読切小説
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彼女は省エネ

元トレージャーハンターである僕の妻はゴーレムだ。
ダンジョンの奥で遺跡を守護していた彼女に捕らえられ、そのまま彼女の食料になった。
食料といっても、現魔王の力で変化している魔物娘に変貌していた彼女の餌は男の精だ。
そのためその膂力と重量で無理矢理押し倒された後に、徹底的に搾り取られてしまった。
捕縛され、侵入者を捕らえる牢に入れられて一ヶ月くらいは彼女と交わっている。
このダンジョンから脱出することは困難で、彼女から逃れる可能性も低い。
そもそも彼女に犯され続ける快楽により逃げようと思うことすらなくなっていった。
彼女は無口で無表情であるが、魔物娘らしく性欲が非常に旺盛であった。
どうやら以前から保有していたエネルギーが切れかけていたような状況にあったらしい。
外部から魔力を取り入れていたため現代の魔力へ染まり魔物娘へと変貌したのだとか。
そのため僕から精を貪るように犯し、精を一滴も残さず胎内に取り込もうとしてきたのだ。
そうして彼女と交わりながら、僕はどんどんその快楽に溺れ彼女の虜になっていった。

魔物娘全般に言えることではあるが、彼女はとても怜悧な顔をした美女なのである。
その澄ました顔に滑らかな髪。そして柔らかく張りのある淫らな身体。
胸も男を喜ばせるための大きさと弾力が溢れ、可愛らしい乳首がピンと常に立っている。
その女性器は常に絡みつくように蜜が溢れ、精を搾り取ることに長けている名器だ。
彼女の腰が動く度に男性器から頭の先までぞくぞくと快楽が走り、それが交尾の最中ずっと続く。
彼女が飢えている時は、その行為が一日中続くのだ。恐ろしく気持ちいい拷問である。
この快楽と、彼女の柔らかい肉の熱さが僕の頭を蕩けさせどんどんと精を与えたくなったのだ。
今までトレージャーハンターなんてヤクザな仕事をしていた僕の心が少しずつ埋まっていった。
彼女との肌のふれあいがその穴を埋めていくような感覚を僕は覚えたのだ。
そして僕は彼女に射精する度に、彼女に愛の言葉を囁くようになってしまった。
僕の心は完全に屈服し、彼女から離れること等微塵も思わなくなってしまっていたのだ。
インキュバスに変貌していたのもこのあたりの時なのだろう。

そのような僕に対し彼女も応えてくれるようになっていった。
彼女は少し赤く染まった頬以外に表情を変えることはなく、必要な事以外は口に出すことはない。
しかし愛を囁く度に膣が締まり、腰つきが熱が篭もるようにねっとりとし、口吻が増えた。
特に口吻などは舌と舌を絡め合い互いの唾液を交換するような淫ら極まりないものなのだ。
そして、拘束が徐々に弱まっていった。彼女は性交の主導権を僕に与えてくれていた。
今までは僕から精を無理矢理取る為に騎乗位で行っていたものが、僕が動く形になっていった。
彼女が上位で搾り取るような交尾では無く、愛を確かめ合うような性交に変わっていったのだ。
そのあたりで、彼女は自らの魔法文字を削り僕の名前を書いて、夫と認めてくれた。


そうしていく内に、僕らのセックスに急激に変化が訪れた。
正常位や後背位などの体位に変化していったあと、彼女の締め付けが明らかに増したのだ。
今までの行為より明らかに息が荒く、彼女は僕の腰の動きで快楽を感じている事が分かった。
子宮の奥を小突く度に彼女が小さく震え、先と奥を擦ると足が自然と絡みついた。
どうやら彼女は僕に動かれる方がとても気持ちいいということに気がついたのだ。

その原因はどうやら彼女の主に与えられた命令にあるらしい。
口数の少ない彼女は短く、現在まで自信に残っている命令を告げてくれた。
遺跡を荒らす侵入者を捕らえよ。必要がない時は動かず魔力の浪費を抑えよ。
その命令が下り、変更がなされていないまま時が過ぎ魔物娘へと変貌したらしい。
彼女は旧魔王時代の、更に前の時代に製造されたと聞いている。
少しでも僕が訪れるのが早かったのならば旧魔王時代の心無い兵器に出会っていたのだろう。
それに出会っていたのであれば、僕の生命が残っている可能性は少なかった。
ならば彼女と心を通じあわせて肌を重ねている現状は、相当に幸運なことなのだろう。

