読切小説
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それは犯罪ですよ、ユニコーンさん!
 透は、雑木林沿いの道を一人で歩いていた。辺りには誰もおらず、鳥の鳴き声だけが聞える。
 透は、学校からの帰りだ。学校からは、他の生徒と一緒に帰る事を指示されていた。だが、透には友達がおらず、一人で帰路についている。
 僕みたいなやつは、変な人にとってはカモだろうな。透は、苦笑しながら歩いている。
 透の予想は当たっていた。彼は、危険の入り口に立っていた。ただ、彼の予想とは違い、人ならざる者が彼を狙っていた。

 草木をかき分ける音と共に、雑木林から白い姿が現れた。白い馬の下半身が、透の目の前をふさぐ。透が見上げると、馬の下半身に接続した人間の上半身が透を見下ろしていた。顔は若い女のものであり、頭には一本の角が付いている。
 下半身が白馬である女は、透に微笑みかけた。そして口を開こうとする。
「こんにちは!」
 透は、女の顔を正面から見上げ、元気よく挨拶をした。女は、少しひるんだ様子をする。
 透は、学校で変質者対策の教育を受けていた。知らない人に声をかけられたら、真っ直ぐ見つめながら大きな声であいさつをしろ。そう教えられていた。気の弱い変質者なら、これでおかしな事をする気を無くす。
 女は、再び笑みを浮かべて透に話しかけてくる。
「こんにちは。ねえ、ちょっと君にお願いがあるの」
 女は、整った顔に柔らかい微笑みを浮かべている。だが、透の進路をふさいでいる。
「私の車の調子が悪くてね、それで君に手伝って欲しいのよ。難しい事は無いから、少し手伝ってもらうだけだから」
 女は、透をじっと観察しながら言う。
「お姉さんは、ケータイかスマホを持っていませんか?それで人を呼んだらいいと思いますよ」
 透は、父からロードサービスの事を聞いていた。車の調子が悪いならそれを頼れば良いはずだ。
「それが、ケータイの調子も悪いのよ。それで、悪いけれど君にお願いしているのよ。手伝ってくれたらチョコレートを上げるから」
 女は微笑みを浮かべているが、目は笑っていない。
 透は、背に汗が流れる事を自覚した。話がどんどん危なくなってきている。透は、人が通りかからないか見回した。誰も通りかかる気配はない。透は、携帯電話やスマートフォンを持っていない。学校内で禁じられており、通学に持って来る事が出来ないのだ。「教育再生」を唱える市長の指示に従い、学校が禁じたのだ。
 透は、女をじっと見る。白馬の下半身を持ち頭に角を持っている事から、ユニコーンと言う魔物だと分かる。透は、ユニコーンを見た事が以前にあった。
「すみませんが、僕は急いでいるので」
 透は、ユニコーンの脇を通り過ぎようとする。だが、ユニコーンが塞いでしまう。透は元来た方へ走ろうかと考えるが、馬の脚にかなうとは思えない。
「だったら、人のいる所を教えてくれないかな。案内してくれると助かるのだけど」
 ユニコーンは、透に迫ってくる。透は後退りを始める。
「この道をずっと行くと、人の家が有ります。そこで連絡をさせてもらうといいですよ」
 ユニコーンに背を向けて逃げ出したい衝動から、危うく自分がこれから行く方を指さしそうになる。全力で自分を抑えて、透は自分の来た方を指さす。
「そうなの。そこまで案内してくれると助かるわね」
 ユニコーンは、さらに迫ってくる。
「すみません、僕は急ぐんです。こちらに行けば人がいますから」
 透は道の端により、自分が来た方を手で指し示す。ユニコーンは、透の指し示す方へ行こうとせずに透に迫ってくる。
 その時、人の話し声が聞こえて来た。透は、ユニコーンから目を離してそちらを見る。
 その瞬間に、ユニコーンは音も無く動く。手に布を持ち、透の口と鼻をふさぐ。もがく透を、ユニコーンは抑え込む。布から漂う甘い匂いを嗅いでいるうちに、透の体から力が抜けて意識が朦朧としてくる。
「思った以上に効くわ。さすが魔界の薬ね。クロロフォルムどころではないわね」
