連載小説
[TOP][目次]
後編
只今の状況。
オレはエリヴィラに巻きつれていた。
ただし、骨を折るようなとんでもない力で。
…あ、既に一本くらいなら折れてるけど。
既に満月は真上に昇りオレの目的の時間は過ぎた。
ただ、過ぎたのは良かったが…。
隠していたことがばれてしまった。
というのも時間になればハーピーに運ばせるハーピー便を使ってこの日のために注文していたものがあった。
時間に正確なハーピー便。
だがハーピーは勿論女性であったことによりエリヴィラさらに激怒。
状況悪化。
そして彼女が持ってきてくれた荷物は手渡された。
本当ならそれ受け取るのはオレだったのだが。
なぜかエリヴィラが受け取ってしまった。
そもそも巻きつれているこの状態では手が動かせない。
身じろぎ一つも許されない。
だから仕方ないといえば仕方ないんだけど…。
そして運んでいた荷物を渡し終えたハーピーは脱兎の如く逃げ出してしまった。
こんな状況で部外者がずっといたいと思うわけはないだろう。
こんな壮絶とした喧嘩の中、仲裁役でも買って出てくれるわけないよな。
で、今現在、エリヴィラにきつく巻かれている状況にあたるわけで。
「ユウタ君。」
「…はい。」
状況が振り出しに戻っていた。
エリヴィラはハーピーから受け取った袋をオレに見せる。
とてもすばらしい笑みで。
とんでもなくどす黒い笑みで。
「これは…何ですか?」
「…えっと。」
どうしよう。
言いたいんだけど…いえない。
せめて自分の手から渡したかったのに。
「これは…いったい何なのですか?」
その言葉と共にエリヴィラの体がまた一段ときつく締め上げてくる。
怒っていらっしゃる。
なんか勘違いしていらっしゃる。
たぶん、最悪な勘違いを。
あのハーピーが持ってきたものをオレへの贈り物だと思っている。
あながち間違いじゃないけど。
でもこれは。

―エリヴィラへの大切な贈り物。

オレからの、大切な女性への贈り物。
一生に一度だけの大切な証。
いまだにエリヴィラに締め付けられていながらオレは仕方なく言う。
これはもう何を言っても聞き入れてもらえない。
それなら見てもらったほうがいい。
そっちのほうが早い。
「エリヴィラ。それ、あけて中身見てみてよ。」
「…これはユウタ君への贈り物でしょう?」
「オレからの贈り物で、エリヴィラへの…だよ。」
「…?」
オレの言葉に怪訝そうな表情を浮かべながらエリヴィラは袋を開けた。
その中にあるのは思った以上に小さいものだろう。
片手で包めるぐらいの大きさのものだろう。
エリヴィラはそれを手にとって出した。
予想通りの大きさの小さな箱。
漆黒色の小箱。
止め具の付き方により開き方はわかるだろう。
「…ユウタ君…これって…。」
エリヴィラは先ほどまでの怒りを感じさせない声で言った。
驚愕と、期待に溢れた声。
驚きと、不安に染まった表情。
その声に、その表情に、オレは微笑みかけた。
「本当ならオレの手で渡したかったけど…仕方ないかな。それ、あけてみて。」
オレの言葉にエリヴィラはゆっくりと箱を開けていく。
貝殻を開くように。
壊れ物を扱うように。
中身をゆっくりと確かめるように。
そして、エリヴィラの表情が変わった。
「…っ!!」
そこにあるのは見なくてもわかる。
なぜならそれを作ってもらうように頼んだのがオレだから。
デザインもそこに使われている宝石も。
オレが考え、オレが選んだものだから。
エリヴィラの手が震える。
信じられないといわんばかりに。
そして、オレに箱の中身を見せてきた。
確認のためか、オレの隠していた事の真相を知りたいがためか。
相変わらず驚愕を浮かべたままで。
「ユウタ、君…っ。」
「そういうことだよ、エリヴィラ。」
箱の中にあったのは―

