読切小説
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魔物娘の風俗店が日本に出来たら
突然の話ではあるが、日本における風俗業は衰退の一歩を辿っている。
正確に言えば、人間の女性が風俗嬢として働く風俗店は、魔物娘が経営する風俗店に蹴散されている。
何しろ、魔物娘が経営する風俗店は一回料金を払いさえすれば、その時に選んだ風俗嬢と以後はずっとヤリ放題なのだ。
料金も非常に格安で、いわゆる『パネマジ』も一切無く、タイプも多種多様でよりどりみどり、しかも選んだ魔物娘によってはハーレムを作る事も夢ではない。
こうなっては人間の風俗嬢の立場がなく、そういった店は『一部の物好き』しか使わない有様となってしまった。

都心部に存在する派遣型母乳系風俗店の「みるき〜うぇい」も、魔物娘が経営する風俗店の一つである。
みるき〜うぇいに在籍する魔物娘は半数以上がホルスタウルスで、残った枠に生まれつき母乳が分泌される魔物娘が在籍する。
そんなみるき〜うぇいの室内に、電話を告げる電子音が鳴り響いた。

「はい、こちらみるき〜うぇいです! ご用件をどうぞ!」

「あ、あの。 指名を入れたいんですけど……」

「はい、どの子でしょうか!」

溌剌な女性の声が響く、何を隠そうみるき〜うぇいは風俗嬢だけではなく、受付嬢も魔物娘のキューピッドである。

「あ、あーっと……ホルスタウロスのどろっぷちゃんで2時間コースでお願いします」

入れ替わりが非常に多い魔物娘の風俗店は、在籍数も非常に多く3桁はザラである。
それ故、青年も事前にみるき〜うぇいのホームページで好みの子を調べており、その子を指名した。
ちなみに、在籍情報は随時更新されており、予約が取れた魔物娘は即座にホームページから削除されるのが普通だ。

「どろっぷちゃんですね! どこに、いつ頃に派遣すればよろしいでしょうか?。
 ちなみに当店は転移魔法陣による派遣を行っていますので、場所さえわかれば地球の裏側だろうと10分以内に派遣が可能ですよ!」

「え、マジですか……そ、それじゃあ部屋の掃除をしてからにしてほしいんで、二時間後でお願いします。
 住所は東京都の○○区△△町1の10です」

「はい、大丈夫ですよ! それでは2時間後かつ、どろっぷちゃんの準備が終わり次第、そちらに派遣させていただきます!
 2時間コースの料金、1万円はどろっぷちゃんにお渡しくださいね!」

「は、はい」

快活なキューピッドの勢いに押されながらも、予約を取りつけて後はホルスタウロスのどろっぷを待つだけとなった。
青年は散らかっていた私物を片づけたり、ゴミを纏めて集積所に運んだり、洗濯物を洗濯かごの中に詰めて洗濯機の横に置いたり、大まかに掃除機をかけたりと、急いで部屋の片づけを始める。
青年の家があまり大きくないこともあり、幸いにも片づけは1時間程度で終わった。
余った残り時間は、風呂に入って汗を流したり、歯を磨いて口臭ケアスプレーで口臭対策を行ったり、香水をつけたりと身だしなみを整えることに使った。
そうして、そわそわと待っているうちにインターフォンが鳴り響いた。

「はい」

「こんにちは〜、どろっぷで〜す♪」

「あっ、はい、今開けます」

青年がガチャリとドアを開けると、そこには1人の女性がニコニコと笑いながら立っていた。
黒く艶やかなショートボブは活動的なイメージを与える一方で、大きな黒い目は目じりが下がっており温和な印象を与える。
ホルスタウルスの名に恥じない巨大な乳房は、100センチの壁を優に越えており、正に『乳牛』と言っても過言ではなかった。
肉付きのいいムチムチとした身体は抱き心地が非常に良さそうだ。

「あ、あれ? どろっぷさん……ですよね?」

青年が戸惑うのも仕方はなかった。
みるき〜うぇいのホームページに乗っていたどろっぷは、2本の黄色い角や動物のような垂れ下がった耳、白く長い尻尾、そして毛皮に覆われた太い脚と蹄の持ち主だったはずだ。
しかし、目の前のどろっぷを名乗る女性はその何れも持っておらず、どうみても人間の女性にしか見えない。

