ぐすんっ・・・・ぐすんっ・・・・
・・・・?・・・・誰かが泣いてる・・・・??
・・・レオン・・・
この声は・・・姉さん・・・?
お姉ちゃん・・・お父さんと・・・お母さんがぁ・・・・
ああ・・・そうか・・・これは父さんと母さんが死んだ日の夢だ・・・
大丈夫よ・・・お姉ちゃんがついてるわ・・・ずっと・・・一緒よ・・・
ぐすっ・・・・本当?・・・おねえちゃんはどこにもいかない・・・??
ええ・・・レオンを置いてどこにもいかないわ・・・どこにも・・・・・
一生レオンの傍にいるから・・・
うん・・・わかった・・・僕もおねえちゃんとずっと一緒にいる!!約束だよ!!
ええ・・・約束よ・・・
そう言って幼かった僕と姉さんは指きりをした。
〜〜〜〜ゆびきりげんまん嘘ついたら針千本飲ーます。ゆびきった!〜〜〜〜
そう・・・姉さんはこのとき約束してくれたんだ・・・ずっと一緒だって・・
でも・・・姉さんは・・・
それでも姉さんは帰ってきた・・・詳しい理由は分からないけど、とにかく姉さんは帰ってきたんだ・・・それ以上のことなんてどうでもいい・・・姉さんが生きている・・・
僕の傍にいる・・・
ただそれだけで・・・
「ん・・・・」
夢はそこで終わり、僕は目を覚ました・・・
「あれ・・・?ここは・・・??僕の部屋・・・???確か姉さんと再会して・・・ハッ!?・・姉さん・・。!!?」
「あら?目が覚めたのね・・・」
薄暗い部屋の中聞き覚えのある声が僕の耳に届く
意識がハッキリしてきた僕の目の前には姉さんの姿があった・・・
「姉さん・・・」
よかった・・・夢じゃなかった・・・姉さんは確かにそこにいた・・・
だが、何故か僕と姉さんとの顔の距離がかなり近かった・・・
「残念・・・寝込みを襲おうかと思ったのに・・・計画変更ね・・・」
「・・・・えっ・・・・???」
「こうなったら・・・えいっ♪」
ガシッ
「うあ・・・・!?」
いきなり姉さんに両手を押さえつけられた僕は、身動きが取れなくなる。
「うふふ・・レオン・・・・♪♪」
「ねっ姉さん・・・??」
僕の体を拘束した姉さんは僕の上に跨がり、意地悪そうな微笑みを浮かべながら俺を体ごと押さえつける。
今まで見たことの無い姉さんのその表情に僕は一抹の不安を覚えた。
「どうしたんだよ姉さん・・・はっ離してよ・・・」
「だって・・・レオンが暴れたり、逃げようとするかもしれないじゃない?」
そう言って微笑みつつも力を緩めることはない姉さん・・・
・・・??どういうことだ?暴れる?逃げる??何故・・・???
「だって、今から私はレオンを・・・・・」
「食べちゃうから♪」
僕は自分の耳を疑った・・・
食べる?・・・僕を・・・・・??
「な・・・何を言ってるんだよ・・姉さん・・・・・・やだな・・・冗談は止してよ・・・」
僕はできるだけ平静を取り繕って姉さんに聞き返す。冗談であってほしい・・・僕をからかっているだけ・・・そう信じたかった・・・。
「クスクス・・・本当よ♪だって・・・レオンの体、と〜〜〜てもおいしそうなんだもの♪♪♪」
そう言って姉さんは自分の唇を舌で撫ぜる自分の唾液でてらてらと唇が妖しく光る・・・
その時、雲に隠れていた月が雲の切れ目から光を照らした・・・
僕は姉さんの姿を見て驚愕した・・・
先ほどまで羽織っていたローブは脱ぎ捨てられ、姉さんは生まれたまま姿となっていた・・・
姉さんの銀髪からは長く尖った耳がはみ出ており、口元からは鋭い犬歯が見え、僕を押さえつける手足は赤い皮膜で覆われていた・・・
―――人間じゃない―――
信じがたいことが現実に今自分の目の前で起こっている・・・
まだ自分は夢の続きをみているんではないか・・・?そう思いたかった・・・
だが・・・
「ねえ、レオン・・・私がどうして生き返ったのか、こんな姿になったか知りたい?」
「・・・・え・・・・??」
いまだ混乱する僕の表情をみて、姉さんは今の自分がどうしてこの姿になったか話はじめた。
「あの日の夜・・・私の墓が掘り起こされた日の夜・・・私はグールによって仲間にされたの・・・」
「彼ら・・・いや、彼女たちは死んで間もない死体に魔力を送り込むことでその死体を生き返らせるの・・・自分達と同じ
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