―二つの指輪。

同じデザイン、別々の宝石を埋め込んだ指輪。
この世界じゃめったに見られないような紋様を小さく刻み、それを取り巻くように蛇が巻きつき、輪を作っている。
蛇の目にある宝石は片方は黒い宝石。
もう片方は金色の宝石。
それはオレの瞳の色であり、エリヴィラの瞳の色と同じ色の宝石。
これを探すのは結構大変だった。
それ以上に大変だったのが…この指輪を一から造ってもらうのに必要だったお金を稼ぐこと。
基本的にオレはエリヴィラと共にいるから一人稼ぎに行くのは難しい。
それにエリヴィラがどこで見つけてきたのかとんでもない量のお宝を洞窟の最深部の部屋に置いている。
一生遊んでもお釣りが来るくらいの量。
確かあれで外から冒険者をおびき寄せてたんだっけ。
とにかくとんでもない量のお宝があるので大してお金には困っていない。
ゆえに働き稼ぐ時間を二人仲良くいちゃいちゃする時間に当てられるから良かったんだけど…。
流石に今回の贈り物は自分の稼いだもので贈りたい。
彼女の力を借りずに。自分の力で。
だけど、オレにお金を稼ぐ時間はなかった。
だから、裏技を使うことにした。
左手首の傷がそれである。
血を抜いた証拠。
血液、である。
オレは自分の体に流れている血を売っていた。
それも相手はヴァンパイア。
オレとエリヴィラがよく行く街の領主様。
別世界の人間の血というのは意外と受けが良くそれなりのお金をもらえた。
だが、流石に指輪を一から作るために必要な費用はとんでもない。
領主様に一度ぐらいの血液売買で足りるわけもなく、何度も繰り返して売っていた。
これは絶対にエリヴィラにはいえない。
言ったらたぶん怒られるとかじゃ済まないだろうから。
自分の体を傷つけてまでこんなことして欲しくないとエリヴィラなら思うだろうから。
口が裂けても言っちゃいけない。
他にもデザインを考えて、それをドワーフのところへ注文しに言ってと…大変手間がかかったな。
それが原因でエリヴィラに嫌な思いをさせちゃったし。
でも。
なんとかここまで来れた。
ようやくエリヴィラに指輪を渡せた。
「エリヴィラがさ、言ってくれたででしょ。初めて会って、はじめて体を重ねたときに。」
既に締め付けるほどの力なんて入っていないエリヴィラの体から腕を抜く。
鈍い痛みが走るがそんなの動どうでもいい。
そっとエリヴィラの頬に手を添えた。
「その…大好きって言ってくれたこと…。」
今でも鮮明に覚えているあの日のこと。
オレがこの世界に飛ばされて、この世界で初めてエリヴィラに出会ったときのこと。
そして、初めて体を重ねたあのことを。
「エリヴィラに先に言われちゃったからさ…だから。」
だから、せめて。
これだけは。
「この言葉はオレから言いたかった。」
頬から手を離し、指輪入りの小箱を持っているエリヴィラの手を包む。
そして、エリヴィラの瞳を見つめた。
黒い瞳に映し出されるエリヴィラ。
金色の瞳に映し出されるオレ。
ゆっくりと、それでも届くように言葉を紡ぐ。

「エリヴィラ、愛してる。」

微笑みと、少しばかりの気恥ずかしさ。
それと想いを込めて、この言葉を愛しの貴方に贈ります。
この指輪と共に。
そんな言葉を、指輪を贈られてエリヴィラは―

「―…ぇ…えっ…。」

戸惑ったような、照れているようなよくわからない顔をしていた。
あまりにもいきなりなことで反応できない。
あまりにも急なことで対応できない。
そんな感じ。
でも、両目からボロボロと涙を零して。
「えっ……でも…ぇ…そんな…っ…!」
目の前のものが信じられないといった顔。
それでも頬を染めて涙を流すその顔は拒絶の意志を見せていない。
信じたいけど信じられない。
確かめたいけど確かめられない。
だからそんなエリヴィラに確信を持たせる言葉をオレは言った。

「エリヴィラ…結婚しよう…!」

オレの人生で初めて言ったこの言葉を。
貴方と添い遂げたいという言葉を。
そんな言葉を聞いて、エリヴィラは―

「―…ユウタ君っ!!」

オレを抱きしめた。
蛇の部分ではない上半身で。
強く抱きしめ、離さないというように抱擁を交わす。
折れた骨に衝撃が響くがそんなの気にもしない。
これくらいの傷、ないも同然。
それ以上にエリヴィラの抱擁のほうが大きいから。
温かく柔らかく、初めて出会い、倒れてしまったオレを。
不安に溺れそうだったオレを。
抱きしめて安心させてくれたから。
とても落ち着く。
あの日からずっと変わらないこの行為が。
「私は…っ!何て事を……っ!!」
そういうエリヴィラは涙を流していて。
オレに顔を押し付けるようにして泣いていて。
辛そうに泣いていた。
オレを疑ってしまったことを気に病んでか。
オレを傷つけてしまったことを悔やんでか。
それにオレは少しばかり後悔してしまう。
エリヴィラをびっくりさせたかったけど…こんな風に泣いてほしくはなかったな。
ちょっとやりすぎた。
流石に反省だ。
「ユウタ君を…疑ってしまうなんて…っ!」
「いいよ、そんなの。」
オレは抱きしめたエリヴィラを抱き返す。
後頭部へと手を回して。
そっと包み込むように、安心させるように。
「全然、平気だから。」
そのまま頭を撫でていく。
柔らかで綺麗な髪を梳かすように。
ゆっくりと。
「でも…っ!」
「いいんだって。そんなに気にしないでくれよ。」
本当は泣かれたくないんだから。
好きな相手にそんな顔をされたくはないんだから。
エリヴィラには笑って欲しいんだから。
体を離してエリヴィラの顔を見た。
涙で頬を濡らした嬉しそうなのか悲しそうなのかわからない複雑な表情。
美人の泣き顔もまた綺麗だなと思うのは不謹慎だけど…綺麗なんだよなぁ。
「それで…返事、貰えるかな?」
オレの言葉にエリヴィラは小さく頷く。
頷き手オレの頬に手を添えてきた。
そうするエリヴィラの表情は涙を流しながらも微笑んでいて。
先ほどとは打って変わって嬉しそうで。
見るだけでこの世界に来れて良かったと思う顔だった。

