連載小説
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φ話 敗北のデスマッチ
暗い、音の無い部屋の中……
麻袋越しの光から、俺はそう、目星をつけた。
「おい、姉貴はどうなった?」
「どうやら、こいつの相棒を《変化》させたみたいです。」
「そっか。じゃ、犯しちゃう?犯しちゃう?」
そして、響くのは、やや低めのハスキーな声、落ち着いたトーンの声、高めの元気な声。
つまり、さっきの魔物どもと同じ特徴って事だな。
「ねえねえ、犯しちゃおうよ、早く早く!」
「いいえ、まずは実験です。アレを投与してみたらどうですか?」
「なあ、それは後でいいだろ?」
やっぱりだ。
犯すとか言ってんのは何を、となるが……
実験。
つまり、俺は殺されるのか。
「あの、そろそろ出したらどうです?」
「うんにゃ、ヤク使うなら……麻袋越しでいいだろ?」
「ねーえ!はやく!金と暴力とSEXは急げって言うでしょ?」
金。
俺を実験台にすれば金になるってのか。
嫌だ。
「あ!いい事思いついた!姉貴がサバトと協力開発したってゆー……」
「あの薬ですか?確か……」
「《暴走大絶倫スマイリー・ニコα》か?あれ、未調整だろ?」
しにたくない。
未調整のクスリ?
そんなモノを浴びたら、死ぬに決まっている。
「ま、俺は未調整でもいいけどな。」
「暴走……楽しみです!」
「でもさ、何だかんだ……あの種族であの頭脳、お姉ちゃん天才だよね」
どうでもいい。
縄を解かないと。
「あ、じゃーボクみてるよ!取ってきて!」
「わかりました。任せましたよ、コマツ。」
「おい、何してんだ、ヒメカ。行くぞ。」
必死に身をよじる。
「ねー、お兄さん。ボクと話をしようか。」
そんなつもりは無い。
必死に暴れ続けた結果なのか、ようやく縄は緩み始める。
「ふむふむ。つまり逃げようって事だね?」
拙い、これは怒らせたか?
「逃げたいの?ふふっ……」
スタンガン?刃物?銃弾?
次に飛んで来るものを予測する。
しかし、それは全く予想外の物だった。
「だーめ!」
「ごぶっ⁉」
それは、おそらく彼女自身の尻だろう。
つまり、麻袋に座ったのだ。
「いやいや、そうは肉屋がおろさないってね。」
しかし、それは案外有効打であった。
その重みで、なかなかに抵抗は制限された。
「あ、シオリ姉!ヒメカ姉!おかえり!」
「コマツ、座るのはやめてあげたら?」
「いいだろ、どうせヤクの実験台にする為だけだし。」
拙い、逃げられない。
主神様。
今まで人攫いをしてきた事は、反省します。
「じゃあ、まずは10倍で確かめます?」
もう二度としませんし、兄貴にもさせません。
「いや、原液で行ってみるのも乙だぜ?」
そして、組織も解散させますし、お金は全て教団に寄付します。
「あー!瓶ごと行っちゃダメだよ、シオリ姉!」
だから、どうかおたす……
次の瞬間。
微かな水の感触と同時、体の異常な火照りに気づいた。
「ああ、ああああ⁉」
「あ、絶対今のまずかったって。」
「ダメですよれ普通は1000倍に薄めて使うんです、10倍でも危険なのに……」
「ま、原液でも、せいぜいインキュバスの5倍程度って聞くぞ?俺たちなら…」
火照り。そして、どこからか湧き上がる……
激しい、復讐心に似た、謎の感情。
「言わんこっちゃないですよ。ほら、縄が一瞬で千切られた。」
「あ、麻袋も引き裂かれてる。」
「あん?なんにせよ、三人に一人が勝てるわけねぇだろ?」
熱い、熱い、熱い!
早く、この火照りを治めたい!
「三人の魔物に勝てる人なんて……」
「「《瓶4分の1で》インキュバスの5倍だよ」」
「……ファッ⁉」
そうだ。
まずはこの、一番声の低い女から犯してやろう。
そうだ、そうしないと!
「あ、暴れんなよ……」
「ぁ、ぐぁぁぁ!」
俺は自らの服を脱ぎ捨てると、目の前の女の服も同時に破り捨てる。
そして、限界寸前のペニスを、俺に怯んで尻餅をついた女の目の前に突き出す。
「な、こんなに大きく……やめろよ、俺の腕より太いじゃねぇか……」
「シオリ姉!だからダメって言ったでしょ!」
「呆れて物も言えませんね。」
そして、まずは女の小さな口にペニスをあてがい……
無理矢理、喉にぶち込んだ。
「ふぐう⁉ほごっ、ふがぶるる⁉」
「あ、シオリ姉……」
「何をやってるの姉さんは……」
激しいピストン運動、最初は苦しそうだった彼女の顔が、次第に緩んで行く。
俺も、もうそろそろ限界だった。
「ふがっ♡ぶぢゅぐっ、ぶぐぐぐっ♡」
「がぁっ!ぐぎがぁぁっ!」
どびゅるるるるるっ、ぶじゅるっ、びゅるるるる!
