『絵本を君に・・・』



昔々あるところに3人の男女がいました。
3人はまだ成人していない青年達。

「ねぇ、ネロスぅ・・・や、やっぱり、やめようよぉ・・・」
「えぇ〜またぁ? リアーナぁそれはないよっ・・・ねぇ、マリーリア?」
「そうだよっ! アタシとネロスだけじゃ回復ができないからね、しっかりね? リアーナ。」
「あぅぅ・・・」
後ろから身を屈めるように体をビクビクさせながら二人についていくリアーナと呼ばれた少女の手には身長以上に大きな古めかしい杖を持っていた。
どうやら『治癒魔法専門(ヒーラー)』らしい・・・。

その3歩前を行く男女、ネロスとマリーリア。

ネロスという青年は、重厚な鎧・・・とはいえない軽装の格好であるものの一介の兵士の装備以上に武装していた。腰にはロングソードとスピアを剣を佩いていた。
どうやら『戦士(ファイター)』らしい・・・。

その隣を半歩引いて歩くはマリーリアというネロスとリアーナと同い年で幼馴染、そして町で一番攻撃系魔法の習得が早かった。そして剣の腕前はネロスについで町で二番目に強い。そんな彼女の腰にはネロスのモノに比べたら細いが何かしらの紋章がビッシリと剣と鞘に打ち込まれた実戦に向くとは思えない剣を佩いていた。

「なぁ、マリーリア? やっぱその剣・・・実戦不向きじゃない?」
「ん? ・・・あぁ、この剣は魔法剣よ。斬るのが本職じゃなくて魔法媒体がメインよ。・・・まぁ斬ることもできるけどね。」
怪しく光るその魔法剣を撫でながら当然のようにネロスから投げかけられた質問に笑って返すマリーリア。
どうやら『魔法剣士(マジックソーディアン)』らしい・・・。

「・・・うぅぅ、やっぱり止めようよぉ!」
「もぅ、『私も行くっ』ていったのは誰だよ・・・」
「そ、そうだけどさ・・・」
「『山中の洞窟の探検兼魔物退治』がギルドに貼ってあったから近場だったし、ギルド初任務としてはおもしろいじゃない!?」
「うぅ・・・なにか・・」


ーーー  嫌な予感がするの・・・・ ーーー


ノリノリの2人に対して気乗りのしないリアーナ。

はたしてその予感は『誰に対して』の悪い予感だったのだろうか?





暫く件の山の中を歩く3人。

「なんか、雑魚過ぎて余り楽しくないんだけど・・・」
「う〜ん、こんなものじゃないの?」
「う゛ぅっ」
道中に次々と出てくる野獣の群れを全て切り伏せ、戦士系の2人は剣から滴る血を払いながら3人は進む。
あまり屠殺する場面に慣れていなかったリアーナは顔色が青く、口を押さえて眉尻が下がっていた顔を下に向けながら2人について行った。

「ぁぁ・・・大丈夫か? リアーナ?」
「少し休む?」
「(フルフル・・・)」
その様子を心配して前を進む二人はリアーナに心配そうに声をかけるがリアーナは2人に心配をかけまいと意地になり首を横に振って否定の意を示す。

2人は困った顔をするも視線で「先に行こう?」訴えてくるリアーナに根負けして先に進むことになった。

(ぅぅ・・・絶対ネロスの前では・・・ぅ・・・)

そして数分も歩かぬうちに少しだけ開けた場所に出た。
そこには如何にもな感じで入り口の大きい洞窟があった。
どうやら相当の年月、人どころか動物も入っていないらしくその入り口の日の当たる所には腰ぐらいまである草がコレでもかというほどにビッシリと生えてていた。
しかしその先はまさしくお先が真っ暗。
日の光が全く入っていないまさしく暗黒だった。



