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主人とウィトの]の約束〜コボルドさん〜
主人とコボルド(名:シノウィト)の]の約束




T{留守番を頑張ろうな}

「はい!ウィトは毎日良い子にしてます!」ミミピン

「おさらいするぞ?人が来たら?」

「ワンワン言いません!」ワンワン!

「ワンワン言うんだよ…。泥棒かもしれないだろ?」

「そーでした…。ワンワン言います!!」ワンワン!

「で、本当に泥棒だと分かったら?」

「えーと、えーと、おまわりさん…?あっ!三回、回ります!」ヒラメキ

「よーしっ、紙に書き出すかぁ。」




U{何でも匂いを嗅ぐのはやめような}

「お店でご飯食べるときにクンクンしてると、はしたないからやめような。」

「はい!ウィトはクンクンしません!」
 
「ホントに分かってるのか?…クッキーってあったかな?」

「クンクン、無いです!!」キラン

「困ったなぁ。」




V{ダンボールとコミュニケーションはやめような}

「ダンボールに入ってるとなんか可哀想だからやめるんだぞ?」

「でも、落ち着きますっ!」

「うーん、なら小さいベッド買ってやるからそれにするんだ。」

「イヤです!!ウィトはご主人と寝るんです!!」バンバン

「じゃ、ダンボールは我慢できるか?」

「ウィト聞いたことあります!!ダンボールハウスに住みたいです!!」

「…不憫な子だ。」




W{反省しすぎるな}

「一回注意されたくらいでメソメソするな。分かったか?」

「分かりました!」ピョンピョン
 
「…ウィト、お話ししてる時はちゃんと座ろう。」

「あっ!ごめんなさいです…。」シュン

「ほら、すぐ元気になる!」

「はい!!」ピョンピョン

「…まぁ、いいや。」




X{むやみにテレビの真似をしない}

「前はくるくる回ってから俺の所にくるゲームしてたろ?勝手に転んでデコぶつけて。困るならしない、分かったな?」

「は、はぃ。でも、ご主人!」

「どうした?」

「ご主人もテレビで電話する…ちゅーもん?いっぱいしてますよー?あれは良いんですか!?」ワクワク

「ウィトは絶対ダメだ。いや、テレビショッピングは俺もやめないとだが。」 

「ウィトはダメですか。」シュン

「…今度電話するときはさせてやる。」

「いいんですか!!」ヤッター

「いやぁ、これならテレビショッピングはやめられないなぁ」アハハ




Y{おやつは1日1回}

「1回ですか…。ウィトは何を食べられますかー?」

「ジャーキーかチーズか、アーモンド。よく考えると酒のつまみばっかだな。」

「ウィトは甘いのが良いですよ!今ので甘いのはどれですか?」

「全部食ったことあるだろ…。ジャーキーはパリパリさん、チーズはイヤイヤさん、アーモンドはポリポリさんだ。」

「あっ!ウィト、それ全部知ってますよ!イヤイヤさんはまだ鼻が馴れてないので嫌です!!」ピョンピョン

「だから分かってるって。…しゃーない、今度チョコでも買ってきてやるか。」

「チョコってなんですか?」

「アマアマさんだ。」

「ウィトそれが良いです!!!!」

「…ウィスキーボンボンでも買ってきてやるか。」ニヤリ

「…?」




Z{酒は飲むな}

「ウィト、冷蔵庫の透明な飲み物はダメだ。危ないからな。」

「お水もダメですか…?」コマッタナー

「水道…キュキュとやって出る水は良い。ジュースも良いが、冷蔵庫の水はダメだ。」

「分かりましたぁ!!」ピシッ

「よしっ、今何がダメって言われたか言ってみ。」

「冷蔵庫のジュースがダメです!…何でダメなんですか?ウィトはジュース飲みたいです。」クゥーン

「シナプスが働いてないな。」ハァ




[{ベッドで遊ぶな}

「昨日も俺のベッドで遊んでたろ?クシャクシャになってたぞ。」

「遊んでしまいました…。ごめんなさい。」ペコ

「何でこれだけはやめられないんだろうな。」デコペチ

「あうっ、ご主人がいないとこの…胸の辺りがスースーしてくるです…。」サスサス

「はぁ、そうかい。電話の使い方教えたろ?」

「電話がどれか分かりません。」

「さも見れば使い方は分かるって言い方だな。電話はそれなんだが。」ユビサシー

「…分かりません。」クゥーン

「ウィトは俺と話さなくてもいいのか?」

「話したいです!」ピョン

「なら、ちゃんと覚えような。」

「はい!!!」

「もうこれ三回目なんだが。」




\{料理してるときは来るな}

「ウィトは油飛ぶとびっくりしちゃうだろ?」

「びっくりします!」

「なら来ない、良いな?」

「ご主人とお家でも離れないといけないですか…。」ウルウル

「…チッ、油使ってる時はダメだからな。それ以外は…まぁ、良いことにしてやる。」

「ダメですか…。」シュン

「じゃないとコロッケ食べられないぞ?」

「うぅ〜、我慢します!その分、今くっつきます!」スリスリ

「はいはい。」ヨシヨシ




]{ヨシが出るまで待たなくて良いぞ}

「ウィトはアホだけど我慢はできるからな。というか、しなくて良い我慢までするから。一緒にいるくらいは大丈夫だ。」

「良いんですか!?じゃ、今もご主人の隣に行きます!!!」サッ

「…暑いな。い、いや良いから。泣くな、耳を垂らすな、こっち来い。」ワサワサ

「ふぁ、ご主人くすぐったいですよ!あっ、でも止めないで下さい。」ジタバタ

「ホントに困った奴だ。」ヨシヨシワサワサ







「じゃあ、ウィト。約束を最初から10個言ってみな。」

「はぁい!…お留守番の時はテレビを見て反省しながらダンボールの匂いを嗅ぎます!えーと、えーと、料理してるときはヨシがあるまでコロッケとアマアマを食べられますがベッドでお水は飲みません!!」

「ほんとにそれだけか?」

「あっ!ジュースは飲みます!」ピシッ

「よし、最初からな。」

「えぇ!!何でですかー!?」

これがウィトとの]の約束。
18/06/21 20:51更新 / J DER
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■作者メッセージ
まずわんこにチョコを上げてはいけません!

結局一本上げて約束シリーズに戻りましたね。だめ野郎です。

図鑑には知能が低くないとあるだけでこういう個体がいても問題ないことへの布石だと感じ書きました。
あざとすぎたと後悔していますが私はこのくらいが好きなのかもしれません。

閲覧、コメント、voteすべてに関わってくれている方々本当に感謝しています!!
それでは。

宜しければ、以前の物もお読み頂けると幸いです。

では最後に皆様の余暇のお供になれることを願いましてー。

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