連載小説
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完結編
部屋には濃密な熱気が籠っていた、一人のオスの匂いとそれを覆い尽くすような二人のメスのフェロモンに満ちていた。
一人のオスであるコンラッドは今まで経験した事のないような激しい射精に忘我の境地を漂い、射精後も長々と途切れない快楽に身を委ねていた。
メスの一人であるソランはコンラッドの射精を一滴残らず受け止め、朦朧としながらももっと欲しいとねだるようにコンラッドの陰茎に奉仕を続けている。
メスの一人であるジュカは崩れ落ちそうなコンラッドを背後から支え、二人の様子を興奮で潤んだ目で見つめていた。
宴はまだ終わらない。

「ふふ、ちょっと移動しようか」
ジュカは二人に囁くと、コンラッドをずるずるとベッドに引きずって行く。
「ああ・・・」
ソランは玩具を取り上げられた子供のようにふらふらと引きずられて行くコンラッドについていき、ベッドに上がる。
ジュカはコンラッドをそっとベッドに横たえると、ベッドに上がって来たソランにするりと絡み付いた。
「はふぁ、やぅ!」
ただでさえ敏感になっている素肌をジュカに触れられ、ソランは嬌声を上げる。
「ね、美味しかった?」
「なっ・・・」
「コンラッド君の♪」
「・・・」
単純に味そのものの事をいうならひどい物だった、どろどろして青臭く、喉に絡み付くようで、もし普通の状態で口にしたら迷わず吐き出しているようなものだ。
しかしそれが自分の奉仕によってコンラッドが快感に堪え切れず出したものだと考えると、不思議な事に吐き出す気が起きなかった、むしろ・・・。
「・・・ん、ちゅ、ごく・・・」
思わず口の中で味を思い返すように唾を飲み込んだ。
「美味しかったんだ♪」
「そ、そんなことは・・・」
「そのうち、それ無しで生きられなくなるんだよ・・・」
ソランはぞくぞくと背筋に震えが走った。
どういう、意味だろう。
ジュカはソランをぎゅっと抱きしめると、右手をソランの目の前にかざした。
「・・・?」
見ていると、その右手がぼんやりと紫色に光り始める。
「これをね、こう・・・」
「ああ!?」
ジュカはその光る右手でソランの下腹部に触れた。
「あ、ああああっあーーーっ!?」

