読切小説
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甘い世界にコーヒーを
不思議の国。そこは、子供の玩具箱をひっくり返したかのような、文字通り不思議な世界である。

クッキーの模様をした石畳が続く道に、マーブル模様の珍妙な樹木が並ぶ森。空は外と変わらぬ青空がどこまでも澄み渡っているが、時に強力な媚薬の雨が降る。

このような景色に加えて、魔王の魔力の影響を受けず、代わりにこの世界を支配するハートの女王と呼ばれる小さな女の子の魔力を受けた特殊な魔物達が、現実世界と同様に人間の男達を襲っていた。

そんな世界のとある人気の無い森の中に、ポツンと建つ一軒家があった。

入り口には何かの薬草らしい植物が栽培されているプランターが並び、扉の横には『クレス魔法薬店』という看板が掛けられている。

そして、店の中には色鮮やかな液体の入った瓶が並ぶ棚と、カウンターに肘をついて分厚い本に視線を落とす一人の少年の姿があった。

年頃の少年にしては小柄で、細い体格を隠すように大きめの緋色のローブに身を包む。食生活が悪いせいかというとそうではなく、肩の辺りで束ねた長い銀髪には艶があり、単に彼の成長具合が悪いだけのようであった。

彼の名は、クレス=ヴァーミリオン。もともとは外の世界である魔術師に師事していた見習い魔術師であったが、薬草を摘んでいる最中にこの不思議の国に迷い込んで以来、こうして薬学の知識を活かして魔法薬店を営んでいた。

「…ヒマだね」

ちらりと入り口を見て、溜め息を一つ。毎度のこととはいえ、こう退屈では頭がどうかなってしまいそうであった。

しかし、客が来ないのも当然であった。彼の店は街からかなり離れており、客が来るのはせいぜい三日に一人程度。おかげで週に一度は買い出しも兼ねて薬を売りに行かなければならず、出来れば一日中薬の研究をしたい彼には、それが唯一の不満でもあった。

「ふぁ……ぁ……今日はもう店じまいして、薬草でも取りに行こうかなぁ」

こうして誰も来ない店で腐っているよりも、珍しい薬草を求めて森を歩き回った方がよほど堅実というものである。

そうと決まれば支度は早いもので、クレス大きなカゴを片手に玄関へと向かった。

意気揚々と扉を開き、クレスが一歩を踏み込んだ瞬間ーーーそれは、突然やってきた。

「クレスちゃあああーーーーんッ!!」

「うわぁああッ!?」

突然店の中に飛び込んできたピンク色の何かに押し倒され、しこたま頭を打ち付けるクレス。さらに身体を起こそうとしたところ、顔に柔らかく巨大な何かがのし掛かってきた。

柔らかいだけでなく、しっとりと吸い付くような優しい感触。さらに頭の芯を痺れさせるような良い匂いに包まれて、クレスは思わず深く息を吐いてしまうものの、ハッと我に返って意識を呼び戻した。

「ああん……クレスちゃん、あったかくていい匂いぃ〜……」

「…またですか、ルチルさん」

頭上から降ってきた聞き覚えのある声に、クレスは冷静を保ちながら尋ねてみた。

床に倒れた彼にのし掛かっていたのは、不思議の国のみに生息する魔物、ジャブジャブ。その名をルチルといった。

見た目は可愛らしい少女だが、肘から先はピンク色の大きな翼となっており、翼と同じ色の羽が彼女の胸や腰を覆っている。体格はクレスよりも一回り大きい程度であるが、なにより目を奪われるのはあまりに巨大な乳房である。

大きさであれば片側だけでもクレスの頭よりも大きく、感触はしっとりと吸い付くよう。それでいてフカフカと柔らかく美しい形を保っており、クレスは彼女によってしっかりと抱きすくめられ、その胸の中に頭から肩まですっぽりと埋まっていた。

「だってぇ、お姉ちゃん疲れちゃったんだもーん。だ・か・ら……♪」

どうやら、かなり溜まっていらっしゃるらしい。妖しげな笑みを浮かべ、ルチルは足の爪を器用に使ってクレスのベルトを外しに掛かる。

しかし、この世界にやって来て一ヶ月。あらゆる魔物の強襲を退けてきた少年は甘くなかった。

「ルチルさーん、ちょっとこれ嗅いでみてください」

「ふぇ?なにこれ……っ、きゃあぁあああーーーーッ!?」

突然鼻先に近付けられた小瓶を嗅いだ瞬間、いきなり悶絶のルチル。涙目になりながら床を転がっている間に、クレスはなんとか拘束から脱出した。

小瓶の中身は、匂いの強烈なハーブの匂いを数十倍まで濃縮したもの。これを使えば、どんなに発情した魔物であっても強制的に冷静にさせることの出来る代物で、主に護身用として販売される彼の扱う商品の一つでもあった。

