連載小説
[TOP][目次]
まもむす川柳【続】
【前触れ徴候前兆そんなものはまったくなし!
魔物娘達のありのままの本音を赤裸々にぶちまけちゃいます!】

さあ、突然にして満を持して生放送。

魔物娘川柳、略してまもむす川柳。

またまたやってきてしまいました第二回目の企画です。

前回は当選したマタンゴ氏の騒然たるハプニングにより司会者が魔物化するという放送事故がおきてしまいましたことを深くお詫びしたいと思います。

我々としましてもあのような事故は未然に防げたものでありますので、これからはよりいっそう気を付けたいと思っております。

前回の司会者は自ら辞職を名乗り出て、今はどこか魔界の森で淫らに性活しているということです。

……さて!!つまらない話は後にして!申し送れました、私はまもむす川柳2代目司会者と申します。

もちろん種族は人間ですよ。

当番組は世界中の魔物娘の方々から寄せられた川柳を紹介しようという試みでございます。

前回の放送を御覧になられた方も、今回が初めてのご視聴となる方も十分お楽しみいただける内容となっておりますのでどうぞ最後までごゆっくり御覧くださいね。

それでは長々と面倒くさい前置きはここまでとして、早速紹介いたしましょう!!




■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■




・ロックンローラーでパンクなサンダーバードさんからの投稿
【初ライブ
   セットは壊れ
        膜破れ】

「YOOOOO!!!全国の皆ノッてるかーい!イッてるかーい!
まさかアタシのこんなダサダサな俳句ってやつ?あぁ川柳か。それがこんな番組に受かるなんて激ヤバスなタコライス的なノリっしょ?あ?寒い?アンタのノリの方が寒いってのー。
アタシのことが知らないそこのテレビの前の童貞処女諸君!今日この機会に脳ミソに刻み込んじまってね!
今や全国、いや全世界に名を轟かせるロックで最高にイカしたイカレポンチなロックン集団のボーカルことサンダーバードたぁアタシのことよ!!
あ、新曲発売するんでヨロシク〜
ってなんだっけ……あぁ宣伝乙ってことで川柳ね。ハイハイ。
あれは懐かしいなぁ、アタシ、いやアタシたちは始めは皆それぞれが路上のストリートミュージシャンとしてソロ活動していたんだけどサ。それがいつの間にかお互いがお互いを惹かれ合うようにして集まって、気が付いたらメンバーが集まり結成していたワケ。
そこから地道に活動を広げて、そこそこ有名になるにはそりゃ苦労したよな〜。あ、前置きが長い?チェッ、こっからが面白いってのに……まぁいいや。
それでちょっと有名になった頃ライブの話が飛び込んできたんで初参加したわけよ。
んで、アタシにゃその頃付き合ってたカレがいたんだけど、遠距離恋愛でなかなか合えないもんで未だに処女だったんだよね。
アタシってサンダーバードじゃん?だからどうにかしてアタシらを覚えてもらうために歌声に魔力を乗せながら観客の目の前でヤリながら歌うって作戦になったんよ。
そりゃもう激しかったさ!破瓜の痛みなんて一瞬で吹っ飛んだし、アタシもカレも気持ちよすぎて理性がブッ飛んだってハナシよ。他のメンバーもテンション上がりまくってセットなんて跡形もないくらいに木っ端微塵。観客なんてアタシの歌声聞いて盛っちまったんだなぁ、即興カップルができたと思ったら即ぶち込んでたよ。
忘れもしない初ライブだったってわけ。今じゃそれが伝説のライブとして語り継がれてるZE!」

 かの有名なサンダーバード氏もやはり最初から全てが上手くいっていたというわけではないんですね〜。
 私も大好きでCDは毎回初回限定版、通常版、保存用、貸し出し用の4枚買っているほどです。
 今ではその彼氏さんとも無事婚約されたそうで幸せの真っ最中のようですね。