 意識を失う前に透が見たものは、歓喜の表情を浮かべるユニコーンの顔だ。

 透は、朦朧とする意識の中で目を覚ました。頭がふらついて状況を理解する事が出来ない。ぼんやりした頭をはっきりさせようとするが、うまくいかない。
 それでも、次第に自分の状況が分かってくる。透は、ベッドに寝かされていた。部屋は白い壁で覆われており、一つだけある窓は格子で覆われている。窓の反対側にはドアが有る。窓の側で換気扇が回っており、部屋の空気は悪くは無い。
 部屋は六畳ほどの広さであり、ベッドの他にはテレビと本棚が有るだけだ。部屋は掃除されているらしく、汚れは見当たらない。ベッドも清潔なシーツで覆われている。そのベッドの側で、ユニコーンが透を見下ろしていた。
「やっと童貞君を手に入れたわ。ショタなら他の雌の手は付いていないからね。もっと早くやればよかったわ」
 ユニコーンは、上気した顔で鼻息を荒くしていた。ユニコーンは、繊細な作りの整った顔立ちだ。その麗貌は、欲情に赤らんで無残な有様をしている。肉食獣めいた底光りする目が、その無残さを増していた。
「あなたは、この先ずっと私とここで暮らすのよ。私は、あなたの全てなの。あなたは、私だけ見て生きて行けばいいの。私はあなたの主人、いいえあなたの神よ。そして、あなたは私の全て。私の神なのよ」
 ユニコーンは、座った目で奇妙な抑揚をつけて話した。透は、ユニコーンの話の内容と共にその態度に慄然とする。
「ああ、童貞の臭い。もう我慢出来ないわ」
 ユニコーンは、調子の狂った抑揚で口走りながら、透に迫って来た。

 ユニコーンは、透の頬を舐め回した。舌をゆっくりと這わせていく。透の頬が唾液で滑り光る。
「ああ、子供らしい柔らかいほっぺねえ。お菓子の匂いもするわ」
 ユニコーンは、透の頬から唇へと舐め回す。熱っぽい目で透を見ながら唇を吸う。唇を貪ると首筋へと舌を移し、そのまま透の薄い胸に舌を下ろしていく。透の胸に頬をすり寄せながら、透の乳首を舌で弾く。透が思わず声を上げると、ユニコーンは熱い息を吹きかけながら笑う。
「可愛らしい乳首ね。ショタの母乳を飲みたいわ。そのうち出せるようにしてあげる」
 ユニコーンは、透の右腋な顔を付けた。少年の未発達な腋の内側に舌を這わせる。くすぐったさに身をよじる透を抑え付け、腋を舌で蹂躙する。
「少年の腋汁美味しいわ。歩いて汗をかいたのね。臭いも味も最高よ。ずっと味わっていたいわ」
 透の体に鳥肌が立った。透にとって腋は汚い物だ。その腋の臭いを熱心に嗅ぎ、腋を隅々まで舐め回す行為は、透には理解出来無い行為だ。
 両方の腋を執拗に貪った後、ユニコーンは透のへその周りを舐め回していた。腋を舐められる事とは別のくすぐったさが透を襲う。そして股間におこった変化が、強い羞恥を透に与えている。
「おちんちん大きくなってきたのね。気持ちいいの?」
 ユニコーンは、上目づかいで見ながら嬲る様に言う。透は顔を赤らめて、ユニコーンから目を逸らす。ユニコーンはこもった様な声で笑うと、透のペニスにキスをする。繰り返しキスをした後、愛おしげな表情でペニスに頬ずりを始める。
「ああ、童貞おちんちん、夢にまで見た童貞おちんちん!この臭い、この味、この熱さ、たまらないわ!」
 ユニコーンは、うわ言のように口走る。上気した顔で、次第に頬ずりを激しくする。顔を強く押し付けながら激しく動かし、顔全体で少年のペニスを貪り始める。ユニコーンの角は、辛うじて透を傷付けない。
 ユニコーンは、もはや興奮を抑えていなかった。舌を出して少年のペニスを舐め回し、隅々まで貪る。口を開くと、そのままペニスを飲み込む。部屋中に響き渡る水音を立てて、皮の被った子供のペニスをしゃぶり続ける。口の中で、激しく執拗にペニスを舐め回す。
 ユニコーンは、下品な音を立ててペニスから口を離した。ユニコーンの口の周りと少年のペニスは、大量の唾液で滑り光っている。口とペニスの間には、唾液の橋がかかっている。窓からもれる光を反射して輝く橋は、ゆっくりと垂れ下がり、切れていく。
