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年に一度の男女が共に盛り上がるイベントの日である。
そう、今日はバレンタインデー
女性が意中の相手にチョコをプレゼントする日。
もしくは社交辞令としてのチョコのプレゼントが行なわれる日だ。
彼女がいるものはもちろんだが、いないものも、ひょっとしたら本命がもらえるかもしれないという淡い期待を持つ奴もいれば、すでに義理狙いという奴もいるそんな日だ。
俺の通う学校でももちろんそんなやりとりがいたるところで繰り広げられていた。
さて・・・俺こと榊原玲太(さかきばら れいた)はというと・・・
〜帰宅後〜
ピンポーン
インターホンがなる音が聞こえた
「お?来たな」
2階の自室で漫画を読んでいた俺は、読むのを中断し、玄関へ向かった。
ガチャ
「こんにちは〜」
「よう、いらっしゃい。」
おっとりとした口調であいさつしてきたのは、俺が思った通り、俺の幼馴染の
白雪友香(しらゆき ゆうか)だった。
白と黒が混ざった独特の髪にやさしくゆったりと垂れた目、人でありえない角や耳、白と黒の体毛で覆われた手足、そして最大の特徴はあふれんばかりの豊満な胸元・・・そう、彼女はホルスタウロスなのだ。
「ごめんね〜おそくなって〜〜」
「いや、全然まってねえよ。それより寒いからあがれよ」
「お邪魔します〜」
そうして友香を俺は2階の自室へ通す
今はおふくろは近所の婦人会の旅行で今日は帰ってはこないので、今日は自分でお茶を用意して友香に振舞った。
そして落ち着いたところで友香が切り出した。
「玲君、お持たせしました〜!はい、バレンタインチョコだよ〜〜」
「お〜サンキュ〜〜」
友香が俺にバレンタインチョコをプレゼントしてきた。
・・・・そう、友香は幼馴染であり、そして俺の彼女でもある・・・・・
そう、だから俺は焦る必要などなかったのだ!
当然である。なぜなら俺には友香という彼女がいるのだ!!!もらえないわけがないだろうがあああああ!!!
・・え?リア充退散??モゲろ???・・・うるせぇ!!引っ込んでろ!!!
そうしたどこからともなく聞こえてきた(どこだよ)俺に対するツイッターを一蹴した俺は早速リボンで可愛く包装されたチョコを取り出した。
「お!俺の好きなホワイトチョコじゃんか!!さすが友香だな〜」
「えへへ〜よかった〜〜喜んでもらえて〜〜〜♪」
中には友香特製のホワイトチョコレート(手作り)が入っていた。チョコ自体好物であるが、普通のチョコよりもホワイトチョコが好きな俺はかなり嬉しかった。
友香が俺の彼女になってから毎年手作りでチョコを作ってくれるのだ。
今年は事前にリクエストをしていたのもあってかホワイトチョコを作ってくれたのだろう。
まったくかわいい奴だw
「じゃあ、早速いただこうかな?」
「うん〜食べて食べて〜〜^^」
「いただきま〜す」パクッ
「!!うまい!!」
思わず口に出してしまうほど、想像以上の美味さだった。口にした瞬間、口の中でチョコがとろけ、濃厚なミルクの風味が広がる・・・今までいろんなホワイトチョコを食べたけど、こんな美味いのは初めてだった。
「すげー美味いよこれ!!いったいどうやって作ったんだ??」
「うふふ〜秘密だよ〜〜♪」
「なんだよ〜教えてくれよ〜〜」
「だめ〜ナイショだよ〜〜」
そういって友香はそれ以上なにも教えてくれなかった。隠し事をしない友香が渋ったのが気になったが、まあ、これだけうまいんだから、よほどの秘密があるのだろう。
とにかく、このチョコがものすごく美味いのだけは間違いなかった。あっという間に俺はチョコを平らげてしまった・・・
「ふ〜ご馳走様、わりぃなもっと味わって食べるべきなんだろうけどな」
「いいよ〜そんなに喜んでもらえたなら嬉しいよ〜〜^^」
そういって友香は嬉しそうに微笑んでいた。
チョコを食べ終わってからは友香と俺は雑談をしたり、ゲームをしたりしてまったりとすごしていた・・・
「おっと、もうこんな時間か。だいぶ外が暗くなってきたけど、家に帰らなくても大丈夫か?」
「う、うん〜そうだね〜〜・・・(おかしいな〜分量間違えたのかな〜)」
「ん??」
何故か歯切れの悪い返事をする友香
いつもなら「そろそろ帰るね〜」とか言い出す時間帯なのに・・・
「どうしたん・・・・・・あれ?」
そうたずねようと声を発した瞬間、俺の身体に異変が起きた
「・・・玲くん?」
ドクンッ
ドクンッドクンッ
「うあああ・・・・熱い・・・なんだ・・・・これ・・・・・・・・」
身体が熱い・・・
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