それから彼女は動かなくなった。悲しい意味ではない。僕に全てを任せてくれるようになったのだ。
お尻を突き出し、上半身を遺跡の建造物に身を任せ、後背位で僕に犯されるようになった。
彼女は過去の命令に従い動かないまま、一方的に精を注がれることに強い快楽を覚えるのだ。
僕は今まで彼女に犯され快楽を与えてもらった分、彼女に快楽を与えまくった。
彼女の膣をごりごりと擦り上げまるで強姦しているように後ろから犯すことに背徳感を覚える。
しかし快楽を受け取り精を子宮に補給している事に専念している彼女は今までになく震えている。
足が震え、肌が汗ばみ、秘部は何時も以上に濡れ、膣は絡み逸物を絞るように締め付けていた。
そして交尾による快感しか考えられなくなっている顔と目である。
それを表情が変わらないなりに変化があることを、交わりの間につかめるようになっていた。
彼女はどうやら旧魔王時代における休眠モードの時に強い快楽を覚えるらしい。
戦闘用や調査用の追加機能をオフにしている時が最も身体の感覚が研ぎ澄まされているらしい。

そして彼女は僕以上の快楽の虜になった。
定期的なダンジョンの見回りの時間以外は眠るようになってしまったのだ。
実際は僕の声が正確に聞き取れ居場所も動作も分かる。侵入者が居たら即座に覚醒できる。
しかし目は閉じ、その活動の殆どを停止するようになってしまったのだ。
僕はそんな彼女を徹底的に犯した。殆どの時間彼女と繋がり、その胎内に精を注ぎ込んだ。
その度に彼女は玩具のようにびくびくと震え膣が締まりまくり更なる射精を促してきている。
眠れる美女を自身の快楽の為に射精の道具にしている背徳感で満たされる。
ありとあらゆる体位で寝ている彼女を犯しまくって支配欲と征服欲をたっぷりと注ぎ込む。
僕から溢れるこの汚れた欲望があるとは知らなかったのだ。そのため一度はやめようと思った。
だが彼女は互いに気持ちよく性癖に一致しているため非常に好ましいと僕を肯定してくれた。
だから止めるものは居なかった。

そして彼女は意図的に目覚めぬまま一年ほどの時が過ぎた。
その間侵入者は居らず、ダンジョンの他施設は正常に動き続け彼女が動作する必要は無かった。
そして休眠している彼女にたっぷりと精を注ぎ込んだ結果、彼女のお腹は大きく膨らんでいた。
たとえ元がゴーレムであろうが魔物娘であるのならば確率は低くとも妊娠する事が出来る。
しかし長い休眠を続け、今なお起きる必要がない彼女はなんとこの事実に気がついて居ない。
受精の時に脳が焼けてしまいそうな快感で絶頂を迎えてしまった後の記憶があやふやなのだ。
異常な多幸感がある快楽セックス漬け精処理器具の毎日を送っているお陰で起きる必要もない。
そして元がゴーレムであり非常に頑強でかつ痛みに極めて強いため、気がつくことはなかった。
赤子の声がするまでは。

久々に覚醒した彼女は中々状況を理解していなかった。
たっぷりお腹の中に入っていた幸せがズルリと抜けた感覚はあったのだが、まさかとの談である。
休眠モードの際に妊娠して、かつ出産しているとは赤子を見るまで思っていなかった。
ゴーレム属の魔物の赤子である。なら間違いなく自分の子供だろう。
いつの間にか出るようになっていた乳を与えて、無機物から母になったのだなと実感したそうだ。
当分呆けていた彼女は、ほぼ快楽の事しか覚えていなかった。
しかもその熱が抜けそうにないほど頬が染まっていて、僕に更なる快楽の道を要求してきたのだ。
もう僕も彼女もどうしようもなく快楽に堕ちきっていたのだと、悟った。

私の腹を使って同族の量産計画を提案する。好きなだけ量産しよう。

無表情だった彼女が笑った顔はとんでもなく淫らだった。
16/09/24 19:22更新 / うぃすきー

■作者メッセージ
量産という表現、如何でしょうか。

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