「ひ、ひどいよクレスちゃん……お姉ちゃん、ちょっと休ませてもらおうと思っただけなのにぃ……」

彼女達、ジャブジャブの困った習性というべきか。お世辞にも飛ぶことが上手いとは言えない彼女達は疲れてしまうと、人間の男性を止まり木に休むのである。

そこで、以前飛び疲れて倒れていたところを助けられたことでクレスにロックオンしたルチルであったが、事あるごとにこうして軽くあしらわれてしまうのであった。

「休みたいなら椅子にでも座ってて下さい。コーヒーでも入れてきますから。角砂糖は何個入れますか?」

「いっぱいッ!!」

「でしょうね」

この世界の魔物達は、何故総じて甘いものが好きなのだろう。素朴な疑問を覚えながら、クレスはカゴをカウンターに置くと自分のコーヒーも一緒に淹れ直し、来客用の椅子に座ったルチルの前にカップを置いた。コーヒーの水面から角砂糖が覗くほど入れまくった、彼女専用のブレンドである。

「ん〜っ、甘くて美味し♪やっぱり、疲れた時には甘いものだよねぇ〜」

「じゃあ飴でも舐めてて下さいよ。毎日毎日、突進される身にもなってくれませんか?」

と言いつつも、お茶請けのクッキーも一緒にテーブルに置くクレス。誰と親しくするでもなく、ツンツンとしながらも優しいこの少年のことを、ルチルは誰よりも気に入っているのだった。