          ゾクッ



「っ! ・・・ね、ねぇネロス。マリーリア。・・・な、何か嫌な気配がするんだけd」
「よぅし! ここがその洞窟か。じゃあ早く行って食堂で飯でも食おうぜ。」
「賛成。あたしあそこの食堂のシチューがいいわ♪」
1人気配に過剰なまでに敏感なリアーナの弱弱しい勧告は距離のあった2人には届かなかった。
今までの野獣狩りで天狗になっていた2人は何の躊躇もなく洞窟に入っていった。

「ぁ・・・ま、まってよぉー!」
そして取り残されたリアーナは急ぎ2人の後を追っていったのだった。



その身に起こることを知らずに・・・



マリーリアが剣を近くにあった程よい長さの枯れ木に添え、呪文を唱えて火をつけて即席の松明にし3人はどんどん奥へと進んでいく。

罠はない、魔物もいない、動物も植物もいない唯の岩肌が露出したすこし広い洞窟をどんどん進む。

やがて3人は目の前から少し湿った空気が肌を撫でるのを感じ取った。
そして良く目を凝らせば遠くに自分達の起こした松明の赤々とした炎とは違うやわらかな日の光がある空間が見えた。

「多分あそこに居るのね。」
「あぁ、居るだろうな。」
「ぁぅぁぅ・・・・。」
目じりが上がる2人に対してリアーナは眉尻が下がった。
なぜなら1歩ずつその場所に近づくたびにえも言えぬ不快感がこみ上げてきたのだ。

一体何が居るというのだろうか?

とうとう3人は広い空間へと到達した。
3人はその空間を観察する。

半径50Mはあるであろう空間には森の木々のフィルターのおかげでやわらかな日光がはるか頭上から降り注ぐ。
その日光を求めて2本の大木が天めがけて高々と生長をしている。
そしてその木と木の間には大きめのシンプルなデザインのハンモックが掛かっており、上から吹き込んでくるそよ風に揺ら揺らと揺れていた。
そのハンモックには何やら読みかけの本があった。

「・・・(ちらっ」
『・・・(コクッ』

3人は恐る恐る警戒しつつそのハンモックに近づいていく。そして残り数Mというところで

・・・バサッ・・・バサッバサッ・・・・

何かが羽ばたく音がして訝しげに3人はゆっくりと上を見た。

すると?

「あら〜? 物騒なお客様ね? 私に何か用事でも?」
そこには一人の魔物が降りてきたところであった。

「っ、あ、貴女を討伐しにきたわ!」
「か、覚悟するんだなっ!」
「・・・ぁぅ・・・ぁぅぁぅ・・・」
ちょうど3人の目の前、更に言うとハンモックと自分達の間くらいに着地したその魔物は女性のセックスシンボルのみ辛うじて隠し背中が大きく開いたドレスのような黒い服をきていて、白い髪が腰まであり、白い蝙蝠のような翼と先端がハートになっている尻尾が腰から生えていた。そして爛々と輝く赤い紅い目。
それはとても『妖しくて美しい』、これ以外の表現が出来なかった。
同姓でも魅入るくらいに。

そんな魔物に対して戦士系2人は気を持ち直し武器を抜き放つ。
リアーナは未だにポケッ、としていて魅了されてしまっているみたいだった。

「もぅ、そんな物騒なものは・・・こうだ♪」
自分に向かって構えるその武器を困った顔で見やるとその魔物はひとさし指に何か光を集めたと思ったらそれを自身の右から左へ横一文字で腕や肩ごとにっこりと無垢な子供のような微笑をたたえた顔で動かす。

「?? 一体何を・・・」
マリーリアが怪訝な表情をする。


・・・ピシッ!