「喜んで…っ♪」

満月の下で輝く二つの指輪。
互いが互いの左手の薬指にはめる。
そして、月明かりの下で二人は。
オレはエリヴィラに。
エリヴィラはオレに。
共にいると、添い遂げるということを誓うために口付けを交わした。




そのまま晴れて結婚式へ………の前に。
互いが互いを好きな関係。
障害添い遂げることを誓い合った仲である。
そんな二人がすることなんて…まぁ…その、わかりやすいよね。
今までだって何度もしてきたことだけど。
それでもやっぱり求め合ってしまう。
プロポーズの夜なんだからそれはもう……。


「えっと…エリヴィラ?」
「はい?どうしました?」
「この状況は?」
ただいまの状況。
怪我したところを治してもらうために上の服を脱いで治してもらい終わったところで。
ベッドに腰掛けていたところを押し倒された。
ベッドに沈んだオレの体。
上から覆いかぶさるエリヴィラの体。
普段からもこんな感じだけど…なんていうか…エリヴィラがいつもと違う。
嬉しそうに笑っている。
プロポーズの後だから、そりゃされたほうも嬉しいのかもしれない。
そういえばこんな経験も少なからずあったな。
あれは確か…そう、オレの誕生日のときだったか。
今と同じように押し倒されて、顔には嬉しそうなぞくぞくするような表情を浮かべていた。
浮かべて…それで…。
「ユウタ君♪」
口付けを交わすことになる。
ただ触れ合わせるだけのむず痒いものではない。
熱く、深く、激しくも甘いキス。
オレもエリヴィラも目を閉じてその行為を味わう。
「ふむっ♪んちゅ♪んん…ん♪」
「んんっぁ!」
激しいキスだがそれでもエリヴィラらしく優しいキス。
舌を絡ませあったり、歯を一つ一つ丁寧に舐めてきたり。
時折流れ込む唾液はとても甘く感じられる。
唇を離すと銀色のアーチが掛かった。
「ぷはぁっ!エ、エリヴィラ?」
あまりの積極性に驚いているとエリヴィラの手がするりと体を撫でた。
くすぐったく、それでも心地いい。
先ほど怪我を治してくれたときに感じたものとはまた違う温かさ。
エリヴィラ自身の体温。
「エリヴィラ…?」
「ユウタ君♪」
エリヴィラは微笑を浮かべてオレを見ていた。
ただ、とても妖艶な笑みで。
頬を赤く染めた、女の顔で。
「ふふふ♪…今日は私がしてあげます♪」
胸板を撫でる手。
情欲を煽るようにいやらしい動き。
「私がユウタ君を傷つけてしまったことに対しての謝罪と…。」
それはもういいって言うのに。
「ユウタ君がプロポーズをしてくれた御礼と…。」
そこでエリヴィラが微笑んだ。
いつ見ても見入ってしまう美人の顔。
微笑まれただけで心臓が高鳴るぐらいに。