「えへへ〜……クレスちゃん、大好き」

「はい?何か言いました?」

「んーん、何でも〜♪」

ニコニコと御機嫌な笑みを浮かべながら、ルチルは頬を染めた表情を隠すように、めちゃ甘なコーヒーに口を付ける。

いつ来ても、おかしな薬だらけの店である。ルチルが店内を見回すと、大きな棚にはラベルの貼られた大小様々な瓶が並んでおり、用途は謎だが何かしらの薬に満たされている。

店の奥にはクレスの部屋と研究室があるようだが、少なくとも誰かと一緒にいるところをルチルは見たことがなかった。

「クレスちゃんは、ずっと一人?寂しくないの?」

「何ですか、突然?一人暮らしなんですから、一人なのは当たり前じゃないですか」

「ううん、そうじゃなくて……誰かと一緒に暮らしたいとか、思わない?」

「うーん……少し前までは、師匠と一緒に暮らしてたんですけどね。厳しい人でしたが、楽しかった……」

自分がいなければ米一つ炊けないような人だ。今頃飢えてはいないかと心配すら覚える。慌ただしくも充実した日々を思い出し、少しばかり郷愁を覚えたクレスであった。

「でも、こういうところで店を開いてる理由もちゃんとあるんですよ。扱う薬によっては凄い悪臭を出すこともありますし、それこそ近所迷惑に……ルチルさん?」

なにやら肩を震わせているルチルに気付き、クレスは言葉を止めた。

やはり、あの極甘コーヒーは魔物といえど毒だったのだろうか。肩を擦ってやろうと手を伸ばしたクレスであったが、突然彼女が顔を上げた。

「一緒に暮らそうよッ!!」

「は、はぁ?」

「一緒に暮らそうよ、クレスちゃん!一緒に暮らせば寂しくないよ!私もクレスちゃんゲットできるし良いことづくしだよ!」

「いや……だから、僕は別にいいんですって。ほとんどルチルさんの私情じゃないですか」

普段通りのやり取りだが、いつのにも増して、今日は強情である。一歩下がり、無関心とばかりにクレスがそっぽを向いてみせると、ますますルチルは迫ってきた。

「じゃあ、毎日クレスちゃんのこと気持ち良くしてあげるから!ほら、お姉ちゃんのおっぱい、好きでしょ?クレスちゃんがいっつも見てること、気付いてるんだから」

「そ、そんなわけないじゃないかッ!!」

どたぷんと、規格外の大きさの水蜜桃がクレスの目の前で揺れる。否定するクレスだったが、全くの無実無根というわけではない。

そもそも、こんなものを事あるごとに押し付けられては気にならないという方がおかしいのではなかろうか。どちらにせよ、青少年には刺激が強いことには変わりない。

「ほらほらぁ、お姉ちゃんのおっぱい大きいでしょ?お姉ちゃんと一緒に暮らせば、いっぱい甘えさせてあげるよ〜?」

「い、いいです、間に合ってますから。もう僕は出掛けますから、休んだら出ていって下さいね」

「むぅ〜……」

これ以上付き合っていては、何をされるかわからない。

気を取り直して薬草を取りに出掛けようと席を立ったクレスは、カウンターに置いたカゴを手に取る。

そして振り返った直後、目の前に迫る巨大なピンク色の質量がーーー

「どーん♪」

「むぐぅッ!?」

隙を見せたところへ、いきなりの特攻。抱き付いてきたルチルに押し倒され、またもやクレスは彼女の胸に顔を埋めることになってしまった。

「やっぱり、クレスちゃんの抱き心地最高〜♪ねぇねぇ、お姉ちゃんもぎゅーってしてぇ?」

「ぐ、ぐるじ……っ」

先ほど嗅がせたハーブの香りの効果が切れてきたのか、ルチルは弾丸さながらに突撃してくると、じんわりと甘い汗の匂いを漂わせる胸の羽毛にクレスの顔を押し付けてきた。

とっさに小瓶を取り出そうとするクレスであったが、腕が完全にホールド。ポケットまで手を伸ばすことが出来ず、おまけに締め付けられすぎて呼吸すら危うい。ルチルの気に当てられる以前に、クレスは別の意味でイッてしまいそうであった。

「くっ……ごめんなさい、ルチルさん……!」

もはや、背に腹は代えられない。クレスは手の平をルチルの柔らかいお腹に押し付けた。

同時に、彼の手の平へ収束する魔力。クレスから紡ぎだされる詠唱によって魔力は徐々に渦を巻き、手の中に小さな嵐を作り出す。

「でやぁあああーーーーッ!!」

「うっきゃああぁあああーーーーッ!?」

解き放たれた魔力は嵐となって、ルチルの身体を吹き飛ばす。

彼女の身体は一足先に飛んでいった扉に続いて空に飛び出し、数秒とせずにちょっと早めの一番星となった。好意を寄せてくれる彼女には悪いが、魔物というのは人間に比べて非常に頑丈である。怪我をすることはないだろう、多分。

「はぁ……はぁ……全く、店がめちゃくちゃだよ……」

狭い店内で、風の魔法は無理があったらしい。

幾つもの商品の瓶が棚から落ち、中身を床の上にぶちまけている。毒薬の類は扱っていないため危険は無いが、これを片付けるのは相当な労力を必要とするだろう。

「…やめたやめた。今日は寝ちゃおう」

魔法を使ったことによる疲労もあり、クレスは掃除を放棄。拗ねたようにそう呟くと、かろうじて無事だった自分のコーヒーに口を付けた。

「……ん」

そこで、ちょっと違和感。確か自分はブラックで飲んでいたはずだが、先ほど口にしたコーヒーはほんのりと甘い。

不思議に思いながら、クレスはカップを置いた。どことなく違和感を感じる胸に手を当て、首を傾げた。

「身体が……おかしいな。やっぱり休んだ方が良さそうだね……」

どことなく足取り重く、頬を上気させながら、クレスは部屋に向かって歩き出したーーー



「えっへっへ〜……これでお姉ちゃんが諦めたと思ったら大間違いだよ〜♪」

あれから少し時が過ぎ、太陽が山の向こうに沈みかけた頃。ルチルは再び、クレスの魔法薬店を訪れていた。

彼女の中では、今日中に勝負を付けると決めたらしい。その手には、必勝の小道具らしい大きなバスケットが握られていた。

中身は、友人のマッドハッターから貰った美味しいケーキ。よく晴れた日にはお手製の甘いケーキと苦いコーヒーという最高の組み合わせで密かに一人でお茶会を開いているクレスの趣味を捉えた代物である。

