連載小説
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71 炎剣妃の決意
で、王様の部屋についてから…俺とナッカーサー…そして、俺達と一緒にいたガイウスと城の中にいたクラウィスは王様の部屋に集まっていたんだ…
他のメンバーたちはどうやら、各自別々のところにいるみたいで…今、王様が必死に探しているところってわけだ…
まぁ…今のところはモンスターラグーンのみんなも攻撃を仕掛けてきていないからな…でも、時間は余り無い…よなぁ…やっぱり…

などと思いながら、ナッカーサーがくれた緑茶を啜ってみる…って、苦っ!?
なんでこんなに苦いんだよ!?嫌がらせか何かか!?

「おいナッカーサー…これ、凄く苦いじゃないかよ!!あれか!?嫌がらせか何かか!?」
「えっ…お、お前まさか…苦いのダメなのか!?コーヒーとかも…砂糖入れたりする派かよ?」
「そりゃあ…甘いほうが好きだけど…」
「はぁ…ダメだなぁお前は…大人の男ならブラックぐらい飲めるようにならないとな?これが…ブラックテイストってやつさ…」
「いやいや…甘さを追及する味を追い求めることに探求心というものがだな…」
「ふっ…ぬかしおる…じゃあ今度、どっちのコーヒーがありかを互いにテイスティングしようじゃないかよ!!」
「いいぜ…後悔するなよ!!」

などとナッカーサーと話していると、王様が息を切らせつつも、他のみんなを連れてきたんだよ!!
ふぅ…じゃあ、作戦会議…スタートだな!!

「よし…集まったな…じゃあ…メガロス帝国最高会議を始めよう…今回の議題は、攻めて来たモンスターラグーンの女性達に対して、どのような対策をすればいいのかだが…」
「はい!!王様…俺に良い案があります!!」
「よし!!言ってみろテスタロス!!」
「ふっふっふ……単純に、門を開けて全軍で突撃すればいいと思うぜ!!」
「……テスタロス…前から思っていたのですが、あなたは馬鹿なのですか?それとも…脳の中身が腐っているのか…果たしてどっちなのでしょうか……単純に考えてその作戦は全滅する危険性が高すぎるだろうが!!馬鹿め!!」
「くぅ〜〜…め、メビウス…てめぇ…」
「さて…馬鹿は放っておいて…作戦ですか…まず、兵士達を20人で1チームに分断して…5チームのローテーションで南門を警備させる…東門は恐らく来ないと思うが、念には念をおいて3チームのローテーションシステムで行こうと思う…北の港の部分も3チームのローテーションだ…そして、残りのチームは国内防衛にまわす…これは、ありえないことだが…一応もしもの時のためです…どうです?これで行けば…?」

か、賢いな…メビウス…
伊達に陰険キャラを演じてはいないって事なのか…!?

「こらそこ!!私のことを陰険とか言うな!!とにかく…そうと決まれば早めに実行しなくてはいけないな…ついでに、担当エリアに大量の罠を仕込みたいし…私はこれで失礼させてもらう!!」
「……メビウス、頭はいいんだけどなぁ…じゃあ、僕は機械を作らなきゃいけないから…先に研究所にでも戻っているよ…後から、ナッカーサーとデメトリオも来てくれないか?ちょっと…話があるんだ…」

なんてケイが言っているんだが…話…?一体、この非常時に何の話が…?
なんて思っていると、いきなり王様のところに向き直って、ケイはこういったんだ…

「あっ…そういえば王様…僕の録画セット無断で持っていくのやめてくれませんか?結構困っているんですが…毎回、借りる時には言ってくれって言っているでしょう?」
「……うっ…だ、だって…ケイはいつも何かの作業をしていて、自分の部屋にいないじゃないか!!」
「だったら…書置きをしてくださいと何度も…もういいですけど…」

そう言いながら、ケイは去っていったんだ…
部屋に残されたのは、さっきからなにかぶつぶつ言っているテスタロスと、持っているワイヤーを打ち出す様な物をいじっているライザー…そして、その横で下を向きながらただ突っ立っているザボルグ…そして、俺とナッカーサーと王様だったんだが…

「なぁ…ナッカーサーはこれからどうするつもりなんだ?」
「ん?あぁ…まぁ、ケイが造った機工障壁が破られることはまず無いだろうから、自分の部屋にでも戻ってゲームでもするかなぁ…お前は?」
「いやぁ…お供しますって!!メガロチックファイターですよね?」
「おっ…その笑顔…はまったなお前…よし、安全な国内でのんびりゲームでもするか!!あっはっはっは!!」

そう言いながら、俺とナッカーサーはゲームをしに自分達の部屋にもどったのだった…
えっ?国が攻められているのになんだか凄くのんきだなって?
いや…いろんな連中が、機工障壁があれば大丈夫だって言っているんだぜ?
だったら、大丈夫って事なんだろ?