「あたり前田のクラッカーよ!!妊娠したあかつきにはボテ腹新婚妊婦限定ライブなんてのも開こうかと思ってるさっ!!」

 私もそのライブに参加できたら……なんてのは夢物語ですね〜。

「まぁまぁただでさえ魔物娘は妊娠しにくいんだ、そう焦らなくていいってもんよ。
ライブ名は『大乱交マリッジウーマンズ』で決まりだな!!」



・深海大好きネレイスさんからの投稿
【愛情の
   深きを極め
       海の底】

「私には血の繋がっていない兄がいました。血は繋がっていなくとも私も兄も何の隔たりもなく仲の良い兄妹として育てられましたし、私たちも何の問題も抱えておりませんでした。
私が兄を兄妹という枠を越え好きになってしまったこと以外は。
兄が好きで好きでどうしようもなかったのです。血は繋がっていなくとも兄妹であることには変わりありません。兄が好きであると同時にとても苦しくもありました。
いっそのこと兄と共に夜逃げでもしてしまおうかとも考えましたが、私の身勝手な行動で兄の将来を無駄にしたくはありませんでした。
気が付けば私は苦しさから逃れるために崖から飛び降り海の藻屑になりかけていましたが、そんな私をポセイドン様はお救いになってくださいました。
兄妹というしがらみから解き放たれた私たちは今、共に海の底で互いの愛情を一身に捧げあい24時間営んでおります。
海の深さに負けないほど私たちは深い絆で結ばれているのです」

 その深い愛情、私にも十二分に伝わりましたよ……!
 これからもお兄様と共に幸せな生活を築き上げて下さいね。シービショップが頬を赤らめ、メロウの話のネタになるような素敵な性活を。
 教会の方々は一体何をどう勘違いしたら彼女のような恋焦がれる魔物娘のことを人を喰らう化物だなんて言い広めているのでしょうねぇ。
 私にはそれが不思議でなりません。
 魔物娘。それは何よりも男性を愛おしく思い愛してやまない愛に満ち溢れた種族だというのに。
 そんな彼女達を目の敵にする教会の連中こそが化物ではないでしょうか!
 私はこの番組を通して一人でも多くの方にそのような誤解を解き放したいと思う所存でございます。

「いえいえ、そんなに熱くならなくても結構ですよ。
いずれ彼らにもわかるはずです。
教会がどうあがこうとも迫り来る世界の改変からは逃れられないことなのですからね♪」



・廃屋住まいのアオオニさんからの投稿
【鬼ごっこ
   クローゼットは
        やめておけ】

「あまり人と接するのが得意ではありませんので・・・廃屋に住んでいるのですが……
よく地元の学生が夏場になると……肝試しに……来るのです。
まぁ脅かすのは面白いので……嫌ではありませんが・・・
一番記憶に新しいのは……つい先日4人の学生が来たことですかねぇ……
男三人に女一人だったか……
その中でも面白かったのが……そう金髪の……たけ……武田君でしたっけ……まぁいいです。
彼はあろうことかクローゼットで一人ガタガタ……震えているんですよ……
もうそれはそれは面白くてつい……性的にですよ?いただいちゃいました」

 それ、今の魔物娘の姿ならまだしも旧魔王の時代でアオオニと肝試しなんて考えたらゾッとしますね……
 つくづく今の時代がいい時代なのだと実感します。
 その……武田さん以外の三人はどうなさったのですか?

「一人は逃がしてしまいましたが……もう一人の男は頭からパクッっと性的に食べて……
女の子も襲って……クスッ」

 こ、怖っ!怖いですよアオオニさん。
 ああもう酒入ってますね?変なところでスクワットしないでください。



・メス犬なんて生ぬるいアヌビスさんからの投稿
【我が夫
   ペットブリーダー
          即調教】

「会社の飲み会で偶然知り合って意気投合した私と夫はお互いが奥手なせいかなかなか告白に至れなくてな……恥ずかしい話だが知り合ってから半年後にやっと付き合うことができたのだ、わん。
それまで夫が何の仕事をしているかなど気にも触れていなかったのだが……まさかペットプリーダーだとは誰が思っただろうか、わん。
私が夫の行動を全て記録管理して主導権を握るはずが、彼の巧みな調教術ですっかり私の方がメス犬になってしまったよ、わふん」

 アヌビスを調教するとは夫様はかなりの腕前のようですね。
 まさに策士策に溺れるといったところでしょうか。

「毎朝6時きっかりに起床し朝フェラで起こしたところでまず一発。
朝食後の一発。
行ってきますのキスからのイラマチオで一発。
帰宅してからのご飯にする、お風呂にする、それとも私で一発。
一緒に風呂に入り泡ローションにまみれながら一発。
就寝前に十発。
これが私たちの毎日だ。
ついでに言っておくと夫が仕事に言ってる時は常にバイブでイキっぱなしだ、くぅん。
この語尾も強制的に言わされているうちに癖になってしまったよ、わふん」