コンラッドはソランの声を聞き、ようやく我に返った。
「ソランさ・・・!?」
声の方を見てコンラッドは言葉を失った。
ソランの体に絡み付いたジュカが、ぼんやりと光る手でソランの下腹部・・・丁度、子宮の上あたりを丹念に撫で回している、まるで腹の上から子宮をこね回すように。
「ひふぅうっ!?ひゃふぅ!?」
そしてジュカがこねるような動作をするたびにソランの体がビクビクとわななく、特に下半身は本人の意思を離れたように足がくねくねとでたらめにのたうっている。
一見すると苦痛にもがいているように見えるが、艶の混じった声が苦痛ではなく、快感に悶えている事を示していた。
「や、やめろ・・・!何を・・・している・・・!」
止めようとするが、体が麻痺したように動かない、何か魔法でも掛けられたのかもしれない。
そうこうするうち、ソランの動きが変わり始めた、めちゃくちゃにのたうっていた足がぱっくりと開かれ、まるで下着でぎりぎり隠れている女性器をコンラッドに向けて突き出すようにくんっくんっと動き始める、男性には真似出来ないような動きだった。
ジュカがさらに焼印でも押すように下腹部をぐぐっと右手で押すとまた腰がかくかくっと動く。
コンラッドは見まいとするが、視線がどうしてもその光景から離れなかった。
下着は濡れて完全に変色してしまい、太股の付け根は溢れ出た愛液でぬらぬらと光沢を放っている、暴れたためにもう少しで先端の桃色の突起が見えそうなほどブラがずれてしまっており、さらにジュカが胸の下に手を回すように抱きしめているためその豊かな乳房が持ち上げられ、こちらに向けて捧げられているかのようだ。
「あくぅぅぅ・・・」
そして、ソランの表情は耐え難いものに耐えるような泣き顔になっている。
正視に耐えない程はしたなく、淫らな媚態だった。
「ふうっ」
ジュカがようやく右手を離すと、ソランはぐったりと崩れ落ちた。
「ソランさん・・・何をしたっ!?」
「私はね、人を魔物に変えることが出来るんだ」
「なっ・・・!お前まさかソランさんを!」
「まだ魔物になってないよ、まだ、ね」
「はぁ・・・はぁ・・・わ、私は・・・」
快感の余韻で朦朧としながらもソランが言う。
「魔物になどなる位なら・・・死を選ぶ」
「ソランさん!」
コンラッドは光明を見た気がした、まだソランの気高い精神は折れていない。
「そう、そして魔物は殺すんだね」
ジュカはそっとソランの耳元に口を近づけて囁く。
「それだと悲しい事になるね」
「・・・?」
「気付いてないかもしれないけど・・・コンラッド君はもう魔物化が進んでるんだ、つまり、インキュバスになってるの」
ソランは頭が真っ白になった。
インキュバス、それは魔物娘に魅入られた人間男性であり、彼女らの魔力の供給源であるとされる、教会の価値観からすると彼等も魔物の部類に入り、排すべき「敵」という事になる。
「コンラッド君を手に掛けないといけなくなるね」
想像したこともない、したくもない、この手でコンラッドを・・・
「そん、な」
「その点、今魔物になるともれなくコンラッド君がついてきます」
「つ、ついてくるって」
「結婚しちゃえます♪」
「なんっ・・・」
「ちなみにソランちゃんが魔物にならなかった場合は私がお婿さんにもらって美味しくいただきます」
「そっ・・・」
マルチ商法ばりの畳み掛けでソランの思考は混乱の渦に巻き込まれる。
つまり、魔物になる事を拒めばコンラッドは連れ去られ、この魔物と結ばれ、自分の敵になる。
魔物化を受け入れればコンラッドと結ばれる、永遠に。
まて、自分の信念は、信仰は、そんなもので崩れるほど脆いものだったか、皆を救いたくてこの道に足を踏み入れたのではないのか。
「強要はしないよ、コンラッド君も多分、君が人間でいる事を望むだろうね、自分が障害になるって知ったら、自分で死んじゃうかもね・・・」
嫌だ、想像したくない。
しかし、彼の性格を考えるならありうる、まるで目の前で見ているかのようにまざまざとその光景が思い浮かんだ。
貴方は悪くない、とソランに微笑みかけ、自らの首を刃で裂くコンラッド、崩れ落ち、赤黒い血だまりが広がっていく・・・。
いや、もしくはこの魔物に完全に籠絡され、自分の敵として立ちはだかることになるだろうか、そうなったら自分はこの手で彼を・・・。
息絶えたジュカに縋り、憎しみに燃える目でソランを睨むコンラッド、自分は無慈悲に刃を振り下ろし、二人の亡骸は折り重なって・・・。
「ぐっ・・・」
耐えられない、しかしコンラッドが人間でなくなった以上、信仰を貫くためにはその未来は避けられない。
「ふっ・・・ぐっ・・・」
今までの自分の生き様を、努力を、親への恩を、師への恩を、全ての期待を裏切る事が許されるだろうか・・・許されない、自分はコンラッドを殺さねばならない、殺すのだ、皆の顔を思い出せ。
「うくっ・・・えっくっ・・・」
思い出せない、コンラッドの顔しか思い浮かばない、穏やかで芯が強くて、自分の才能のなさを言い訳に投げ出したりしない、月見草のように目立たなくても、誰にも認められなくても、ひたむきに自分に出来る事をやろうとする、憧れを失っても人を救う事を諦めない、そんなコンラッドが大好きなのだ、伝えることはできないけれども本当に、本当に、大好きなのだ。
「ひっくっ・・・ひく・・・うぅぅっく・・・」
いつしかソランは大粒の涙を零し、子供のように泣き始めていた。
義務感と責任感と慕情と恋心で心がバラバラになりそうだった、どうしていいのかわからない。
その時そっとジュカの手がソランの頭を撫でた、母が子供をあやすような慰めるような手つきだった。
「ごめんね、追い詰め過ぎたね、でも信じて、わたしたちはあなたたちを愛しているんだよ」
(わたしたち)は魔物の事で(あなたたち)は人間の事を言っているのだろうか、真実だとしたら教会の教えとは真逆だ。
これは甘言なのか、本音なのか、もうわからない、彼女の言う事が正しいのか、教会の言う事が正しいのか。

その後、子供のようにしゃくりあげ続けるソランの頭をジュカはずっと撫で続けた。
コンラッドはただ、その光景を呆然と見ていた、あのソランが涙を見せた事も驚いたが、それ以上にジュカの幼子に向けるような優しい眼差しに驚いた。
泣きじゃくる半裸の少女の頭を慈しむように撫で続ける淫魔、教会の視点で言うならそれはまさに使途を堕落させる甘言を囁く悪魔という構図なのだろう、しかしコンラッドには目の前の光景に奇妙な神聖ささえ感じていた。
コンラッドは抵抗するのも忘れてただ、二人の様子に見入っていた。