「っ!? う、嘘でしょ・・・!?」
「な、け、剣がっ・・・折れたっ!?」
「ぅぅ〜・・・・はっ!?」
その魔物が指を動かし終わるのと同時にネロスとマリーリアの武器が根元から折れていった。
その自分達とのレベルの差に先ほどまであった敵愾心はなりを顰めてしまい、代わりにそこが見えない恐怖心が彼らを満たしていった。

魔物は未だに笑んでいた。

「私はただここへ涼みにきただけなの。何もしないから早く帰りなさいな? 坊や達・・・」


ーーーー ・・・ブワァァッ・・・ ーーーー


魔物は今までとは比にならない量の魔力を一時的に開放する。
勿論これが初の任務になるネロス達はコレだけ大きな魔力を見たり感じたりしたことがないので、この行為によって恐怖心に更に拍車がかかりその結果は火をみるより明らかだった。

「に、逃げるよリアーナっ! ネロスっ!」
「お、おぅっ!」
「・・・あっ!?ぁぁ・・まって・・・っ!!」
3人は逃亡した。一心不乱に。ただひたすら走った。息切れしても尚走り、山の麓の自分達の村までたどり着いた。

「うぐっ!?・・・・はぁ、はぁ、はぁ・・・・に、逃げれたか?」
「きゃっ!?・・・・はぁ、はぁ、はぁ・・・え、えぇ・・・はぁ、はぁ・・・」
マリーリアとネロスは未知の恐怖から逃げ切れたことにより足を縺れさせてしまうが運よく横に寝そべる形で草の絨毯にダイブする。
村まで目と鼻の先だ。

「お、思い出した・・・あれは確か・・・『リリム』って魔物よ・・・はぁ、はぁ・・・」
「な、なんだって?! ・・はぁ、はぁ・・・魔王の娘、じゃないか・・・はぁ・・・はぁ・・・」
「なんで、ここまで、きてい、るのかしら・・・・はぁ、はぁ・・・」
そう、今まで目の前にいて対峙していた銀髪の妖艶な魔物はリリムであった。
普段は魔界にいるはずが自然に溢れて空気の澄んだこの地まで何故やってきたのか?

「はぁ、はぁ・・・な、なんでここ、にいるのかな・・・ねぇ、リアーナ・・・リアーナ?」
「っ!? リアーナ?! リアーナっ!?」
その問いかけに答えるべき人はその場にいなかった。
必死になり立ち上がって走って来た道を振り返り叫ぶも返事は返ってこない。






なぜなら?





「ぁぅ・・ぁぅう・・・こ、こない・・・で・・・ヒグッ・・・」
「あらあら、置いてかれちゃったの? かわいそうな娘ね・・・」

リアーナは先ほどのリリムから逃げる際腰が抜けてしまいその場に座り込んでしまっていた。
そして文字通り目の前にはリアーナに視線の高さを合わせるようにして座り込むリリムがいる。
女の子座りした状態から両手を背の後ろに回し、動けない下半身を引き摺り、必死に上半身を後すらせるリアーナ。
恐怖の色に染まった瞳が涙を溜め、リリムから視線を離させてくれない。

「た、たすけ・・・てぇ・・・グシュッ・・ネロ、スぅ・・・ヒグッ・・・」
「ネロス? あ、もしかしてさっきの彼? ・・・♪ うふふ、恋路を助けてあげようっと♪」
「ひっ!? い、いぁ・・・ぁ・・・」

ーーー  ・・・ジワーー・・・ ーーー

恐怖のあまり思わず出てしまった最愛の人の名にリリムは一瞬キョトンとするも先ほどのメンバー内での呼び合いを聞いていてあの彼ということが分かった瞬間ポン、と合点がいったという動作をする。
その動作一つ一つにビクついているリアーナを他所に少し眉間に皺を作って考え込んだリリムは不意にハッという表情になりすぐさまニタァァ、と黒い笑みを顔に貼り付けた。
まるで面白い玩具を見つけた子供のようでいて、きっとコウすると面白いだろうという策士的な笑顔をし、その笑顔のままリアーナにクイッと向き直る。
その黒さの余りリアーナは成人間近だというのに小さな悲鳴を上げて失禁をしてしまった。

「あら? お漏らし? 怖かったかしら? ・・・ふふ、そのままじゃ風邪引いちゃうからね。とりあえずは体を拘束させてもらうわね?」
「っ!?」
『バインド(捕縛)』
言うな否やリリムは人差し指に再び魔力を溜めて小さな球体を作り、その球体をリアーナの額に当てると同時に呪文を開放する。
するとどうだ、リアーナは手足どころか喋ることも出来なくなってしまった。