「あなたは、皮をむいておちんちんを洗わないのね。皮の中に濃いチーズが出来ていたわよ。全部舐め取ってあげたわ。おかげで私の口の中は、濃ゆい臭いと味でいっぱいよ」
 ユニコーンは、口を開けて舌を蠢かして見せる。ユニコーンの口からは、熱気が放たれている。ユニコーンは、その熱い口の中に再びペニスを飲み込んだ。
 ユニコーンは、水音を立ててペニスをしゃぶり上げ、唇と舌、口内の粘膜で童貞のペニスを味わう。喉までペニスを飲み込むと、少年の生えかけた薄い陰毛に鼻を埋める。舌を伸ばして張りのある陰嚢を舐め回す。
 透は、身悶えしながらユニコーンのフェラチオに耐えていた。体験した事の無い快楽がペニスから腰に、全身に響き渡る。透は、よだれを垂らしながら全身を震わせていた。快楽に耐える事は出来すに、引きつる様な声を上げながら決壊する。
 透のペニスから、粘度の有る精液が放たれた。ゼリーのような白濁液が、ユニコーンの口中に叩き付けられる。勢いのあるゼリーの放流は、喉の中へと突き進む。
 ユニコーンは、目を見開きながら精液を受け止めていた。ペニスを口に含みながら、手で口を抑える。口の中に精液を含みながら、咳き込む事を抑える。精液に唾液を混ぜ合わせながら、少しずつゆっくりと飲み下していく。
 ユニコーンは、ペニスからゆっくりと口を離した。そして大きく息をつく。精液臭い息が、塊のようになって透の顔に浴びせられる。透は、耐えられずに顔を背ける。
「これが精液なのね…。生臭くて、苦くて、粘っこい…。鼻も、口の中も、喉も、胃の中も染められてしまったようだわ。話に聞いた以上の存在感だわ。凄すぎる…」
 ユニコーンは、酔ったような顔で微笑む。立ち上がると、透をベッドに押し倒す。そのまま馬の体で伸し掛かってくる。馬の体の後部を透の顔に近づける。透の顔の前を、乳白色の毛の間からのぞくピンク色の濡れた肉襞が覆う。
「今度は私の大事な所を舐めて。あなたの舌で奉仕して」
 透の顔は、嗅いだ事のない雌の匂いで覆われる。発酵したような甘酸っぱい匂いが少年の鼻を犯す。濡れそぼった乳白色の毛から、濃い雫が透の顔に垂れ堕ちる。透はむせ返りそうになる。その顔へ、雌を象徴する部分が押し付けられる。少年の顔は、瞬時に濃密な液体で汚されて雌臭で染めていく。
「さあ、舐めなさい。舐めないといつまでも押し付けるわよ」
 雌獣は、ヴァギナを少年の顔に擦り付けながら強要する。少年は、顔を激しく動かして逃げようとする。だが、雌獣のヴァギナは少年の顔を逃がさない。
 透は、逃げ出す事を諦め、強い雌臭をたてる肉襞に舌を這わせ始めた。口の中に甘酸っぱい味が広がる。匂いと味の攻撃に、少年は咳き込む。何とか咳き込む事を止めると、再び舌を這わせ始める。雌獣は、透に事細かに指示をしてくる。透は、その指示通りに舐め続ける。
「あああ…童貞ショタが私のヴァギナを舐めている。たまらないわ、最高よ、あああ…」
 ユニコーンは、繊細な作りの整った顔をしている。麗貌と言う表現が当てはまる顔だ。その顔は歪んでおり、涙と鼻水と涎で汚れている。元が麗貌であるだけ、その無残さは際立っていた。
「もう我慢出来ないわ!私の中に飲み込んであげる。処女と童貞を永遠に捨てるのよ!」
 ユニコーンは、ヴァギナを少年の顔から離す。そして少年のペニスを熱情に狂った目で見つめる。少年のペニスが回復していない事を知ると、少年の股間に顔を押し付けて再びフェラチオをした。雌獣は、唾液の溜まった口で激しく舌で愛撫する。少年のペニスは強制的に回復させられる。
 ユニコーンは、少年に背を向けて馬の体の尻を向けた。そしてゆっくりと腰を下ろし、少年の腰と馬の腰を重ねる。少年のペニスにヴァギナを擦り付ける。
「本当は、あなたの方を見ながらしたいわ。でも、そうすると私の馬の体であなたを圧迫してしまうからね。仕方ないけれど、この体勢でやるわ」
 雌馬のヴァギナは、少年のペニスを飲み込んだ。熱い肉渦の中に少年のペニスは埋め込まれて行く。肉襞は、少年の肉の棒を締め付ける。
