で頷く。
「皆には黙っておったが…
 実はジパングにて封印されていた前
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