これを手土産に懐柔し、あわよくば濡れ場に突入しようという魂胆。ルチルの口元に、いかにも下衆な笑みが浮かんだ。

「うふっ、うふふ〜……今行くからね、クレスちゃ〜ん」

チャカチャカと、爪を鳴らしながら歩くこと数歩。ふと、ルチルの足が止まった。

「あれ、明かりがついてない……?」

扉の吹き飛んだ店内に明かりはなく、シンとした静けさに満ちている。割れた瓶等が散乱する店内も片付けされた様子はなく、恐る恐るルチルは屋内に足を踏み入れた。

「く、クレスちゃ〜ん……?」

留守かとも思ったが、店の奥から感じる気配は間違いなくクレスのもの。

その気配を追って奥へと進んでいくと、ある部屋の前で立ち止まった。

恐らく、ここはクレスの自室。愛する人の領域に入るというちょっとしたワクワクを感じながらルチルは扉をゆっくりと押し開き、そっと中の様子を覗き見た。

「んっ……く……ふぁ……っ」

薄暗くて中はよく見えないが、ベッドに横たわっているのはクレスのようである。苦しげな声を洩らし、ごそごそと身動ぎしている。

同時に、部屋から漂ってくるのは強い精の匂い。それに釣られてルチルは一歩部屋の中に足を踏み込むも、入り口に背を向けたクレスは気付かないようであった。

「はぁ……はっ、く……」

近付くほどに聞こえてくる、微かな水音。ルチルがそっとクレスの背中から覗き込むと、ようやくその音の正体が明らかとなった。

彼は、自慰行為をしているのだった。

あまり、こういうことはしたことがないのだろう。不慣れな手つきで精一杯固くなったぺニスを握りしめ、一心不乱に扱いている。既に何回か達した後のようで、うっすらとベッドのシーツには小さな染みが浮かび上がっていた。

「あっ……はっ……これ、気持ち良い……っ」

今まで知ることのなかった、愛する少年の一面。ゴクリと息を呑むルチルの胸は早鐘を打ち、じわりと秘所が湿り気を帯びていく。

「……っ、ルチルさん……」

「……っ!」

急に名前を呼ばれて、ルチルの心臓は内側から突き破らんばかりに跳ねた。しかし、クレスは彼女に気付いたわけではないらしい。それでも、何度も彼女の名を呼び続けている。

「ルチルさん……ルチルさん、気持ち……良い……っ」

ルチルは気付いた。クレスは、彼女のことを想って密かにこのような行為に及んでいることを。

徐々に彼の手元が加速し、一気に絶頂への階段を駆け上がっていく。その寸前のタイミングを見計らいーーールチルは、ランプに灯りを灯した。

「えっ……ぁ、ああ……」

「…何してるの、クレスちゃん……」

突然灯されたランプに気付き、ここでクレスはルチルに気付いた。膨張したぺニスをそのままに、ジリジリとベッドの上で後退る。その表情は泣いているような、密かに期待しているような、そんな表情を浮かべていた。

「悪い子だね、クレスちゃん。いっつも私のこと邪険にしてるくせに、本当はこんなことしてたなんて……」

「ち、違う……これには、理由が……」

「理由って、なぁに?だって、クレスちゃん……」

ベッドに乗り、ルチルは壁際にクレスを追い詰めると、それ以上は逃げられないよう、彼の両足の上に乗り、透明な先走りに濡れたぺニスに顔を寄せた。

「クレスちゃんのここ、こんなに大きくなってるんだもん。美味しそうな匂いさせて……ふぅ〜♪」

「あ、ああっ……違う、のにぃ……」

ルチルが息を軽く吹き掛けると、ビクビクとクレスが身体を震わせる。

性の喜びを知らない、綺麗な身体。それを好きに染めることが出来ると思うだけで、ルチルの胸は言い様のない喜びに満ち溢れていた。

「ふふっ……お姉ちゃん、我慢出来なくなっちゃった。クレスちゃん、お姉ちゃんのこと好き?もし好きって言ってくれたら……クレスちゃんのこと、とっても気持ち良くしてあげるよ?」

「そんな……こと……」

自尊心が普通よりも高い彼にしてみれば、そんなことを言わされるなど羞恥の極み。だが、今のクレスに欲望に抗う術は無い。しばらく、もじもじと指を捏ね回していたが、やがて決心したように口を開いた。