〜〜〜そして、話は少し戻って…お次はラグーンサイド〜〜〜

まさか……メガロス帝国の技術力がコレほどなんて思っていなかったわ…
そう私は、ゾーネがJAXAと協力して作った一時的な結果を書いた紙を見ながら思ったんだけど…
紙にはこう書かれていたのよ…

【 メリィへ…
 一時的にじゃが、大体あの壁のことが分かったのじゃ!!
 あの壁は物凄い硬度を誇っている、メガロシウムと呼ばれる鉱石を加工して作られた壁なのじゃ!!そして…メガロシウムを砕くことが出来る手段は…この世には存在しておらぬといわれておるのじゃ!!
 じゃが、この壁を造るにあたって、本来加工すら出来ないはずのメガロシウムを加工してこの壁を造ることが出来たという事は…この国には…恐ろしいほどの技術力を持った奴がおるということじゃ…
 この壁なのじゃが、細かい部分に機械的なコード類が埋め込まれていることからすると、どこかに制御する場所があるとは思うのじゃが…多分国内じゃろう…
 それに、壁を乗り越えて空から侵入しようとしても無駄じゃ…あの壁は、合計で3つの門をつなぐために造られたところも多いと思うのじゃが…メガロス帝国を覆う範囲で、謎の磁場を観測したのじゃ…
 おそらく、空からせめてもどこかにワープさせられてしまうのぉ…
 とにかく、今の状態ではメガロス帝国の壁を壊すことが出来ぬから、戦いが進まぬ…わしはおやつを片手に研究施設にこもるのじゃ!!
 おぬしは前回と同じように、部隊を使って攻めさせるようにするのじゃ…
 おそらく、これほどの技術力があるのじゃ…相手も馬鹿ではあるまい…
 考えさせる暇も与えず…とにかく攻めるのじゃ!!
                                ゾーネより】

……まさか、ゾーネたちでも苦戦するほどに科学力が高いなんて…
一時的に戻ってきたフランチェスカたちの報告によると、敵は遠距離武器を装備し、効果が異常に高い催眠弾を使ってきたとか…

まぁ…次はフランチェスカたちの率いる騎馬兵隊じゃなくて…ジャンヌの率いる部隊に行ってもらって、敵の兵士を捕獲することから始めないと行けないようね…そうと決まれば…
私は、すぐにジャンヌの部屋に歩いて行こうとしたんだけど…

急に、慌てながらセムが私の部屋に入ってきたのよ…
こ、この慌てようは普通じゃないわね…一体なにが…?

「…どうしたのセム?そんなに慌てて…?」
「り…リーダー…私ときーちゃんとルタが一緒に、デモンスタワーの方に薬草を採りに行っていたら…あの、デモンスタワーの途中で寄った町…覚えてますか?」
「あぁ…あのアヴァル洞窟城下町の事ね…それがどうかしたの?」
「あそこで、私を拉致った(?)魔物娘がいたじゃないですか…」
「いたわね…確か、コリンって名前だった…わよね?」
「そうです!!コリンちゃんが…草原で、見知らぬオオムカデの女性と一緒に血を流しながら倒れていたんです!!重傷でしたが、一応つれてきて、今はジュンコさんに診てもらっていますけど…」

……果たして、デモンスタワーの近くで倒れていた彼女達が、今回の戦いに関係があるのかどうか…私は関係があるとは思えないんだけど…
なんて思ってしまいはしたけど…確かに、けがをしているから放っておけなかったってセムたちの気持ちも分かるわね…
でも、まさか…昔…自分をさらって妻にしようとした危ない思想の彼女を助けるなんて思わなかったわね…

まぁいいわ…まずは、ジャンヌに兵士達を連れてメガロス帝国に向かうように指示して…それから少しは様子でも見に行ってあげましょうか…?