「―ユウタ君に…気持ちよくなってもらいたいという私の気持ち♪

受け取ってください♪」
そんなといわれて断れるだろうか?
それも愛しい相手からそんな言葉を言われるなんて。
断る理由を探す意思だって湧き上がらない。
それ以前に想い人からの求めを断るつもりもない
「…えっと、それじゃあ。」
今更恥じるような仲というわけではない。
それでもどこか気恥ずかしさを残してしまう。
何度も肌を重ねているのに。
それでもやはり、感じてしまう。
それは目の前にいる女性があまりにも魅力的だからだろう。
何度肌を重ねようと飽きることのない体。
むしろ重ねた分だけ魅力を増していく理想の女性。
オレにはもったいないくらい。
だからこそ、オレが彼女に見合うくらいの男にならなければいけない。
それ以上に彼女を愛せる男になりたい。
だから。
「よろしくお願いします。」
その気持ちを受け取らせてもらおう。
心から受け止めよう。
「はい♪」
にっこり笑ったエリヴィラは再びキスをしてゆっくりと体を下げていった。
オレの下半身へと移動していく。
「脱がしますね…♪」
普段からもしているように手馴れた動きでベルトを外し、ズボンを脱がしていく。
この世界にないものといえ何度もしていれば慣れるのも当然だろう。
それだけオレとエリヴィラは肌を重ねてきたということでもあるんだから。
パンツまで脱がし終えてエリヴィラの目前にさらされるのはオレの男の証。
先ほどのキスで既に痛いほど張り詰めたもの。
それを愛おしげに見つめてエリヴィラはそっと唇を這わせた。
「んっ♪」
「っ!」
手で包み込んでさらにキスを落とす。
根元に、竿に、先端に。
ちゅっちゅと音を立てながら。
普段だってそういうことはしてもらっている…わけじゃない。
互いに尽くしあったりしているがそれでも前戯は軽く済ませるだけだ。
というか基本的にオレが尽くしているぐらいだ。
女性に強制させるのは気が引けるしなによりそれ以上に早く繋がりたいから。
それはどちらとも同じ気持ちで今までだってそうしてきた。
そりゃたまには焦らし合ったりするときもあったけど…。
だから、こうされるのはまた違っていて新鮮なことだった。
ぬるりと這いずるエリヴィラの舌。
温かく湿ったそれが絡み付いてくる感覚は言葉に出来ないほど気持ちがいい。
舌に乗った唾液をたっぷりすり込むような動きはすぐにでも出てしまいそうなほど。
いやらしく、妖艶に。
艶かしくも慈愛にあふれた表情で舐めるエリヴィラ。
そうしてオレのものを口に含んだ。
「んむっ♪ふむ♪ちゅるるるっ♪」
「うっ、ぁ!」
温かくも柔らかく、膣とはまた違った感触。
わざとなのかいやらしい音を立てて啜る姿はオレの情欲をさらに燃え上がらせる。
普段から見慣れているとはいえ、美女がオレのものを口に咥えているという事実。
今更純情ぶるつもりもないのだがなぜだか異常なほどに昂ぶってしまう。
そんなオレを見てエリヴィラは一度口を離した。
「ふふふ、ユウタ君、可愛らしいです♪」
「…それはちょっと複雑。」
可愛いといわれたところで喜べる男なんてそういないだろう。
好きな相手から言われることは嬉しいのだが…男に可愛いはやはり複雑だ。
そんな気持ちが表情に出ていたのかエリヴィラはふふふとまた笑った。
「もっと見たいです♪」
「…。」
…複雑だ。
そんなオレをよそにエリヴィラは着ているといっても胸を隠すためにただ巻いているだけの布を取り払うと上目遣いでオレを見てきた。
見て、胸を持ち上げる。
むにゅりと形を変えるエリヴィラの大きな胸。
先端には可愛らしく自己主張する突起。
薄青い肌と綺麗な桜色の突起。
それを見せ付けるようにしてエリヴィラは言った。
「こういうのはどうですか?」
そう言って胸でオレのものを挟み込んだ。
「うわ…っ!」
柔らかい。
先ほどの口の中とまた違った柔らかさ。
左右から押し付けられるエリヴィラの胸。
もちもちとした肌が吸い付いてくるようだ。
湿っていない分すべりが悪いがそれが逆に感触を感じさせる。
ふわふわとした感触はマシュマロのようなんていうがそれ以上に柔らかい。
オレのものを挟み込んで形を変えていく。
胸で扱くように上下に動かして。
「ぁっ…これ…っ。」
「どうです?知り合いのリリムの方に教わったんですよ♪」
リリム?
向こうの世界で趣味で調べたものの中にそんな名前のものがいたと思うが…なんだったけ?
思い出そうとするも股間に走る甘い快楽によって遮られる。
「くっ…!」
「こうやって…♪」
固くなった突起が先端を撫でる。
それは娼婦のように手馴れている動きではないものだった。
ぎこちなさが残ってもそれが逆に気持ちいい。
そしてそれがオレを喜ばせるためにしているというのだからとても嬉しい。
心から、満たされる。
「…っ…!」
あまりにも気持ちがいい。
あまりにも心地よい。
その感覚をもっと味わいたかったのだがどうやら限界が近づいてきているようだ。
普段は見せない妖艶な姿に。
いつもはしない猛烈な奉仕に。
いつも以上に昂ぶらされて、興奮させられた。
「おや?イきそうですか、ユウタ君♪」
限界が近づいていることに気づいたエリヴィラは先ほどよりも早く胸を動かした。
そんなことをすれば当然先ほどよりも激しい快楽がオレのものに与えられる。
一気に限界まで引き上げられる。
「いいですよ♪いっぱい出してくださいね♪」
そういったエリヴィラはオレのものを咥えこむ。
先ほどと同じように。
だけど、胸の動きを続けたままで。
そんなことをされて抗える男なんているわけない。
