連載小説
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不死の貴婦人と晩餐の序曲
※魔王城・ハーレム部屋※
※リーゼ視点※


「パール様、大変です」
「何が大変なの?ラーモちゃん」
「このキノコ、何度洗っても粘液が取れません。これではモラルさんに渡せません」
「それはネバリタケ、常に粘液が分泌されるキノコよ」

「粘液が分泌って、ちょっと不気味ですね」
「リーゼちゃん、そのキノコから垂れ続ける粘液を大好きな旦那様の精液だと思ってみて」
「旦那様の、精液……」



 大好きな旦那様、柴様。
 剛直から溢れ出す精液は匂いがきつく、でも不快じゃない。
 白濁に塗れた粘液が指先に付着すれば、指先をこすりあわせてもはがれず、片方の指先に粘液のアーチを広げ、別の指ではがそうとしてもアーチは延長線上から離れ、綾取りのごとく糸状の芸術をつくる。
 恐る恐る、口に入れるとべた付きが舌を蹂躙し、幾らでも口の中を徘徊する。
 普通なら、不快で溜まらず、異物だと判断した脳が吐き出すよう嗚咽を鳴らすところだが、旦那様の精という条件下のみそのシステムが働かなくなる。ましてや味覚がどんなご馳走にも匹敵する美味な味ととらえ、甘い水あめをなめるがごとく、もっと味わいたいと思い



「って、耳元で何を吹き込んでいるのですか!メシャスさん!」

「バレっちゃった?」

わたしの耳元で囁くチェシャ猫を追い払います。

「リーゼちゃんにネバリタケの魅力を教えてあげようとしただけよ」
「だからと言っていやらしく耳元で囁かないでください」
「不思議の国で幾多の来訪者を案内してたころの癖で、テヘッ」
「そんな風に囁かれたら、職務を忘れて柴様とイチャイチャしちゃいますよ」

「別に構わないわよ、リーゼちゃんがその気なら服を脱ぎ捨てあの中に混ざっても」

パール様は笑顔で、あの中を指します。


「だすよだすよ、きつい君のおまんこの中にだすよ?」
「出して、出して、あたしのおまんこの中に白くてべたべたした精液をびゅぅびゅぅ出して」

「お兄ちゃん、ファミリアの魔力でパワーアップした幼女まんこ気持ちいい?」
「気持ちイイ、小さなお腹が膨らんでるよ!」

「うっ!」
「あふぅ、今日の精液、いつもよりねばねばしてて、べたべたしてて、全身に纏わりつく〜」

ハーピーや魔女、寄生スライム&スライムキャリアが、同じ男性、柴様の分身体に犯されています。
特にスライムキャリアの少女は全身精液塗れとなっており、まるで身体全体で精液を味わっているような表情を浮かべていました。

射精したばかりにも関わらず休む間もなく、柴様達は妻たちの情事を続けようとして

「おあずけ!」

ベシッ「ふぅ」
バシッ「おう」
パーン「ぐへ」

パール様の蛇腹剣で鞭打ちされました。

「その娘たちは充分に精を溜め込んだわ、あそこで待機しているラーヴァゴーレムとグールとスキュラをヤりなさい」

命令に従う犬のように、三人の柴様は魔女たちから離れ、別の魔物に身体を差し出します。

『どっこいしょと』

ラーヴァゴーレムに即ハメされ

「レロレロ……あぁ幸せ、貴方と出会えてよかった」

グールから男性器をしゃぶられ

チュッ、チュパッ

スキュラとフレンチキスをします。(八本の脚に絡まれながら)

花嫁の数だけ様々な情事があり、いつ見ても新鮮です。



ただ今回はいつもと違う気がして、わたしはパール様にそのことを訪ねます

「パール様にしては珍しく回転率を上げてますね。いつもなら同じ魔物娘に何度出そうともお咎めなしどころか、嬉しそうにしてるのに」
「鋭いわねリーゼちゃん。今のうちにほぼすべての妻たちの精を与えておくの。もうじき私と夫はこの部屋を離れるから」
「離れる?」
「リーゼちゃん、説明は後々、ネバリタケの箱をモラルに届けて」
「は、はい」