そうして…しばらくして、私はジャンヌを呼びに行ったんだけど…
外から呼んでも返事が無いのよ…まさかジャンヌ…無断でこんな時にもかかわらず外出しているんじゃないでしょうね…?
そう思いながら扉を引いてみると…こ、これは…

私が扉をあけると、いつもの堅苦しい重鎧とは違い風呂上りのバスローブに身を包み、いつもは後ろに束ねているポニーテールを下まで下ろし…フルーツ牛乳を片手に芋を食べてるジャンヌの姿が…

「ふんふ〜ん♪焼き芋〜〜♪季節はずれの焼き芋〜♪ほんのり甘くていい味で…とどめにほくっとした感じ〜♪まさに至高の食べ物はぁ…」
「ジャンヌ…何してるの…?」
「や・き・い・も〜〜♪って…はっ!?り、リーダーではありませんか…どうしたのです?私のところに何か御用でも…?」
「……次にメガロス帝国に向かうのはあなた達にお願いするわ…早く準備しなさい…」
「了解しました…では、早急に準備させていただきます…」
「後…その焼き芋はどこで用意したのかしら…?」
「リーダーも焼き芋が好きなのですか?」
「えぇ…いつも秋になればサリィと一緒に買いに行ったものよ…で、どこで手に入ったの?」
「マゼンタに頼み込めば、手に入りますよ…結構、質も上物ですし…では、私は兵を集めてまいりますので…」

そういうと、いつの間に着替えたのか分からないけど、いつも通りの格好になって部屋を出たのよ…
なんだか、ジャンヌの意外な面を見た気がするわね…
私はそう思いながら、ジュンコのいる医務室…的役割を果たしているテントに行ったのだった…


〜〜〜キャラが変わるけどラグーンサイド〜〜

リーダーに言われてから、私はすぐに昔の傭兵仲間であり、モンスターラグーンのメンバーでもある仲間のところにいったのよ…
みんな、いろいろな町で夫探しをしているはずだけど…集まったって事は、結婚できなかったんだなぁ…
まぁ、そういう私も結婚できていないんだけど…

昔から、己の力を鍛えることの為に…結婚のことは二の次にしてきたから…
でも、今じゃあ自分の今の強さに十分満足しているから…
でも…どうやら、男性ってのは女性に力とかで負けていることが悔しいらしいのよ…で、今まで結婚の話は無くはなかったのに、皆三日以上もデートしてくれたことがないのよ…
まぁ、笑い話をしている時につい力を入れすぎて持っていたガラスのコップを手で握り潰したら引かれたりもするよね…
それに、この身の丈ほどある大剣を片手で振り回したりも出来るし…
でも、実はこうやって無愛想な態度をとってはいるけど、甘えたがりなのよ?
だから…この私のパワーをも受け入れてくれる人が…いたらいいなぁ…
できれば、絶対に私を捨てず…愛してくれる人が…まぁ、多分いないんだろうけどね…?

などと思っていると、すぐに私のかつての仲間がいるテントについたのよ…
さぁて…みんなは元気かなぁ…

「はっ!!はっ!!ていっ!!ふぅ…」
「よーし、今日の鍛錬はこれでおしまい!!みんなお疲れさま…」
「お疲れ様です…って、あぁっ!?ジャンヌさんじゃないですか!!」
「あら…ジャンヌ…!!わざわざ来なくても、こちらから行くつもりだったのに…」
「……え?ナルタさん、ジャンヌが来なければ絶対に私から出向くことはないってきのう…ふみゅっ!?」
「何いっているのかしら…?とにかく、のんびりしてよ…えっと、何かよう?」
「…単刀直入に言うわ…出撃命令が入ったから、みんな、準備をお願い」
「了解!!えっと、クリア条件は何かしら…?」
「敵の兵士を一人以上捕獲できたらいいわ…じゃあ、いくわよ!!」

こうして、私たちはメガロス帝国に向けて装備を整え、攻撃を開始したのだった…
まぁ…敵は遠距離武器のようだし盾を持っている者は盾をうまく活用して回避…私のように武器だけを持っている者は剣で全て弾き飛ばせばいいか…
よし…行くわよ!!

