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〜昼食編〜

サキュバスの国にあると言われるサキュバスのサキュバスによるサキュバスの為の学園。
サキュバス学園では他の学校の男子生徒を生贄さながら留学生として招く風習があった。

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4時間目の終わりを告げるチャイムが鳴り終わり、サキュバス教師も生徒もまるで示し合わせてたかのようにそそくさと勉強道具をしまい込み取り出したるは弁当箱。
そう、昼食の時間である。

ここサキュバス学園に来てからというもの昼食の時間はサキュバス達がウィンナーをいやらしく食べたり、わざとなのか顔に液体を撒き散らしながら舐め飲んでいる光景を見続け最初はその淫靡さに気が気でなかったが最近では慣れたもので平静を装いながら昼食を食べる事が出来るようになった。このままいけば明鏡止水の心で昼食の時間も過ごせる事になるであろう。

そう、要は気持ちの問題なのだ。
それに彼女達もサキュバスなりに真剣でそれはサキュバスにとっての練習でもあるわけでそんな真剣な彼女達の邪魔などしてはいけないのだ、おぉ…なんだか悟りが開けて来た様な気がするぞ。

そんな有象無象の有無し事で湧いてくる性欲を抑えているそんな時に事件は起こった。

昼休みが始まって5分後、友達とジュースを買いに行っていたのだろうか教室にお茶を持って帰って来たサキュバスが席に着くなりひとこと。
「あー!お弁当忘れちゃったー!」

このサキュバス…うっかりサキュバスと呼んでいるがうっかりサキュバスはよく忘れ物をする。
教科書も筆記用具も更には実技に使うサキュバスの道具もよく忘れては周りのサキュバスによく借りてる姿を目にする。

このうっかりサキュバスはなかなかに愛嬌のある顔立ちとおねだりの仕草が可愛く、上手くそして後日美味しいクッキーが貰えるというわけでついつい周りのサキュバスは貸してしまうのだとか、自分も忘れ物を貸した事があり貰った事があるのだが、そのクッキーは人間にとって大変美味であるが口の中がパサパサになりサキュバスの母乳が飲みたくなるという危ない代物だった。今度からは周りにクラスメイトが居ない所で食べるように注意しよう。あんな屈辱はこりごりだ。


そんなわけで彼女、うっかりサキュバスが今回みたくお弁当を忘れてしまってもクラスメイトは嫌な顔もせずにおかずを分けてあげるのである。

今クラスに居るサキュバスは10人ほど…その10人全員がおかずを持ち寄って分けているのだからその人望も見てとれるわけだ…っと、出遅れてしまった。

自分も男で人間であり留学生であるわけだがこのクラスの一員だ。悩めるクラスメイトのピンチは助けるべきだとうっかりサキュバスの下まで出向く事にする。
ところでさっきからうっかりサキュバスに寄贈されたおかずを見ているのだが、やけにウィンナーが多い。やはりサキュバスはウィンナーが好きなのだろうか、けれどもそんなに偏ったおかずで大丈夫だろうか?としたら自分はアッサリ系のおかずをあげた方が…と考えながら見ているとはたとうっかりサキュバスと目が合う。

おっとりした目なのかマイペースな目なのか少しタレた目からは思わず何かを食べさせたい欲求に駆られる。身体もサキュバスらしく胸が豊穣とまで大きく…っていかんいかん目を見て会話せねば。

「あれ?留学生くんも何かくれるの?」
「あっ…ああ…何が欲しいかなー?なんて」
取り出した弁当箱をうっかりサキュバスに見せる、やはりおかずは本人に選んで貰う方が1番だろう。

と、差し出した弁当を取り囲むようにギャルサキュバス達が詰め寄る。
「おー!なかなか綺麗ジャン」「アンタが作ったの?あ!寮のおばさんが作ったのかな?」「あー、あの人美人だし世話焼きだからねー」等とギャルサキュバスが囃し立てる一方で真剣に吟味していたうっかりサキュバスだったのだが、決める時はあっさり決まった。