 初めはゆっくりと雌獣は動いていた。だが、欲情に駆られた雌獣は、直ぐに激しい動きをする。結合部から血の混ざった愛液を噴出しながら、処女を喪失したばかりとは思えない動きで快楽を貪る。
「ああ、いいわ!こんな快楽が有るなんて!痛みだって物の数ではないわ!最高よ、最高よ!」
 雌獣は、涙、鼻水、涎を飛ばしながら喚き立てる。もはや醜態などと言う言葉では表現しきれない有様だ。ユニコーンは純潔の象徴と言われるが、その言葉とはかけ離れた姿だ。汚れた顔に白痴めいた表情を浮かべて、涎を流す口から奇声を上げている。
 透は、ユニコーンの痴態を見る余裕は無かった。ペニスに与えられる快楽が全身を刺激していたのだ。それは、フェラチオをされた時を上回る快楽だ。まだ性に目覚めたばかりの少年に耐えられる快楽では無い。少年は、顔を上気させながら喘ぎ声を上げ続ける。急速に頂点へと押し上げられていく。
 少年は、白い雌獣の中で弾けた。精の塊を雌獣の子を孕む器官に撃ち放つ。充血した顔で甲高い声を上げながら、精液をぶちまけ続ける。
 少年に子宮を打ち抜かれる事で、雌獣も絶頂に達した。全身を痙攣させながら奇声を上げる。口からは涎のみならず泡までふき出している。性欲に狂った獣の痴態だ。
 精を撃ち放ち終えると、透の意識は急速に薄れていった。透にはどうする事も出来ない。意識を失う直前に見たものは、白馬の下半身の上で白い人間の上半身を弓なりにして喘いでいる魔物の姿だ。

 その日から、透が監禁され、調教される日々が始まった。透は、ユニコーンの欲望に曝される事となったのだ。
 透は、ほとんど一室に監禁されている。その為に、くわしい状況は分からない。監禁されている所は一軒家らしいと、そのぐらいは分かった。格子のはまった窓から外を見ると、周りにいくつかの住宅が見える。だが、その家々に人が住んでいる様子は無い。
 透が監禁されている部屋は、ベッドと本棚、テレビくらいしかない。本棚には漫画やDVD、ゲームソフトが置かれている。それらの物とテレビを自由に楽しんで良いと、透はユニコーンに言われている。
 部屋の中には、監視カメラが二台設置されている。ユニコーンは、それで四六時中透を監視しているらしい。
 部屋の中は、清潔な環境が保たれている。透は、部屋の掃除を毎日する事をユニコーンに命じられている。部屋の中に出るごみは、ユニコーンが毎日回収した。シーツや毛布、服などは、ユニコーンが頻繁に洗っている。部屋の中には換気扇が有り、空気は清浄に保たれている。
 トイレは、監禁部屋に接続した別室にある。透は、その部屋へ自由に行く事が出来る。ただ、トイレの中にも監視カメラはあるのだ。
 透は、体も毎日洗われている。体を洗う時は部屋から出され、風呂場に連れられて行かれた。ユニコーンは、透の服をぬがして透の体の隅々まで自分の手で洗う。
 食事は、日に三度与えられている。食事の内容は、肉、魚、野菜、果物など栄養バランスを考えて作って有るものだ。薄味である事を除けば、味は良い。ユニコーンの手料理らしい。食器は、ユニコーンが几帳面に洗っている。
 透は、毎日運動する事をユニコーンに命じられている。透は、徒手体操をユニコーンの指示に従い、ユニコーンの目の前で行う。器具によっては武器になるらしく、器械体操はやらせられない。ユニコーンのメニューに従い運動する事で、透の運動不足と体型の崩壊は防がれている。
 部屋の中には、時計がかかっている。それから判断すると、ユニコーンは時間に几帳面な性格らしい。毎日決まった時間に、掃除、洗濯、体の洗浄、食事、運動などが行われる。運動の場合は、回数もきちんと決まっており、その回数やる事を命じられている。
 ユニコーンは、自分の立てた計算と計画に基づいて透を支配していた。透を偏執狂的に観察し、その観察結果を元に、時間と数字に基づいて透を支配していた。それは、ある意味理性に基づく行為だ。だが、狂気に犯された理性だとも言える。
 ユニコーンの狂気は、透を相手に精を貪る時に最も露わとなる。ユニコーンは、毎日午後八時になると透とみだらな行為に耽った。ユニコーンは透に奉仕をし、また透に奉仕する事を強要した。