※調理場入口※


「ネバリタケの詰め合わせを持ってきました」
「遅いですわよ、こちらは既にスープの仕込みは済んでおります」

眼鏡のキキーモラ……モラルさんが鋭い目つきでわたしを睨みます。

「キーキさん、ネバリタケを八等分にしてスープの中へ」

キキーモラの一人がネバリタケの箱を一目散に調理場へ運ぶのを確認した後、モラルさんがわたしに

「何故遅れたのですか?」
「えっと、ネバリタケの粘液を洗い落としていました」
「洗い落とす?何をやっているのですか!
「ご、ごめんなさい」
運搬一つで時間を掛けているようではこの国はやがて崩壊しますわよ!
「崩壊、夫の取り合いによるものですか?」
取り合い?そんな生易しいレベルではありませんわよ?いいですこと、ハーレムの国の魔物達は柴様から精液を注がれ、パール様から夫を愛するよう導かれることで、柴様とパール様に永遠の愛と生涯の忠誠を誓います。ですがハーレムの中には「ストップ」

パール様がモラルさんの話に割って入ります。

「モラル、今は口よりも手を動かすべきよ」
「……申し訳ございませんパール様、調理場に戻ります」
「あとファインの分のネバリタケスープを用意して」
「畏まりました……………これだから何も知らない新人は

……

「リーゼちゃんもファイン達の様子を見に行く?」
「はい、ずっとあの状態のままだから、心配で」

パール様はキキーモラからスープ入りのトレイを受け取ると、ファインさんの所へ向かいます。



モラルさんの去りぎわの台詞が気になりつつも。





「アッ、ヴッ」「アアン、ダエキ」「チュパッ」「しゅりしゅり」「おっぱいぬるぬる攻撃」「びーちくペロリ」「ヒャウッ!」

柴様とマミーやケプリ達との輪姦を囲むようにファラオのファインさんが檻の中に幽閉されていました。テンタクル・ブレインへの暴力及び恐喝行為の罰として。

彼女の落ち込む姿から以前のような威圧感が感じられません。

「「ファイン様……」」

ファインさんを心配するアヌビスとワーウルフ。

檻の前にスフィンクスが座り込み

「ファイン様は何で悪いことをしたの?」
「……」

ファインさんに代わってパール様が回答します

「スフィー、ファインは悪気があって問題を起こしたわけじゃないの。酒の飲み過ぎで気分が高揚してたのよ」
「そうなの?」
「そうよ」
「ファイン様、ごめん……言い過ぎちゃった」
「いい子ね」

パール様がスフィーの頭を撫で、次に檻の中に手をいれ、ファインさんの頬を触れます

「大丈夫よ、ディナーまでの辛抱だから」
「パール様……」

パール様の慈愛の笑みに、ファインさんの表情が和らぎます。

「アビス、ワルル、スープをファインに飲ませておいて」
「「はい、パール様」」


「パール様は優しいのですね」

わたしの呟きに、パール様は微笑み

「飴と鞭は使いようよ。安心感を与えた分だけ、恐怖心が増すのよ」
「それは一体……?」
「あれは……大変」
「パール様、急に走りだしてどこへ?」



「離して、これから大事な用事があるんだ」
「お兄ちゃん」「もっと遊ぼうよ」「遠くにいくなんてやだ」

パール様が向かった先、柴様がアリス達にせがまれていました。

どうやら柴様が暫くの間部屋を離れるのがショックなようです。

「困ったわ、アリス相手だときつく言えないし、このまま性交しても目覚める頃には寂しさのあまり泣き出すかもしれないわ」

パール様が困るのも無理ありません、アリスは子供のような純粋な心を持ったサキュバス。何度交わろうとも処女が復活し、交わりの記憶が喪失すると聞いたときは驚きました。

彼女達も悪気があって柴様を引き止めてる訳ではないので、パール様や柴様も困っています。



「大丈夫ですよ」



パール夫妻とは違う別の声

声の主は黒いフードとマントを着用した三つ網のサキュバス。

「みんなはお兄ちゃんの事が大好きよね」

サキュバスの少女は大人びた口調及びアリス達と同じ目線で問い掛けます。

アリス達が黙って頷くと

「ならお兄ちゃんと約束しようか、帰ってきたらたっぷり遊ぶ約束」
「約束?」
「お兄ちゃんはね、約束を守る娘が大好きなんだよ」

「……うん、約束」「お兄ちゃん、帰ってきたら遊んでくれる?」「指切り」
「勿論さ、帰ってきたらたっぷり遊んであげるよ」

柴様の約束に安堵の表情を浮かべたアリス達を見て、黒フードの少女の口元が上がります。

「凄いですね。アリス達を納得させるなんて」
「……かつての自分と重ねただけですよ」

少女はフードを外します

「かつての自分と」

フードの下の素顔は幼く、まるでアリスのようで、だけど少し違うようなーー

「それではごきげんよう」

彼女の周りに翠の風が纏うと浮遊して、部屋の奥へと消えました。



「ドロシーちゃん、奥から遥々来てくれたのね」

パール様が彼女の名を口にしました。





「ここのエリアでのネバリタケセックスは順調のようね」
「パール様、四大ドラゴンがいますよ」


「このスープあまから〜い」
「飲んだ後も…芳ばしい香りが…口の中に残り続けてる…」
「柴様、スープをたっぷり飲んで粘りととろみのある精液を出してくださいませ」
「愛液の粘性が上がってるぜ、いつもより粘っこい交わりが楽しめるな」