エリヴィラの行為の前に抗うことなくオレは果てた。
「んんんんん♪」
エリヴィラのくぐもった声が聞こえ、上下する喉。
どうやら飲んでいるらしい。
飲んでくれたほうが嬉しい男もいるだろうが彼女の負担になってしまっていないかと少し心配になってしまう。
でも…まぁ…嬉しいんだけど…。
一滴も零すことなく飲み干したエリヴィラは口を離して妖艶に唇を舐めた。
「ちゅる♪ご馳走様です♪とっても濃くて…素敵でした♪」
「あ、うん…。」
エリヴィラはそっと手を添えてオレのものを撫でる。
一度出しておきながら萎えていないオレのもの。
最近よくこれだ。
一度の射精では満足できない。
もっとしたくて、もっと出したいと欲望が滾る。
人間のものにしてはあまりにも獰猛になったオレのもの。
もしかしたらエリヴィラとずっとしていたからいつの間にか影響でも受けたのかもしれない。
人外の力を。
それがオレに影響を及ぼしているのかもしれない。
それでもいいか。
エリヴィラともっと愛し合えるんだし。
「このまま…しても…いいですよね♪」
その言葉に。
その好意に。
オレは手を動かしてそれを取った。
色は青色。形は長方形。
一般的にそれは寝るときに使われるものだろう。
睡眠時に頭の下に敷くものだろう。
だがそれは。
その表面にはハートのようなマーク、その中にあるのはオレのいた世界にない記号。
その意味は―肯定。
『YES―YES枕』
初めて会ったときに手渡された肯定以外返しようのない枕。
拒否権なしの素晴らしい枕。
もとより拒むつもりなんてないけど。
オレは『YES―YES枕』をエリヴィラに向けた。
そして一言。
「…お願いします。」
「はいっ♪」
オレの言葉を聞いてエリヴィラはオレに覆いかぶさってくる。
首に腕をまわして、蛇の部分を器用に使ってオレを抱きしめる。
先ほど野外にいたときにされたのとは違う。
温かく安心させるもの。
エリヴィラの体温がじんわりと伝わってくる。
このまま意識を手放し寝てしまうのもまた心地いいかもしれない。
でも目の前で愛しき彼女が求めている。
心のそこから尽くしてくれてる。
そんなことをされていて寝れるわけがない。
むしろ寝る間を惜しんで応えてあげたい。
オレもエリヴィラに応えるように枕を横に置いて背に腕をまわした。
「それじゃあ…。」
いつの間にか腰布を取り払って生まれたままの姿になっていたエリヴィラは女性の証をオレの男の証に擦り付ける。
ぬるりとした粘液。
それと共に感じる胸とは違う柔らかさ。
先端をあてがわれて後はオレが腰を推し進めるだけ。
エリヴィラが腰を落とすだけ。
「しますね♪」
笑顔でそう言い、エリヴィラが腰を動かした。
進めて、オレのものを奥へと呑み込んでいく。
呑み込まれるにつれてエリヴィラの眉は張り詰められる。
「ふぁ…ぁ♪んん……っ♪」
オレのものが全てエリヴィラの中に埋まり、先端が彼女の子宮にキスをした。
「んあぁっ♪」
一瞬大きく震えるエリヴィラの体。
それと同時に締まる中。
いつもしているというのに、毎日肌を重ねているのに。
エリヴィラは初めてのようにきつく、それでいて優しく絡み付いてくる。
何度しても飽きることのない熱い抱擁。
何度もするからこそ抜け出せなくなる感覚。
ただ入っているというだけで蕩けそうになる思考。
大切な相手と繋がっているという事実。
「ん…エリヴィラ…。」
「ユウタ君♪」
撫でていく腕。
触れ合わされる肌。
指を絡めて繋ぐ手。
相手の温もりを十分に感じて。
相手の存在を十分に確かめて。
そして、動き出す。
ゆっくりと形を確かめるようにして。
「んんん…♪ふ、ぁ…ぁ♪」
引いて、押し込み。
押し付け、引き抜く。
ゆっくりとした動作でどことなくもどかしさを感じさせるも十分に気持ちがいい。
それ以上に嬉しい。
目の前にいる美女がオレのもので感じてくれるというその事実が。
腰を動かすたびに艶のある声を漏らし、生じる快楽に悦ぶその姿が。
何よりも嬉しい。
動くたびに擦りあわされ温かく柔らかな肉に締め付けられる感覚はもう何度も感じてきた。
それでも、いまだに慣れそうにない。
ぎゅっと抱きつかれる感触も。
擦りあって愛液を塗りつけられるその動きも。
先っぽが子宮口に吸い付かれる、腰が砕けそうになる感覚も。
そのどれもが
いつまでも味わっていたいと思わされる。
貪欲に、情熱的に。
強欲に、激情的に。
それはまるで初めて恋に胸を焦がすかのようで。
それでいて長年想いを寄せ合った恋人同士のようで。
さらに求めて繋がりたいと思わせる。
「はぁ、あ♪ぁあああっ♪」
エリヴィラの動きが早くなってくる。
腰を押し引きするだけではない、グラインドさせる動きになる。
大きな丸を描くような動き。
それにともなってオレのものはエリヴィラの中で左右へと押し付けられる。
押し付け、こすられ、たまらない快楽の渦に翻弄される。
このまま快楽の渦に身を置くのも良いだろう。
それでもオレの意志は納得してはくれなかった。
相手がオレを気持ちよくさせようと頑張ってくれているんだ。
オレだってその想いに応えたい。
だから。
「ん…と、それじゃあ…。」
オレは手を動かしてエリヴィラの大きく形の良い胸に添えた。
「ひゃっ♪」
ただそれだけでも体がはねる。
それにまた嬉しくなる。
「してもらってばかりじゃ悪いから…ね?」
言うなりオレは手に力を込めて揉みしだく。
痛みを感じさせるようなことはしない。
まるでマッサージをして相手の疲れを癒すような。
それでいて相手の神経を一番刺激するような動きで。
