連載小説
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日常、変化、初恋そして別れ

「ねぇお母さん、どうして皆と水浴びしちゃいけないの?」

「...あなたの体はね、少し皆と違うの」

「おちんちんが付いてること?」

「ええ、あなたが本当に信頼出来る人にだけ教えていい事なの。お母さんとお約束出来る?」

「うん、わかった!」







あの年、私の村はワーウルフに襲われた。
その日は私が14才になって1週間後の夜の事だった。
夕御飯を楽しく食べていた時、村中が異様な騒ぎになっている事に気づいた両親に部屋に篭っているよう言われじっとしていた時
窓が触れても居ないのに急に開き、何者かが入ってきた。

「ん〜?可愛い子はっけーん♪怖くないよ〜」

「ひっ!?」

はっきり言って怖かった。
見た目は綺麗なお姉さんだったけれど、両手の人間ではない鋭く尖った爪がロウソクの明かりに照らされまるで手入れのされたナイフのように光っていた。
今にして思えば本能が『逃げなかったら何かが終わる』と告げていた。

「大丈夫だって、痛くないよ〜すっごく気持ちいいんだから♪」

「嫌、おかあ...さ...ん...助け...」

ジリジリと近寄る魔物と後ろに下がる私。
手の届くものをとにかく投げつけるが「あいてっ」とか僅かに仰け反るだけで意味を成さない。
背中が壁にぶつかる、逃げようとしても魔物の目に見つめられると足が竦み動けない、ただ震えるだけ。

「だからそんなに怖がらなくても・・・」

諦めかけたその時、部屋の扉が勢い良く開かれ飛び出してきた何かに魔物が押さえつけられた。
その時、僅かに右肩と右足首に違和感があった。

「ニミュ、早く逃げなさい!」

「お母さんっ!」

「だっ、ちょっ!?そういう風に抑えられると突っぱねるとき怪我させちゃうんですけど!?」

足元でじたばたと暴れる魔物を必死に押さえつけるお母さん。
だけど直ぐに剥がされて寝転がされお腹の上に座られてしまう。

「ま、家族皆ヤっちゃうから順番変わってもいいか」

お母さんの両腕を抑えた魔物は口を大きく開けてゆっくりとお母さんの首元に近づける。

「ひぃぃっ!嫌っ、離してぇぇ!」

「離しやがれ!」

お母さんが食べられそうになった瞬間、部屋に飛び込んできたお父さんが魔物にタックルをして引き剥がす。
魔物は壁に叩きつけられ打ち付けた頭をさすっていた。

「あいたた・・・乱暴だなぁってちょっとぉ!?」

「やらせるか・・・やらせるかぁぁ!!!」

お父さんが魔物の両腕を、お母さんが腰にしがみついて押さえつける。

「早く逃げなさい!ニミュ早く!」

「お母さん、お父さん・・・」

「お願い...お願いだから...生きてぇぇぇぇぇぇ!!」

「あ、あの殺すつもりなんて・・・ちょっ、ちょっと旦那さん?なにを・・・!?」

お父さんはテーブルの上のロウソクを蹴り倒す。カーペットにゆらりゆらりと広がり火から炎へと変化する。

「さ、流石に丸焼きは私でもきびしいかなーと・・・」

「丁度いい!一緒に燃えてもらうぞ」

「ニミュ、お母さんとのあの約束・・・守ってね」

どうにか両親を助けたかった私だが、燃え広がる炎とお母さんの突き放すような目を見て家の裏口から靴も履かないまま走りだす。
やがて聞こえるお母さんと、お父さんの悲鳴。

遠くまで逃げても見える暗闇の中で見える夕日のようなぼんやりとしたオレンジ色。
両親の悲鳴が頭の中で木霊し、右腕と右足のナイフで軽く切られたような小さな傷から力が抜けるような感覚と風邪を引いた時のようなぼやっと、くらくらとした初めて体験する感覚に苦しめられながらも追手が来ないことを祈りながら森の中を逃げる。

なんとか道らしき道に出ることが出来たが身体の熱さが限界に来て倒れてしまう。
ひんやりとした土の冷たさが心地よく、このまま眠ってしまおうかと思った瞬間地面から何かが聞こえてきた。
ぱから、ぱからという音は段々と近づいてきて私の近くで止まった。

