連載小説
[TOP][目次]
act9・温泉へ行こうA
サクラ女体化事件が発生して3時間後、バフォメット率いるサクリスト科学班による水質調査が始まった。
「……ロウガさん、水質調査してなかったんですね。」
「…アヌビス、お前…、入ってたの?」
「入ってましたよ。でもアスティアさんとアヤノさんのお二人とロウガさんがニャンニャンしていたので、声をかけ辛かったから人気のないところでお湯に使っていたんです!」
「…………………そして濁り湯の中で(わんわん♪)してたりして。」
「ロウガさん!!」
バスタオルを身体に巻いただけだったのでアヌビスは必要以上に暴れられなかった。
ちなみにロウガはフンドシ一丁。
サクリスト戦闘員に混ざれば、確実に溶け込む格好である。
ちなみに何故、事件発生後3時間もこの温泉が放置されていたのかというと、マイアとダオラが、女体化したサクラをじっくりと観察し、さらに二人して性的な意味でサクラを遊び倒したからである。

「うははははは、広い風呂じゃ!ワシのマンションのユニットバス程度の広さじゃ得られぬ快感じゃ!!見ろ、ワシは泳げるぞぉー♪」

ジャババババババババ

「じ、地獄将軍様!調査中ですのでクロールはおやめください!!」
「ならば!これでどうじゃ!!!」

バッシャバッシャバッシャ

「だからってバタフライもおやめください!」
科学班ザコ戦闘員は困り果てている。
「ほほほ、イチゴ。良い女は黙ってお湯を楽しみなさい。」
「おお、大首領。いつの間に入っておったのじゃ?……………すごいのぅ、すごいのぅ。お湯に白くてやわそうなひょっこりひょうたん島が浮いておるわ。なぁ、それ触っても良い?」
「ええ、お触りなさい。触って己の無力さに打ちひしがれなさい♪」
「うぉぉぉぉぉぉ…!?なんつーやわらかさ…!何と言うハリ。何と言う圧倒的な存在感と破壊力なのじゃ。ええい、ジパングのキツネは化け物か!!」
「ですからお二人とも上がってくださいってばー。」


――――――――――――――――――――


「あの…、学園長さん。これを…。」
新米の戦闘員が俺に調査報告書を渡した。
中身を見てもさっぱり意味がわからないのだが、とりあえずわかるフリをして読んでみる。
やっぱり意味がわからない。
「……では論より証拠を見せましょう。これをご覧ください。」
そう言って戦闘員が手の平に乗せたヒヨコを俺に突き付ける。
「右が調査開始当時にお湯に浸けたヒヨコです。………わずか20分浸けただけで完全にオスからメスに変化しました…。」
「な、何だって!?」
つーか、わからない。
ヒヨコのオスかメスか…。
判別付き難いもので実験するなよ…。
「そして科学調査の結果、この温泉は危険です。元々普通のお湯だったようですが、皆さんがお湯に浸かったことで泉質が変化したようです。ドラゴン、アヌビス、ついでにバフォメット様に大首領。そして学園長さん、あなたです。お分かりですよね、ここまで言えば…。」