以前魔王城の前で暴れたワーム,ワイバーン,龍,そしてドラゴンの四人が、柴様と仲良くネバリタケスープを飲みながら



ネチュ、ジュプッ、ペチョッ、ビチャッ



四つの襞で、一つの男性器をマンズリしています。



人の足を持つ娘は、Μ字開脚しながら腕を支えにして身体を前後させ、蛇状の下半身を持つ娘は身体全体を上下に動かして男性器を愛撫を行い

粘つくような愛液による粘着と剥離の音のハーモニーを奏でながら

射精を迎えました。

噴水のように勢い良くかつ湧き水のようにドロドロに鈴口から出る精液が四人の襞と股に粘着し、四人はとても満足した表情を浮かべています。

「精の量から見て二回目の射精ね。あと二回出してもいいわよ」

「「「「ありがとうございます、パール様」」」」



「バージャ、貴女も交ざってみる?」

パール様は見上げた天井、先程のアリスと同じ黒フードの女性が宙に浮いてました。マントの下からドラゴンの特徴を持った爪と足が見えます。

「結構、俺様は他を圧倒すり淫らな存在だ」

彼女はそう言い残すと竜の翼を広げ、奥へと去りました。

「パール様、彼女は一体?」
「リーゼちゃんは気にしなくていいわ、何れ判るから。化粧室に行きましょ」


※化粧室※


「おめかしは順調?」

化粧室の中はアラクネとジョロウグモ、そしてファミリアが彼女達のメイクと衣装合わせをしています。

『お疲れ様です。パール様』

彼女達こと、七人のワイト達がパール様に礼儀正しく挨拶しました。



「パール様パール様、クリマ張り切っちゃうよー」

赤のメッシュのツインテールと可愛らしいエプロンドレスが特徴のワイト少女が元気よく答えます。

「一番星よりも先に輝くこのイーダが、柴様との気品溢れる情欲をあの御方に見せてあげますわ」

ブロンズ髪に橙のメッシュ、貴婦人のドレスを着たワイトが高らかに笑い

「ハァッ!トウッ!」

黄のメッシュのシニョンが特徴のワイトが蹴りを放つ度に、スリットが入ったドレスから生足が見え隠れ

「フフフ、エルブちゃんどうしたの? クックック、ひょっとして緊張してるの?」

緑のメッシュ入りのボサボサ髪とゴシック服着用のワイトが不適な笑みを浮かべ

「当然だ、かの王への余興のためだけにこの手の封印を解かなければならないと思うと……」

青のメッシュ入りの短髪、重量感ある鎧を装備した大柄のワイトが、鎖で巻いた右手を見ながら怯えています。

「ぼく達の宴を彼女に見せてあげようじゃないか」

藍のメッシュ入りのショートボブに燕尾服を着た長身のワイトが華麗に叫び

「シアはんの言うとおり、ウチらの愛で旦那様を骨抜きにしますえ」

紫のメッシュ入りの黒髪と巨大な着物を着たワイトが独特の訛りで締めます。



「七人共今回のおもてなし張り切ってるわね。相手が自分達と同じワイトだからかしら」
「パール様、一体誰をもてなすのですか?」

パール様は笑顔で彼女の名を口にします。


「眠らずの国の王、ベルフィード様よ」


※続く※
14/07/10 22:00更新 / ドリルモール
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■作者メッセージ
ドリルモールです。

 バイコーンのハーレムのお話。

 始まりましたベルフィード編。
 今回はそのプロローグです。
 ベルフィード様にワイトのフルコースをおもてなしするため七人のワイト+αが立ち上がります。

 ベルフィード様は妄想ヶ原様の作品『彼女はゾンビですか?』シリーズ及び『王冠を脱ぐとき』に登場するワイトです。
 妄想ヶ原様、遅くなって申し訳ございません。
 登場の際は改めて許可をいただきますので宜しくお願いします。

 また次回。

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