「る……ルチルさん、好き……」

「どれくらい?どれくらい、お姉ちゃんのこと好きなの?」

「と、とっても……とっても、好き……」

「もう、あんまり焦らすとやめちゃうよ?もっと大きな声で……ね?」

「る……ルチルさん、好きっ!誰よりも、僕はルチルさんのことがーーー」

「はぁい、よく出来ましたぁ……はむっ」

言わせておきながら、最後まで言葉を聞かずにルチルはぱっくりとクレスのぺニスをくわえこんだ。

まだ少年ということもあり、大きさはそうでもないが固さだけは十分である。ルチルは根元まで含んだぺニスを舌で転がしながら、口の中に貯めた唾液と一緒に吸引した。

ちゅ、ちゅぷっ、ちゅうう……っ

「はぁ、ぁ……んん……っ」

初めての口淫はクレスの理性すら舐め溶かし、もはや抵抗する気も起こさせないほど全身を弛緩させる。強く吸い上げられるたびに思考は真っ白に染め上げられ、魂すら吸い上げられるかのような快感に腰がガクガクと震えていた。

あのルチルが、こんな顔をするなんて。普段の無邪気な彼女からは考えられない、妖艶な雰囲気。そのギャップに戸惑いながら、クレスは彼女から与えられる快楽を享受していた。

先ほどお預けを食らったせいか、早くも射精の予兆が腰を突き上げてくる。しかし、不意に愛撫が止まった。それと同時にルチルの口腔からぺニスが離れ、冷たい外気に晒された。

「あ……なん、で……?」

クレスが見下ろすと、ルチルも彼を見上げていた。口元に悪戯っぽい笑みを浮かべ、してやったりとでも言いたげな表情であった。

「ねぇ、クレスちゃん……せっかくなら、こっちでも気持ち良くなろ?」

と、ルチルが身体を起こすと、二つの巨大な水蜜桃がずっしりとクレスのぺニスにのし掛かる。そのまま彼女が身体を揺すると、すっぽりと吸い込まれるようにぺニスが胸の間に挟まれてしまった。

「ぅあっ……はぁ……っ」

いつも手の平で触れているものに、こんな使い方があっただなんて。クレスは微かな感動すら覚えながら、深い谷間の奥に沈んで先端も見えない自分のぺニスを見つめていた。

「えへへ……見えなくなっちゃったね?ここで、クレスちゃんを可愛がってあげる。両方一緒に擦ったり、交互に動かしたり、小刻みに動かしたり……クレスちゃんが止めてって泣いても、やめてあげないからね」

「ちょ、ちょっと、待っ……ぁああっ!」

ギリギリぺニスが抜ける寸前まで乳房を持ち上げ、一気に落とす。あらかじめ塗り付けられた唾液が潤滑油となり、根元まで一気に扱き上げた。

「ほらほらぁ、気持ちいいでしょ?もーっと、気持ち良くしてあげるからねぇ〜♪」

ぱちゅ、ぱちゅん、くちゅ、ちゅくちゅくちゅくっ!

「ふぁっ、あっ、ぁああ……!」

胸を動かす動作を次々に変えていき、悶えるような快楽の波を与える。あまりに強い快感から逃れようと腰を引かせようとするクレスだが、それよりも早くルチルが彼の両足を抱え、乳房でぺニスを両側から締め付けるようにホールドする。

「ああん、逃げちゃダメぇ。あと少しでイかせられるんだも〜ん♪ほら、ほらほらほら〜♪」

「ま、待ってっ!もう、きちゃ……きちゃう、ぅ……っ」

最後のスパートとばかりに、ルチルは激しく豊満な乳房を擦り合わせ、ぺニスの亀頭を摩擦する。柔らかく、スベスベの肌触りから絶え間なく与えられる快感に少年の我慢も限界に近く、やがて達する寸前、ルチルはパクリとぺニスをくわえた。

「あっ、あ……うぅ……っ」

「んん〜♪」

それが、最後のトドメとなった。真っ白な間欠泉をルチルは余すところなく受け止め、ゴクリゴクリと喉を鳴らして飲み込んでいく。

年頃の少年だけに、その量はかなり多い。にも関わらず、ルチルは次々に溢れる白濁液を舌で幹を舐めて一滴残らず回収すると、おもいっきり残りまで吸い上げながら口を離した。

「んっ、く……ぷはぁ。クレスちゃんの、美味しい……これならもっと、早く襲っとけば良かったぁ」

「もう……いいでしょ。事情は明日話すから、今日はもう……」

「んふふ〜、何言ってるの?クレスちゃんのココ、まだまだこんなに元気……本当は、もっとシて欲しいんでしょ?」

あれだけ出してなお、収まる気配の無いクレスのぺニスをルチルは根元から先端まで舐め上げる。そして、クレスの身体を這い上がるように馬乗りになると、ピタリと濡れそぼった秘所にぺニスの先端を押し当てた。