これでもオレはマッサージは上手いほうなんだ。
あの麗しき双子の姉に何度命令されてやらされたことか。
でも、そのおかげか。
どうやれば相手が一番感じてくれるのか、一番気持ちよくなってくれるのか理解できた。
そっと指の腹を滑らせてで持ち上げるような動き。
「ん、ぁっ♪」
救い上げて撫でるような動き。
「ふぅん♪」
それからそっと口付けを。
胸の先端に、舐めるような動きでキスをする。
「ひゃん♪」
啄ばむように、撫でるように。
啜るように、証を残すように。
何度もキスをし続けた。
そうしたらエリヴィラはオレの頭をかき抱くように腕をまわしてくる。
もっとしてというように…いや違う。
オレの動きを止めるように。
「ユウタ、君♪」
そのまま顔を合わせる形になる。
目の前にあるエリヴィラの顔。
真っ赤になった快楽に蕩けた表情。
そんな顔のエリヴィラは快楽に耐えながらも笑みを浮かべた。
妖艶だけど、慈愛に満ち溢れた笑みを。
「ダメですよ♪今は私がユウタ君にしてあげているのですから♪」
「っ!」
その笑みに。その言葉に。
心の底から嬉しくなる。
股間から感じる甘い快楽とはまた違った、温かな悦楽。
満たされていく胸の中。
溢れてくる熱い気持ち。
その笑顔と共に言うのは…反則だ。
目が離せなくなる。
離れることなんて出来なくなってしまう。
思わず惚れ直してしまう。
本能が、理性までもが求めてしまう。
「エリヴィラ!」
「んんっ♪ユウタ君っ♪」
エリヴィラの動きがまた変わる。いや、先ほどの動きに戻った。
腰を引いて、そして押し付ける動き。
ただ先ほどとは違う感触。
グラインドしたことによりほぐれたのかさらに柔らかくなった壁が吸い付いてくる。
細かなところまで抱き締めてくる。
「ぅあっ!」
ぞくぞくと悪寒に似たものを背筋に感じる。
体の奥から上り詰めてくるような昂りを。
本能の渦から吹き上がる欲望を。
一人では感じることの出来ない感情を。
胸の奥から湧き上がる気持ちを。
それにオレ自身も気づいた。
限界が近づいていることに。
「は、ぁ♪イきそうなのですね♪ユウタ、君っ♪いいですよ♪私の中でぇ、出してくださいっ♪」
そう言ってエリヴィラは思い切り腰を沈めた。
「ぁあっ!!」
全てがエリヴィラの中に埋まる。
先端が子宮口に吸い付かれ、逃げることなんて出来なくなる。
それでも、拒むつもりはもとからない。
オレはその行為を受け入れるためにオレからも腰を押し付ける。
ぎゅうぎゅうと締め付けれられるオレのもの。
最奥まで貫かれるエリヴィラのもの。
擦り、重なり、合わさって。
そしてオレの欲望は弾けた。
「ひゃぁあああああああああぁっ♪いっぱい、出てますぅぅ♪」
目の前が真っ白になるような感覚。
まるで脳が、神経があまりの快楽に焼ききれてしまったかのようにも感じる。
膨大な量の快感に恐怖さえ覚えてしまう。
それでも、恐ろしいとは思わない。
その感覚は愛しい女性から与えられたものだから。
想いあう相手と感じているものだから。
幸せな気分になる。
そんな気分になっていても感じるものは感じてしまう。
エリヴィラの中が蠢きオレのものからさらに精を絞る感触を。
まだ出しているというのにさらに促すその感覚を。
根元から先端へとまるで扱いているかのような動きにオレはさらに流し込む。
どくんどくんと。オレの全てを吐き出した。
吐き出しているのになぜか満たされる。
心の底から、満たされる。
溶け合ってしまいそうなこの快楽にか。
女へ精を流し込んでいるという男の本能にか。
愛しの相手と体を重ねている事実にか。
よくわからなくも、満たされる。
長い射精をようやく終えたオレはエリヴィラの肩を掴んで息を整えていた。
エリヴィラはオレを抱き締めながら体を小刻みに痙攣させている。
痙攣も止まりゆっくりと顔を合わせた。
快楽によって真っ赤に染まった、快感によって蕩けたエリヴィラの顔。
綺麗で、可愛らしく、そして愛おしい。
「はぁ…はぁ…ん、ユウタ君…♪」
「エリヴィラ…すごい良かったよ。」
そのままどちらともなくキスをする。
啄ばんで、啜って絡めて。
満たされる口付けをした。
肩を掴んでいた手を背へと回して。
彼女の体を抱き寄せて。
行為の余韻を味わうかのように抱き締める。
…いや、どうせだったら。
オレはエリヴィラの背に手を回したままぐるりと動かした。
「きゃっ!」
可愛らしい小さな悲鳴。
そんな声を聞きながらも動かす。
オレの位置とエリヴィラの位置を入れ替えるように。
上下を入れ替えるように。
オレが上になり、エリヴィラが下になるように。
ベッドに手をついてエリヴィラに覆いかぶさるように。
「ユウタ…君?」
不思議そうな顔をしつつもどこか期待の色を隠さないエリヴィラ。
その期待に答えさせてもらおう。
全力で、心から。
「してもらったから…今度は…ね。」
今度はオレからしてあげたい。
してもらうのは嫌いじゃないけど…でも。
好きになった相手には同じくらいに気持ちよくなってもらいたい。
どちらかといえばオレは尽くすタイプなんだから。
そんなオレにエリヴィラはふふふと笑った。
可愛らしく、女の子らしく。
「それじゃあ…。」
そういいつつも手をベッドの上で動かしてあるものをとる。
オレがとったものとは違う色。
色は赤。大きさは同じ。形も同じ長方形。
それはエリヴィラの―『YES−YES枕』
「お願いします♪」
そんな可愛らしい肯定の言葉に。
好意の篭った返事に。
オレは。
「喜んで尽くさせていただきます。」
そっとエリヴィラに口付けた。







