連載小説
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僕と妻の10の約束〜メドゥーサさん〜


メドゥーサさんとの約束





1〈あんまり好きって言うな〉

「あれ?ダメでしたか?」

「ダメ…じゃないけど。あんまり外とかで言うなってことよ。人に聞かれたら恥ずかしいじゃない。」

「そ、そうですか…。」シュン

「…もちろん、全然言わないのもダメよ。それに思ったことちゃんとを口にする権利は誰にでも与えられているわ。」

「はい!」




2〈私との距離をいつも45センチ縮めなさい〉

「あんたいつも少し遠いのよ。」

「でも前は暑いからなるべく離れてって言ってなかったですか?」

「うるさいうるさい!とにかく近くに寄るの!」

「はい」ズイッ

「近いわよ!」シャァー




3〈あんまり、友達と遊んじゃダメ〉

「なんでダメなんですか?」

「私が一人になるじゃない。」

「もしかして寂しいんですか?」

「そんなことないわよ!!!」

「一人になると不味いんですか?」

「ナンパでもされたらどうするのよ。」

「石化の能力って自己防衛に最強じゃないですか…。まあ、友達いないんで良いですが。」

「可哀想に。仕方ないから私が一緒にいて上げるわよ。」シャァー




4〈おっぱい小さいって言うな〉

「僕は小さい方が好きなんですが…。」

「どうせなら私のおっぱいが好きって言ってよ。小さいから好きって言うと恥ずかしいのよ。」

「そんなに恥ずかしがることないと思いますよ。希少価値って言われますし。」

「考えてみなさいよ。あんたは男が短小包茎は希少価値って言われて恥ずかしがるなって言ってるのよ?」

「…絶対改めます。」




5〈あと15センチこっちに来い〉

「まだ遠いわ。いつもの距離から合計60センチは近いづいたところをデフォルトとしなさい!」

「ほぼ、ゼロ距離じゃないですか。というか別に僕が寄らなくてもそちらから…。」

「私はベスポジなのよ!ここが一番落ち着くの!!」

「そうなんですか?」ハナレルー

「ちょっと!待ってよ!」ツイテクー

「ベスポジではなかったんですか?」

「…もう!!動くな!!」セキカー

「ぐわぁぁぁあ!」カチン

「全く…。」チカヅクー

「あっ、来てはくれるんですね。」




6〈もっと早く帰ってこい〉

「最近帰ってくるの遅いわよ。」セキカトキー

「すみません、納期が近いんで。」

「全く、さびし…暇じゃないの。」

「本を読むとかドラマでも見てて下さい。」

「…一人じゃ暇ってことよ。」

「なら、お友達でも呼んで下さいよ。」

「そんなのいないわ。」

「頑張って全速力で帰宅させていただきます!」




7〈私が抱きつくとき痛かったら言いなさい〉

「癖というか…蛇は変温だから寒いのよ。」

「痛くはないですから大丈夫ですよ。ん?寒いなら着込むとかで解決するのでは…。」

「さてと、石化してあんたを着込むとするかしらね。」

「抱擁大歓迎です!!!」ホーミータイ!




8〈もう抱き合えるくらいの所まで来なさい!〉

「あーもう!遠いような気がするわ!こっちきて大歓迎の抱擁しなさいよ。」

「そちらからの抱擁が歓迎ということだったんですが…。あっ、待って下さい。ハグしたいです。だから頭の蛇さん元気にならないで。」ギュッ

「ふぅ。」

「落ち着きますねぇ。」

「ま、まぁまぁね。」シャァー




9〈寂しいからずっと一緒にいなさい!〉

「寂しいんじゃないですか。」

「うるさいわよ。ほら、どうなの?」

「もちろん、ずっと一緒です。」

「よろしい。ならもう少しハグ近づきなさいよ。」

「もうゼロ越えてマイナス距離ですよ。あっ、柔らかくて気持ちです。」

「…良かったわね。」




10〈毎日欠かさず私のこと、どう思ってるのか言いなさい〉

「どう?って。好きですよ?」

「…もっと。」

「好きです。」

「もっと。」ギュッ

「好きですよ。」

「なんで一回ずつなのよ!!みみっちぃわね!」

「一つ目にあんまり好きって言うなって。」

「言いなさいよぉ!」ポカポカ

「…好きです。大好きです。愛してます。もう離れられません。」

「…うるさいわよ。」シャァー







「…他の人に好きなんて言ってないでしょうね?」

「言う人もいなければ、友達すら一人もいません。」ウルウル

「私がいるから良いじゃないのよ。」

「はい!」

「立ち直り早くない?まぁ…。」



“私も、もう離さないけどね!!”

これが妻との10の約束。
18/06/21 20:44更新 / J DER
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■作者メッセージ
と言うことで約束シリーズ第2段でした。
正直前回はあれほどコメント、voteを頂けるとは思っていませんでした。

この形式は頭の中でキャラクターを動かす練習程度のモノなのですがね。
しかし同時に自分が書ける魔物娘とそうでないとを理解するのに凄く良いので続けていこかと思います。
では次は出来れば通常の、妄想が乗らないなら約束シリーズですかね。
それでは。

宜しければ、以前の物もお読み頂けると幸いです。

では最後に皆様の余暇のお供になれることを願いましてー。

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