連載小説
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第四話 “守護者”と男子高校生

皆さんこんにちは、皐です

現在私は


「さて、覚悟してもらおうか・・・・?」

    命がやばいです

「ちょ、ちょっと待ってください!!」

そんなバランスボール並みの大きさの火の玉を持って
覚悟しろ、なんて絶対にやばい
てかどういう原理でどう取り出したの?あの火の玉

「安心しろ、威力は抑えているから」

そんなこと言っても怖いものは怖い

「ち、ちなみにどれくらいの威力なんでしょうか・・・?」
「うん?まあせいぜい3時間程度気絶するだけだ」

あ、見かけよりは威力低いんだ。
なんだ安心安s

「ってどこが安心なんだよ!!」

ノリツッコミ入りました〜
いや、そうじゃなくて!

「もういいだろう、大人しく・・・倒されろッ!」

放たれるファイアーボール(勝手に命名)

「だが断るッッ!!」

とっさに横に動いてギリギリ回避
よく見切れたな、俺

とりあえずは逃げるが勝ち!!

「さらばッッ!!」

ここに入ってから逃げてばっかな気がするけど
気のせいだと思うことにした



「・・・・ふふっ、想像通りの男だ・・」

俺が逃げた後に一人つぶやくアヌビス

「パーナを倒した知力、マミー達を遺跡の罠で退けた機転の良さ・・・」

一人笑うアヌビス

「気に入った、あの男は私のものだ!!」

そこにいたのは獲物を狙う狼だった






〜ピラミッドの中 場所不明〜

「どうする、どうすればいい!?」

とりあえず逃げてはきたが、道に迷った
だって広いし、入り組んできたんですもの

カシッ、カシッ、カシッ

石を爪で引っ掻くような音が反響して聞こえる
・・・・近づいてきてるな

「「おい、倉田皐よ」」

彼女だ
めっちゃ声響いてくる

「「逃げても無駄だ。私の鼻は貴様の匂いを追っている」」

匂いか。犬みたいだな
見た目も犬っぽいし、ああやばいやっぱさわりたいモフりた(以下略

「「私には予定が詰まっているんだ。大人しく捕まれ!」」

ハイ、喜んで!・・ってなるか
人の話も聞かないで・・・・

あれ?そういえば砂漠に来てから話をちゃんと聞いてくれたのって
最初のサソリっぽい人だけだ
元気にしてるかな〜

なんで俺は話を無視されんだろう
パーナさんもまったく無視だったし

なんかだんだん腹たってきたな・・・
少し仕返しがしたくなってきた
さて、仕返しするなら何がいいだろう?


〜数分後〜


「さて、追い詰めたぞ」

俺はまた犬耳と対峙していた

「次のは傷がつかない魔法だ。安心するといい」

バチバチと青色に光る球体も出しながらそう言ってきた

「へえ、それに当たると体が痺れたりすんの?」
「正解だ。麻痺は2時間もすれば解ける。・・・・本当は3時間の予定だったのにな」
「何?予定がずれたの?」
「ああ、貴様が予想外にもてこずらせてくれたからな。早く予定を修正したい」

予定、予定・・・・ね
それなら

「もう一度さらばッッ!!」




ま た 逃 げ ま し た



「!!、待て!また逃げるか!?」
「「じゃあなワン公!!」」

うん、よく声が響く響く

そう、これがささやかな仕返し
予定予定と強調している彼女の予定をぶっ壊す!





おい誰だ、仕返し小さっ、って言った奴



〜1時間経過〜


ささやか過ぎるこの仕返し、
これが意外にも彼女には効いているようだ

さきほどからビリビリ玉(また勝手に命名)の精度が落ちている
はたから見てもとても焦っている

「どうする・・このままだと次の予定が・・いやしかし・・いやでも・・」

けっこう効果はあったみたい
そういえばちょっと考えついた新たな仕返しがあるんだけど
・・・・試してみようか?

「もうっ、なんでこんなことに・・・ブツブツ」

この仕返しが上手くいけば相手を無力化できる
ただ、リスクもあるし、俺の考えが違かったら即アウト
でもやってみたい、否やるべきだ

「ずいぶんイラついてんな」

わざと姿を現して挑発、

「!、いい加減に捕まれ!!」

ビリビリ玉を撃ってくる
ここまでは計算通り

俺はビリビリ玉目掛けて、ずっと持ってたカバンを投げた
するとどうでしょう。あら不思議、ビリビリ玉は相殺されました

「な、何っ!」

カバン、カバンに入ってた勉強道具、水筒、お前らの犠牲は無駄にしない
あとなんか他に入ってた気がするけどまあいいや

彼女が怯んでる隙に背後を取り、そのままホールド

「くっ、は、離せっ!っこの!」

だが離さない。そしてそのまま


耳の付け根を揉んだ

「うひっ!♪」

皆さんはご存知だろうか?
犬は耳を触られるのは嫌がるが
付け根の部分は触れられて気持ちいいらしい
他にも首を掻く、お腹を撫でるなども気持ちいいようだ

あ、ここでの気持ちいいはリラックスの意味ですよ?
決してやましい意味は・・・・・・・ないよ

外見けっこう犬に近くない?→鼻がいい→もう犬じゃん
→じゃあリラックスさせて無力化しよう
→でもお腹を触る勇気など無い→無難に耳でレッツトライ!

我ながら単純な思考
そしてヘタレ

「あぅ〜♪、う〜わう〜♪、う〜わんっ♪」


あ、なんかめっちゃかわゆい
このまま耳モフりまくろうそうしよう
邪魔する者は誰もいない!!



〜1時間後〜


「エナ様〜、オトコ捕まえました〜?」

あ、この声さっきの落とし穴に落としたマミーだ

「エナ様〜?・・・・・!!」

そういえばこのマミーはこれ↓の部下だっけ
今、このマミーの目にはこの状況はどう見えるだろうか


・自分の上司が、追いかけてた侵入者に耳の付け根を揉まれてる
・上司、なんかめっちゃ嬉しそうに尻尾振ってる
・しかも膝枕されてる、てか甘えてるようにしか見えない

「くぅ〜ん♪うわおぉぉん♪」
「・・・・・・」

うん、そりゃフリーズするよね
君は何もおかしくない、おかしくないよ

「エナ・・様・・・?」
「う〜ん♪?・・・・・あ・・・・」

そしてわんこがようやく部下に気づく
こっちはフリーズどころじゃなく石化してる

「・・・・・・」
「・・・・・・」

沈黙
そして

「・・・・ごゆっくり〜〜」

誤解を招きかねないセリフを残してそそくさと戻っていった

「待てシーア!誤解だ!!」

叫ぶがもうマミーはいない
どんまい

「誤解だああぁぁぁぁ・・・・・」


耳はモフモフでさわり心地最高でした

12/08/15 20:35更新 / 野良猫
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■作者メッセージ
皆さんこんばんは、野良猫です

【迷い込んだ世界は】の四話目はいかかでしたでしょうか

アヌビスさんの耳とか尻尾とかモフモフしたい
そんな願望を書きました

誤字・脱字報告や感想をお待ちしています


PS.
前回も書きましたが、四話の別の案が消えたので
もう少しお待ちください
正直、書いててあまり面白くないかな、と
感じてきているので期待せずにお待ちください

そして処女作がまだ連載中なのに別のSS作品のアイデアが
浮かんできてしまいました
連載中に何を考えているのやら・・・・
もしかしたらこの作品がひと段落したらその話を書くかもしれません
そうなった時は読んでいただければ幸いです

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