おぼろげに目が覚める。
見知らぬ天井、同じく見知らぬ窓から光が差し込んでいる。しかし、大体の状況は予想がつく。すぐに目を閉じ、現実から逃げようとするが自分の行った行為が勝手に頭の中で再生される。
「やっちまったな…」
あの後、教会の衆人環視の中、私が気を失うまで交わり続けていたことは覚えているが、その後どうなったのか分からない。
アーチとの不貞、仲間たちへの裏切り行為、謝って済むことではない。今までの4人の関係には戻れないだろう…後悔してもし切れない。
たとえこの後冥界に帰ったとしても、この出来事の溝は残り続ける。3人の仲に重篤な傷を残しはしないだろうか。
考えれば考えるほど気が滅入ってくる。
打開策も名案も浮ばない。
「…いいや…寝よ」
もしかしたら、夢かもしれない。死んでること自体夢の出来事で、もう一度寝れば何もかもが元通りになっている…
なんて夢想するほど追い詰められています。
どちらにしろ、この辛い現実から一刻も早く逃げてしまいたい。
目をつむり、体を横向きにする。
ムニュ
「…?」
体が何か柔らかく温かなものに触れる。おそらくアーチだろう。
リストとオリアが怒鳴り込んでくるまでアーチにくっ付いていようか、どうせこれっきりだし。
「アーチ♪」
自分でも驚くほど甘えることに抵抗がなくなっている。恐るべき魔物化…
ま、別に死ぬ前からこんな感じだし、やるほうとやられるほうが反対になっただけだ。
背中から抱きつき手をアーチの前に回し密着する。
ムニュムニュ
「…!?」
いくらアーチといえども柔らかすぎる…鍛えている男性の体ではない。
いったい誰なのだ?
慌てて目を開ける。
「う…えぇぇぇぇ!!」
長い白銀の髪、長身でスレンダーな体型、そして羽と尻尾…
「なによ…うるさいわね…」
なぜ私の隣に死刑執行人が裸で寝ているのだろうか。寝起きドッキリにしては残酷すぎる。
「ひぃっ!」
思わず反対側に体が仰け反る。
プニュプニュ
「!!?」
さらに柔らかい2つの物体が頭に直撃する。
後ろに居るものがアーチではないことは明確である。
「なんだぁ…朝かぁ?」
のんきそうなこの声も、今の私にとっては死の宣告を告げる死神の声に聞こえる。
あぁ…もうダメだ…おしまいだぁ…
頭の中を走馬灯が流れ始める。三途の川のせせらぎが聞こえる。時間が遅く感じる。
このまま二人に粉々にされるのか。そう思うと目から涙があふれてくる。
病死の時はある程度覚悟は出来たが、今からされる暴行を受け入れる度胸は持ち合わせていない。元勇者パーティの二人となると尚更である。
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい…」
枕を頭に被り、ひたすら二人に謝る。反省の姿勢を見せれば少しは効果はあるのではないか。
「あら?自分が何をしたのかわかっているようね…」
「レイバ、覚悟はいいな?」
こうかはいまひとつのようだ!!
リストが私の体の片側に体を寄せる。それと同時にオリアももう片方に体を寄せてくる。
…逃げ場を封じられた。このあとどのような拷問が待ち受けているのだろうか…
花婿を襲ったのだ。こうなっても仕方ないだろう。でも怖いものは怖いんです。
ガタガタガタ
体が震えてきた。やるなら一思いに…と思ったがリストがいるかぎりそれはないだろう。
「ふふふ…反省しなさ〜い!!」
やけに楽しそう声と共に体に手が伸びてくる。
ああぁ…なんでこんなことに…
コチョコチョコチョ…
「ひゃぃ!ひっあ…あは…あははははは!?」
リストの手が全身をくすぐり始める。予期せぬ行動に構える暇もなかった。
「レイバ、久しぶりだな!それにしてもお前ちっちゃくなったな〜」
今はそんなことどうでもいいだろ。ってなんでお前まで参加してるんだ。
「ははははひっ!?ふひひひひ…」
「な〜にびびってんのよ、あんたが思ってるほど心が狭くないわ」
「レイバの後にたっぷりアーチにしてもらったしな」
思っていたほど怒ってはいないらしい。寛大な仲間たちに感謝である。
しかし、だんだんと厳しくなってきた。
「しょ…しょれなこれやめへ…あひゃ!あひゃひゃははは…」
「怒ってないとは言ってないわ(ぞ)?」
くすぐりが苛烈を極め、まともに呼吸が出来ない。これ本当に死ぬんじゃ…?
「ごめんひゃい!いひひひひひ!! は、はんひぇいしてましゅ!だかりゃやめてぇ!ふひゃひゃひゃは…」
「まったく…あの時あんなに勇者がどうとか言ってかっこつけてたくせに…この様かしら?」
「ち…ちん○にはかてましぇんでしたぁぁぁぁ」
魔物娘の性ですね。してる時はそ
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