ざぶ〜〜〜ん

「言ってみれば強大な魔力を持つあなた方がお湯に浸かったおかげで、汗や老廃物、そして証言によれば、学園長さんと奥様、そして被害者である我らが御神体と御息女とドラゴンのダオラ氏は性的な行為に及んでいたとか……。そう言った体液が染み出て、このお湯は人間やただの動物には非常に危険な温泉へと変貌したのです。言ってみればこのお湯こそ、ダークマターの成り損ない、そして魔物娘の出し汁と言っても過言ではないのです。ですから、ちょっとは自重してください、皆さん。」
「え?」
話があまりに長かったため、俺たちは再びお湯に浸かっている。
ザコ戦闘員は涙目になりながら、コメカミを押さえていた。
「……ま、あいつが女体化したのはわかったけど、戻らないのか?」
「戻りますよ。こっちがもう一匹の実験動物、ヒヨコ2号です。」
今度は赤いヒヨコ…。
絶対縁日で買ったカラーヒヨコの成れの果てだな。
「完全に乾いた後で水洗いすると元に戻ります。」
「ほぉ……。と言う訳だ、娘よ。そろそろサクラを解放してやれ。」
俺から見えない位置からマイアの声が聞こえる。
「やだよ、父上!男に戻っても私なしじゃ生きていけないくらいに調教して、身体も性的な意味で開発してからじゃなきゃ意味がないじゃない。うふふふ、サクラ…。すごく待ち望んでヒクヒクしているココ…、いっぱいヌルヌルにしてイケナイ子だね。このままじゃせっかくの温泉場が汚れてしまうといけないから、舐めてあげよう♪」
「らめぇ〜!ダオラしゃん、もうこれ以上お尻を苛めないで〜!!」
「ふふふ、口ではそんなことを言っても、顔と身体がそうは言っておらぬぞ。前の御穴はマイアのもの、そしてそなたの男としての尊厳を尊重して、許してつかわす。だが、気持ち良いのだろう?愛しい乙女に前の秘所を舐め取られ、後ろの御穴は我の尾によがり、何と贅沢な少年…、いや今は少女だったね。」
「あうぅ〜!!きちゃう…、何かきちゃうよ〜!!」
…………………サクラ、強く生きろよ。
色んな意味で。
「で、お前らサクリストとしては今回の事件はどんな心境だ?やっぱり女の子になったサクラ君萌うぇ〜ってところかい?」
ザコ戦闘員はクイッと眼鏡をかけ直す。
「何を仰います。我々サクリストにとって共通の見解は、御神体サクラ様はショタだから、女の子に変わっちゃったら萌えるなどと低次元なところで喜ぶのではありませんよ。我々サクリストにとってサクラ様は、『こんな可愛い子が女の子の訳がない!』なのです。つまりサクラ様は『カテゴリー男の娘』だからこそ、崇め奉るに値する存在なのです。彼を元に戻さずして我らの存在理由は存在しないのです。」
何と言うか、こいつらもやっぱり濃いかった。


――――――――――――――――――――


「あむ…、れろ…、んちゅ……。」
サクラが私の尻尾の先を舐める。
サクラの秘所を犯した私の尻尾の先が、熱い口内と拙くてやわらかなサクラの舌先でいやらしく舐られる。
別に守っていた訳でもない純潔の跡の血が付いているにも関わらず、サクラはただ私に命じられるままに、ボゥッと呆けた恍惚の顔で丹念に私の尻尾、秘所、お腹、胸を舌で綺麗に舐め取り、私の唇に貪るようなキスをする。
…これは、クセになりそうだ。
自然とサクラを抱き締める腕に力が入る。
元々華奢な身体だったサクラは、身体が女体化したことにより、やわらかさが加わっている。
「んはぁ!だ、駄目ですぅ!!ダオラしゃん…、もうゆ、許してぇ〜!!!」
「ふふふふ……。だぁめ…。まだ我は満足しておらぬからな。」
気に入ったのか、ダオラさんは身体を目一杯サクラに密着させ、サクラの陰茎を指でねちっこく弄りながら、自分の尾でサクラの尻を犯し続けている。
さすが元人妻。
男の……、いや、今は女の子か。
どちらにせよ、相手の気持ちの良い箇所を容赦なく責める手腕は経験の浅い私には真似出来ない技術だ。
もっと練習しよう、サクラで。
「ダオラさん、ちょっと相談が…。」
「む、マイア。どうした?」
喘ぎ続けるサクラを間に挟んで、私は一つの提案をする。
「とりあえず、お風呂から上がりませんか?」
「何だ、もう飽きたのか?」
「いえ、飽きる訳がありません。むしろ時間の許す限りサクラを開発し続けたいのですが……、それ以上にサクラを元に戻さないまま…、買い物に出かけませんか?」
…………駄目だ。
その光景を想像しただけで顔がにやける。
「ほほぅ………、そなた。何やら良い考えがあるようだな。」
「ええ、そりゃあもう…。せっかく女の子に変身しちゃったんなら、とことん楽しませないといけないでしょう。という訳で、もう少し正気をなくさせる程犯しておきましょう。変に抵抗されても、サクラならそこそこ強いままでしょうし、後々面倒になりますので。」
「それは妙案。では生かさず殺さずで悦ばせてやるとしよう。」
良かったね、サクラ。
もっと可愛がってもらえるよ。
こうしてお湯から上がるまでのしばらくの間、私はサクラの唇を奪いながら、サクラのさっきまで処女だった糸を引く程に濡れている秘所をねっとりとまた犯し始めるのだった。