「おかずは足りてるし…それじゃあご飯貰おうかな」
「あぁ、いいですよ」
ご飯?というと白米だろうか、確かにおかずは貰ってるものの主食は貰ってないらしい。なんともまぁ偏っていることよこれは白米を食べさせねば…とおもむろに白米をよそおうとするが…すんでの所で止められる。はて、なんだろうか?
「いや、そっちのご飯じゃなくてね…こっちのご飯」と、突然こちらの身体につーと指を這わせ…顎の下から始まり首、胸、へそ…と身体の中心をなぞって…
「ねぇ?精ちょうだい?」
え…?と思った頃には遅くあっという間にベルトは抜き取られズボンは下げられパンツも…といった所でようやく声が出た。

「ま、待ってください。え?つまり…ご飯ってサキュバスのご飯って事!?」
「まぁそうだけど…ご飯いいかな?」
サキュバスのご飯…とはまぁこのサキュバスの学園では男が紛れ込む以上当然起こる事であるし、それも覚悟の上来ているわけだが…だからってこんなクラスの真ん中でなんて…と周囲に目配せし同意を求めようと止めてもらおうとするわけだが…一向に助け舟を出そうとする目の持ち主はおらず、どうしたのかな?あげないのかな?と疑問を持った目ばかりで…。
「いいジャン留学生ー!ケチケチしないであげちゃいなよ!減るモンでもないしよー!」とはギャルサキュバス。
いや、減るんだけど。

「あ!それとも自分で触って出した方がいいかな?」
今にもパンツをズリ下げ食べようとうっかりサキュバスは聞いてくるが冗談じゃない。

冗談じゃない…が、リードして貰えるのならリードして欲しい感情もある。

こんな昼食の時間に教室で射精しろなんて普通じゃ考えられないし、それこそ人間の間じゃ変態扱いもされるであろう。
しかしここサキュバスの文化ではそれこそ弁当のオカズをあげるくらいには普通の事で、こちらも気兼ね無く…与えても…いいかもしれない………精を。

異文化交流は実践してこそ真の理解が得られる…とか、そう、建前はこんなとこでいいだろう。


「お好みで…」とようやく口から出て来た言葉はあまりにも小さく掠れていた。

「え?なに?」

「お好みでいいですよ…」

「ん〜?何をして欲しいのカナ〜?」とイヂ悪く聞き返すはギャルサキュバス。
多分サキュバスにはこう言われたらこう言い返すみたいなものが脊髄に記憶されているのだろう1日に2回は聞くセリフだ。

「好きなタイミングで搾ってもいいですよ…その…精を」

と、宣告するとパアッとうっかりサキュバスさんの顔が明るく笑顔に。

「え!ホントにいいの!?ありがとー!ご飯はやっぱり好きな時に食べないとねー」

屈託の無い笑顔が眩しい、サキュバスながらも天使のような神々しさを感じるがペロリと唾液混じりの舌を艶めかしく唇に這い回す様は獲物を前にした捕食者そのものだ。

そんなうっかりサキュバスが早速一口…と、尋常ではない速さでいつの間にかパンツはズリ下げられ覚悟を決める前にパクッと咥えられてしまう。

うっ…覚悟もしていないのに…突然の事で一瞬ビクッとしてしまった。

「おいおいもうイッちまったのか〜?」

ち、畜生…ギャルサキュバスめいつか覚えてろ…うぅっ…

食い付いて来たうっかりサキュバスはというと、まずは味見からという具合でちゅ〜と吸って来る。あくまで単調に、まるでこれからオカズと一緒に食べる白米の味を確かめるかの様に。
「んふぅ〜ほぁほぁはな?」
口蹄内で声が響くのが気持ち良い…
フェラ…というよりはただ口に含んでちゅうちゅうと味を確かめる程度のものであまり快楽にのたうち回るという事はないが、だからとて気持ち良い要素がないわけではなくジワリジワリと麻痺するかのように思考が朧げになって行き幸福感に包まれ始めている。

ただ…
ここで、射精させる気は、無いらしい。ある程度味見をしたうっかりサキュバスは口を離し、すぐにみんなから貰った他のオカズを食べ出した…自分の金玉を掴みながら。

おそらく精液を作る為であろう、右手で箸を持ち食べながら左手でコリコリと金玉を責め立て、一通り食べたら股間に食い付いて味を確かめる。けれども射精だけはさせてくれずにおあずけをくらう。