どのくらい時間が経過しただろう、ソランの泣き声はやがて徐々に収まって行った。
ジュカは再び優しく問う。
「ね、どうする?どうしたい?素直に答えて」
ソランは泣き腫らした眼でジュカを見上げた。
「・・・魔物に、なる」
自然に口を突いて出た言葉だった、鎧のように纏っていたプライドも意地も責任感も、先程の涙で洗い流され、裸になった心から出た言葉だった。
「コンラッド君の・・・お嫁さん、に・・・」
それは本人でさえ覚えていない程昔に捨てた夢、捨てた事も覚えていないような夢だった。
まだほんの小さい頃、自分の将来も何も考えなかった頃、普通の女の子だった頃に見た普通の女の子の夢、素敵な人と結ばれたい、結婚したい、というありきたりな夢。
裸の自分になって、その覚えてもいなかった夢が自分の中からぽっかりと浮かび上がってきたのだ。
コンラッド君と結婚したい、ずっとずっと一緒にいたい・・・。
ジュカはぱあっと花開くような笑みを浮かべ、彼女の頭を一層優しく撫でてあげた、ソランは目を閉じてその優しい感触に浸る。
「それじゃあ、方法を教えるね」
ジュカは頭を撫でていた手をまた、ソランの下腹部の上にそっと置いた、忘れかけていた快感を思い出させられ、ソランはくぅんと子犬のような鳴き声を上げる。
「今この中には種が撒かれているの、魔力の種が、ね、そこに男の人の精を受けると種が一気に活性して・・・君を生まれ変わらせるんだよ」
「せ・・・い?」
「さっき飲ませてもらったあのおいしいやつの事♪」
ソランは赤面した、つまり彼と・・・。
「ふふ、初めては痛いけれども、こっちに飲ませてもらうと口にもらうのよりすっごいんだよ」
また、子宮の上を撫で回され、ソランはぞくぞくと快感に身を震わせた。
「結婚したらいつでも、どこでも、好きな時、好きなだけ、いくらでも・・・お代わり自由なんだよ♪」
そうだ、そう言う事だ、そう考えると結婚とは何という淫らな契約なんだろう。
お互いをどんなに貪り合ってもそれは夫婦だから自然なことなのだ。
「かはっ・・・はぁーっはぁーっ」
鎮まりかけていた熱が下半身に再び灯り、全身に広がっていく。
こぷん、と溢れ出た新たな愛液がもはや用を成していない下着から滲み出る。
「ほら・・・」
ジュカが手を解き、ソランを解放してやる。
ソランはそのままくたくたと崩れ落ちそうになる所を両手をついてなんとか持ちこたえる。
そして顔を上げてコンラッドを見た。
コンラッドはその顔、というよりその表情にどこか見覚えがある気がした。
蕩けたような、それでいて正気を失っているのではなく、確かな意思を持って真っ直ぐにこちら見る目、瞳が潤んできらきらと輝いて・・・
そこで思い出した、そうだ、ジュカが自分を「食べ」ようとして近付いて来た時に見た表情だ。
ソランは欲情で力の入らない体に鞭を入れ、生まれたての小鹿のように四つん這いでコンラッドに向かってずりずりと這い進んでいく。
はあはあと息を乱しながら進むたびに雄大な乳房がぶるりと揺れ、肉付きのいい尻が揺れる。
コンラッドは認めた、心の中のどこかで彼女を神格化していた事を。
どんなに強く、優秀で、意思が強くとも、全てを取り払えばその中にいるのは一人の女の子なのだと。
そして、自分の限界も認めた。
どんなに理性を働かせようとしても、英雄願望を奮い起そうとしても。
彼女が「堕ち」てしまったという現実を前に、自分の理性など紙くず同然だった。
「コンラッドく・・・」
ソランがコンラッドの足元に辿りついた。
足首を掴み、体を這い上がるようにコンラッドに覆いかぶさる。
何とも言えない甘い香りがコンラッドを包む。
ようやくコンラッドを間近に捕えたソランは、唾を飲んで息を整えると、言葉を紡ごうとした。
「す・・・「好きです、ソランさん」
被せるようにコンラッドが言った、これだけは自分が先に言いたかった、先に伝えたかったのだ。
ソランはきょとんとした顔になり目をぱちぱちと瞬かせた、童女のようだ。
かわいいなぁと思いながらコンラッドはもう一度言った。
「ずっと前から好きでした」
それは告白と同時に意思表示だった、自分も共に堕ちよう、という。
ソランはコンラッドの言葉が余りに予想外だったため、一瞬理解できなかった。
暫く驚きの表情のままで固まった後、じわじわと言葉の意味が脳に浸透していく。
途端にくしゃあ、と泣き笑いのような顔になると、コンラッドの唇にむしゃぶりついた。
かちっと音がして歯がぶつかり、正直痛かったけれどももう互いにそんな事は気にしなかった。
夢中で互いの舌を探り合い口腔内を蹂躙しあう、甘い、舌が溶けそうに甘く感じる、不思議だ。
暫くくちゅくちゅと唾液を撹拌する音が響いた後、糸を引きながらソランが顔を上げる。
「ず、ずっと、片思いかとっ、んちゅっ」
喋っている途中で我慢できなくなったようにまたしゃぶりつく。
コンラッドはそれはこっちの台詞だと言い返したかったが、その猶予は与えられなかった。
無我夢中で体を擦りつけるソランはふと邪魔をしている物があるのに気付いた、サイズも合っておらず、もはや絡み付いているだけになっているブラだ。
ソランはもどかしげに身を起こすと背中に手を回し、ブラを外そうとする、しかし興奮で指先が震え、うまく外せない。
先に業を煮やしたのはコンラッドだった、正面から手を伸ばし、強引にブラを引き下ろそうとする、先程から散々負荷を掛けられていたブラは限界を超え、ぶちん、と繋ぎ目が切れてしまう。
「あぅ!?」
今まで窮屈な場所に押し込められていた乳房がようやく解放されたのを喜ぶように盛大に揺れる。
大きい、服の上からでも分かってはいたが、解放された所を見るとそれでも押さえつけられていた事が分かる、それだけ大きいのに鍛えられた胸筋に支えられ、綺麗な形を保っている、先端の薄桃色の突起が誘うようにふるんふるんと揺れる。
「あっやっ・・・!」
コンラッドの強烈な視線を感じ、長年のコンプレックスである胸を思わず両腕で隠してしまう、しかしコンラッドが残念そうな顔になったのを見て手を恐る恐る手を下ろす。
「・・・すごい、です」
コンラッドはそっと手を伸ばし、下から房を持ち上げるように触れる。
重い、すごい、こんなにずっしりと重量のある物を胸に持ちながらあんな身軽な動きが出来るものなのか、と妙な感心を覚えてしまう、指が沈み込むような柔らかさと手を離せばすぐに元の形に戻るような弾力を兼ね備えている、まるで・・・まるで・・・思い当たらない、こんなに心地よい手触りの物なんて他に例えられない。
ソランは思わず声を上げそうになった、コンラッドに触れられた箇所から鳥肌が立つほどの快感が沸き起こってきたからだ、今までこの胸にぶら下がる肉塊からそんな感覚が伝わってきた事など一度もなかった。
コンラッドは重量を確かめるように持ち上げる。
ソランは快感と羞恥に真っ赤になった、重さを量られている・・・!
このはしたない肉塊がどれだけたっぷりと実っているかをコンラッドに知られてしまう、無様だと思われないだろうか、醜いと思われないだろうか。