「さぁて、まずは服を脱ぎましょうね♪」
「〜っ! 〜〜っ!!?」
「うふふ♪ 何もきこえな〜い♪」
リアーナは唯一動かせる視線でリリムに拒絶の意思を伝えようとするも、お構い無しに服を全て脱がしてしまったリリム。

「あら、結構な体もっているじゃない? おっぱいなんて・・・うわっ、マシュマロみたい♪」
「〜っっっ!! 〜〜っっっっっっ!!!!!!!!」
「うふふ、乳首も立ってきちゃったわね? ・・・おいしそうな蕾ね・・・チュルル・・・チュッチュッ・・・」
服を脱がし終えるとハンモックの近くまでリアーナを抱き上げて巨木の下に生えた柔らかい草の絨毯に仰向けで横にさせた。
そしてリアーナの両足を跨いでリリムは露になった裸体の特に自己主張していたモノを揉みしだいた。それはとても大きくリリム自身のものより一回り大きく柔らかかったが、形はピンと張った若い肌質のせいか重力に負けずほとんど崩れていなかった。
その二つの山の頂上にある綺麗なピンク色した小ぶりの突起をリリムは丁寧にキスし、啄ばみ、しゃぶり、舐めていく。

「そしてこれまた綺麗なクビレのウエストね。貴女、魔物よりエッチな体しているかもよ?・・・・レロッ・・チュル・・・スゥー・・・・」
「〜っ!! 〜〜っ♪」
胸を弄られて目がトロンとしてきたリアーナの口から涎が垂れる。
そしてそれをあざとく見つけたリリムはズイッと顔をリアーナの顔に近づけ、口から垂れた涎を優しく吸い上げた。
この間リアーナは今までのどんな自慰よりも甘美で強烈な快感により何度もイっていた。

「うふふ、どう? きもちいい? 貴女の声で聞かせてくれないかしら?・・・『アンロック(解除)』」
「〜っ♪・・・っはぁん♪ イイ・・・しゅごく・・・イイッ!!」
「あら♪ 予想以上の蕩けっぷりね♪ いいわ、もっと気持ちいいことしてあげるっ♪」
そう言うやリリムは自身の体をリアーナの下のほうへ移動させて胸と思いきや直ぐにその下へ愛撫をしながら移動をはじめた。鳩尾、臍、臍下。

そして。

「きゃうぅぅん♪ しょこ、しょこしゅごしゅぎぃぃ♪ また・・・いきゅぅぅぅ♪」
「あらあら、だらしのないお口ね♪ 潮まで噴いちゃって♪」

ーーー・・・ビュビュッ、ビューッ・・・ーーー

クリトリスまで到達したリリムは体位を変えてシックスナインにして体の前側からクリトリスへ集中的に愛撫を始める。
触る、摘む、擦る、弾く、舐める、啜る、啄ばむ・・・
何度も何度も絶頂し、幾度となく潮を噴くリアーナ。
もうその目は虚ろになっており眉尻はずっと下がったままだった。

「さてさて・・・ねぇ、貴女。魔物にならない?」
「あくぅん♪ ・・・ま、まもにょにぃ? 」
未だに快楽の頂点から帰ってこれないリアーナに一通り満足したリリムは一度愛撫を中断してまるで母親が娘をあやすような優しい笑顔と声でリアーナに魔物化をすすめてきた。
中断させられて堪らなく恋しくなったリアーナは自由になった両手を使い自身を慰めていた。

「そうよ。貴女は今まで勇気が出せなくて彼に告白できなかったんじゃない?」
「ぅくっ♪ しょ、しょうれすぅ♪」
クチュックチュッ、と自身の股間を弄りながら悩ましい表情を見せるリアーナ。
やはり目は虚ろのままだ。

