連載小説
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海での行為は色々と注意しましょう
あの戦いから数ヶ月がたった夏

あの後、小官は兵器開発は続けているものの親父殿の私兵軍を抜け、今は学生らしい日常を送っている

小官と詩織は相変わらず交際を続けて、将来的には結婚も考えている

基礎は親父殿から学んでいるので、詩織と二人で会社でも経営してみるのも楽しそうだな

護はボロボロにはなっていたものの命に別状も無く、試験は合格だったそうだ

最近は家事の方をがんばっているらしく、なんと最年少で主夫検定特級を取得したそうだ

それに運が回ってきたのか、ぎん殿とアイ殿とようやく愛し合う仲になれたようだ

それで件の勇者一行はと言うと、勇者の方は小官の代わりに親父殿の私兵軍に入ったそうなのだが、エンジェル及びシスターの二人が堕落し、万魔殿に連れて行かれたらしい

まぁ前に会った時は三人とも今までのことを悔やんでいた様子だったので小官としては別に構わないのだが、親父殿が面倒事が増えるとかぼやいていたな

あの日からの変化を要約するとこんな感じだな













そして小官達は今、海に居る

何故かというと、3日ほど前、いつものようにミリタリーズ(小官、詩織、護)&護の幼馴染で話していた時、夏休みだし海に行こう、という話題になり、そのノリと勢いで今日に至るわけだ