激しい上、時間も1分近く続く射精。
「ああ……♡やぁ、もっとぉ……」
「シオリ姉、気持ち良さそう…次ボク!」
「んっ……はあ、はあ……」
発情するハスキーの女、興味深々に見つめて来るハイトーンの女、早くも自慰を始める落ち着いたトーンの女。
全員、情け容赦なく、犯しぬいてやる。
俺はハスキーの女の首を掴み、片手で持ち上げると……
そのまま、俺のペニスを女の小さな性器に触れさせ、そのまま奥まで貫いた。
「ひぎゅう⁉あああ、ぁぁ♡」
「ぐぁぁ、ぐるるるっ、ぐぁぁっ!」
首を鷲掴みにしての、凶暴極まりないピストン。
三回ピストンした辺りで、女の様子がおかしくなった。
「あぁ、ふぅ、ひぃ、はぁ、ぁぁ……」
女が……ずっと、イきつづけている。
当然、そんな急な締め付けに、童貞だった俺は耐えきれず。
「がぎゃぁぁ!ぎるるる、ふぅっ!」
「ぜぇ、はぁ、ぶごぉ……いきゅ、やめ、あああっ♡」
女を更に猛スピードで絶頂させながら、奥に大量の精を放った。
今度の射精は、さらに量が増えており……
終わるまでに、なんと6分もかかってしまった。
それが終わったころには、すでに女は、アヘ顔のまま気を失っていた。
「ねえっ、次ボクっ!早く、犯して!」
「ぎゃおおおお!ぐるるる!」
獣の如き咆哮。
それと同時、彼女を押し倒すと、無理矢理挿入した。
「あひゃぁ⁉な、なにこぇえ?や、おかしくなゆ、ぬい、てぇ……」
「がぐるる!ぶぐぐるるる!」
奥まで貫かれ、もはや狂ったように喘ぎ始める女。
ああ、この声を聞いていると……
「ひゃ、ううん、ええ?」
イライラする。
壊したい、この女を、声を出さなくなるまで、壊し尽くしたい!
「あ、やめてぇ、はげしっ、こわれるぅ♡やぁん、やっ、いきゅぅ♡」
「ぶるがぁぁ!ぎるおおお!」
びゅるるるる!ぐぷぷぷぷぶっ!
最早、ダムが決壊したような量の射精。
「ひ、ふぇぇ……」
それを一番奥に受けた女は、絶頂の喘ぎ声すら枯れた、というように、その場に失禁した。
次は、お前だ。
落ち着いた雰囲気の女に、とびかかる。
しかし女は、逆に俺を押し倒してきた。
「ふふ……やっぱり、未調整の品は……飲んでみると、頭がぼーっとしちゃいますねぇ……」
「があ!ふぎるるる⁉」
犯したい。
ああ、狂いそうだ!
「でも、私も予備のをのみましたから……これで、互角ですね……?」
俺が犯そうとした、その刹那。
彼女は、俺の上にまたがり、思い切り腰を下ろした。
「がりぁぁ⁉ぶごぉ⁉」
「ひゃ、いく、こすれて、またいきゅっ♡」
今度は、お互いに……何度絶頂しても、終わらない性行。
気がついた時には、彼女の腹は風船のように膨らんでおり……
抜いた途端、射精のような勢いで、繋がった点から精液が噴き出した。














その頃。
隣の部屋では、二人の男女が話を続けていた。
「ねーぇ、さっきねぇ、実験がおわったのー!」
「なあ、それ……俺の弟分とか、実験台にしてない?」
「……なんのことかなー?」
確信犯だろ!と男は思い切り頭を抱えたが、そもそも、これもこのマッドサイエンティストを誘拐しようとした俺らが悪いのである。
「まあ、壊さないようにし……なに目ぇそらしてる。」
「いやぁ……あれ、原液でつかったみたいで…」
「するとどうなる」
「うちのほうが、こわれるかなぁ?」
なんとなく、どんな惨事になったかは予想がついた。
「ま、とりあえずは……よろしく、ホブゴブリンの、天才科学者さん。」
「ああ、こっちこそおねがいねぇ、人攫い未遂の、助手くん?」
こっちでも……秘密裏に、何かが動き始めていた……
18/07/24 16:10更新 / 魔物兄貴♂×3‼
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■作者メッセージ
次回予告!
突如囚われの身となった、マーチヘアの剣士!
「なに、するつもりだい?」
「へい、あんたの旦那さんと……あんたは、いいモルモットになりそうだな。、」
二人に、悪の科学者達が迫る!
次回、《最悪のリベンジマッチ!魔界銀の剣と、悪夢の研究室!》

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