「なら魔物化すれば・・・彼に告白できる勇気が備わるわ♪」
「あきゅぅん♪ ほ、ほんとれしゅかぁ♪ なりゃ、なりたいれしゅぅ♪ ひゃん♪」
もうすでに何を言っても上の空、快楽漬けにされたリアーナに人間としての正常な思考はもうなかった。

「わかったわ♪ どんな種族がいいかしら?」
「いっぱい、い〜っぱいきもちよぉ〜くなれりゅ、アッ♪ しゅじょきゅが、きゅぅん♪ い、いいれしゅ♪」
「なら・・・サキュバスね♪ オマケとしてレッサー飛ばして一気にサキュバスにしてあげるわね♪ よぉし、お姉さんがんばるわよぉ♪」
話が纏まれば早いもので、自慰に耽っていたリアーナをリリムは押し倒し自身も裸体になって尻尾を徐にリアーナの口に突っ込んだ。

「んぶっ♪ んくっ♪・・・ヂュルルルッ、ヂュプ♪」
「あぁん♪ そ、そうよ、しっかりしゃぶって啜り上げるのよ♪」
「レロレロ・・・チュルル♪」
初めてのはずなのに難なくディープスロートをこなしてしまったリアーナは更にリリムの尻尾を喉と舌と唇を使って奉仕を激しくさせる。

「あくぅ♪ そ、そうよ♪ あぅ、も、もう・・・でちゃぅぅぅ!!!」
「んぶふっ!?・・・ンクッ♪、ンクッ♪・・・」
リリムは尻尾を激しく痙攣させたかと思うとリアーナの喉奥に突き入れ直接胃に流し込むかのように白い魔力の塊であり見かけも匂いも精液と変わらない液体を爆発させた。
そのことに最初は目を白黒させていたが直ぐに本能でそれを飲み干し始めたリアーナ。
口から一滴も垂れていないのを見るとまんざらでもないようだ。

すると?

「んくっ!? んんーー!?」

ーーーメコッ、メリメリ・・・・ずりゅっ!ーーー

「あら? 先に羽と尻尾が生えてきたのね♪」
リアーナがリリムの放ったモノをのみ終わる頃、身体が異変をきたし盛り上がった腰の瘤から待っていましたといわんばかりにその部位が現れた。

「じゃあ次はもっと気持ちいいことしましょ♪」
「・・・は、はぃぃ♪」
リアーナは何かに期待をする熱っぽく潤んだ瞳に呼応して尻尾が揺ら揺らゆれて羽を一度ばたつかせた。

リリムは貝あわせの体位にリアーナを調整する。
まだ出たてのヌルヌルの粘液に湿ったリアーナの尻尾に、さっきまでリアーナの口を犯していたリリムの尻尾。
二つの尻尾をお互いの秘部にあてがい止める。

「はぁはぁ、準備はいいかしら♪」
「はやくぅ〜♪」
リリムは止まっているのに対して待ちきれないのかリリムの尻尾で自身の割れ目を行ったりきたりさせて若干フライングしているリアーナ。

「じゃあ・・・・はぅぅぅん♪」
「あはぁぁ♪ きたぁぁ♪ しゅごいぃぃ♪」

ーーー・・・ズプゥッ! グチュッ! グチュッ!・・・ーーー

お互いの尻尾を互いの秘部へ勢い良く突き入れる。更には互いの足を抱き合い腰の振りをリズム良く入れることで快楽が倍加した。
淫魔になりかけとは思えないほどに激しく腰を振るリアーナ。
やがて2人は激しくなっていき、ついに絶頂を迎える。

「あ、あぁ♪ くる、くるぅぅ♪」
「しゅごいの、くりゅぅぅ♪」
『はぁーーぁん♪』

ーーー・・・ビュクゥゥゥン! ビュルルルルッ!! ビュルルッ!!!ーーー

互いの尻尾から迸る魔力の塊の白い液体はあまりの勢いに互いのナカから出てしまいそれぞれの体にぶっかけられて互いを白く染め上げた。

「はぁはぁ♪」
「ふぅ♪・・・あ゛っ、がっ!!?・・・・つぁぁっ!?」
余韻に浸る2人だったがリアーナが急に頭を押さえ込んだ。その押さえ込んだ頭のところからまた背中の時のような瘤が出た。