〜〜〜〜そして、メガロス帝国のガイウスに視点変更だ!〜〜〜

さて…今のところはまだ、敵襲があったような雰囲気はないからな…
少しはのんびり出来るといいんだけど…
なんて思いつつ、機工障壁の上の方にいる見張りの兵士の方を見る俺…
まぁ、そう簡単に戦いなど起こって貰ったら困るってのが現状ではあるんだけども…むこうから攻めてくる間は、多分起こり続けるんだろうな…
そうだ…少し、武器の調節でもしておくかな…もし、万が一の時に動かなかったりしたら困るし…

俺はそう思うと、大きさ0.1程度の受信機を目の前の石のタイルの上に置き、数歩下がったんだ。
そして、テレポーテーションシステム発生モードに切り替え、まずは銃を撃ってみる…
すると、目の前においてある受信機から黒い色をした俺の銃の弾が飛び出してきたんだ…まぁ、ここまでは調子いいか…
じゃあ、次はテレポーテーションシステムの基本…瞬間移動だ!!いくぜ!!
そして、弾を発射するボタンを押さずにテレポーテーションシステムを作動させると、いつも通りの真っ暗な空間についたんだよ…いや、ただしくいえば、受信機があるところだけ丸見えなんだけどな?
それにしても…この空間の中にいれば、受信機があって行きたいと思った場所を念じるといけるんだから便利だよなぁ…
さすがはケイ…機工障壁を造っただけのことはあるぜ…

なんて思っていると、いきなり機工障壁の上にいる兵士が慌て始めたんだよ…
ついに…来たのか…!?

「敵襲ーー!!今度は、剣を持った兵士で、前回攻めて来た敵とは違うようです!!どうしますか!?」
「どうするも何も……迎え撃つしか方法がないじゃねぇか…迎え撃て!!でも、無理はするなよ!」
「了解ですガイウスさん!!よし…みんな…今日の晩御飯を食べるために頑張ろう!!」

そう言ってすぐ、銃を撃つ音と弾が何かに弾かれる音が辺りに響いたんだよ。
多分…敵が剣で弾を弾き飛ばしているのか…?でも、何かに当たったらすぐに破裂するほど脆いカプセルで作った弾だ…弾くことすら出来ないのにな…
しかも、弾が破裂すればするほど、弾の中に圧縮された催眠ガスが敵の周りに充満するからな……敵からすればつらいだろうな…
そして、全員眠りについてくれたらブルーシートの上に丁重に寝かせてから俺たちは国の中に帰る!!
完璧だ……毎回のことだが完璧な作戦だぜ…

さて…ノンストップで銃を撃ち続けたとしたら、そろそろ戦いも終わる頃だろ
そう思いながら俺は機工障壁の上に受信機を投げ、テレポーテーションしたんだが…
俺は、機工障壁から下を見下ろして、思わず我が目を疑ったね…
なんと、下にいた兵士連中がみんな…ロープで捕まっているんだよ!!
上から一応、兵士が催眠弾を撃って、なんとか救出しようとしていたが…
催眠弾は敵の兵士の剣で繰り出した風圧で遠くの方に弾き飛ばされているんだ
まぁ…何発かは風圧をかいくぐって敵に当たっているようだが…相手を眠らせるほどの威力は無いようだし…仕方が無い、助けに行くか…

俺はそう思いつつ、あいつらに渡したテレポーテーションシステムの受信機の所にワープしたんだが…
……あれ!?なんで機工障壁の近くにワープしてるんだ…?
ま、まさか……あいつらが捕まった時に、ポケットの中から転がり落ちたってのか!?

「……あれ?ジャンヌさん…あそこにもう一人いますよ…!?」
「…全員捕まえたはずなんだけど、いいわ…彼も捕獲して、ミッションコンプリートよ…」

「おい…見ろよ!!ガイウスさんだぜ!?」
「おぉーーっ!!た、助かった…捕まった時はどうなるかと思ったけど、ガイウスさんが来てくれたら安心だぜ…これで、今日の晩御飯も無事に食べられる!」

そんなに過大評価して貰っては困るんだが…兵士達を見捨てるなんて事は絶対にしないぜ…無事に助け出して、国内に戻ってやる!!
俺は心の中でそう決意すると、受信機を左手に何個か持ち、敵の方を向いたんだ。

「たかが遠距離攻撃なんかに、私たちが負けるわけ無いわ…ジャンヌさんが出なくても、私が捕まえてみせますよ!」
「でも、そう簡単に俺は捕まってやるつもりは無いってな?」

俺がそうやって挑発すると、リザードマンの女性は思いっきり剣を振り下ろしてきたんだが……
俺は即座に左手に持った受信機を何個かばら撒き、その剣をテレポーテーションシステムで回避、その女性の後ろに移動…直後にまた移動しながら確実に兵士のみんなのところに近づいていく…