 見事なまでの変態っぷりで逆に安心しました。
 常に徹底したアヌビスの管理された行動力と調教士である夫様との愛称は抜群と言っても過言ではないでしょうね。
 



・ゆとって何が悪いアントアラクネさんからの投稿
【働かない
  働いたら負け
      本気出す】

「ギャハwwwwwwマジで採用されるとかwwバロスwwwww
同期のみんなはもう生涯の伴侶を見つけて気楽に性活してるらしい件についてwwww
少子高齢化とかなんだか騒いでるらしいけど、私より魅力的な魔物娘が世の中にはゴマンと増えてきてるんだからいずれ解決するだろ常識。
私だって自宅警備で忙しいんだよ。それよりも早くBD-BOX届けし。
ッチ、誰だよこんなクソスレ立てた奴……運営早く削除しろ」

 なんということでしょうか……
 人類が現代社会に抱える問題が魔物娘にまで侵略しているとは・・・これは非情に由々しき事態です!
 男を襲うことに興味がなく、ひたすらパソコンの画面に噛り付きアニメと掲示板サイトとエロ動画を見漁っている自堕落とした毎日。貴方はこのような毎日を楽しいと思えるでしょうか。
 テレビの前の皆さんももう一度自分の胸に手を当てて考えてみて下さい。
 これはもはや人事ではないのです。社会が抱える問題なのです。
 一人ひとりが事の重大さを自覚しない限りこの問題は解決することはないでしょう。

「ちょwwwwwおまwwwコポォwwwww
勘違い乙wwwww
別に性に興味ないとか一言も言ってねーしww
ってか夫いるしなw
夫と一緒に繋がりながらネットサーフィンも意外と楽しいもんだぞw 」

 なん……ですって……
 仕事に明け暮れて恋愛すら放棄したまま今まで人生を送ってきた私が、このようなNEETに先を越されるとは・・・
 不覚なりません!

「マジで草生えるわwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

 ……イラッ



・ご奉仕第一白蛇さんからの投稿
【わたくしの
    体の白さ
        精液よ】

「わたくしと旦那様の馴れ初めはそれはそれは運命的な出会いでしたわ。
旦那様は龍神様と村との仲を取り持つ神官の役職についておりました。もちろん龍神様は普段人前に姿を現すことはありませんので、使いのわたくしが間接的に仲介しておりましたのです。
わたくしの住む地域は親魔物領とも反魔物領とも言わず中立のような土地柄だったのですが旦那様はその役職柄もちろん親魔物派でありましたのでとても話が弾みそれはそれは楽しいお方でした。
会うたびに高まる胸の鼓動は嘘をつきません。旦那様と知り合って1年ほど経ちましたころでしょうか、わたくしはついに我慢できず旦那様を押し倒して絞りつくしてしまいましたが、今では押し倒される毎日です」

 ある日突然の出会いから始まる恋愛というのもいいものですね。
 やはりそれは人間も魔物娘も変わりがないようです。
 
「ただ少しなやみもありまして……
早く身ごもりたいのはやまやまなのですが、旦那様ったら精液をぶっかけるのが大好きな性癖をお持ちなんですよ。
毎日10回は営みして射精させるのですがそのうち膣内射精は多くても4回程度ですよ?これじゃいつまでたっても妊娠することはできません……よよよ……
この体の白さも元々白かったのか精液の濁りなのかわからなくなってきました」

 人間の私から言わせて見ればとても羨ましい悩みなのですがね。
 けれど、まだ愛すべき夫がいるだけでもいいと考えたほうがいいのではないのでしょうか。
 寿命はまだまだたくさんあるのです。今すぐにできずともいずれいつかはできると信じて旦那様と愛を育めばきっとうまくいきますよ。



・身も心もステーシー気分ゾンビさんからの投稿
【死してなお
    永久に誓うと
       プロポーズ】

「私ね、17歳の時に幼馴染のカーくんと付き合ったの。
カーくん凄いんだよ、私とおんなじ歳なのにもう教団の兵士として立派に働いていたんだ。
私ね、18歳の時に殺されたの。
私の住んでた村にはちっちゃな教会があってね、そこの神父さんが魔物と繋がってたんだって。
だから殺されたの。私たち村人も全部殺されたの。
私たちを襲ったのはもちろん教団の兵隊さんよ、それでね、私見たの。
縄で縛られた私を庇って最後の最後まで生かしてくれた大好きなカーくんがいたのよ。
私は殺される前にカーくんと二人でお話をしたわ。
誰も悪くないって。仕方のないことだって。そういう決まりだからって。だからカーくんが泣く必要なんてないんだよって。
カーくんは泣きながら私のことをぎゅっと抱きしめてくれたわ。だから私もぎゅって。
カーくんは私が見ず知らずの教団兵士に殺されるところを庇ってくれたのよ。恋人は恋人の手で殺さなければならないっていうカーくんの優しい心遣い。
私はカーくんの腕に抱かれながら殺されたわ。カーくんは大泣きしていたけれど私は泣かなかった。
だって私が泣いたら、悲しさが増えちゃうから。
私も泣きたかったけどガマンしたんだよ」