ぎゅむぅ
「ひぃぃん!?」
持ち上げる動きをしていた手が、根元から絞り出すような動きに変わった。
やぁ・・・やめっ・・・乳首がぁ・・・
もともと興奮で隆ち上がっていた乳首がますます飛び出てしまう。
その飛び出た右の乳首にコンラッドは身を起してむしゃぶりついた。
「あゃぁあああ!?」
一瞬乳首が溶けたかと錯覚した、激しい快楽に思わず身を引こうとするが、コンラッドの手は離れない、逆に引き寄せて左の乳首に口を付ける。
ソランは身悶えながらコンラッドを見る、無我夢中という感じで赤子のように吸い付いている。
その時ソランの中で長年抱えていた疑問の一つが氷解した。
自分はこの世に生まれ落ちた時に神からあらゆるものを授かった、回転の速い頭、抜きん出た運動能力、精霊との親和性、どれにも感謝しているが、一つだけ余計に授けられたと思っていたのがこの胸だった。
そもそも乳房と言うのは赤子に乳を与える物なのだからその時にだけ膨らめばよいのではないか、だのにどうして自分の乳房は授乳期でもないのにこうも張り出しているのか、お陰で無用に男性の目を引き付けるし、それが原因で何度も嫌な思いをして来たし、動くのに邪魔になるし、肩も凝るし。
ようやくわかった、この胸はコンラッドを喜ばせるためにこんなに膨らんだのだ、その証拠にこんなに喜んでもらえて自分も気持ちがいい、やはり神から授かった物に無駄な物などないのだ。
快楽と多幸感でピンク色に染まった頭で都合のいい理論を完成させているうち、ふと胸からの快感が止んでいる事に気付いた。
どうしたのかと見てみると、コンラッドが不安げにこちらを見上げていた。
ああ、そうか。
その様子にすぐに思い当たる、コンラッドは自分がこの胸のお陰で嫌な思いをする所を何度も見てきているし、それについてコンラッドに愚痴をこぼしたこともある。
その胸に夢中になる様子を見られて呆れられたのではないかと不安に思ったのだろう。
ソランはそのコンラッドにふにゃ、と笑いかけると、力一杯コンラッドに抱き付き、顔中に胸をむにゅむにゅと押し付けてやる。
好きなだけ味わってくれたらいいのだ、この胸はコンラッドのためだけにこんなに豊かに実っているのだから。
もがもがと彼が動くたびに乳首が顔に擦れる、その感触に恍惚としていると急にコンラッドに肩をばしばし叩かれた。
何?どうしたんだろう、今とてもいい所なのに。
「ちょ、ストップストーップ!?」
ジュカまでもが慌てて自分をコンラッドから引き剥がそうとし始める。
見てみるとコンラッドが自分の胸の谷間で快楽と別の原因で真っ赤になっていた。
「あ・・・ああっ!ご、ごめんなさい」
急いで解放するとコンラッドは涙目でぜえぜえと息をした。
どうやら乳房で彼の気道を完全に塞いでしまっていたようだ、恐ろしい。
「すごい、そこまで質量あると凶器になるんだね・・・」
「う、うるさいっ」
ジュカが感心した様子で言うのに涙目で言い返す。
「でも効果は抜群みたいだね♪」
「あっ・・・」
下腹部を見下ろすと今まで以上に彼のものが隆起している、何だか先程口でしたときよりも大きいような・・・。
「ほら、下も」
「あ、やん!?」
後ろからジュカがパンツを引っ張り下ろそうとする。
「ほら、脱がなきゃ出来ないよー?」
「ぬ、脱ぎます、自分で脱ぎますから・・・」
「いいからほら、腰浮かせて・・・」
確かにコンラッドに覆い被さったこの状態では自分で脱ぐのは難しいので渋々腰を浮かすと、するんと後ろからスムーズに抜き取られてしまう。
「ああ・・・」
とうとう一糸纏わぬ姿になったソランだが、この体制では下半身は見えない、コンラッドはちょっと残念そうな顔をした。
「見たい、ですか」
「えっ」
ソランは顔を紅潮させながらコンラッドに囁いた。
「見せましょうか・・・?」
「・・・っっ!」
今までのソランなら有り得ない言動だが、堕ちると決めた時に彼女の中で何かが吹っ切れたようだった。
「見て下さい・・・この身体は貴方の物なのだから、貴方には見る権利があります」
頭がクラクラするような台詞と共に、ソランはコンラッドに全身が見えるように膝立ちになる。
コンラッドは改めてソランの全身を見た、全身余すところなく引き締まり、なおかつ女性らしい豊かさを失わないボディライン、その完璧な造形を唯一崩すように大きすぎる乳房が輪郭からはみ出ている様がひどく卑猥に見える、美しくありながら男性の劣情を誘わずにいられない身体だった。
コンラッドは学園の男子生徒の誰もが憧れ、一目見たがっていたソランの肢体をこうして自分が見ている事が改めて信じられない思いだった。
「見て下さい・・・私の人間としての最後の姿です」
コンラッドははっとした、先程の説明はコンラッドにも聞こえていた、自分と交わる事で彼女は人間ではなくなり、魔物へと変貌する事になるのだ。
それでも、もう引き返す気はもう起きなかった、ソランが覚悟を決めているのに自分が躊躇してどうするのだ。
ソランはじりじりと膝で移動し、隆々と天を突いているコンラッドの真上に自分の女性器が来るように位置を調整した。
極限まで張り詰めた自分の性器の上に、ソランの薄っすらと体毛が生え、愛液でヌラヌラと光る性器が有る様はどうしようもなく赤裸々だった。
「見ていて下さい・・・見てて・・・♪」
ソランは微笑を浮かべながらコンラッドの物に手を添え、ゆっくりと腰を降ろし始めた。
「私達が繋がる所・・・一つに・・・やっと・・・一つにぃ・・・♪」
言われずとも目を逸らす事は出来なかった、亀頭がソランの濡れた割れ目にぴと、とくっつき、めりめりと彼女の中に飲み込まれて行く様をコンラッドは息を荒く乱しながら凝視した。
激しい運動をする女性によくあることで、ソランの膜はすでに無くなっていたようだった、余り多くの出血を伴う事もなく、芳醇な愛液を潤滑油にぬめぬめとコンラッドはソランの中に侵入を果たしていった。
コンラッドの脳裏には何故だか今までのソランとの思い出が次々と浮かんできた、訓練に汗を流す姿、講義の時の真剣な姿、あの月夜の神秘的な姿、二人の時にだけ見せたはにかむような笑顔。
ソランの脳裏は痛みと共に真っ白になっていった、その真っ白な中ただただコンラッドが入ってくる強烈な異物感と、溢れんばかりの多幸感だけがあった。
中ほどまで進み、もはや挿入に手のガイドを必要としなくなった所で、ソランは添えていた手を離し、コンラッドに全身でぎゅっと抱き付いた。
それと同時に腰をぐいっと突き出し、コンラッドを完全に根元まで咥えこんだ。
「「はああぁぁぁっ・・・・・」」
そうして、二人同時に深々と息を吐いた。
「い、痛く、ないですか」
「痛いですよう・・・♪」
ぎりぎりと締め上げる感覚に早くも限界が近いコンラッドに、涙をぽろぽろ零しながらそれでも笑顔でソランが答える。
二人とも肉体的な快楽や苦痛より、お互いにとうとう一つに繋がったという感慨に浸っていた。