 透は、ユニコーンの名前を知らない。ユニコーンは、透に自分の事を「僕の愛馬」と呼ばせた。そして透の事を「私の坊や」と呼んだ。
 透の体に頬ずりをして、透の体を舐め回す事はユニコーンの日課だ。透の前にひざまずき、透の足に頬をすり寄せ、透の足の指を舐めしゃぶった。また、透の尻に顔を埋めて感触を堪能した後、透のアヌスをねちっこく舐め回したりもする。そして、透の体の部分ごとの匂いと味について事細かに話すのだ。
 ユニコーンは、透のペニスを全身で奉仕した。口と舌で清め、胸で愛撫し、ヴァギナで悦楽を与える。ユニコーンは、腋や尻でペニスを愛撫する行為や、アヌスの中でペニスに快楽を与える行為もした。顔をペニスにこすり付けて、自分の顔をペニスで嬲らせる事もした。透のペニスが、ユニコーンの体で味わっていない場所は無いだろう。
 同時に、ユニコーンも透に奉仕を要求した。透にヴァギナを舐めさせ、胸を吸う事を要求した。少年に、自分の腋やアヌスを口と舌で愛する事を強要した。そして、どんな匂いや味がするのかしゃべらせるのだ。ユニコーンは、様々な体位で快楽を与える事を少年に仕込んだ。
 ユニコーンの行為は、次第に加速していった。透のアヌスに犬の尻尾のような器具を挿入し、前足を前に出してひざを折り曲げて立つ「ちんちん」の格好をさせた。ペニスにローターを装着し、アヌスにアナルパールを挿入して身悶えさせた。魔界産の薬を飲ませて、透に母乳が出る様にした。ユニコーンは、少年であり妊娠していない透の母乳を乳首から貪るのだ。
 こうしてユニコーンは、透に奉仕し、そして透に奉仕する事を強要した。透が脱出する事は出来ない。ユニコーンは、透の事を四六時中監視していた。どういう仕事をしているのか透には分からなかったが、ユニコーンはほとんどの時間を家でいる。たまに家から出る事もあったが、その時は透の部屋に鍵をかけて監禁する。ユニコーンが寝る時間も、透の部屋には鍵をかけられた。
 助けの手も無かった。透が行方不明になって時間が経つのに、捜査の手がユニコーンの家に伸びる事は無い。家に尋ねてくる人はほとんどおらず、そのような時は家にユニコーンがいる。家の前を通る人も少なく、しかも大抵は車で通りすぎていく。
 こうして、透とユニコーンの生活はいつまでも続くかと思われた。

 フィオナは、熱っぽい眼差しをしながらパソコンのキーボードを叩いていた。彼女は仕事をしているのだが、その仕事に熱が入っている訳では無い。愛する少年と今晩どの様にして交わるのか考えて欲情しているのだ。
 フィオナが透を監禁してから三年経つ。この三年は、フィオナにとって夢のような日々だった。長年手に入れる事が出来なかった男を手に入れたのだ。毎日、その少年と性の歓楽を尽くしている。
 フィオナは、純潔の象徴であるユニコーンだ。童貞以外の男と交わる事は出来ない。もし交わったら、不純の象徴である黒馬の魔物娘バイコーンになってしまう。魔界でも人間世界でも童貞は希少存在だ。
 フィオナは、オタクを初めとする喪男を一時狙っていた事もある。だが、意外と童貞は少なかった。口では童貞と言いながら、風俗に行ったことが有る者が多かったのだ。ユニコーンは、魔力により童貞か否かが分かる。彼らの嘘を即座に見抜いた。
 結局、フィオナは少年を狙う事とした。年齢が低ければ童貞だろうと考えたのだ。ところが、少年と結ばれる事は難しかった。大人が子供と肉体関係を結ぶ事は、人間の世界では犯罪なのだ。魔物娘が移住する事で人間の法も変わってきたが、倫理や「常識」で妨げられる事が多い。
 長年欲望に責めさいなまれてきたフィオナは、ついに強引に手に入れる事にした。少年が一人でいる所を見計らって誘惑する。誘惑が失敗したら家に連れて来て、時間をかけて誘惑する。そういう訳で、透を拉致、監禁したのだ。
 拉致は、最初は苦労したが、結果として上手くいった。透が、友達がいない孤独な少年である事が幸いした。防犯対策を施したスマートフォン、携帯電話を持っていなかった事も、フィオナを助けた。フィオナは、それらの道具を学校に持ち込む事を禁じた市長を感謝している。