 仕方のないこととはいえ、こんなに悲しい出来事があっていいのでしょうか。
 全ての命は平等にあるというのに……

「ある時私は土の中で目が覚めたの。
土から這い出て、まず感じたのがカーくんのニオイ。
私はニオイだけを頼りに暗い暗い夜道を一人でモタモタと歩いていたわ。
そしてある小屋にたどり着いたの。
家の家主はもちろんカーくんだったわ。ずいぶんと驚いていたけど、すんなり家に入れてくれたの。
あとはもう、言わなくてもわかるよね。
一回死んじゃったゾンビだけど、カーくんは死ぬ気で死ぬまで愛してくれるって。
私はうれしくって、そこで始めて泣くことができたの。
顔色も悪いし、アタマもちょっと悪いし、腐ってるし、何より死んでるし。
でもカーくんは愛してるって、殺してゴメンって。
私はその言葉さえ聞ければ満足だよ」

 私はからは……何も言えません……
 生放送中だというのに私が泣いてどうするんですか・・・!うぅ・・・
 死者であろうが生者であろうが、恋をするのにもはや生死は問題ではないようです。
 お互いの尽きる日まで、世界の終わりまで愛しあって下さい。
 私から言えるのはこれだけです。



・妄想暴走中リャナンシーさんからの投稿
【竿しごき
    突き上げ花火
         玉ーやー】

「夏といえば祭り!祭りといえば花火ってのが相場の決まりよ!!
そして書き綴るは粋な川柳ときたらもう想像するだけで股が濡れてくるわね。
彼の砲台とも見間違える雄雄しいペニス・・・その筋骨隆々とした身体から伸びる一本のバベルの塔をも髣髴とさせる巨塔は天高く伸びる。
ただそこにあるというだけで圧倒的威圧感を発する巨塔は私の好奇心を煽るには十分すぎる刺激であった。
巨砲の麓には麻袋に包まれしド級の砲弾が二つ鎮座しており、物言わぬその様は犯罪的キケンな香りと魅力的な恍惚さが醸し出されている。
触ると火傷は確実だろう。だが私は未曾有の好奇心に当てられそのまま無視するという選択肢はとうの昔に敗忘していた。
気づけば私は我を忘れて一心不乱に巨塔をその小さき身体でこき下ろしていた。浮かび上がる血管はドクドクと上へ下へと循環し生命の逞しさ、精悍さ、そして艶かしさを肌をもってして実感していた。
砲台の先端からは非情に粘度の高いオイルが溢れてくるので暴発してしまわないように丁重に舌で絡め取る。そのオイルはなんとも無機質的な味、それでいてどこか懐かしくもあり、また恐ろしい程のエロスを纏っていた。
私はついに好奇心が我慢を凌駕してしまい、身に纏っていた衣服を全てはだき砲台の先端にヒクつく濡場にあてがう。
と、その時物陰から私を掴む謎の物体。彼の手であった。
私をまるで木刀を持つかのように筒状に持ったと思うと、何の前置きもなく膣の中へと誘導させ一気に貫通してしまった。
その暴力的快楽は私をどこか別の世界へと飛ばしてしまうかのようで、それでいて鳴り響く淫らな水音で現実世界へと引き戻される。なんと無慈悲な、他の者が目撃しようものなら残忍無常極まりないことであろう。
それでも感じてしまっている私がいる。狂い、よがり、喘ぎ、己の欲望のままに快楽を貪る彼を見て私も感じないわけがなかった。小さき腹は突き上げられる度に裂けるのではないかと錯覚するほど隆起し、抜かれる度に再び元に戻る。
私は若干の気味悪さを覚えながらも、こういうものも無きにしも非ずと自分自身で納得していた。
やがて彼の巨塔が固くなったり柔らかくなったりを繰り返し、袋も限界まで萎んでいるようであるのでそろそろ発射のときは近い。
私を握り締める手の動きはあからさまに速度を増し、私も半ば気を失いながらもひたすらに膣をうねらせ執拗に彼を攻め立てる。
そうして彼が一声二声上げたところで、ついに巨塔から弾頭が発射された。
振動する巨塔は大気を震え上がらせはち切れんほどに限界を迎えている。白き弾頭は私の中に到底納まりきる量ではなく、接合部から漏出してしまっていた。
絶頂に絶頂を重ねこの世の物とも思えないほどの快楽を感じた私は夜空に上がる花火よりも高く昇天してしまったのか。虚ろな目でただただ呻き声を上げることしかできなかった……」