その時のジュカはというと、後ろの方でそわそわもぞもぞと落ち着きない様子で二人を見守っていた、微妙に頬が膨らんで涙目になっている、二人が完全に二人だけの世界に入り込んでしまい、自分が排されているのがとても悔しいらしい。
しかしながらこの瞬間は二人にとってとても大事な時間だという事も心得ているので、何がしか横やりを入れたいのをじっと我慢しているのだった。

そんなジュカを尻目に二人はゆっくりと腰でリズムを刻み始めた。
コンラッドは引き抜こうとするたびに纏わりつくように蠕動する感触にすぐにでも暴発しそうになるのを必死で堪え。
ソランはまだ快感を感じるには至らないため、ひたすらに目を閉じてコンラッドの存在感を噛み締めている。
それに気付いたコンラッドはしがみついているソランの肩を掴み、ぐいっと体を引き剥がした。
「こ、コンラッドく、ふゃぁああああ!?」
体が離れたところで遠慮のない動きで乳房をむんずとわし掴んだ。
「あああっあーーーっ!?」
そのままぱんぱんに張り詰めた乳房をぐみゅぐみゅとまるでミルクでも絞り出そうとするかのように乱暴に揉みしだき始める。
自分だけが気持ち良くなっている事を不満に思ったコンラッドが、先程胸への愛撫でソランが感じていた事を思い出し、その胸を攻撃し始めたのだ、しかしながら優しく愛撫出来るほどの余裕が持てず、いささか乱暴な愛撫になってしまっていた。
「んんぁぁあっやぁん」
それでもソランの声に艶が混じる、むしろ自分の所有物であると主張するような乱暴さに官能を煽り立てられているようだった。
それに呼応するように膣内がますますうねり、絡み付く。
「・・・っっもうっ・・・!だっ・・・ソランさっ・・・!」
「来てください、来てくださいぃ・・・!私を、私を貴方の・・・!」
最後まで言い切る事ができなかった。
コンラッドの腰が反り返り、深々とソランの奥に打ちこまれ、そこで弾けた。
「かはっ・・・ああっ・・・」
ソランはぶるぶる震え、自分の中で脈動するコンラッドと腹に広がる熱さに感じ入っていた。