「これはですね〜、魔法の力で人間に変身してるんです〜。
 いくら日本と魔界が国交を正式に結んだと言っても〜、まだまだ魔物娘の一人歩きは肩身が狭いですからね〜」

「そ、そうなんですか」

「それよりも、早くお家に入れてくださいませんかぁ……?」

目を潤ませながら青年の顔を見上げつつ、彼の腕に豊かすぎる胸を絡みつけるどろっぷ。
時たま、兵器にも例えられる女性の乳房。どろっぷほどの胸にもなると、その破壊力はまさしく戦略核兵器にも匹敵する。
プライベートでの女性経験は、人間のソープ嬢に一度だけお相手してもらっただけと、全くないにも等しい青年に、この兵器に勝てるわけもなく、どろっぷを家の中に招き入れた。

「それじゃあ、早速と言いたいんですけどぉ……先ずは料金の方をお願いしますねぇ」

「あっ、はい」

どろっぷが招き入れられたのは青年の寝室。
青年はそこでどろっぷに一万円札を手渡し、どろっぷはその一万円札を持っていたショルダーバッグの中にしまいこむ。

「……はいっ、これでもう私はあなたのものですよ〜♥
 ミルクが沢山詰まったおっぱいも、赤ちゃんを作るためのおマンコも、ぜ〜んぶ好きにしていいですからね〜……♥」

頬を赤らめ、嬉しそうに目を細めながら青年を向かい入れるように両腕を広げるどろっぷ。
いきなりのお誘いに、青年は何が何やら分からなくなり、その場で硬直してしまった。

「あっ、緊張してるんですか〜? だったら…♪」

どろっぷはその胸の中に青年を抱き入れ、実の子供にやるかのように彼の頭を優しく撫でた。

「よしよし♥」

どろっぷから発せられる、ミルクのような甘い匂いと魔物娘特有のフェロモンが青年の緊張と理性をどろどろに溶かす。
全身から力が抜け、張られていた肩肘はだらんと垂れ下がり、腰が抜けて膝から崩れ落ちそうになる。
しかし、そんな彼を抱きしめているのは魔物娘のホルスタウロス、魔物娘の中でも結構な力を持つ種族である。
魔物娘が捕えている獲物を解放するわけもなく、青年を抱きかかえたままベッドへと倒れた。
彼女の姿はいつの間にか本来の姿に戻っていた、既に周りの目を気にする必要もないため変身を解いたのだろう。

「うふふ……♥」

邪魔な服を脱ぎ捨てるため、どろっぷは一度青年を解放する。
予想を遥かに越える魔物娘の魅力にやられてしまった青年は、ぐったりと息も絶え絶えにベッドの上に横たわっている。
声すら発せない所を見るに、理性は崩壊してしまっているのかもしれない。

「はいっ、おっぱいですよ〜♥ たくさん飲んでくださいねぇ……♥」

一糸纏わぬ姿となったどろっぷが、露わになった超乳の先を青年の口に含ませる。

「んんぅ……あっ♥」

口に刺しこまれた乳首を、本能のままに吸う青年。
彼女の乳首から吹き出す母乳、ホルスタウルスミルクは従来の牛乳とは比べ物にならないほど甘く濃厚だ。
それは、彼女が彼を『旦那様』として認めたことに他ならない。

「吸うだけじゃなくて、揉んでほしいなぁ……♥」

赤子のようにミルクを飲み続ける青年。
どろっぷとしては、確かに吸うのもたまらなく気持ちいいのだが、ホルスタウルスとしては吸われるだけというのはもどかしく焦らされているような気持になる。
要するに、欲望のままに揉みしだいてほしかったのだ。
そんな彼女の言葉を聞いた途端、到底手には収まりきらないほどの超乳にゆっくりと手を伸ばし、ミルクを搾り上げるかのように揉み始める。

「んひぃっ♥」

その瞬間、噴水の様にどろっぷの母乳が噴出した。
飲みきれないミルクが口から溢れ、ベッドを汚し、ホルスタウルスミルクの甘ったるい匂いが部屋中に充満していく。
その匂いは人間界で売っているようなお香や媚薬よりも、よほど青年を興奮させた。

「もっとぉ♥ もっと飲んでぇっ♥」

部屋の中に、青年がミルクを啜る音とどろっぷの嬌声が響き渡る。
そして、数分後。 どろっぷは己の下腹部に当たる固い感触に気づいた。

「ん……あっ、とても元気になってる♥」

青年のペニスがズボンを押し上げ、見事なテントを張っていた。
それを見たどろっぷは、思わずじゅるりと舌なめずりをして、目にハートを浮かべながら青年のズボンとパンツを剥ぎ取った。