本当に自分はただのサキュバスの主食の様な扱いだった。

時にはマヨネーズまみれの唇で食い付き、マヨネーズが付着してしまった所を舐め取り…
時にはウィンナーを食べた後に、ウィンナーと見立ててこちらを煽るようにイヂワルな目付きで歯を立ててみたり、本来は温厚な人なのだがサキュバス故かイヂワルもしたくなるのだとか。

焦らしはするが、絶対に射精はさせてくれない。恐らく好きな物は最後に食べるタチなのだろう。

おおかた食べ終わるとチラッとこちらを上目遣いでサインを出してくる。
それは「いいかな…?」だったり「食べるよ…?」みたいな意味合いを持つ視線だったのだろうが、その瞳の奥に秘めたる嗜虐性が「今からお前を食う」とありありと死の宣告を伝えて来た。

くちゅ…と涎にまみれた唇が股間に吸い付いて来た、愛の無いただ栄養補給のための吸い付きだ。
今までの食べかすと共に口に含まれると
否応無くその行為が、性行為なのではなく食事の行為だと認識させられる。

そのまま金玉をもみもみと…いままで作り上げた精を
納豆を練る様に練った精液を竿に誘導し…ガリッと歯を立て…

「あっああっ…!」

ちゅるーちゅるーと吸われる様に射精してしまった。
クラスの真ん中で…他のサキュバスに見られながら…クスクスと小さく笑われているのが分かる。
ただの食事の為だけの射精…

常識では考えられない…
けれどもサキュバスにとっては常識なのだ。
人間の精を食事として食べる事は。

「んー、おいしおいし」
かくいう、うっかりサキュバスはこちらの気を意も介さずに
その精の味を味わっている。
腹に取り込まれたのだろうか…今から魔力に変換されるのだろうか
うっかりサキュバスの少し肥えた腹はただその肉を揺らすばかりで何も答えない。

ひとしきり食べ終わるとお腹をさすって
もう満腹だというサインを示す。
よかった…食べ終わったようだ。

「あー、美味しかったけどもうお腹いっぱい。
ありがとうねー明日クッキー作ってくるから!」

ありがとっと満腹感に微笑みを浮かべたその顔がとても愛らしい
これが人望の秘訣なのか。

食事が終わりうっかりサキュバスは
ペロッと今まで使って来た箸の汚れ取って弁当箱のケースに戻す。
もちろん食事も終わったわけだから今まで金玉をコリコリ握って来た手も離れるわけで…

あっ…と物欲しげな声が出てしまった。

あっ…と一言にも足りないそんな声だ、小さな声だった。

けれどもうっかりサキュバスに聞かれてしまった。

「あー、ごめんね。まだ溜まってたよね?
私はお腹いっぱいだから…他の子に搾って貰ってもいいかな?」

突如クラスの空気が張り詰めたものになる。
今、うっかりサキュバスとの間で行われた事が食事であれ…サキュバスにとっては好物の『精』が目の前で食べられていたというわけだ。

さながら昼食時間中にクラスの真ん中で焼き肉を食べる様に…
他のサキュバスに見せ付け、嗅がせ、美味いと言う。

そんな好物の余りが食べきれないから出たというのだ、食べないわけがない。


水面下で、言葉は出さずとも
徐々に熱気と視線が飛び交い戦慄して行くクラス内。

「留学生くんの精、初めて食べたけど美味しかったよー」と
空気も読まずに場を煽って行くうっかりサキュバス。
周りにはうっかりサキュバスにおかずを一品あげたから
少し物足りなさを憶えているサキュバス。
茹でたウィンナーの肉汁が舞った匂いと渦巻く熱気
制服から擦れて跳んだ汗の酸っぱい匂いで一瞬ここは胃の中かと錯覚する。

あぁ…おかずを持ち寄る文化もサキュバスの文化にあるのか。
願わくば、それが男の精でなければよかったな。
もしかしたらこのサキュバスの国のどこかで
男を捕まえられなかったサキュバスに
みんなが捕まえた男の精を少しずつ差し出す文化も
男の精を食事としてきたサキュバスなら普通にあるかもしれない。
…魅了されたサキュバスとは別のサキュバスに精を捧げるのもなかなかクるシチュエーションかも。

食べ盛りのサキュバスに周りを取り囲まれながら
現実逃避の為にそんな事を考えるのだった。

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15/08/25 01:30 赤キギリ

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