ドクン

「はっ・・・あっ・・・!?」

ドクン

「ソランさん・・・!」
余韻に浸る間もなく、コンラッドはソランの異変に気付く。
ソランは胸に手を当てて目を大きく見開き、下腹部を中心にこみ上げる熱に耐えていた、やがて、その熱が徐々に快感へと変貌し始めた。
「あっ・・・あっ!?何?き、気持ちいい・・・?」
コンラッドの方も繋がったままの陰部から異変を感じていた、ソランが体を震わせるたびにきゅん、きゅん、と締め上げる、ただ締め付けるだけでなく、うねうねとコンラッドに縋りつくような今までにない動きをし始めている。
唐突にがくん、とソランが頭を下げた、金の髪がふわりと舞い、ソランの甘い匂いが広がる。
「あっ・・・・んんぁああああああああ!?」
コンラッドの耳にソランの嬌声と一緒ににめじり、という今まで聞いたこともない異音が届いた。
「・・・!?」
その音はソランの体、頭部と背中から聞こえる。
めきめきと音を立てながら白い角が生え始める・・・コンラッドの目には羊か山羊の角に似ているように見える、そうだ、大きさは違うがジュカの物とそっくりだ。
何かを押し退けるようなめりめりという音からソランが苦痛を感じているのではないかと思ったが、その表情からソランはどうやら強い快感を感じているようだった。
「はぁぁうっくっ」
一際大きな嬌声と同時にばさあっと何かが羽ばたくような音がした。
翼だ、ソランの腰のあたりから薄桃色の蝙蝠に似た翼が生える・・・やはり、形状は違うがジュカの物に似ている・・・美しい。
続いてひゅるっと鞭を振るう様な音がし、粘液を纏った翼と同じく薄桃色の尻尾が尾てい骨あたりから出現しゆらゆらと嬉しそうに揺れた、先端はハート型になっている。
「は・・・きゅうぅぅ・・・こんらっどぉ♪」
らんらんと青い瞳が輝き、今まで以上に甘ったるい声でソランが呼ぶ。

ジュカはその様を見、疼きを鎮めるように内股を擦り合わせながら呟いた。
「お誕生日おめでとう・・・♪」

コンラッドに認識出来たのはそこまでだった。
「うぐああああああ!?」
ソランの膣内の変貌が本格的に始まったからだ。
ただでさえ激しい快感を与えていた膣壁がより微細なひだひだを形成し始め、それら全てが蠕動し、幹に絡む、裏筋の付近にはこりこりとした大きな肉粒が生まれ蠕動するたびに先端から裏側を舐め上げる。
「ああっぐああああ」
余りに凄まじい快楽に反射的に逃れようと身悶えるが、ソランは男を狂わせる芳香を放ち始めた体でしっかりとコンラッドをホールドし、膣内に捕える。
「こんらっどぉぉぉこんらっどぉぉぉ♪」
耳元に蕩ける声を送り込みながら腰を擦りつける。
コンラッドは感じた、自分の陰茎に纏わりつく肉は、この陰茎の形状を覚え、それに合わせて変化しようとしている、この形に合わせ、最も快楽を与えられる専用の形状に変わっていっているのだ。
「ふぐぅっっ」
耐えられる物ではない、自分の命を吐き出すように大量の白濁をソランの膣に送り込み始める、ソランは悦びに震えながら初めての搾精に酔いしれた。