「なんか…緊張する。」
「ふふ、初めてですものね♪」
「そりゃね。」
そこは街。
オレとエリヴィラが普段からよく行く街のとある建物の一室。
というよりも外へと通じるドアの前にオレとエリヴィラは二人で立っていた。
オレはいつもの服装。
制服のズボンを履いてYシャツを着込んで学ランを羽織った学生服姿。
この世界にはない材質だから傍から見たら珍しいものなのだろう。
でもオレ自身まさかこんな格好でするとは思わなかった。
「でも。」
エリヴィラはオレの腕に自分の腕を絡ませた。
普段だってしている。
でも、普段以上に嬉しそうに。
「嬉しいです♪今こうしてユウタ君と一緒にいられることが♪」
恥ずかしそうにそう言ったエリヴィラの姿。
純白の衣装に身を包んだ姿だった。
青い肌に緑色の鱗。
それを包むように着込んだウエディング。
そう、ウエディングだ。
今日は結婚式。
他の誰でもないオレとエリヴィラの、二人の。
思えばここまで来るのに随分と掛かったもんだ。
そう思っても意外とあっという間だった。
長かったようで短かった。
そんな日々をこの世界で繰り返し。
この世界で過ごしてきて。
エリヴィラと共に生きてきた。
そして今日ようやくエリヴィラと結ばれる。
晴れて、夫婦だ。
「ユウタ君。」
と、エリヴィラがオレを呼んだ。
「ん?どうしたの?」
「聞きたかったことなのですが…結婚指輪、あの指輪に刻まれていたマークっていったいなんだったんですか?」
指輪に刻まれたあの紋章。
小さく刻み、それを取り巻くように蛇が輪を作ったデザインの指輪。
どちらかといえば蛇をメインに象った指輪にしようと思ってたけど…ちょうどよさそうだから入れたもの。
花人いているその紋様。
「ああ、あれね。実は…。」
親指で自分の胸の中心を叩く。
「?」
「うちのね、家紋なんだよ。」
家紋。
自らの家系、血統、家柄などを示す紋様。
オレの家紋は花を象ったものだ。
「家紋…ですか?ユウタ君の家の?」
「そ。」
よく墓参りで目にしていたもの。
細かなところデザインで自分では結構気に入っていたりする。
花と蛇の指輪。
「嫌だったかな?」
「そんなことないですよ。」
そういうエリヴィラはとても嬉しそうに笑っている。
「嬉しいです♪ユウタ君の、証。」
「そう言ってもらえるとオレも嬉しいよ。」
そういうとエリヴィラはあ、と小さく声を上げた。
何かに気づいたかのように。
「それじゃあこれから私は…エリヴィラ・クロサキとでも名乗りましょうか?」
「え?」
エリヴィラ…黒崎?
「ある知り合いのヴァンパイアから聞いたのですが結婚したらその相手の名前をもらうらしいのです。」
ヴァンパイアという言葉に一瞬脳裏に血を売っていた領主様が浮かぶが………関係ないだろう。
まさか…エリヴィラと知り合いじゃないよね?
…きっと違う、と思う。
エリヴィラの言ったこと。
おそらく苗字のことだろう。
ファミリーネームのことでもあるんだっけ?
今まで日本で生きてきたからわからないけど…そしたらオレの場合は…。
「ゆうた・アデレイト…。」
「あ、いいですねそれ♪」
悪くないな、これ。
そんな事を考えていたらいきなり大きな音が響き渡った。
建物内に響く、いや、外にも大きく響いている音。
金属を叩き響かせえるこの音。
鐘の音だ。
この音は合図。
「とうとうですね。」
エリヴィラと繋いだ手に力が入る。
思わず緊張してしまっている。
流石にこんな大舞台、慣れているわけがない。
でも。
「ユウタ君。」
エリヴィラに名前を呼ばれる。
静かな声で。小さい声で。
「うん?どうしたの?」

