連載小説
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日常 1
翌朝、ホブゴブリンである「凜」と生活が始まりました。

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「ちなみに先に言っておくけど、私はボブじゃなくてホブね」

「それって名前?それとも種族?」

「種族です、名前はご存知の通り「ボブ・s・ップ」です」

「何か真ん中変わってない?両側の「・」のおかげで顔みたいになってるけどいいの?」

「じゃあ「・S・」」

「それ、もう名前じゃねーじゃぁねーかぁぁ!!バブゥとか言いそうなんですけど!?」

「てゆうかもういっそうのことボブでいんじゃね?お前の髪型もボブカットにすれば?」

「作者のミス誤魔化そうとしないの。ちなみに私はボブカット似合うわよ」

言い切りやがった…。

「じゃあ、後でハサミ横にして切って上げる」

「それ失敗するパターンよね!?思春期の男の子が美容室とか行くの恥ずかしくて
自分でやって失敗するパターンしか見えてこないよ!?」

てことで、ボブカットにしてあげました。



「ちなみに、私のこれカツラだからね」

ぽいっとボブカットになったカツラを放り投げて、先程の髪型に戻った。

「後で一発殴らせろ」

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今日も快晴で、農業日和の一日。

「凜も俺の家に住むんだったら、こういう作業覚えてやっていかないとだめだかんな」

家の前にある畑で育てている植物は季節によって多種多様。

夏の今はトマトやきゅうりとかゴーやとか。

まぁ、生きるためにはしっかりやらないとね。

「てことで、今日は追肥するよ。土に栄養が偏ってきたら肥料あげるみたいな感じで」

「はーい。これを根元に上げればいいの??」

「植物と植物の間に肥料上げて」

「はーい、こうかな」

意外にも凜は楽しそうに植物に肥料を与えていた。

そしてその作業感にすぐに飽きが見えてきた。

「すぐ終わるから、そんな顔をしないで」

「うーん、何かもっとドンパチできるようなのやりたい!」

「ドンパチできる農業なんて聞いたことねぇんだけど!?」

この子、本当に女性だよね?すごく物騒なんですけど


「ふーん、ねぇ、そういえばさずっと気になってたんだけど」

「う、うん」

「あなた、名前なんていうの?」

…はっ!?

「…ごめん、名乗り忘れてた。別に作者がてっきり忘れてたーとかそういうのじゃないからね?うんっ」

「ま、別にいーけどね」

「えっ?何?今なんていった?」

つまらなそうに土をいじりながら凜はそっぽを向く。

「返答しだいでは俺、もう立てないかもしれない」

ズーン。

「ねぇ、トマトって何でトマトって言うか知ってる?」

土をいじっていた凜が、トマトの花を寂しげに見つめている。

「い、いや、知らないけど…」

落ち込みそうになった俺は、凜のその表情を目にして、悲しい予想が浮かんだ。

そうだよな、凜は元々ゴブリン達の群れにいたんだし、こんなことしてるんじゃなくて
帰りたいって思うよ、な…。

「私も知らないわ、わかったら教えてね」

「いや、オメーも知らないのかよっ!どんだけ間伸ばして俺を名乗らせたくないんだよ!?」

ついにじょうろを地面に叩きつけていた。

トマトの語源とか花言葉に何か意味深なものがあるかと勘違いした俺が馬鹿だった。

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翌朝、ノックの音で目が覚めた。

「ふぁぁー凜、お前出れっ…てゆうかお前どんな寝方してんの!?」

凜は隣にあるベットから抜け出して、階段の手すりに両足を引っ掛けて宙ぶらりんのまま寝ていた。

「おまっ、あぶなっ!おい、起きろー」

足を引っ張ってあげるが、股に手すりが当たって抜けなかった。

「な、どうやってこんな寝方に至ったのこれ?」

思いっきり引っ張るも股に手すりが挟まって抜けない。

「ふぉぉぉっぉぉぉーー!!!」

「ふぇ、な、なにぃ…っていだだだだぁぁぁぁっ!!!!裂ける、股裂ける股裂ける!!」

強い衝撃で凜が目を覚ました直後に呻き始めた。

「あ、ごめん」

と手を離すと、両足で手すりに固定して宙ぶらりんになったためか、そのままリビングに顔面から突っ込んだ。

「…絶対わざと…」

その直後、俺は玄関に顔面から突っ込んだ。

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13/03/28 19:16更新 / paundo2
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■作者メッセージ
てことでやっと本編ののほほんと開始でございます。
挿絵も作成しつつなんでやっぱり時間がかかってしまいがちですね!
てことでこれからよろしくです

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