信じられない程長々と続いた射精が止まったのは数分もたった頃だろうか。
コンラッドは息を乱しながらソランの背に手を回し、優しく撫でてやりながら聞く。
「大丈夫、ですか・・・?」
「んん・・・大丈夫・・・です、気持ち・・・良かったぁ」
「その・・・触っていいですか?」
「ん♪」
コンラッドはそっとソランの角に触れてみる、やはり骨が変形して出来た物だろうか?
次に背中に回した手で腰から伸びる翼に触ると、思ったより柔らかい、人間の肌のようにしっとりと手に吸い付くような感触だ、触られるとソランは気持ちよさそうな顔をする、続けて尻尾にも手を伸ばすと、触れた先から手にするりと絡み付いて来た、気持ちいい。
「んん・・・ここも変わったんですよ♪」
ソランは口を開けて舌を出す、長い、前に比べると明らかに。
ソランはこれ見よがしにその長い舌でぺろりと唇を舐めた。
「この舌なら・・・色々出来ちゃいますね♪例えば・・・」
そおっと唇を寄せてくるソランにコンラッドも合わせ・・・
「んじゅるっ」
「んぇ?」
ようとした所、ソランの顔を押し退けるようにしてジュカがコンラッドの唇を奪った。
「ちょっ・・・ジュカさん!」
抗議するソランに構わず、ジュカは上から逆さに覆い被さる形でコンラッドの口腔内を貪る。
コンラッドは困惑しながらもソランとはまた違った快感に身悶えた。
「ちょっとやめ・・・はやぁぁ!?」
止めようとしたが、膣内に収まっていたコンラッドの陰茎が一気に力を取り戻し、腰が砕けてしまう、彼にしつらえたように変化した性器は彼に最も快楽を与える代わりに自らも最も彼で感じてしまうのだ。
ソランが動けなくなっている間にジュカは口を離さないまま、ずりずりと体を移動し、ソランを押し退けてコンラッドに乗ろうとする。
「ジュカさ・・・はぁんっ・・・ま、まだ私っふぅん」
身悶えながらも抗議すると、唾液の糸を引きながらジュカはがばっと顔を上げた。
「んちゅぱっ・・・もっもう十分待ったもん!次私の番だもん!」
半泣きのむくれた顔で子供のようにソランに言い返した。
いままでの二人を堕落に誘う女神のような態度とまるで別人だ。
余りのギャップにソランはきょとん、としてしまう。
コンラッドは「ああ・・・素に戻ってる」と思った。
「ま、待ったって・・・コンラッドは私のその・・・生涯のは、は、伴侶なんです!」
「私もだもん」
「ええ!?は、話が違います!」
混乱するソランにジュカは事もなげに言った。
「だから、私と、ソランちゃん二人でコンラッド君のお嫁さんになるの」
「そそそそんな事、認められません!」
「ソランちゃんは私の事嫌い?」
ジュカが目をうるうるさせながら問う。
「そ、それは・・・」
最初は殺意を持っていた、しかし淫魔に堕ちた今、彼女はある意味自分の人生を変えた相手であり、大先輩だ・・・と、言えなくもない、それに淫魔になる事を促された時には彼女に母性のような優しさを感じた、少なくとも敵意はもう感じない。
「そ・れ・に」
ジュカは妖艶な表情になると、そのしなやかな指でつい、とソランの乳房のラインをなぞった。
「はんっ」
先程の睦み合いで胸が弱点なのはすでにお見通しのようだ。
ついでに膣がきゅうんっと収縮し、コンラッドがとばっちりのように喘がされた。
「一人より、二人の方が、コンラッド君をより幸せに出来ると思わない?」
「・・・」
人間の頃なら受け入れるはずもない話だ、しかし淫魔になった今、人間だった頃の常識や倫理が自分の中で無に等しくなっているのを感じた。
そうだ、ジュカと二人でなら一人よりももっと・・・幸せになれる、もっともっとコンラッドを虜にできる、気持ち良くなれる・・・。
「ね?だからコンラッド君の、私にも頂戴?・・・私にも捧げさせて?」
ソランは夢見心地の表情で頷くと、名残惜しげに腰を上げた。
コンラッドの陰茎がずるん、と現れる、たっぷりの粘液に濡れててらてらと光り、繰り返される激しい射精にもまったく衰えを見せていない。
「うふふ、元気一杯♪」
ジュカはいそいそとソランがのいたポジションに移動すると、嬉しそうにコンラッドを見下ろした。
「その・・・俺の意思は・・・」
「何か文句があるのかなー?こおんな美人二人と結婚出来ちゃうんだぞ?」
そう言ってジュカはコンラッドの上でえっへんと胸を張る。
「ジュカは・・・」
「うん?」
「不思議な人だなぁ・・・」
コンラッドはそっとジュカに手を伸ばし、頬に触れた。
ジュカは急にかああっと赤面し、誤魔化すように喋った。
「えへへ、そ、そう?うん、よし、始めよっか」
ちょっと慌ててセーターをぐい、と持ち上げる。
たぽん、と乳房が露わになると同時にふわりとジュカの匂いが広がる。
どうして二人ともこんなにいい匂いがするんだろう、とコンラッドは思った、それに何だか匂いにもそれぞれ特徴がある気がする、ソランはミルクのような甘い匂いがし、ジュカのはそれはどことなく柑橘系のような爽やかな匂いがする。
「大きさはソランちゃんに負けるけどなかなかでしょ?」
手を房の下に回し、コンラッドに向けて差し出すようにする。
確かに大きさはソランが上だが、綺麗に形が整っていて男ならば誰でもむしゃぶりつきたくなるような形をしている。
吸い寄せられるように身を起こすと、後ろから物凄く柔らかくて弾力のある二つの物体がむにゅりとぶつかってきた。
「ええ、大きさは私の方が上ですね♪」
ソランが丁度身を起こした所で後ろに回り込み、背中に胸を押し付けて来たのだ。
「味は私の方が上かもよ?」
ジュカはコンラッドの後頭部に手を回し、口元に乳首を押し付ける。
「感触はどっちでしょうね・・・んんっ」
ソランは後ろからコンラッドの胸に手を回し、背中にしっとり汗ばんだ乳肌を擦りつけ始める。
コンラッドは二人の乳肉にサンドイッチにされるような形になった。
コンラッドはもはやどうしていいかわからなかった、気持ちいい、気持ちよすぎる。
殆ど自分の意志とは無関係に口がジュカの乳首にしゃぶりつき、ほんのり感じる甘さとこりこりした感触を楽しむたび、頭の上から可愛らしい喘ぎ声が聞こえる、背中ではソランが何かを背中に塗り込もうとするかのようにむにゅりむにゅりと乳房を変形させ、背中にたまらない感触を伝えてくる、五感の全てが甘い肉で埋め尽くされていく。
「あはあっはあっ」
そのうちジュカが息を荒げながら体をずり上げ始める、乳首が口から離れ、すべすべで柔らかなお腹に顔が押し付けられる、腰を浮かせたジュカは股間のあたりに手をやってどうにかズボンを降ろそうと悪戦苦闘していたが、そのうちもどかしくなったのかズボンの生地を掴み、びりり、と下着ごと破ってしまった。
凄い力だなぁ、流石魔物、などと桃色に霞んだ頭でぼんやり考える。
「んはぁっこっちはどっちが気持ちいいかなぁ?」
ジュカは愛液を塗りつけるように入口で陰茎をぬりぬりとなぞり上げる。
「ううあああ!?」
コンラッドは思わず悲鳴を上げた、リリムの愛液は強烈な媚薬同然なのだ、塗りつけられた箇所から燃え上がるように快感が沸き起こる。
「試してみなくちゃね・・・?」
ジュカは亀頭をぴったりと割れ目にくっつけて嬉しそうに言った、割れ目から伝い落ちる愛液で陰茎がびくびくと震える。
コンラッドは思わず恐怖を覚えた、愛液に触れただけでこれなのに、挿入したらどうなってしまうというのか。
しかし、肉の檻に捕われたコンラッドに逃げる術があるはずもなく、ジュカの腰は容赦なく降りてくる。
じゅぷぅ・・・
「はぁぁぁぁ」
「ううううううう!?」
熱い、熱い、溶ける。
媚薬のプールに陰茎を浸けこまれるようだった、しかも膣壁が丹念に愛液を塗り込むように蠢いてくる、とん、と奥まで届いた時、コンラッドは自分の陰茎が溶けて無くなったのではないかと思った。
ぬるるるるるるぅ・・・
間を置かずにたっぷりの愛液を絡ませながら引き抜かれる、ひだひだが執念深く引き止めようと絡み付く。
じゅぷぅぅ・・・
抜ける寸前まで抜いた所で、また挿入される、ひだひだに熱烈な歓迎を施され、またとん、と奥にまで到達する。
「あはぁぁぁぁ美味しいぃぃぃ」
ジュカは蕩けた嬌声を上げると大きなストロークでじっくりと味わうように腰を動かした、お陰で何度も何度もしゃぶりつかれるような感覚を味わう。
しかもだんだんその速度が速くなってくる、びちゃ、ぐちゅ、とはしたない水音が響き、やがてぱちゅんぱちゅんと恥骨がぶつかりあう音に変わり始める。
「もうっ・・・・駄目だァっ・・・」
「来てぇぇ美味しいの頂戴ぃぃ」
「うあああんぐちゅぷ!?」
媚薬の海の中で果てた瞬間、コンラッドの悲鳴を飲み込むようにソランが唇を奪う。
「ひぁぁああああん来たぁ♪」
「んぐっ・・・じゅるっ・・・じゅぷちゅっ」
白濁を受け止めたジュカの子宮が大喜びで陰茎を吸い上げ。
ソランは先程邪魔された長い舌での奉仕をたっぷりと口腔内に施す。
悲鳴さえ奪われたコンラッドはただただ子宮に精液を送り出すだけの器官になってしまったかのようにびゅくんびゅくんと射精にあわせて痙攣し続ける・・・