とりあえず今は護と二人で女性陣が着替え終わるのを待っている

詩織がどんな水着を着てくれるのか最後まで教えてもらえなかったので非常に楽しみだ

護も幼馴染達の水着姿を楽しみにしているのかそわそわしている

というよりも手に持ったパラソルを使ってふしぎなおどりを踊っている


 「少しは落ち着け、小官のMPが吸い取られそうでなんか嫌だ」


 「ぎんとアイの水着姿が見れるのだから落ち着いてなんて居られないよ!今までだったら二人ともこんなところにまで来てくれなかっただろうし」


楽しみなのは小官も同じなのだが、護のせいで周囲からの視線が痛い

少しは自重してほしい

そんな風に頭を悩ませていると、少し遠くから女性陣が歩いてくるのが見えた

ぎん殿はいつも通りのスク水もとい鱗姿なのだが、心なしかいつもより楽しそうにも見える

水辺だからなのか護と来れたからなのかはわからないが

アイ殿はぎん殿の紺色の鱗とは逆に彼女の肌のような白いスク水を着衣し、両手で鮮やかな色の浮き輪を持っている

そして二人から少し遅れて歩いてきた詩織はというと

普段はサラシ+着痩せというコンボではあまり拝めない大きな乳房が外気にさらされ、歩くたびにその巨大なバストがゆさゆさと揺れている

そんな彼女を守る水着は、右乳房は赤と白のボーダーライン、左乳房は青色を背景に白色の星が散りばめられ、股間はその両方が半分ずつ存在する

そう、『星条旗ビキニ』である

サイズも少し小さめだったのか若干食い込んでしまっているところもグッドだ


 「………二人が遅かった」

 
 「初めて着るから時間がかかった」


 「思ったよりも少し手間取ったせいで遅れたのであります」


三人が少し遅れてきた理由を口々に述べるが、小官にとってはあまり気にならなかった

それ以前に、詩織の水着姿に見惚れて聞いていなかった

護も顔をにやけさせながら鼻血を垂らしてる

油断すると小官も鼻血が出そうだ………

詩織はそんな小官の様子を見て、嬉しそうに微笑んだ


 「よろこんでもらえたようで嬉しいのであります」

 「タンクトップタイプの物とこれとどっちにするか悩んだのでありますが、そっちの方は柄が微妙だったのでこれにしたのであります」

 「だけどそんなにガン見してるとちょっと怖いのでありますよ」


口ではそう言っているが、まるで誘惑するかのように詩織は腕を組んで下から自慢のバストを持ち上げる

……詩織ならどんなタイプでも似合うと思っていたが、星条旗ビキニがここまで似合うとは予想していなかった


 「………(すりすり)」


 「喜んでもらえて嬉しい」


隣では護の両腕にぎん殿とアイ殿が抱きつき、ニコニコと笑顔を浮かべている

護の海パンがもっこりしているのは気にしないでおこう















時間はちょうどお昼時、このビーチに来たのがお昼前だったのでまだ昼食は食べていない

ここに来たときに少し遊んだあとで、海の家で何か買って食べるという話になっていたので、小官と護で買出しに行くことになった

なぜ男二人かというと、ぎん殿は砂の城というより砂の街をものすごい勢いで作成しており、話しかけれるような雰囲気ではないし

詩織とアイ殿も白熱したビーチバレー対決を繰り広げており、こちらも話しかけられそうに無いからだ詩織の弾む胸が素晴らしい

というわけで遊んでいた場所から少し離れた海の家で焼きソバ、焼きトウモロコシを人数分買い、元の場所に戻ろうと海の家に出たとき、予想外の人物に出くわした


 「む、こんなところで出会うとは奇遇ですね」


 「………万魔殿に引きこもっているんじゃなかったのか」


小官達と同じく焼きソバととうもろこしを両手に持った『元勇者』だった

奴はブーメランパンツ一丁なので流石に聖剣は持っていない


 「本来ならそうなのですが、あのお二人が何を思ったのか海に行きたいと仰っていたのでここに来た次第ですよ」

 「私としても気分転換になるから良いと思ったのですが………」


そう言って奴は疲れたような視線を小官達とは別の方向に向けた

その視線の先を見てみると、水着姿のエンジェルもといダークエンジェルと、シスターもといダークプリーストが居たのだが……

しかし、その水着が問題だった

二人とも同じ水着なのだが……どう見ても紐にしか見えない

胸で言えば乳首しか隠れておらず、歩くたびにポロリしてしまいそうだ

股間に至ってはほとんど隠せていない

正直、あまり直視できない


 「私としては別にああいった水着を着てもらうのは構わないのですが、彼女達の裸に近い姿を他の人に見られるのは良い気持ちではありませんよ」


 「……あれは流石の僕でも引くわ」


護も小官と同じ考えのようで、顔が引きつっている

というか、あの水着はアリなんだな………


 「まぁ、名残惜しいですが先に失礼しますよ、おしいものも冷めてしまったらおいしくなくなりますからね」

 「また機会があればお会いしましょう」


そう言って奴はそそくさと紐装備の二人の方向へ向かって行った

小官は万魔殿には行く予定は無いのでもう会う機会はほとんど無いだろうが、奴のことならばまた今回のように妙な再会もあるかもしれないな

そんなことも思いながら待たせている三人の所へ護と二人で歩きだした














ぎん殿が完成させた砂の街を眺めながら木陰で一休み

護とぎん殿は実は泳げなかったらしいアイ殿に泳ぎ方を教えている

ビーチバレーばっかりやってたのはおそらくそのせいだろうか

やはり日の当たらない木陰は涼しくて気持ちが良い

………帰る予定の時刻までまだまだ時間はあるし、少し寝よう

そう思って寝転がったのだが


 「そうはいかないのでありますよ♪」


目の前に詩織の顔が現れた


 「せっかく海に来たのにぐーすか寝てたらもったいないのであります」


そう言って彼女は小官を立ち上がらせた

彼女の言う事も分かるが、何をするのだろうか?


