読切小説
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そんなこんなの一日
午前七時ぐらいの時間帯に俺はベットから体を起こす。
大きく背伸びをしてからベットから降りて部屋を出てから階段を降りつつ欠伸をした。

「ふぁぁ〜……ッ、眠たい……」

俺はリビングに向かってからソファに深く腰を下ろした。
今日は仕事が休みなのでゆっくりできる日でもある。
しかし、それはゆっくりとすることはできないのであった。
それは何故かと言うと…―

「おはようマスター♪」
「……うわッ!?」

階段を行き良いよく駆け下りては俺に飛びついてきた少女が原因だ。
俺の上に股り微笑んでいるアークインプの少女だ。
彼女は元々魔界育ちで理由があって日本に流れ着いたのだ。
今から二ヶ月ぐらい前のことだ。
それを今から話そうと思う。

――――――――

今は二か月前で大雨の中を俺は車を走らせていた。
休日だと言うのに上司の「今から来い」と言うお呼び出しを受けた為だ。
渋滞を回避するために俺は近道を受かっていた。

「あぁ、まったく……何でこんな日に呼び出されないといけないんだ?」

車の中でぶつくさと陰口を漏らしながら信号待ちをしていた。
信号が青信号になったので俺は車を走らせていると目の前に薄紫色の魔方陣が出現した。

「……うわぁッ?!」

俺は車のブレーキを強く踏んでから車を止めようとするがタイヤが雨でスリップしたために車体が180度回転してから止まった。
暫くしてから俺は車から出ると魔方陣は無くなっておりそこに居たのは…―

「酷い、傷だらけじゃないか……」

俺は地べたで寝そべっている傷だらけの彼女だった
俺は彼女を雨で濡れない様に着ていた黒いコートを彼女に被せてから車の助手席に座らせてシートベルトを取り付けてから車の中に入って携帯を使って上司に「行けなくなった」と連絡を入れた。

「今から病院に向かうからな?……頑張れよ?」
「……ぅぅッ……」

傷だらけの彼女は少し呻いたりもするがまだ目を覚ますことが無かったので俺は車を病院まで走らせた。
車を走らせること十分で病院に到着するも彼女をお姫様抱っこをしながら病院に駆け込んだ。

「すみません、けが人ですッ!!」

俺は病院に入った途端に大声で看護師に言った。
それを聞いた看護師は慌てて医者を呼びに行った。
暫くしてから慌てながら医者がこちらに向かってきた。

「はやく、患者を此方に乗せてくれッ!!」
「は、はいッ!!」

俺は医者に指さされた搬送台に彼女を乗せてから手術室まで一緒に走った。
彼女を絶対に死なせたくなかったのだ。
何でかは分からないが俺はその思いが強かったのだ。

――――――――

彼女を手術室に癒えてから三時間もかかっていた。
俺はその間もソファに座ってから雨でぬれたコートを抱きしめていた。
必ず成功してくれと思いながらコートを抱きしめた。
暫くして手術室のランプが消えてから中から医者が出てきた。

「大変長らくお待たせいたしました」
「……か、彼女は?」
「手術は無事に終わりましたが……ただね?」
「ただ……何ですか?」

医者は思いつめた表情でうつむきながらこう言った。

「彼女……魔界生まれのようです」
「それってつまり……」
「はい、恐らくは……」

魔界育ちの魔物娘と現代育ちの魔物には大きな欠点がある。
それは、魔王の力の影響が強いか低いかの違いだ。
例えばの話で言うと、こうなるのだ。
現代の魔物娘は仕える魔術が無いことが大きく左右されるのだ。
それでも現代の魔物娘は魔王の魔力の三分の二は影響を受けるのだ。
しかし、それは人間視点での考えなのであんまり言えるようなことじゃない。
ただし、問題は他にあるのだった。

「それじゃあ、彼女はこの世界では親も友人も住む場所も無いってことですよね?」
「えぇ、恐らくはそうでしょうね」
「そうですよね……どうしよう」
「後はそちらでお任せしますね?それでは……」