ーーー・・・めりっ、メキョッ! ズリュズリュっっ!!ーーー

そして淫魔として最後のパーツ、捻じれ曲がった立派な角が生えてきた。

「うふふ、おめでとう♪ これで貴女も淫魔になったわ♪・・・きれいよ、とても♪」
「ふぇ〜ありがとうございますぅ〜♪」
「さぁ、好きな人の下へお行きなさい。そして処女を親愛の証としてあげなさいな♪」
お互いがブチまけたもので白く汚れてはいるがリアーナのつなぎ目からは血が出ていない。
リリムの配慮によるものであろう。

「はぁ〜〜〜い♪ いってきま〜す♪」

ーーー・・・・ばさっ! バサッ!バサッ!!・・ーーー

蕩けた熱っぽい表情のリアーナは恰も自分が最初から淫魔だったかのように翼を何の苦もなく使いこなし空めがけて飛び上がり村の方へ、ネロスがいる方角へ飛び去ったのだった。



空には妖しく紅い満月が出ていた。



「・・・ふふっ、いい事したわ♪ さて、私も帰りましょうっと・・・。」
リアーナとは逆方向に向かって闇に溶け込むように飛び立ったリリムは程なくして姿が見えなくなった。





ーー ハンモックが夜風に煽られて、本のページがペラペラ捲れていた。 ーー





その頃の街の様子はというと?


「リアーナ、今頃どうしているのかな・・・」
一人愚痴を二階の窓辺に腰掛けて紅い満月を眺めている青年、ネロスは頬杖をついて溜息を吐いていた。
顔面を痣だらけにして。

何故痣だらけか?
答えは簡単だ。ネロスの親が彼を殴り倒したからである。

『女一人守れないで何をしているっ! 何故戻ってきたっっ!!』

と。ネロスはそのまま殴られ続けて気絶し、今に至る。

「はぁ・・・何してんだろうな。リアーナを守ってやれなくて、リアーナを探しにも行けなくて・・・」
体からは全く生気を感じず目は虚ろだった。

すると?


ーーー・・・バサッ バサッ バサッ ・・・ーーー


「っ!? ま、まさかっ!?」
ネロスはその音を耳ざとく聞いた瞬間顔が真っ青になった。
しかもよく聞くと少しずつ近づいているように聞こえる。
ネロスは気が気ではなかった。
窓際に座っていたネロスは立ち上がったかと思うと窓を閉めて鍵を掛けカーテンを閉めてベッドにもぐり込んだ。
無駄だとは分かっているのにそうせずにはいられなかった。
歯が噛み合わずガチガチと言う音を立ててそれに比例するように身体も震えていた。

そしてその瞬間はそれほど待たずしてやってきた。

コンコンッ!

「ひっ!?」
ネロスは一際大きく縮こまる。

だが?

「ネロスッ、アタシだっ! マリーリアだっ! 街が大変なことになっているんだ。一緒にきてくれっ!」
扉からのノックの音に続いて聞こえたのは切羽詰った感じのマリーリアだった。

「ま、マリーリアか? どうしたんだ?! 」
ネロスはその声を聴いた瞬間安心感がやってきて普段どおりの対応が出来るくらいの心の余裕が出来た。

ガチャ。

「ハァハァ・・・ネロスっ、街の状況がとても拙いことになっているんだ。」
「どういうことだい?」
「と、とにかく一緒にきてくれっ! ・・・ハァハァ・・・」
走って来たにしてはやけに声は落ち着いているのにマリーリアの顔や視線が妙に熱っぽいのを感じ怪しむもまずは情報が欲しかったネロスはその僅かに芽生えた懐疑心を押し殺しマリーリアと共に家を出た。

家を出た時、マリーリアの口元は釣りあがっていた。

そしてネロスは家の外に一歩出た瞬間に戦慄が走った。



なぜなら?