「おい大丈夫か!?この辺りの村が魔物に襲われていると連絡があった!誰かこの子の手当てをしてあげるんだ!」

朧気な意識の中、見覚えのある騎士鎧に安堵し気を失う前に必死で指を動かし村のある方角を指さす。

「あ...あっちが...」

「・・・ありがとう、もう安心していいよ」

その言葉を聞き終えた瞬間、私の意識は途絶えた。






次に目を覚ましたのはどこかの部屋の中。
起き上がろうとして違和感に気づく。
じゃら、と幾つもの金属がこすれ合う重い鎖、右手と右足を覆う革袋。
鎖はベッドの側にいくつもの鉄杭で固定された鉄柱に繋げられていて、右手と足を動かすとじゃらじゃらと音が鳴った。
足も手も丁度手首と足首から覆われていて、口を縛っているのも頑丈そうな革紐だった。
それよりも革袋からはみ出ているふさふさとした毛が気になっていた。
腕の方は手首と肘の中間まで、足は膝より少し舌ら辺までがふさふさしていた。
初めは何かの飾りかと思ったが毛に触れると髪の毛に触れたように、触ったというのが分かる。
その異常に私は不気味さ等を一切感じず、近所の犬を撫でてる時の事を思い出しながら面白がって触っていた。

ふと部屋を見渡すと、村娘だった私でさえ分かるほど丁寧に作られた病室だとわかった。
床の木目や扉の簡素ながら上質な作り、村では見ることなどなかった高級そうな感じ。
あぁ、ここはお城なんだなと思えた。

キィ、と油がしっかりと差されている音を立てながらゆっくりと扉が開き、白衣を着た女性が私を見た瞬間驚いた顔を見せてすぐに走り去ってしまった。
よくわからなかった私はぽかんと扉を見ながら革袋に包まれた右手を握ってみた。

「・・・手のひらがぷにぷにしてる」

その事に違和感を感じた時、また扉が開き白衣を着た女性が数名ぞろぞろと入ってきた。
そのうち二人は両手を騎士が使うような皮の篭手を付けていて、他の人も白衣の中に革鎧を着ているのが見えた。

「目が覚めた・・・のね?お名前は言えるかしら」

「はい...ニミュ、ニミュ・ランバードです」

話しかけてきてくれたメガネを付けた以下にも博士って感じの女性の隣の人が手に持ったボードにカリカリと何かを書き込んでいる。

「そう、私はメイア国家魔物研究所のレインといいます。ニミュちゃん少しずつでいいの、目が覚める前の事ゆっくり思い出せる?」

そう言われて、私が何をしていたか考える。
すぐに思い出す村が魔物に襲われていたことを。

「っ!!!そうです、村が魔物に!!!村はどうなったんですか!?」

思わず声を荒らげた瞬間、皮の篭手を付けた人が構えたのを見て不審に思い身体は動かさないで聞く。
この人達は何を恐れているのだろうか?

「・・・正直に、隠さず言うわね。国の騎士たちが村に着いた時、誰も居なかったの」

「だれ・・・も・・・?」

「所々争った後はあるけど、死体や血痕と言うのは見つからなかったわ。建物の大きな被害と言えば1件の家が全焼してたくらいで...」

「その燃えていた家は私の家です!...両親が私を襲った魔物を取り押さえて、ロウソクを倒して...」

燃えさかる火の海の中で懸命に魔物を抑えていた両親の姿と最期の悲鳴を思い出し思わず泣いてしまう。
ぽろぽろと布団に染みをいくつも作りながら、抑えることが出来なかった。

「その燃えてしまった家を探したけど、人や何かの燃えた跡はなかったわ」

えっ?と、耳に入った情報に思わず顔を上げる。

「...私達は国王の命令で魔物について研究しています。魔物との戦闘で生き残ったわずかな兵士達が口をそろえて言うんです『あいつらは皆を動けなくして何処かへ連れて行った』と」