医者は俺に頭を下げてから横を通り過ぎて行った。
その後にペタペタと表情が見えないぐらいに俯きながら彼女が手術室から出てきた。
服装はと言うと白い大きなタオルケットに身を包んでいた。
衣服は焦げていたり切れていたりと使い物にならないぐらいだったので看護婦が差し上げたのだろう。
ここの看護婦は三分の一は魔物娘なので何故かは割愛する。
まぁ、割愛しないでも大体は予測できるからだ。

「だ、大丈夫か?」
「……。」

俺は彼女の顔を覗き込みながら言った。
彼女は目は濁っており無表情になっていた。

「なぁ、一旦俺の家に来ないか?」
「……うん」

俺は彼女に背中を向けつつ腰を下ろした。
彼女は何も言わずに俺の背中に乗ったのを感じたので俺は立ち上がり歩き始めた。

「……。」
「……うぅ〜んッ……」

病院を出た俺は傘を差してから車の方へと歩き始めた。
そのまま何も話すことをせずに彼女を助手席へと座らせてから車に乗り込みエンジンをかけた。
車の中は冷え切っていたので暖房をつけてから暫く待つことにした。

――――――――

車を走らせてから家に到着したので玄関の前に二人で立つ。
家の鍵を開けてから玄関に彼女を招いた。

「ほら、上がりな?」
「……うん」

彼女は無表情のままでから玄関に上がり俺はその後についてゆきリビングにあるソファに彼女を座らせた。
俺は彼女に暖かいコーヒーを差し出した。

「飲んで暖まりな?」
「……ありがとう」

彼女は無表情のままでからコーヒーカップを両手で持ち上げてから口へと運んでいた。
俺は彼女と少し離れてからソファに座り自分用に用意していたコーヒーを飲むことにした。

「……あつッ」
「んッ、熱かったか?」
「う、うん……少し苦いかも?」
「それじゃあ、砂糖とミルクどっちが良い?」
「み、ミルク……お願い」
「……あいよ」

俺は彼女にニッコリと微笑みながらダイニングの方へと向かった。
そのあとに彼女は優しく微笑んでいたように思えた。
それから日々が過ぎてゆくうちに彼女は俺に心を開いていったのだ。
最初は俺は困惑していたけれど彼女の子どもっぽさと素直さに心を惹かれていった。
告白をしたらあっさりとオッケーを貰ったのには嬉しかった。
それから今に当たるのだった。

「ねぇ、ねぇ〜マスターってばッ!!」
「……うをッ!?な、なんだ?」

ついつい昔を思い出していたら彼女に呼ばれていた。
因みにだ彼女の名前はサニーと言うらしい。
子どもっぽくて素直な彼女には丁度良い名前だと思う。

「もう……えいッ♪」

彼女は唇を尖らせてた後に満面の笑みでから俺をソファに押し倒してきた。
俺は驚きながらもサニーを見る。

「ねぇ、マスター?」
「な、何だよ……?」
「大好きだよ♪」

彼女は俺に覆いかぶさってから両頬に手を添えてきて目を閉じて唇を重ねてきた。
俺はそれに応えるように彼女の小さな体を抱きしめてから目を閉じる。
こんな人生もたまには悪くないと少なく思えるのだ。
だってこんな彼女でも俺を好きだと言ってくれることに感謝しないとね。
その後に俺は彼女をお姫様抱っこをしてから部屋へと向かった。
部屋に入った俺は彼女の今の服装を見て驚いた。
ベットの上でぺたんと座る彼女は下着を着けていない状態でから俺のワイシャツを着ていた。
裸ワイシャツと言えば簡単だ。

「サニー……」
「え、えへへッ♪マスター……キて♥」

サニーは俺の方に両手を大きく伸ばしてから色っぽい表情をしながら言った。
こんな表情で誘ってきたらもうやるしかないだろう?
13/02/22 22:39更新 / オガちゃん

■作者メッセージ
はい、オガちゃんです。
いやはや、脳内ノートってのは便利だねw
オn(ryの時は便利だよ?
他の作者様には脳内ノートはお勧めしませんよ?
ではノシ
時間があればこの続き的なものを投稿しようと思いますw
※誤字修正しました

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