 ……一言いいですか。
 長いっっ!!!!長すぎます!
 自慢の作品を発表するのはいいですが番組の尺というのも考えて下さい!
 要約すると、彼にオナホとして扱ってもらって気持ちよかった、ということでいいんですよね。
 
「せ、せっかく類まれなる才能をもってして書き上げた情緒豊かな作品を披露したというのに……
長いだってぇ!?
フンだ!折角川柳大会があるからって気合入れて書いてきたのに、これじゃイミないじゃんー!
そんな一言で要約されたってうれしくないよう!!」

 言いにくいのですが、この番組"ガチ"なものはお客さんウケが悪いんですよね〜。
 川柳自体はよかったのですが、それ以上無駄なものはあまり……

「ム、ムダ!!!!!!
…………もういいです自信なくしました帰りますさようなら」

 待って下さい、と言っても聞きそうにありませんので好きなようにさせましょうか。
 それでは次の作品どうぞ。



・ぅゎょぅι゛ょペドぃドワーフさんからの投稿
【遊園地
    ジェットコースター
            夫だけ】

「娘二人と夫と遊園地に行った話しなんだけど……
もうひどいったらなんの!
歳は夫より200歳くらい年上なのにも関わらず!関わらず!!
身長が足りないからって乗れなかったのよぉぉー!!
当然アタシが乗れないってことは娘二人も乗れるはずがなく……夫のみが乗るハメになってしまったわ……
結局絶叫系には乗ることができないからコーヒーカップだとかメリーゴーランドとか刺激がないのしか乗れなくて散々だったわよぅ」

 種族柄仕方のないこととはいえ……ちょっとすいません笑い過ぎてお腹痛いです。
 恐らくその悩みはフェアリーや魔女といった方たちも似たような悩みを抱えていると思いますよ?
 というかいっその事、その職人技で小さい人も乗れるアトラクションを作ってしまえばいいのでは?

「そっ、その手があったかーー!!!
そうとなれば話が早い、早速設計してみるとするよ。
誰もが乗れる絶叫系アトラクション……くぅーシビれるねぇ。
ただしエルフ、テメーはダメだ」

 だそうです。あぁ!全国のエルフの皆さんお気を確かに!!


・BAR『KanDaTa』マスターのウシオニさんからの投稿
【カクテルに
    血液混ぜて
         疲労ポン】

「稲荷のネーチャンから料理を学んで免許皆伝したもんで、酒場を開いてみたんだ。
まぁ客足は上々よ、和洋折衷なんでもござれがウリなんでな。モチロン店員は全員魔物だ、男どもは店員目当ての奴も多いだろうよ。
だけどよーたまに来るんだ。酒場の雰囲気に明らかにミスマッチしてる奴がよ。
大体そういうのは女が多い。やれ仕事で失敗しただの、やれ彼氏にフラれただの……
酒場ってのは店の雰囲気を味わうもんだ、そうだろう?
それなのにそいつらときたら精気の抜けたような今にも死にそうな顔してやって来る日にゃ店員も客も一緒にテンション駄々下がってしまう。
そこで私は考えたんだ。そんなに欝なら無理やりテンション上げちまえばいいってな。
頼まれたカクテルに私の血液を数滴ちょちょっと垂らしてやるだけでさあ出来上がりの特製カクテルだ。
それを飲んだ日にゃもう見違える変化だよ。みるみるうちに赤っ赤してきて落ち着きがなくなるんだ。
そして一人でフラフラおぼつかない足取りで帰るか、彼女のいなさそうな男を一人引っ掛けまわしてそのまま夜の街に消えちまうかのどっちかだよ」

 最近、どうもこの地区でウシオニが多く見られるようになってきたと思ってきたら、貴女の仕業だったのですね。
 いや、とてもいいことだと思いますよ。女性というのはそれはそれは傷つきやすい生き物ですから。
 悩める彼女達を救うのは気さくに話しかけられるバーの店主という職業はとても良いものではないでしょうか。

「ハハハッ、そういってくれるか。助かるよ。
どれ、それじゃ私自慢の新作カクテルをアンタにプレゼントするよ。
なぁに血液は入っていないから安心しな」

 わぁ……とても香りです。
 んっ……んく……甘ぁい……

「題して"厭離穢土(オンリエド)"昨今、教団の教えが主とするこの世の中に嫌気がさしてるアンタにはぴったりなカクテルだと思うぞ。
って、あぁ!?!?」

 えっ!?何事ですか?