「それ、じゃぁ...お母さんは、お父さんは...生きているかも知れないんですか?」

重く、ゆっくりだったが頷くレインさん。
その可能性に安堵し、ぼふっとベットに倒れこんでしまう。

「レインさん、先ほどのデータなのですが・・・」

部屋の入口で顔を出した男性研究員。
チラリと横目で顔を見た瞬間、身体の・・・いや、右半身から理解できないほどの熱量を感じた。
ホシイ、カワイタ、クレ・・・と。

「うぐぅぅぅっ!?あ゛...あ゛ぁぁぁぁぁぁ!」

「ニミュさん!?」

「博士、下がってください!」

身体を布団を巻き込みながらうずくまるように丸め、左腕で勝手に動こうとする右腕を抑える。
熱い、体の芯が熱い。
まるで右半身だけ暖炉の中に入れられてるみたいに。

「でてって...そこの男の人...」

「ミホシ君!死にたくなければ全力で走りなさい!」

「は、はいぃぃぃ!」

ドタドタと廊下を走る音が小さくなるにつれて僅かに、ほんの僅かだけど熱が収まっていく。
しかし喉の渇きだけは収まらない。

「はぁ...はぁ...」

「ニミュさん・・・?だい、じょうぶ・・・?」

「ごめんなさい、もう大丈夫です...すみませんが、お水もらえますか?喉がカラカラで...」

心配させまいと出来る限りで笑顔を見せる。
あれ?どうしたんですか?なんでそんな恐いものを見るような目で私を見るのですか?
ただ一人、レインさんだけが変わらぬ落ち着きぶりで、口を開いたのもレインさんだけだった。

「・・・だれか、お水を。それと手鏡を持っている子居るかしら」

「か、鏡なら私物に・・・」

「それを持ってきてもらえるかしら、お水は大きい器に入れてコップと一緒に持ってきて、早く」

「は、はい!」

二人の研究員さんは逃げるように部屋から出て行った。
数分後の沈黙の後、鏡と水が届いた。
レインさんはコップに水を継いで私に渡してくれた。

「ありがとうございます」

皮袋に覆われていない左手で受け取り、ゆっくりと飲む。
なんだか物足りなくてもう一杯おかわりする。

「・・・?喉の渇きが癒えない?」

「・・・覗く時は心を落ち着かせてね」

そう言いながら手鏡を渡してくれたレインさん。
何かと思い覗き込み、ゆっくりと下ろした。
すべてを納得することが出来た、この右半身の拘束とまわりの人の装備。

「私を殺さなくていいんですか?」

「私達はあなたに希望を見出してるの、その姿のあなたに」

希望?私にとっては絶望だ。
ある意味失望だったかもしれない。

私の頭には狼の耳があり、左目の黒と対照に右目が私を襲ったあの魔物と全く同じ黄色く瞳孔が細い獣の目になっていた。
ということはこの覆われている右手右足はあの鋭い爪と同じなのだろう。
・・・腕がふさふさしてることに不気味さを感じなかったのは心も魔物だからかな?

「私に希望ですか?半分魔物になってる私に?」

「そう、魔物について知りたいことを調べることができるし、その副産物であなたを元に戻せるかもしれない」

正直な人、しっかりと自分の目標を伝えて騙そうと考えていない。
残酷なんかじゃない本気で僅かな可能性で私を戻してくれようと考えているんだ。
けれど肉体を戻すってどうやって?切り離してくっつけるの?ふふふ・・・。

「・・・それじゃ、私は自分が死んだと思って皆様に全力で協力させていただきます」

「ニミュさん!」

「その代わり!・・・私の分の希望も、皆さんが持っていてくれますか?」

私の言葉に研究員の皆さんはゆっくりと、頷いてくれた。
それだけで、もうチョット生きていたいと思えた。
この日と次の日はあの日、魔物がどのような行動をしたか、どんな感じのことを言っていたか思い出せるだけ研究員の人達に話した。






初めはどんな人体実験をさせられるのかと思った。
薬剤投与や切ったり開いたりされる程度は覚悟していた・・・。

が、私が入れられたのは室内の運動場。
出入口は全て鋼鉄の柵で塞がれていてそれぞれの場所に鎧を着込んだ研究員と私の首と両手両足の短い鎖に繋げるためのジョイントがある。
この前の私の異常以来、男性を見ないように女性研究員だけとなった。
私はレインさんと柵越しに会話する