 「こっちの方に『良い場所』を見つけたのであります、だからちょっとついてくるのでありますよ」


そう言って彼女は小官に背を向けサッサと前を歩きだす

……背を向ける一瞬前、彼女の目に情欲の炎が見えた気がした

なるほど、そういうことか

小官は彼女の言いたかった事を把握し、彼女の後ろについていった





しばらく彼女の背中を追いかけ、人があまり居なくなった辺りから手を絡ませて隣を歩き、ゴツゴツした岩場のような場所に着いたところで彼女は足を止めた


 「……甲殿がずっと熱い視線を浴びせていたから我慢するのも大変だったのでありますよ」


彼女はそう言って岩の陰に小官を押し倒す

ちょうど人が二人分ぐらいのスペースが砂場になっており、頭をぶつけるような事は無かった


 「詩織がそんなに魅力的な格好でいるのだから仕方が無いだろう」


小官がそう言うと彼女は嬉しそうに目を細め、小官にキスをした

彼女の舌が小官の唇を割って入り込み、まるで蛇のように這い回る

小官はそれを受け入れ、お礼だと言う代わりに彼女の頭を優しく撫でる


 「じゅる、るっ……ちゅく……ずず……♪」


彼女はまるで抱き枕のように小官を力いっぱい抱きしめる

それによって彼女の大きな果実がむにゅりと形を変えるのが密着しているのでよく分かる、そして気持ち良い


 「ふふ……甲殿のここもこんなに固くなって………」


彼女は小官の水着から愚息を引っ張り出し、自分の股間にあてがう

そしてそのまま水着を少しずらして挿入した


 「くぅ……甲殿の……相変わらず……イイのでありますっ………」


そういう彼女の膣内も初めてのときとさほど変わらないほどの締め付けと根元まで挿入したときにちょうど亀頭の頂点に存在する子宮口がちゅうちゅうと吸い取ってくる


 「詩織の体も何度抱いても飽きないほどに素晴らしいぞ」


小官がそういうと嬉しそうにヒレのような耳がぴくぴくと動き、蕩けたような顔で小官の唇を再び奪う


 「じゅる……ちゅぷ……私の全ては甲殿のためにあるのでありますよ………」


彼女の膣内がユルくなってきていることは一切ないのだが、それと逆に彼女自身が、膣内の動きを制御し搾り取る技術が上達してきている

それだけではなく回数をこなす度、彼女の性格や肉体の全てが小官の好みに近づいてきている気がする、魔物娘とはそういうものらしいが

小官もインキュバスに近づいてきているおかげなのか随分と回数がこなせるようにはなったものの、彼女の技術の上達の方が上回っているのか、いつのまにか彼女が攻めに回ることも増えてきた

彼女は全てを小官に捧げてくれている、これほど嬉しく、愛しいことなど他にない

ならば小官も彼女に答えねばならない、以前なら秋のこともあり、少し心が痛むこともあったが、今は詩織のことを愛してやらねば逆に二人に悪い気がする

だから小官も彼女のことを全力で愛するのだ

内心そう思いながら、小官も下から突き上げる

とは言っても砂が膣内に入ってしまうとかなり痛いそうなのであまり激しくは出来ないが


 「詩織っ……小官もお前のことが好きだっ……絶対に離さないからなっ………」


小官が彼女の体を抱きしめながら突き上げると、彼女もそれに合わせて自分からも腰を振る


 「甲殿……私は貴方のものになれて嬉しいのでありますっ………だからその証を私に注ぎ込んで欲しいのでありますっ!………」


そのまま行為はエスカレートしていき、互いの口を貪り、互いに強く抱きしめ、互いに名前を呼び合う


 「詩織っ…詩織っ………」


 「甲殿っ……甲っ……じゅるっ……ちゅっ……ちゅっ……」


二人は獣のように交わり、愛し合う

それは魔物娘とその夫となった人間の一番幸福な時間

他に何も考えず、ただひたすらに求め合う

彼らはその幸福な時間を堪能するのであった



















 「で、それが遅れてきた理由なワケだね」


 「「申し訳ない(のであります)」」


小官達は不機嫌そうに仁王立ちをする護の前に正座していた

辺りは既に真っ暗になっており、他に人影は見当たらない


 「いつまで経っても二人が戻ってこないから心配していたのに、岩場の影でヤりまくってたとか……」

 「探しても見つからないし、あのバイクは甲しか動かせないから帰るに帰れないしで色々大変だったんだよ」


はぁ、といつものように溜め息をついた護の傍らに立っている幼馴染二人の肌が気のせいテカテカしている気がする

疲れている様子なのは小官達が帰ってこなかったことを心配していただけではなさそうだ

まぁその辺りも彼らしい気もするが
11/10/25 22:22更新 / 錆鐚鎌足
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■作者メッセージ
というわけでどうにか完結です

最終話っぽくない感じではありますが……

バフォ「執筆作業がかなりgdgdな時とか合ったしのう、一時間かかって3行とか遅筆にもほどがあるわ阿呆めが」

サキュ「早いときは数時間で1話書き上げていたりしてましたけどね」

気になることが出る→調べる→また気になる事が増えるのループで時間をとられたりもしてますしね

バフォ「執筆の為に必要なものならまだしも全然関係の無いこととかも調べておるからのマヌケめ」

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