「今からぁ……クレスちゃんのこと、食べちゃうからね。いいよね?だってクレスちゃん、お姉ちゃんのこと大好きだもん。だからぁ……」

「ま……待って……僕は、まだ……ぅあああっ!?」

必死に首を振るクレスの意思も虚しく、腰を勢い良く落としたルチルの中にぺニスが一気に呑み込まれた。

「きゃふぅぅんっ!きっ……たぁぁ、クレスのおちんちん、お姉ちゃんの中に入っちゃったぁ……」

愛する少年と繋がることができ、歓喜の笑みを浮かべるルチル。

彼女の中は温かく、ねっとりと膣肉がまとわりついて全体を舐めしゃぶってくる。性に関する知識と経験に疎いクレスには刺激が強すぎるらしく、かろうじて達することはなかったものの、涙を浮かべながら必死に唇を噛み締めて堪えているのだった。

その表情に、ズキリとルチルの胸が痛む。もしや、クレスは自分と同じ気持ちではなかったのか。逆に傷付けてしまったのではないかと思ったからだ。

「ひどい……ひどいよ、ルチルさん……どうして……?」

「…ごめんね、クレスちゃん。お姉ちゃん、どうしても我慢できなくて……クレスちゃん、やっぱりお姉ちゃんのこと、嫌い……?」

すると、クレスは横に首を振った。それだけで予想外だったらしく、ルチルの瞳が大きく開かれた。

「え……っ?だって、クレスちゃん……本当は嫌だったんじゃ……?」

「…違います。こういうことをする前に、ちゃんと気持ちを伝えたかったんですよ。無理矢理じゃなくて、僕の方から気持ちを伝えたかったのに……」

とどのつまり、あらゆることに真面目なクレスはちゃんと告白をして正式に交際を始めてから肉体関係に移行したかったようだ。

ちょっと拍子抜けしたのか、やや茫然とするルチル。やがて、ハッと我に返ると組み敷いたクレスへと顔を寄せた。

「じゃあ……今、聞かせて?クレスちゃんの気持ち……」

「凄く今更な気がするんですけど……言わなきゃダメですか?」

「ダメ。言ってくれないと一生離さないから。おっぱいでぎゅっとして窒息させる」

「はいはい……」

どことなく必死なルチルに戸惑いながら、クレスは頬を染めながら頬を掻く。そして、意を決したように口を開いた。

「…好きだよ、ルチルさん。誰よりも、僕は貴方のことが……すーーーうわぁああっ!?」

感極まったか、少年の愛の告白が途中にも関わらず、ルチルはギリギリまで腰を上げ、おもいっきり叩き付ける。完全に油断していたのか、あまりの快楽の強さにクレスの背が弓なりに仰け反った。

「ルチルさん……もう台無しですよ!貴方、少しくらい我慢でき……っ、んんっ!」

「クレスちゃん好きっ!もう好き好きィッ!絶対、ぜーったい幸せにしてあげるからねぇ!」

クレスの頭を豊満な乳房に埋めて抱え込み、水音を響かせながら猛烈な連打で腰を叩き付けるルチル。汗と愛液が弾け、甘い匂いが部屋に充満する。クレスから何もかも搾り取るような、有り余る情欲を相手に叩き込むかのような腰振りであった。

「る、ルチルさ……で、出る……もう、僕……!」

「うんっ、いいよ、お姉ちゃんの中に一杯出してぇ!お姉ちゃんの子宮に、クレスちゃんの熱いせーし、ゴクゴク飲ませてぇ!」

クレスの限界に合わせ、ルチルは叩き付けた腰をピッタリと密着させる。同時に降りてきた子宮口がぺニスの先端に吸い付き、周りの膣肉と合わせて射精を促すように吸引する。

「ぁ……んん、く……ぅ……っ!」

達した時の顔を見られたくないのか、ルチルの胸の中に顔を押し付けながらクレスは達した。吸い付いた子宮口から直接精液を吸い取られ、何度も何度も脈打ちながら送り込んでいく。魂すら吸い上げられるかのような人外の快楽に、クレスは息も絶え絶えであった。

