読切小説
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みんなで旅館、泊まりの夜
ドラゴン

「・・おい、居るか?」
「どうしたんだ?」
「少し付き合って欲しいところがあってな・・トイレだ」
「・・怖いのか?」
「いや、我が怖いのではなく・・いや、ある意味怖いのだが。」
「・・どういう意味だ?」
「その・・な。
他の者が夜中で我を見ると怖がるのでな・・
貴様と一緒なら、そう怖がられんかと。」
「・・ああ、大体分かった。」



ヴァンパイア
「・・なんだと?トイレに行きたい?」
「ああ。」
「ふざけているのか?トイレ程度一人で行け。」
「いやー、吸血鬼のホラー見てたら怖くなってさ。」
「・・貴様、なかなかに気天烈な事をほざくのだな。」
「いやだって、ミイラになるまで吸うとか・・」
「・・良い、もう言うな。
それ以上は私を不愉快にさせる・・行くぞ。」
「悪いな。」
「・・貴様を奪われても困るからな。」
「なんか言った?」
「言ってない、貴様の耳がおかしいだけだ。」




アヌビス
「俺ジュース買ってくるわ。」
「む・・分かった、遅くならんようにな。」
「ん・・行ってくる。」
「・・よし、行ったな。」
「誰も居ないよな・・?よし・・」
ぼふっ
「〜〜〜♪あいつの・・布団〜♪
んふふ〜・・あいつの匂い〜〜♪
予定では10分は帰ってこないはずだから、こうして〜・・
んーーーッ・・はふぅ・・」
ガチャッ
「!?」
「イヤーミスったわ、財布忘れるとかマジな・・い・・」
「あ、あう、あ、えっと、あ・・」
「・・何してんの?」
「きゃぅわ、わふ!!わふえろ!きゃうー!!」
「お、落ち着けっての!ああもう!」
ぎゅっ
「きゃう・・きゅうぅ・・」



アルプ

「お、アニメあるぜ!流石旅館だな!」
「え?ほんと?見る見る!」
鑑賞後・・
「・・でよ、やっぱ思うんだけど、
あっちの方が攻めだと思う訳よ。」
「ええ〜?僕は逆だと思う。」
「マジで?いやいや、あっちが攻めだろ?」
「いやいや、むしろあれは受けに回る方だよ。
ネットとかでもいつも総受けだよ?」
「ネットはネットだろ、俺は俺だ。
あ〜でもなあ・・いや、俺はあっちが攻めの・・!!」
がちゃ
「何話してんだ?随分うるさいけど・・」
「あ?んなの、BLの攻めと受けの談義にきまってんじゃん?なぁ?」
「うん、そうだよ、当たり前だよ。」
「・・ああ、そう。」



リリム
「・・むむむ。」
「何がむむむだ・・何考え込んでんだ?」
「いやぁ、やっぱりこの魔界の表現は間違ってると思うのよ。
金色の竜とか、はぐれたメタルとか・・
そんなの、私の居た魔界にいなかったと思うんだけど・・」
「本場からの意見って奴か。
・・いやでもよ、魔界っつってもそれとこれじゃ違うと思うぞ。」
「うん・・そうなんだけど・・
この、すごろく場だけはなんていうか羨ましいのよね・・」
「・・SFC版には無かった奴だな・・。
俺、未だにここクリアできん。」
「じゃ、一緒にやりましょ?あ、膝の上借りるわね。」
「・・見えにくいんだが。」
「良いじゃないの、こんな良い感触味わってるんだから♪」



スキュラ
「ねえ・・お泊まりと言えば、何?」
「怪談か?それとも、夜更かしか?」
「いいえ・・枕投げよ!」
「おま・・!!まさか、それは!」
「問答無用!それぇー!!」
「ちょ、おま、あぶなっ・・!」
「そぉらぁ!踊れ!踊らなければ風穴が空くぞ!」
「くっ・・!!」
ガシッ!
「な・・私のオクトストライクを・・!」
「ハンドボール部舐めんなぁぁあああ!!」
「・・足下お留守よっ!」
「うおっ・・!」
「つかまーえた・・んふふ・・
二人部屋だもの、いっぱいギュウギュウしてもらうわ♪」
「・・いいぜ、そういうことならしてやる!」



クノイチ
「・・主殿。
私、少々やってみたいことがあり、着物を着てみました。」
「おお・・似合うな、流石だ。」
「恐縮です・・ささ、この帯を持って。」
「お、おう・・どうすんだ?」
「んふふ、鈍いですよ。
おもいっきり、引っ張ってください?」
「ん・・そぉおい!」
「あ〜れ〜!!主殿、駄目です〜!」
「くふふ、良いではないか、良いではない」
がちゃ
「か・・」
「・・悪い、おたのしみちゅうだっ・・」
シュッ、ガスッ・・
「うっ・・」
「お、おい駄目だろ、そういうことは・・」
「はて?何のことですやら・・ささ、続きを」



サキュバス
「いる?」
「・・まさかと思うが、トイレか?」
「うん・・ちょっとね・・」
「おい、そう言いながら、何で布団に入ってくるんだ?」
「え?トイレはトイレよ・・」
「まさか・・!」
「そ・・ふふ、肉便器、なんてね?」




ゲイザー
「おい!神経衰弱しようぜ!」
「嫌だ。」
「え〜?何でだよ。」
「お前、全部見えてるだろ?」
「ん〜・・?何のことだろうなぁ・・?」
「白々しい嘘つくな。」
「分かったよ・・神経衰弱は無しにしてやる。」
「・・で、何やんだよ?」
「にらめっこしようぜ!」
「おっま・・!!」



ゴースト
「・・うう・・写真なんか嫌いです・・」
「どうしたんだい?」
「だってぇ・・みんなと写真撮ると心霊写真になるんです・・」
「・・ああ。」
「私は映らないこと多いのに、
バッグとかそういうのはきっちり映るんですもん・・」



ワイバーン
「んふふ、お休み。」
「ああ、お休み・・」
「ところでさ、暑くないよね?
あたし、上に覆い被さってるけど、暑くないよね?」
「大丈夫だ、暖かくってちょうど良い。」
「そう・・ありがと・・それじゃ、今度こそお休み。」
「ああ・・お休み・・」


14/07/21 21:12更新 / GARU

■作者メッセージ
ワイバーンは辛い。
何がって、ネタにもなれる特徴が無いことだ。
物語とかではその分キャラのブレ幅は扱いやすいんだけどな。

まあ、一番辛い事は!
ワイバーン!お前が魅力的すぎる事だぁああぁぁっ!!!!!!

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