 監禁もうまくいった。フィオナの住む場所は、さびれたニュータウンの跡地だ。日本の成長を前提として立てられたニュータウン計画は、停滞期に入る事により全国で失敗が相次いだ。今いるニュータウンは、わずかな人が住んでいるだけだ。しかも、ニュータウンの特徴は、同調圧力が高いか、他人に無関心かのどちらかである。フィオナの住むニュータウンは、後者だ。
 フィオナは、一日中家に居て仕事をする事が出来た。フィオナは以前医者だったが、現在は医療関係の書籍の翻訳をしている。そのため、家を出る必要はあまりない。透を存分に監視できるのだ。
 フィオナのやっている事は犯罪だ。しかも「誘惑」したために、性犯罪も加わっている。欲望に全身を犯されきっているフィオナには、既にそんな事はどうでも良い事だ。
 フィオナは、傍らにあるモニターを眺めている。透は、教科書を読んでいた。フィオナは市販の教科書を買って来て、毎日決められた量を勉強する事を命じていた。体を維持する事が必要なのと同じく、頭脳を向上させる必要がある。フィオナは、定期的に筆記と口頭で透に試験を行う。透の成績は、悪くは無い。
 フィオナはモニター越しに透を見ながら、昨日味わった性の歓楽を思い出す。少女のように髪を伸ばした透に、黒地に紫の飾りのついたワンピースを着せたのだ。下着も女性の物を見に付けさせた。その状態で、乳首にローターをつけ、アヌスにローターを潜り込ませた。透は、ワンピースを母乳で汚しながら悶えていた。
 フィオナは、勃起している透のペニスをしゃぶった。透の弱点を知り尽くしているフィオナの攻めに、透はすぐに果ててしまう。濃厚な透の精液を堪能した後、フィオナは自分のヴァギナとアヌスを口と舌で奉仕する事を命じた。事細かに仕込まれた透は、フィオナのヴァギナとアヌスに巧みに奉仕する。フィオナは、直ぐに潮を吹いてしまった。
 その後フィオナは、ローターを着けたままの透に、自分のヴァギナとアヌスに後ろから挿入させた。透はインキュバスとなっており、絶倫と言っていい状態だ。繰り返しフィオナを絶頂させ、フィオナの中に精液を放出した。
 透との歓楽を思い出すと、フィオナのヴァギナは濡れてくる。フィオナのヴァギナは、透を欲しがり蠢いていた。フィオナは時間を守る事を自分に課しているが、やはり夜まで待つ事が辛い。何とか自分を抑えようとする。だが、陰毛をきれいに剃った透のペニスを思い出すと、愛液があふれてしまう。
 その時、玄関のチャイムが鳴った。フィオナは怪訝に思う。フィオナを訪ねてくるものは、めったにいない。首を傾げながらインターホンに出る。
 インターホンの相手は警察官だ。フィオナから話を聞きたいそうだ。フィオナは震えそうになるが、必死に自分を抑える。話をするだけなら問題ない。家の中を調べられたら、透の事は露見する。だが、家宅捜査を強制執行するには、令状が必要なはずだ。話をして誤魔化せばよい。
 フィオナは息を静めると、ゆっくりと玄関へ向った。心臓が激しく打っている事が分かる。首から血の流れる音が聞こえるようでうるさい。深呼吸をすると、フィオナは玄関のドアを開ける。
 ドアの外には、スーツを着たワーウルフとヘルハウンドがいた。どちらもウルフ属の魔物娘だ。二人は、警察手帳をフィオナに見せる。そして令状を突き出した。家宅捜査をするというのだ。
 フィオナの視界が歪んだ。地面と天井が揺れ動き、両方が交互に迫ってくる。ワーウルフとヘルハウンドの声が遠くから聞こえる。フィオナは、既に自分を抑える事など出来ない。
 こうして、フィオナと透の三年間の生活は終わりを告げた。

 逮捕が遅れた理由は、初動捜査が遅かったためだ。透の両親は、透がいなくなっても祖父母か親戚の家に行ったと考えた。透は、気難しいところが有る。透に優しい祖父母の家や変わり者の叔父の家へ、両親に無断で行く事が有る。その為に両親は、透が休む事を学校に伝えて、警察には届けなかった。
