連載小説
[TOP][目次]
迷子編?
「はぁっ・・・はぁっ・・・なにがどうなってんだよ、いったいっ!」
「・・・逃がさない・・・」
さっきワルフと交わろうとしたら、ワルフが「やっぱり先に水浴びしてくる」と言ってどこかにいった(近くに川が流れているらしい)後、少し寒かったのでとりあえず服を着て、テントの中で緊張しながら待っていると、突然ワルフとは別のワーウルフが襲撃してきた。
おかげでテントが使い物にならなくなった。危機が去ったら、こいつに説教しないとな・・・。
しかしまずは逃げるのが先だ!

小川を渡って木立を抜けて、しばらく走って逃げていると、突然開けた場所に出た。
「・・・まじかよ・・・」
足から、力が抜けた。
「・・・ふふ・・・私の勝ち・・・♪」
そこには・・・大勢のワーウルフがいた。
俺の姿を見るなり目を輝かせて尻尾を振りながら臨戦態勢をとるものもいれば、すでに自慰を始めていて、イク寸前な子もいた。
「・・・くそ・・・!」
「・・・?」
「暴力だけは振るいたくなかったのに・・・!」
気合を入れて、無理やり立ち上がる。
「おら・・・来いよ!お前ら全員叩きのめしてやるっ!」
旅の格闘家の人に教えてもらった構えを、自分的に動きやすいように改良した構えを取る。
「・・・勝てるかな、私たちに・・・♪」
あ!野生のワーウルフが飛び出してきた!
ニアたたかう どうぐ にげる
目の前に躍り出てきたワーウルフを、飛び掛ってくるタイミングにあわせて、きれいな回し蹴りで蹴り飛ばした。
「きゃうんっ!?」
いちげきひっさつ!・・・いや、殺してないけど。
「ほら、次はどいつだ・・・?」
構えを戻して睨みつけると、群れが全員怯んだ。
ちょうどそのとき・・・
ぁぉぉぉ〜〜〜ん・・・
「・・・遠吠え・・・?」
ぁぉぉぉ〜〜〜〜〜〜ん・・・!
「・・・この声・・・ワルフか!」
遠吠えでもワルフのことが判別できた。
これはもう末期なのかもしれない・・・。
「ワルフー!こっちだぁぁぁぁぁっ!!!」
聞こえるかどうかわからないが、思い切り叫んだ。
「ヴェ〜ル〜さぁぁぁんっ!!」
「ぐぎゃぅっ!?」
すごい勢いで森を抜けてきたワルフがそのままの勢いで飛んできて、俺に激突した。
ああ、ワルフ・・・刻が見える・・・。
飛びついてきたワルフごと1メートルほど飛行して、俺が下になって着地(落下)した。
「・・・」
「よかったぁ・・・ヴェルさんに何かあったらと思うと心配で心配で・・・って、あれ?ヴェルさん?ヴェルさん!?」
ヴェルは力尽きた・・・。


続く・・・
12/05/13 02:49更新 / マオ・チャルム
戻る 次へ

■作者メッセージ
交わることよりも身体を清めることを優先するワーウルフがいてもいいと思うのよ?

お久しぶりです。マオです。忘れられてる気しかしません。
いろいろあって書く時間がなかなかとれずこんな結果に。
すみませんでした。もう少し続く予定です。後2回くらい。
次はもう少し早く書ければいいなぁ・・・。

TOP | 感想 | RSS | メール登録

まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33