「―愛してます…♪」

鐘の音に比べれば消え入りそうな大きさだった。
相手に届くのかもわからないそんな声だった。
でも、ハッキリと届いた。
小さくも聞こえそうにないその声はしっかりと届いた。
「ん、オレもだよ。エリヴィラ。」
答えるように手を握って。
二人並んで寄り添って。
開けられたドアの向こう側へと歩き出した。

「「「「結婚、おめでとうございます!!」」」」

晴れやかな昼下がり。
青空の下、街の中。
エリヴィラの知り合いや仲良くなった街の人が大勢で祝ってくれる中で。
オレとエリヴィラは誓いを交わした。

「エリヴィラ。」
「はい。何ですかユウタ君。」
「ずっと、一緒にいよう。」
「はいっ♪」





―HAPPY END―




















「いいなぁいいな〜私もそんな男の人欲しいなぁ〜。」
「貴方にもきっといい人が見つかりますよ、フィオナさん。」
「そういっても全然見つからないのよ。いろんなところ見て回ってきたけど皆私に魅了されて…魅了されなかったのは貴方の夫ぐらいじゃないの。」
「ふふ、さすが私の旦那様です。」
「私に頂戴?」
「ダメです。」
「それならば私に彼の血を分けてもらえないだろうか?」
「何を言っているのですかクレマンティーヌさん。あげませんよ。」
「そう固い事を言わないでくれエリヴィラ。たかだかコップ三杯で我慢しよう。」
「ダメですって。」
「そんな事いわずに。私も最近いい血にめぐり合えていないんだよ。」
「貴方は街の領主様でしょう?税の代わりに血を納めてもらっているのではなかったのですか?」
「誰でも言いというわけではないさ。彼のが欲しいんだよ。」
「…まるでユウタ君から分けてもらったことがあるかのような物言いですね。」
「はて、そう聞こえたかな?」
「そんなことよりお菓子はまだかのう?」
「もう少し待ってくださいよ、ヘレナさん。今ちょうど―」
「―はい、クッキー出来たよ。」
「おお!クッキーかのう!早速いただくのじゃ!」
「どれ、私も一つもらおうか。」
「あ、クレマンティーヌさん!先ほどの話は!?」
「セスタ、紅茶もう一杯いる?」
「ああ、それでは頂こうか。」
「ねぇユウタぁ♪私の夫にならない?」
「いや、オレ既にエリヴィラの夫だから。」
「いいじゃない♪妻が二人いても♪」
「いや、エリヴィラ一人で十分だから。」
「ふむ、このクッキーは美味いな。君は血だけではなく料理も上手いのだな、ユウタ♪」
「っ!」
「…その言葉の意味はどういう意味ですかね。クレマンティーヌさん。」
「ん?そのままの意味だがどうかしたのかい?」
「…。」
「…ユウタ君、どういうことですか?」
「…………………………………………………え?何が?」
「クレマンティーヌさんの言葉、どういうことですか?」
「おや、私としたことがとんでもない失態を犯してしまったな…♪」
「ユウタ君?」
「…オレ、娘達にもクッキー焼いてるから話は後で…。」

「ユウタ君!逃げないで下さいっ!!」






騒がしくても楽しい毎日。
本当、ここに来れて。
貴方に会えてよかったよ、エリヴィラ。
11/07/13 20:55更新 / ノワール・B・シュヴァルツ
戻る 次へ

■作者メッセージ
そして次回は!
リリムルートのもう一つの終わりです!
リリムのフィオナと添い遂げたHAPPYEND
しかし、添い遂げる相手がフィオナだけではなかったら!?
添い遂げる相手が一人じゃなかったら!?
魔界に召喚された主人公は気づけばハーレムになっていて…!?
そんな感じのお話です!

それではここまで読んでくださりありがとうございました!
次回もよろしくお願いします!!

TOP | 感想 | RSS | メール登録

まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33