 ところが、五日たっても両方から連絡は無い。そこで両親が連絡をしたところ、どちらにも透は行っていない事が分かった。ここで初めて、透の両親は警察に届けた。
 警察は、透の両親の話から初めは家出と自殺の線で調べた。誘拐の線で調べ始めたのは、後になってからの事だ。
 さらに捜査が難航した理由は、目撃証言がほとんど無い事だ。透は学校で孤立しており、いっしょに帰る生徒はいない。地域でも存在感の無い少年であり、透の事を気に留める人はあまりいない。しかも、透は通学路をその日の気分で変えるために、どの経路を通ったか判明しなかったのだ。
 透が誘拐された雑木林沿いの道路も調べられた。だが、ここは朝に魔物娘のジョキングコースになる為に、フィオナの痕跡は他の魔物娘の痕跡に紛れた。しかも、誘拐された日の夜から二日間雨が降り、痕跡は分かり辛くなった。しかも、別の場所で失踪したと警察は予測していた為に、きちんと調べていなかったのだ。
 こうして、三年の月日が流れた。透の失踪は迷宮入りになるかと思われた。だが、思わぬ所から解決の糸口が現れた。
 警察は、ある犯罪者と取引をして、その犯罪者の知恵を借りていた。その犯罪者は、元は精神科医だったが人を殺して人肉を食う事件を犯した。彼は、犯罪者の分析についてずば抜けている。警察は、裏取引をしてその犯罪者の協力を得ていた。
 元精神科医の分析とそれに従った警察の捜査により、フィオナは特定されたのだ。フィオナは逮捕され、透は三年ぶりに解放された。
 警察は、フィオナの家から多数の証拠資料を押収した。その一例は、フィオナが自分と透の行為を撮影した映像や写真だ。様々な変態行為が、三百時間以上の映像と一万枚近くの写真に映し出されていた。さらにフィオナは日記をつけており、そこには透との行為を克明に記述していたのだ。これらの資料は、捜査員達を慄然とさせた。
 慄然とした警察とは対照的に、マスコミは狂喜した。新聞、テレビ、雑誌は競い合って事件を報じた。彼らの報じ方は違うが、愚民の欲情を煽る事では一致している。女が少年を三年間にわたって監禁し、しかも性行為を強要していたのだ。その報じ方は、被害者に配慮しているとは考えられないものだ。法で禁じられたギリギリの所までやる者が多かった。
 この有様を見れば、マスコミが「マスゴミ」呼ばわりされる事は当然だろう。ただ、マスコミを罵倒するネット住民は、マスコミ以上に醜悪だった。
 ネット住民はこの事件に欲情し、情報集めと拡散に励んだ。その中には根拠の乏しい話もあり、中には明らかに嘘の話もあった。だが、ネット住民は気に止めずに書き込み、広め続けた。マスコミはある程度事実にこだわるが、ネット住民は嘘でも面白がって広める。自分が欲情出来ればそれで良い、責任は取らない。ネット住民は、その様な態度をむき出しにしたのだ。
 こうしたマスコミ、ネットの醜態をよそに、実務家達は粛々と事件に対処していった。フィオナは、異常な行動から精神鑑定にかけられた。結果は、責任能力有りというものだ。フィオナは、法の手続きに基づいて取り調べられ、裁判にかけられた。裁判の結果、フィオナは有罪判決を受けた。
 こうしてフィオナは、刑務所暮らしをする事となったのだ。

「お世話になりました」
 下半身が白馬である受刑者は、頭を下げる。
「もう、二度と来るんじゃないぞ」
 鬼の魔物娘であるオーガの刑務官は、出所する受刑者に言った。
 フィオナは刑務所の門をくぐると、とぼとぼと道を歩いていた。空は晴れ渡っているが、フィオナの心は陰鬱だ。
 長く辛い刑務所暮らしを終えたが、これからはつらい前科者生活が始まるのだ。家も、金も、仕事も失った。対人関係も壊れてしまった。魔物娘の更生組織が仕事を紹介してくれるが、前科者という評価はいつまでも付きまとう。
「シャバの風は冷たいわねえ」
 フィオナは嘆息する。人馬の合わさった体に、突き刺すような風が吹き付ける。
 フィオナは、透の事を思い浮かべた。刑務所にいる間は、一日も欠かさず透の事を思い浮かべた。透との悦楽の日々を思い出す事は、刑務所暮らしの中で数少ない楽しみだ。