「わっ、わっ、これは…っ♥」

露になった青年のイチモツは、既に爆発しそうなほど紅く膨れ上がり、収まるべき所に収まるのを今か今かと心待ちにしていた。
現状は正気を失っている青年ではあるが、風俗を利用して魔物娘に会おうとした以上は「あわよくば挿入できるのではないか」という考えも持っていた事だろう。
そして、その考えはズバリ当たっていた。
魔物娘がわざわざ『ネギを背負ってやって来たカモ』を逃がすわけがないのだから。

「はぁ、はぁ……焦らない、焦らない……♥」

青年に言い聞かせているのか、それとも自分に言い聞かせているのか分からないが、そう呟きながら腰を動かし、膣口を青年のペニスの亀頭にあてがうどろっぷ。
そして一度深呼吸して先っぽだけを咥えると、思い切り腰を振り落とした。

「ん゛も゛お゛お゛っ゛♥♥♥」

一気に差し込んだペニスはどろっぷの処女膜を突き破り、子宮口を潰し彼女の頭を快楽の渦へと叩きこむ。
普通なら、初めてのセックスでここまでの快楽が生じるわけがないし痛いだけなのだが、そこは魔物娘。
既に『つがい』と認めた雄とのセックスが痛いわけがないのだ。

「もっ♥もっ♥」

快楽の虜になったどろっぷが自らの膣で青年のペニスを貪る。
獣のような激しい腰使いに、ただでさえ暴発寸前のペニスは耐えられるわけもなかった。

「う……ぐぅっ!」

「んふぅっ♥ 中出しされてるぅっ♥
 もっと沢山出してぇっ♥♥♥」

己の胎内に注がれる大量の熱い精液、それに合わせるようにどろっぷもビクビクと身体を震わせ絶頂する。
普通の人間同士ならここで一度終わるだろう、しかし一回や二回程度では魔物娘が満足するはずもない。
注がれている精液が零れないようにしっかりと腰を押し付けるどろっぷだったが、青年の射精が終わると同時に再び腰を動かし始めた。
とどのつまり、抜かずの2回戦というわけである。

……2時間後。

「ぜぇっ、ぜぇっ……」

「ええと、名残惜しいですけどお店に戻らないといけないので〜……
 一旦、失礼しま〜す♪」

息も絶え絶えになっている青年の頬にキスしてから、どろっぷは脱いでいた衣服を着直して、魔法で人間へと擬態する。
精液を注がれすぎて、下腹部がぽっこりと膨れているのがイヤらしい。

「それじゃ、お疲れさまでした〜♪」

ぺこりと丁寧にお辞儀してから、どろっぷは家を出た。
それからしばらくして、青年はよろよろと力なく起き上がると、淫臭まみれになっている部屋を換気するべく、窓を全開にする。
そして、クローゼットから着替えを取り出し、ベッドのシーツを引きはがして洗濯籠に入れてから、身体を洗うべく風呂に入った。

(……凄い体験をしてしまった気がする)

風呂桶の中で体育座りをしながら、青年は考える。
相手が魔物娘なのでいくらか覚悟はしていたが、まさか匂いとフェロモンだけで言葉を発せなくなるほどの快楽を叩きこまれるとは思わなかったのだ。
こんな快楽経験をしたら、既に人間相手では満足できないという事は目に見えていた。

「ま、考えても仕方ないか……」

しばらく風呂につかりながら悶々と考えていたが、先の事を考えていても仕方ないと思ったのか、風呂場から出て身体を拭く。
そして、新しい服に着替えベッドに横になると、精神的な疲労が来たのかすぐに睡魔へと堕ちていった。
数時間後。

「……ぇあ?」

繰り返し鳴り響く呼び鈴の音で、青年は目を覚ます。
郵便か何かだろうかと思いながら、のっそりと体を起こしてポリポリと頭をかきながら玄関のドアを開けた。
すると、そこには……

「またお会いしましたね♥」

「へぁっ!?」

大荷物を背負いながら、可愛らしく微笑むどろっぷがそこにいた。

「今から旦那様のお家にお世話になりますね♥ 不束者ですが、よろしくお願いいたします♥」

「え、あ、お、おう……」

こうして青年は、押しかけてきたどろっぷと結婚したのだった。
19/04/03 00:17更新 /

■作者メッセージ
多分魔物娘の風俗があったらこうなるんじゃないかなーって。

……初めて風俗に行った記念で書きました。
なお、どろっぷの元ネタは某アイドルソシャゲの彼女です。

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