「……何言ってんだ?オマエ」
「いや、さっき言ったとおりなんだけど……」
「……」
僕の言葉に、恋人であるゲイザーの真白は大きなため息をついて渋い顔をした。
大きなひとつ目がなんとも不思議なものをみるような、なんともいえない表情だった。
「オマエなあ。どこをどうしたらオンナノコの快楽を味わいたいなんて狂った発想が出てくるんだよ」
「うーん。してるときの、真白の表情が凄く気持ち良さそうだったから、かな?」
「ば、馬鹿っ!何言ってんだよオマエ!?」
「本当の事なんだけどなあ」
それを思いついたのは3日ほど前にさかのぼる。
彼女と一通り楽しんだとき、普段と違う正常位でフィニッシュしたときだった。いつもの彼女は催眠抜きで真正面から見られるようなプレイを嫌がるけど、その日は珍しく見詰め合って抱きしめあうことを許してくれたのだった。
その時の真白の表情は、なんともいえないものだった。
普段のややつんとした表情が消え、蕩けた瞳、だらしなく開いた口からこぼれる唾液。快楽に身をゆだねた彼女の顔は、新鮮で。そして、何より気持ち良さそうだったのだ。
そんなことを聞いた彼女はしばらく渋い顔をしていたが、不意に何かを思いついたようで頷いてくれた。
「−−ち、分かった。やってやるよ」
「本当に?」
「オマエに嘘なんかつかないよ。それに、アタシの蕩け顔を見たんだろ?だったら……オマエの蕩けた顔を視姦してやる。やめてって言ってもやめてやらないくらいの、オンナの快楽。刻んでやるからよ」
「じゃあ、ふたなり薬を出してくるから」
「準備良いな、オマエ……でも、いらねえよ。尻をいじるとなるとそれなりの開発が必要だし、何より手間がかかるからな」
「じゃあ、どうやって?」
「ふふ、アタシの催眠で、オンナにしてやるよ」
そういうや否や、真白の触手が僕の身体に巻きついてきて、僕の服を器用に脱がせてしまった。
口では強いことを言いながらも、柔らかい締め付け。そのままそっとベッドの上に寝かされる。
そして覆いかぶさる、彼女の肢体。
大きく、透き通った瞳が僕の目を捉えて、離さない。
「さ、ゆっくり呼吸をするんだ。鼻から吸って−−口から吐いて。全身の力を抜けるのを感じるだろ?」
「……すぅ、はぁ……」
「良い子だ」
彼女の言うとおりに、ゆっくりと深呼吸する。
真白曰く、催眠の利きは脱力−−すなわち自律神経の働きと(それ以上に色々説明されたがあんまり良く分からなかった)そして術者への信頼がかかっているのだという。「オマエ、笑えるほどかかりやすいな」とは彼女の弁だ。その後に「……信頼してくれて、ありがとよ」と顔を真っ赤にして言ってくれたのが印象的だった。
「この催眠は−−オマエの中のオンナを引き出すものだ。誰でも持っている女性的側面、アニムスって奴だ……さあ意識をもっと深いところに向けて、オンナを意識しろ」
「……」
意識が、だんだんと深くに落ちていく。
目の前の瞳しか、目にうつらなくなっていく。
彼女の催眠特有の甘い痺れが全身に伝わって、体の力がさらに抜けていく。
ぼんやりと、彼女が浮かべた三日月のような笑みが見えた。
「さあ、アタシの言葉に、はい。と答えるんだ」
「……はい」
「オマエは今、アタシの言葉に従っているからキモチイイ」
「……はい」
「オマエは、女の子になりたいって、思っている」
「……はい」
「オマエは、女の子になって無茶苦茶に犯されたいって思っている」
「……はい」
「クク、身体の感触を確かめてみろ」
彼女に言われるがままに、身体に意識を向ける。
いつの間にか−−僕の身体はオンナノコのそれになってしまっていた。
意識すればするほど、きゅん、と胸が、おしりが、全身が疼いてしまう。
「今のオマエは、淫乱なメスだ。だから……」
真白の指が、胸の一番敏感なところ、乳首にふれる。
それだけでじぃん、と胸の奥に切ない刺激が走ってしまう。
普段するときも、舐められたり触られるけれども。ここまで切ない刺激は、初めてだった。
「胸を触られただけで、イっちまう。オンナノコがブラをしてる理由が分かるだろ?」
「わか、るっ……」
「こら、声を我慢するな。キモチイイって言って見ろ。そしたらもっと気持ちよくなれるぜ」
「き、きもちいい……胸、がっ……」
執拗にくりくりと指先で乳首をいじられ、声が漏れてしまう。
切なくて、キュンと疼く快楽の渦。こんな微弱な刺激で、気持ちよくなったら、ブラジャーなしではいられない。
「んん……っ」
「クク、イっちまったか」
ぺろり、と乳首を舐め上げられ、ずくっと
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