地獄のような極楽のような射精がようやく収まった時、ソランも長いキスをようやく終えて口を離した。
「あ・・・んぇぇあ・・・」
常人ならば気の狂っているような射精快楽で、コンラッドはもはや目も虚ろだった。
ソランはそんなコンラッドの顔を愛おしげにさすりながらしつこく唇を舌でぴちゃぴちゃとねぶり続ける。
そんなコンラッドの耳元にジュカが囁く。
「はぁ・・・ねぇ、どっちの方が気持ち良かった?」
「そ・・・んら・・・」
答えられる訳がない、どちらとも人に在らざる魔性の快楽だった。
「・・・ちゅっ・・・もう一度比べてみないと分からないみたいですね?」
ソランが淫魔らしい笑顔を浮かべて囁く。
「ふふ・・・そうみたいだね♪」
ジュカも淫らな笑みを浮かべると今一度コンラッドの陰茎に愛液を塗り込むように腰をぐりぐりと押し付けてから引き抜く。
たっぷりの媚薬にコーティングされた陰茎は変わらずに硬度を保ち続けている、それを見て二人はまた笑みを浮かべ、位置を交代する。
「ひぃ・・・やめぇ・・・」
「だめだめ、ちゃんと比べてみて♪」
反射的に逃れようとするコンラッドを組み敷き、胸板に乳首を擦りつけながら顎先をぴちゃぴちゃと猫のように舐め始めるジュカ。
「あはぁ、負けない・・・ですよぉ♪」
豊満な乳房をぶるん、と揺すり、再びコンラッドの陰茎を迎え入れるソラン。
コンラッド専用の膣がまたもやぷりぷりとした肉粒を擦りつけながら躍動的に陰茎を責め立て始める。
「ああああ溶ける、蕩けるぅ・・・」
「じゅる、蕩けちゃえ蕩けちゃえ♪・・・その後は、ぺろ、フェラチオの上手さも比べてみないとね・・・えへへ、結構練習したんだから♪」
二人の美しい淫魔と一人のインキュバスの宴はいつ果てるともなく続いた。


とある高名な騎士学校で二人の生徒が魔物に攫われ、行方不明になったという悲報は教団内に大きな衝撃を与えた、その行方不明になった生徒の一人は若くして勇者と呼ばれる程の逸材だったからだ。
そして、その時期を境に教団の活動・・・主に親魔物派の粛清などが度々妨害を受けるようになった、その妨害を行う魔物達を率いているのは漆黒のマントを身に纏い、凄まじい武力と魔力を兼ね備えた美しいサキュバスなのだという。
複数の証言からそのサキュバスは行方不明になった生徒の一人ではないかとの噂が流れたが、真偽の程はわからない。
11/05/30 02:07更新 / 雑兵
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■作者メッセージ
もうちょっとだけ、つづくんじゃよ

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