隣の家窓からは老夫婦とその息子夫婦が淫魔化した女性達に襲われていた。
そして見る見るうちに嫁が淫魔化し、老婆も魔物化し若返ってそれぞれの夫を他の淫魔とともに犯し始めた。

向かいに住んでいた清楚なお姉さんは自分の家の前で全裸になり自慰をしながら数人の男達にいやらしく艶やかにおねだりをしている。
瞬く間に男数人による輪姦が始まるもそれを喜悦の表情で受け入れるお姉さん。

よく通りですれ違う絵にかいたような親子は公園の芝生にてその娘の父親に当たるべき人が母親共々犯していた。
そして母娘が向かい合って寝て上下に合わさり母娘でキスの応酬をして男の一物によって互いの快感を共有していた。

そして同じ公園にてネロスはとんでもないものを見てしまった。

自分の両親とマリーリアの両親、更にはリアーナの両親と顔見知り数人と乱交していた。
いずれの女性も淫魔になっており、男性陣も肌が浅黒くなっていた。

「え、な、そん・・・な・・・」
ネロスは立ち尽くした。呆然として、考えることをやめた。


今まさにこの町は何処に行っても阿鼻叫喚の地獄絵図だった。


立ちすくんでいたネロスだったが、急に視界が変わった。
ドサッ、と芝生の上に転ばされたネロスはまさかと思いマリーリアの方へまるで壊れた柱時計のぜんまいのようにギギギ・・・と首を向ける。

ゆめであってほしいと願いながら・・・

しかし、現実は非情だった。

「ハァハァ・・・ネロスぅ・・・アタシもう・・・ね?」
「あ、ぁぅ、ぁぁ。」
ネロスは必死に怯えながらも助けを求めて視線を泳がす。

すると本来ここにいるはずのない人が見えてしまった。

「ふふ♪ あいたかったよ? ネロス♪・・・マリーリア? どう、この淫魔化っていうの。気持ちいいでしょ♪」
淫魔と化して妖しく美しくなったリアーナだった。

「うん♪ 凄くイイ・・・はやくネロスを食べたいっ!」
「だ〜め♪ まず私から・・・ね?」
「う、うん・・・だから早くっ♪」
もう昼まで一緒に行動していた知的美人のマリーリアの面影はなく、肉を目の前にした虎のような視線でネロスを見るただの淫魔だった。

「ねぇ、ネロス? 私前から言えなかったんだけどこの体になってから普通に言えるようになった言葉があるの。わかる?」

「ぁぅ。ぁぁぅぁぇ・・・ぁぅぃ・・・。」

「ふふ、そんなに怯えないでよ? すぐに食べたくなるじゃない♪・・・私リアーナは貴方のことを幼いころから好きでした。」
「ハァハァ・・・アタシもネロスをオスとして幼い頃から好きだった。」
今にも泡を噴いて倒れそうなネロスはガタガタと震えていた。

『だから私達と結婚して。一緒に気持ちよくなりましょう? 3人で♪』



その村はたった一夜にして魔界になったのは言うまでもない・・・

こうして幼馴染の3人は仲良く夫婦円満に今もくらしているとさ。

【完】





「・・・おしまい』って、あら?」

「・・・すぅ」

「もぅこの娘ったら・・・かわいいんだから♪」

「ん? リアーナ。ここにいたのか。」

「あらお帰りなさいネロス。・・・ん? マリーリアは?」

「それが、・・・・また懐妊だとさ・・・」

「あら良かったじゃない♪ これで3人目ね♪・・・私も3人目が欲しいなぁ・・・」

「ははっ、いいよ。リアーナが満足するまでツキあってあげるよ♪」

「まぁ♪」

という会話が魔界と呼ばれる一角で行われていたとさ・・・


『The End』



どうも! 再び徹夜のjackryです。
くっ、さっきゅんの存在意義が大きいっ・・・ぐぬぬぬっ・・・
ほとんどエッチとか・・・マジムリゲーww

さて、いかがだったでしょうか?(´・ω・`)


11/08/09 06:21 じゃっくりー

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