 フェラチオに身悶えする透の姿、透にヴァギナを舐めさせた時の快感、透のペニスをヴァギナに飲み込んだ時の充実感。フィオナは、繰り返し思い返して来た事を反芻する。フィオナのヴァギナは、たちまち濡れてくる。
 卑猥な回想に浸っているフィオナは、前をよく見ていなかった。危うく人にぶつかりそうになる。慌てて相手に謝罪し、相手を見る。
 一人の青年が、正面からフィオナを見つめていた。フィオナは首をかしげる。初めて見る青年のはずだが、誰かと似ている気がする。
「僕の事を覚えているか?」
 青年は、以前に会った口ぶりで話しかける。フィオナは記憶を探る。青年の外見は見覚えが無い。だが、魔物娘の魔力が、青年の存在を思い起そうとしている。そして、青年が誰であるのか分かった。
「私の坊や!」
 フィオナの言葉に、青年は微笑みを浮かべる。
 目の前の青年は透だ。フィオナが刑務所に入っている間に、透は少年から青年へなった。その変化は、言われてみないと同一人物だとは分からないほどだ。少年から青年への変化は、顔も体付きもすっかり変える。だがフィオナは、魔物娘としての魔力により過去に深くかかわった人間を識別する事が出来るのだ。
「なぜ、私の出所日が分かったの?私に復讐するつもりなの?」
 フィオナは、震えそうになるのを抑えながら尋ねる。
「一度に複数の質問をする事は、マナー違反だな。まあ、答えてやるよ」
 透は、唇の端を釣り上げて笑う。
「復讐のために来たんだよ」
 透は前に進み、フィオナの肩を掴む。
 フィオナは、強張った表情で目を逸らす。唾液を飲み、深く息をつく。透に目を戻し、正面から見つめる。
「分かったわ、好きになさい」
 透は、フィオナの肩を掴む手に力を入れる。フィオナは微動すらしない。透は薄く笑い、フィオナを引き寄せて前に出る。
 透は、フィオナを抱き締めた。フィオナの首筋、胸に顔を摺り寄せて匂いを嗅ぐ。肩から腕、背中を強く愛撫する。
「お前のせいだ!毎日、お前の事を思い浮かべてしまう。この感触、匂い、味。忘れられないんだ!」
 透は、フィオナに股間を押し付ける。透のペニスは、固く突き出ている。
 透は、フィオナから解放されてから一日たりとも、彼女の事を忘れる事が出来なかった。忘れようとしても、フィオナの感触や体温、匂い、味を思い出す。そしてペニスが怒張した。
 透は、性欲を紛らわせようとした。雑誌、コミック、ゲーム、DVDなどのポルノ製品を入手し自慰に励んだ。だが、満たされる事は無い。ソープなどの風俗に通う事も考えたが、なぜか強い抵抗感を感じて行けなかった。一時恋人も出来たが、セックスをしようとすると嫌悪感が湧きおこるのだ。結局、その彼女とは分かれた。
 透の頭に思い浮かぶ事は、フィオナの事ばかりだ。透は、フィオナの痴態を思い出して狂った様に自慰を繰り返した。
 そんな時、一人の老人が現れた。その老人はかつて精神科医であり、フィオナ逮捕に協力した人食い殺人犯だ。彼は精神病院を脱走して、社会の中に紛れて悠々と暮らしているそうだ。そのアン○ニー・ホプ○ンスに似た老人は、フィオナが収容されている刑務所と出所日時を透に教えたのだ。
 彼が何故知っていたのかは、透には分からない。だが透は、彼の言葉をためして見ようと思い、こうして来た。そして、彼の言葉が正しかった事を知ったのだ。
「お前を一生貪ってやる!お前は僕の愛馬だ!お前の全ては、僕のものだ!」
 透は、硬く突き出している股間をフィオナに押し付けながら、フィオナの服をぬがす。豊かな胸に吸い付き、腋を舌で蹂躙する。
「ああっ、私の坊や!私を貪って!私は、一生坊やのものよ!」
 フィオナも透の服を脱がし、透の顔や首筋に舌を這わせる。ヴァギナからは、絶え間なく愛液がこぼれる。
 二人は、狂った様に互いの体を貪り始めた。
15/06/24 22:06更新 / 鬼畜軍曹

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