連載小説
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俺と同居人
俺は仕事を終えて20分の道のりを歩いて自宅へと帰る


 「ただいま」


玄関の鍵を開け、仕事用の鞄を自室に置いてリビングへ入ると


 「お帰りなのじゃ…うむむ……のうおぬしならどの選択肢がハーレムエンドになると思う?」


PCのモニターの前に胡坐をかき、エロゲーをプレイしているバフォメットが居た


 「ん……昨日発売したやつか……その会社の作品なら基本的に一番上の選択肢がハーレムエンドになるぞ…あと晩飯は食ったか?」


 「む……そういえばおぬしが帰ってきたということはもうこんな時間か、夢中になりすぎて晩飯どころか昼飯すらくってないの」


はぁ、と俺は心の中で溜め息をつきながらエプロンをつけて料理を開始する

その気になれば彼女も料理は出来るのだが、基本的に掃除と洗濯以外の家事はしてくれないので諦めている

むしろ彼女がそれだけでもしてくれるだけありがたいレベルである

………5年間も同居しているがそれだけは心底ありがたく思う









一言で言うならば彼女はニートである

基本的には家に引きこもってゲームかネットをしている

外に出るのはコンビニかゲーセンもしくは気が向いた時に街を徘徊する程度である

本人はニートである事を否定しているものの普段の生活を見る限りはそうとしか言えない


 「のう晶(あきら)、マラオカートやらぬか?」


 「今日は仕事で疲れたから少しだけな」


俺はそこら辺にでも居そうなサラリーマンである

働いている会社の給料は結構良いので金は趣味と貯金がしっかりできる程度に金に余裕はある

趣味は彼女と同じくゲーム、ゲーセン、ネット……あとは料理だろうか

特にこれといった特徴の無い一般人である


 「やっぱりトゲ蔵は強いな……なぁマツバ、明日休みだしゲーセン行くか?」


 「くやしいのうwくやしいのうw、もう金曜か…もちろん行くのじゃ」


平日は会社に行って仕事して、帰ってきて彼女とゲームをする

休日は自分の部屋でのんびり過ごすか彼女とゲーセンに行ったりする


 「さて、俺はもうそろそろ寝るわ」


 「わしはもうちょっとだけエロゲをしてから寝るかの」


そんな彼女とのくだらない生活を俺はなんとなく気に入っている

どこがとは言えないけれど、独りで寂しく暮らすよりかは楽しいからだろうか


 「おやすみ、昼前には行くから早いめに寝ろよ」


 「おやすみ、せいぜい良い淫夢でも見るのじゃな」


俺はいつものように彼女の頭にポンと手を置き、挨拶をしてから部屋に戻る

さて、明日は休日だ
12/03/10 23:10更新 / 錆鐚鎌足
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■作者メッセージ
ということでニートバフォ様との日常作品です
マツバさんの名前の元は松葉菊という花で花言葉が、『怠惰、のんびり気分』だそうです

バフォ「前々から思っていたのじゃが、おぬしの書く作品では基本的にわしの同属はネタキャラのような扱いが多いの」

………キノセイデスヨ
実はロリババァ口調を書くのが苦手だったり、カリスマたっぷりのキャラを欠くのが苦手なわけじゃありませんよ

サキュ「ご主人様、本音が駄々漏れですよ」

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