「あの、超言いにくいんだけど、その……
今日ささくれが酷くて、今カクテル作ったときに……血が……」



 えっ



・私の姉がこんなに可愛いわけがあるリリムさんからの投稿
【レスカティエ
     トップアイドル
           我が姉者】

「姉者は凄いのです!
時には国を落とし、時にはお見合いの紹介人になったり、時には一日店長になったり……
その功績は数えることができません!
もはや姉者を知らぬものなどこの世に存在しているのでしょうか。それほどまでに有名人になって妹の私も鼻が高いです。
今週は魔界の植物園に視察しに行くと言っておりました。アルラウネやドリアードと蜜に塗れながら今後の運営の方針を会議するらしいですよ。後はマンドラゴラの根っこちゅぱちゅぱ体験コーナーというのも非常に楽しみにしていましたね」

 へぇ……そうなんですか……お姉様も大変そうですが意外と満喫している、ようですねぇ、ふぅ……

「姉者は本当に素晴らしい自慢の姉です。
昔、まだレスカティエができる前の話です。
姉者が町を歩いていると、ある男の子が言いました。
『ねーねーBBAってどういう意味?』姉者は返します。
『BBAはバストボイン姉貴って意味よ。近親相姦、ショタコンプレイとしては最高のオナネタになるわね。キミ、してみたい?』
そうして姉者は少年を路地裏に連れて行き立派なアルプにさせましたとさ。
……なんという慈悲深き御心!」

 素敵なお姉さんに質問したら魔物にされちゃいましたというわけですか、仕方ないですね。
 その少年はある意味で勇者なのかもしれませんね。
 くっどうやら、カクテルのせいで頭が、クラクラしてまいりました……
 ここで番組を、終わらせるわけには行きませんが……
 流石に辛いのでお次で最期の、作品とさせていただきます……



・渡る世間は鬼しかいねえドッペルゲンガーさんからの投稿
【同窓会
    影薄すぎで
         呼ばれない】

「ウウウ、オアアー!!!!」


 これは……なんとも……

「私はなにか、罪を犯したのでしょうか。聞いてくださいぃ!!
学生時代だって普通に友達もいたし部活動にも入っていたし、それなりにエンジョイしてたんだよ!?
それなのに種族柄影が薄いから……というか影そのものだから皆に忘れられて、こんなことに……
おっ、教えて下さいぃぃ!私はいったいこれからどうすればよいのですか!?
折角好きになった人も同性愛者で絶望してたし、久しぶりに会うクラスの誰かともしかしたら親密な関係になっちゃったり……とか妄想してたのに!!
私はなにがいけないのでしょうか?!」

 え、えぇっと……そうですね。
 もうすぐ魔物になっちゃう私から一つ言わせて貰いましょう。
 
「ゴクリ……」

 それは……
 もうわかりません!!!
 ああっ!もうダメですぅ♪股から汁が漏れすぎちゃって、オチンポ欲しいって疼いています!
 
 ディレクター!!ずっと好きでした付き合って下さい結婚して下さい幸せになりましょう!
 子供産ませろーー!!!!うおおおウシオニなめんな!

「……えっ」

 はぁっ♪すごぉいギンギンだ♪
 んっ、ちょっと待ってね、もうちょっとしたら足生えてきそうだからっ♪
 はぁぁぁカメラマンさんだぁ〜いしゅき♪
 子供は最低3人は欲しいから、たくさんヤろうね?

「ハァ……前回と一緒のパターンですか。どうせまた〆ちゃえばいいんでしょ?」

「いや、今回は私にも非がある。共に終わらしてしまおう」

「あぁウシオニの貴女ですか。どうせこのままじゃ終わりませんので私たちで〆ちゃいましょう」

 ねぇ挿れるよ、挿れちゃうよ。
 やっと一つになれる……いっぱい出してね♪♪





「「お後がよろしいようで」」
15/03/17 22:51更新 / ゆず胡椒
戻る 次へ

TOP | 感想 | RSS | メール登録

まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33