うう……、何でこんなことになったんだろう…。
「サクラ、次はこれだ。」
「いやいや、マイア。そのセンスは悪くないが、ここは思い切ってこれだろう?」
「うわ、フリフリおリボンな服!?良いかも…。」
「ふふふ、我は伊達に数百年生きておらぬ♪」
僕がマイアさんとダオラさんに連れて行かれたのは女の子向けの服屋、ジョロウグモのご主人が営む『ミヤコ呉服問屋』。
ぼんやりと甘い快感の中でお湯の中で犯されていたところまで覚えているんだけど、気が付いたら僕はいつもの服、ハーフパンツにダボシャツに着替えさせられ、二人に連れられて町を歩いていた。
……ノーパンで。
さっきから敏感になった乳首が擦れて、何度も痛いのと気持ち良いのが交差して……、僕の内股をぬるりと何かが伝っているのがわかる。
「あの……、どうしても着なきゃいけないんですか?」
「ああ、もちろんだよ。せっかく君も可愛くなったんだから、少しお洒落しないと。」
「その通りだ、サクラよ。せっかく可愛いボクっ娘が爆誕したんだから、我の目を楽しませておくれ。我らを楽しませてくれたら、後で『御褒美』を上げよう。ふふふ…。」
僕、どうなっちゃうんだろう…。

アリスが着そうなフリフリの少女趣味なエプロンドレス。

タイトなパンツルック。

いつもの格好に近いボーイッシュな格好。

数え切れないくらい二人の着せ替え人形にされた挙句に、僕は黒のセクシーな下着を着せられ、ガーターストッキングまで穿かされた。

女の人ってどうして男を女装させようとするんだろう…。
「ふふふ………、サクラ。この首輪を付けて…、我に『ダオラお姉様、お尻でイっちゃうような、いけないボクを躾けてください。』ってペタンと床に座って我を見上げながら、涙目で言ってごらん。我もレザーのボンテージを探してくるから、やさしい鞭と甘い飴で、そなたを躾けて進ぜよう。」
「あはは、ダオラさん。それはマニアックですよ。まぁ、サクラ…、次はこの紺のセーラー服を着てくれ。私は母上のスーツと似たのを試着して来るから、『先生、ボク…、一人でエッチしちゃうような悪い子なんです。だからボクにお仕置きしてください…。』ってスカートをたくし上げながら言ってごらん。やさしく教育的指導してあげるから。」
駄目だ、この人たち…。
何とかしないと…。

こうしてせっかく正気に戻りかけた僕だったけど、大量のコスプレをさせられた挙句、その衣装ごとのシチュエーションで僕は二人に犯され続けた。
場所はあの温泉。
女体化が少しでも長引くように犯された後は、一回一回必ず温泉のお湯で身体を洗われて、洗われながら陰部や乳首を弄ばれて何度もイかされた…。
結局、僕が正気に戻ったのは、色々と終わった後…、明け方近くになってマイアさんもダオラさんもそろそろ寝ようということで、エッチなことから解放されて、水で身体を洗い流され男に戻ってからだった。


―――――――――――――――――――


「………ロウガさん、やつれましたね。」
「おお……、サクラ。お前もな………。」
朝、僕はほんのちょっとだけ眠った気になった程度に寝てからロウガさんの朝の訓練のために学園の校庭に来ていた。
「…聞いてくれよ。アスティアも綾乃も……、俺の歳を考えなくて……。ホルスタウロス印のドリンク剤がなければ快楽で文字通り昇天していたぞ…。だから俺も魔力を解放してまで、二人を満足させてきたぜ。たぶん二人とも今日は起きない。」
やっぱりこの人には敵わな…ひん!
「…どうした、前屈みで?」
「あ、あの…、男の身体に戻ったんですが……、今までの女性の身体でいた反動かずっと勃ったままになっちゃって…!しかも感度がすごくって……、下着に擦れちゃうだけで……!」
「あー………。じゃあ、今日は休もう。それにそれは今口に出すべきじゃなかったな。」
「……………………へ?」