「あはぁ……キてる……クレスちゃんの元気なせーし、お姉ちゃんの中に染み込んでくぅ……」

天井を仰ぎながら、ルチルはクレスの精液の熱さを体内で実感しているようである。彼女は少し身体を起こしてクレスの顔を見下ろすと、その唇にそっと触れるだけのキスをする。

「んっ……よく頑張ったねぇ、クレスちゃん。これでお姉ちゃんとクレスちゃん、ずっと一緒だよね……?」

「最後まで聞かなかったくせに……もういいよ、それで……」

さすがに勇気を出しての告白を無下にされたことへの恨みは強い。頬を膨らませ、ぷいっとそっぽを向いてしまった。

しかし、それが悪かった。収まりかけた火種が、新たな燃料を受けて再燃する。

「ああーんっ!クレスちゃん可愛いよーーーーっ!」

「な、何なの突然!?もう僕はルチルさんなんて……んんっ!?」

そっぽを向いたクレスの顔を自分に向かせ、強引に口付け。舌で唇を押し割り、その中を縦横無尽に蹂躙しながら、再び猛然と腰を叩きつけ始めた。

「好きっ!好き好きっ!大好きーーっ!お姉ちゃんから離れられないように、いーっぱい気持ち良くしてあげるからねぇ!」

「き、嫌い!もうルチルさん嫌い!だからもう止め……ひぁああーーーーっ!」

森の中に、少年の悲痛な叫びが木霊する。彼が解放されたのはルチルの体力が尽きる、明け方頃となったのは言うまでもないーーー



「コーヒーにお薬が混ざっちゃったの?」

時は流れて、その翌日。汗とお互いの体液でドロドロになった身体を洗い流し、クレスとルチルの二人は揃って朝食の最中であった。

しかし、椅子に座ったクレスの上に、向かい合うように座ったルチルが腰掛けた状態で。クレスは断固拒否したのだが、ルチルが強引に押し切った故の光景であった。

「そう……あの時ルチルさんを吹き飛ばした時に、媚薬の瓶が割れて中身が跳ねてしまったみたいです。おかげで、あんな……あんな……っ」

自慰行為を想い人に見られるという大失態。今すぐにでも首を括りたい衝動に駆られるクレスを抱きしめ、ルチルは優しく撫でてやった。

「大丈夫大丈夫、クレスちゃん可愛かったよ?お姉ちゃんの名前を呼びながら必死に擦ってる時なんて、見てたお姉ちゃんもビショビショになっちゃってーーー」

「…スープがしょっぱくなるので、もうこの話は止めましょうか」

黒歴史確定。クレスは今度は何の不純物も入っていないコーヒーを一口。深く溜め息をついたところで、またもやルチルが抱き付いてきた。身長と体勢の関係から、クレスの頭は彼女の胸に沈み込んでしまう。

「…どうしたんです?」

「ううん。なんでも〜♪クレスちゃんを抱きしめてると、とっても落ち着くの。クレスちゃんはどう?落ち着かない?」

「僕は……ちょっと恥ずかしいです」

こんなところ、街の人間に見られては知的な魔術師で通っている自分の沽券に関わる。

ルチルの胸は柔らかいし、手触りも滑らかで抱かれていると居心地も良いのだが、外見的にはガンガンとカリスマ的なものが削られているようなーーーあ。

「あっ♪」

朝方にありがちな、元気な整理現象。あっさりとルチルにも気付かれた。

「ち、違いますからね!これはただの整理現象であって、決してルチルさんに欲情したわけじゃ……!」

「んもう〜、したくなっちゃったのなら言ってくれればいいのに♪さぁ、お姉ちゃんと一緒にベッドに行きましょうね〜」

「違う!違うってば!だ、誰か!誰か助けてーーーーっ!」

どこにそんな力があるのやら、クレスをしっかりと抱いたまま、ルチルは彼の部屋の中へと消えていく。

今度解放されるのは昼か、夜か、明け方か、それは誰にもわからないーーー
15/10/04 19:55更新 / Phantom

■作者メッセージ
いやはや、ジャブジャブさんの愛らしい見た目に負けて、連載そっちのけで書いちゃいました!
抱き心地抜群というわけで、今回は抱く(性的な意味でも)のが大好きなお姉さん的気質なジャブジャブさんを書いてみましたが、如何なものでしょう?
今後も世界観的な事情で連載には登場させることの出来ない娘を書いていこうかと思います。
最後に……ちょっと知的なショタが犯されるのっていいよね!あざといショタも良いですが、個人的にはこっちのがベスト……!

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まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33