攻撃を仕掛けないのかって?いやいや…今の俺がやるべきことは戦いじゃなく、全員を助けてここから逃げることだ…無意味な争いをする必要はないぜ?
そして、テレポーテーションを繰り返しながら、俺は確実に兵士の皆のところに近づいていったんだ…
俺はすっかり敵に囲まれたわけだが…まぁ、なんとかなるだろうな…
俺が気になるのは、兵士たちの近くにいる、赤い髪のポニーテールのサラマンダーの女性だ…
おそらく、この中では一番強いんじゃないかな?まぁ…戦わないからどうでもいいけど…

「さぁて…兵士達を助けさせて貰うぜ…?」
「……怪しい技を使うみたいだけど、どうして一人なのにそんな危険をおかしてまで彼らを助けようとするのよ…?ただの兵士でしょ?戦いの中では捨て駒のはずよ?いくらでも変わりもいるはずなのに…なぜ…?」
「………俺は、この国の兵士一人一人が捨て駒では無いと思っているからさ…昔、俺に起こったある出来事から、俺はお前ら女性が恐ろしくて仕方が無い…だが、この国の兵士は違う…この国の連中は仲間を裏切ったり見捨てたりすることはほとんど無いと思っている!そして、もう一つ…あんたは兵士のことを捨て駒といったが、俺は絶対にそう思わない!!ただの兵士も生きているんだぞ!?そして、それぞれに個性がある…少しは名前が有名な奴のほうがただの兵士よりも確かに活躍するよ…でもな?俺達みたいな有名なキャラがただの兵士のことを考えてやらなかったら……ただの兵士連中が悲しすぎるだろ!!」
「……分からないわ…あなたの考えは…それってつまり、全ての人と同じように接するって事じゃないの!!そんな事、出来るわけ無いのに…」
「………確かに出来ないかも知れないが、それでも出来る限りは頑張りたいって思っているさ!!諦めても…何にもならないからな!!」
「…じゃ、じゃあ…もしも無駄に力が強い女性とかに対して、嫌がって接したりとか…それもしないって事…?」
「……女性は怖くて仕方が無いが…人には人の個性があるだろ?だったら、その個性に対して嫌がって、否定するのは間違っていることだってことは言えるって事さ!!じゃあ…俺はこれで失礼させて貰うぜ!!」

俺はさっきまで会話している間に、兵士達の近くに受信機を放り投げていたので、すぐにそこにテレポーテーションシステムを使用し移動…そして、縛られた兵士を掴むと、城に向かって一気にテレポーテーションで移動したんだ。
ちなみに、さっき俺が少し言った台詞…あれは案外俺の本音だったりするんだよな…
まっ…どうでもいいことなんだが…

俺は城に戻ると、兵士達のロープをほどき、ジュースでも飲みに食堂に行ったのだった…どうせ、すぐにまた助けに行く作業を行わなくてはいけないだろうしな?

〜〜〜ジャンヌに視点が変わったことをお知らせします〜〜〜

………な、なんなの…?この心の中で燻る感情は…?
さっきの男…ガイウスって言ったかしら?彼が最後に言った台詞を聞いてから…私の心の中の感情が…ドキドキする…?
馬鹿な…この感情…まだ私が鍛錬をし、自分を強くすると決意する前に一度だけ、感じたことがある感情じゃないの…

……彼だったら、私のこの力も受け入れてくれるかも知れない…
多分、片手で大剣を振り回すのを見せてもひかれないだろうし…
それに、この感情…やっぱり、自分に嘘はつけないわね…
よし…決めた!!私…ガイウスを夫にするために戦うわ…!!
でも…そのためには、どこにでも移動する彼の能力を分断する手段が無いと…ちょっと…ゾーネに相談してみようかしら…?
それに…彼を捕まえることが出来たら、敵の兵士は確実に減っていくし…戦いにも貢献したことになるしね?

私はそう考えると、ゾーネがいる研究用テントに向かって歩き始めたのだった…
12/07/27 20:06更新 / デメトリオン
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■作者メッセージ
どうも!!

ついにジャンヌが結婚対象を見つけたようですが…
果たしてガイウスの運命はいかに!?

そして……コリンが傷ついていたのはなぜなのか!?
それは次回…明らかになりますので…楽しみにしておいてくれるとうれしいです!!
ありがとうございましたーー!!

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