ガシッ
ガシッ

ロズウェル事件の宇宙人のように両腕を掴まれる。
左右を見渡すとマイアさんとダオラさんが僕を捕まえている。
「ふ、二人とも寝ていたんじゃ!?」
「いや〜、私としても君の初めてを奪った罪悪感があってね…。という訳で私の初めてを君にあげようか。ルゥおば様のお店を予約してあるから、善は急げだ。早朝だが、ルゥおば様とジャックおじ様なら快く店を開けてくれるだろう。」
「い、いつ予約したんですか!?」
「そなたが途中で気絶した後でちょこっとな。我が予約をしておいた。男に戻ったら男の身体を快楽で責め抜いて進ぜよう…、と思っていたのだが、そうかそうか。そんなに我慢出来ぬ身体になっていたとはな…。せっかくだから、ちょっとおいで、サクラ。」
ズルズルと引き摺られる僕。
ロウガさんは手を振って僕を見送る。
「学園長殿…、帰ってきたらお義父様と呼んでもよろしいか?」
「父上、旅の途中で仕込めなかった孫を仕込んでくる!」
ロウガさんはニヤリと笑って親指を立てる。

頭の中に……

ドナドナが流れていた。











「アヌビス、一体さっきから何を書いておるのじゃ?」
「あ、イチゴ先生。あの温泉の注意書きと効能を書いているんですよ。」
「ほほぅ、何々………?」

『ご注意
・人間で魔力が低い方のご入浴はお控えください。
 万が一、温泉に浸かり身体に変化が起こった場合は
 身体を完全に乾かした後で、
 添え付けの水道水で隅々まで洗い落としてください。
 個人差がありますが、それで元に戻ります。
・刺青のある方のご入浴はご遠慮ください。
 命に係わります。
・浴場で走り回らないでください。
 当温泉はオリハルコンの岩盤を削った温泉場なので
 転んで頭を打つと命に係わります。
・当温泉で喧嘩はおやめください。
 管理者はジパングから来た屈強な猛者なので
 命の危険があります。
・気分が高まったら、浴槽左済みに絶対に人目に付かない
 完璧な窪みを用意しています。
 ご自由にお使いください。

<効能>
 肩こり、腰痛、神経痛、癪、胃痛胸焼け、深爪、便秘、生理痛
 
 美肌、子宝                   』


「………今回の事件が良い教訓になったのぅ。」
「そうですね。おかげでエロありのタグを解放しなきゃいけないですけど…。」
「…何のことじゃ?」
「さぁ、何のことでしょうか。」
「で、結局、学園長殿と…ヤったの?」
「いえ……、昨日はあれからお風呂上りの火照った身体でフラン軒に行って……、うちのセトと一緒に開店してから……、ずっと閉店まで飲んでいたんですよ…。」
「……………………プッ♪」
「むきぃぃ〜〜〜〜〜!!!!」



――――――――――――――――――――


次回予告

裏切り者の名を受けて
自らの名誉のために戦う少女
鎧に身を包み、自らの影を斬る
次回『風雲!セラエノ学園』第10話。
『復活のフレイヤ』

「ホホゥ…、ナカナカノ強サダ!我ガ名ハ、メカ=フレイア!貴様ハノ名ハ!?」
「……正義、ヴァル……、ヴァル=フレイヤ!!!」
10/12/09 21:54更新 / 宿利京祐
戻る 次へ

■作者メッセージ
久々にちょっとエロく書いてみました。
微エロじゃないよね、これ…。
まだモンハン3rdが手に入らず、2ndGでクック先生を乱獲している宿利です。
温泉編、楽しんでいただけたでしょうか?
サクラ、もげろ。
おっと作者がこんなこと言っちゃ駄目ですねw
結局ネフィーは処女のままですw
そして、これで二代目ロウガの姉たちが仕込まれます(にやり)。
ここは本編じゃないだろ?
あっはっはっは……、時間がずれていたとしても
どちらにしろサクラの運命は変わりません(にやにや)。

では最後になりましたが
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

TOP | 感想 | RSS | メール登録

まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33