「それじゃあ、次はこれをお願いできるかしら?」

「はい」

足元に設置されたダンベルの持ち上げ。
自分でも信じられない重さのダンベルを右手で持ち上げてしまうが、左足と腰が耐えられなくなって下ろす。
左腕だと少し浮かすだけで精一杯だ。

「なるほど、次はこれ」

「はい」

壁の印に合わせてジャンプする。
左足で踏み込むより魔物の足で踏み込んだほうが50cmは高く飛べた。
・・・びっくりして着地できずお尻を打ってしまった。

「次はこっちね」

「・・・はい」

手錠の両側に布を巻いて、それを両側から引っ張る。
・・・ぐにゃりと手錠の輪が歪み、バチン!と手錠の鎖が千切れた。
その後いくつかの大きさの手錠を試して5つ目の手錠でびくともしなくなった。

「ふむふむ、それじゃああそこの床に書かれた線に立ってくれるかしら」

「分かりました」

次は視力と動体視力。
両目で見ると変わらないけど、左目を閉じて右目だけになった瞬間別世界みたいに壁と壁の隙間を飛んで居るものがはっきりと見えたし、視力も信じられない程良くなった。

「これはすごいわね・・・ふむふむ」

レインさんは手帳に色々と書き込んでいる。
私は首輪に鎖を付けて近くの研究員さんに話しかける。

「あの・・・これって一体?てっきり実験動物になるのかと」

「大丈夫ですよ、あなたは半分以上人間ですし私達の命令に従ってくれています。大臣からは少なくても今の状態なら鎖で暴走しても良いようにしていれば監視有りの状態ですがある程度研究所内を自由に動いていいと言われておりますので」

「ふーむ」

実に予想外である。

「事実、今の運動だけで人間と魔物にどれほどの身体能力の差があるかわかりましたので。鎖もあなたが暴走してしまった時どれくらいなら千切れないかの目安になりましたので」

なるほど、さっきのに合わせて色々作ればそれだけ私が逃げられない様になって範囲内なら自由に動けるかも知れないのか。

「んー、お薬とかそういうのは?」

「後ほど採血をしますのでそれで十分です。」

なるほど、私は全く医学関係に詳しくないのでよくわからないがそういうことならいいのだろう。
メモを書き終えた研究員さんは立ち去ろうとしたけれど振り返ってトンデモナイことを言い放った。

「あ、この後お風呂ですから」

「え?」

「拘束されたままでは入浴しづらいでしょうから後で数名部屋へ向かわせますね」

1人で入るならどうとでもなるけれど、他に人が居ると言うのはマズイ。
思わず視線を股間にやり、これを見られたらと想像してしまう。
とりあえずここで目覚めた時は下着は変化がなかったから見られていない筈。
興奮しなければちょっと膨らんでるかな?で済む大きさ・・・の筈だから。
よし、なんとかやり過ごそう・・・。






ダメでした。

「えっと・・・ニミュちゃん・・・こ、これは」

右腕右足を浴室の壁に鎖で繋がれて、必死に隠していた腰のタオルもレインさんの「女同士だから大丈夫」という言語武装によって取られてしまい、後はお察しです。

「う、生まれつきというか・・・おかしいですよねこんな身体」

股の所にぴろんとぶら下がっているそれをレインさんはまじまじと見つめていて・・・。
恥ずかしさで顔が赤くなっているのが顔に触らなくても分かる。
お願いだからそんなふうに見ないで!
恥ずかしさが爆発しそうになったというか大きくなりそうだったので急いで左手で覆って隠す。

「あ、あっご、ごめんなさいね。そうよね、見られたら恥かしいよね!ご、ごめんなさい」

「い、いえ・・・」

レインさんが背を向けてくれたお陰でおかしなところを見られずに済んだ。
とりあえず事情分かってくれたレインさんは浴室の外で終わるのを待ってくれる事になった。


それからしばらくは鎖に繋がれながらも美味しい食事を取ることが出来たし、両親の衣服の一部が村の近くにある山から見つかりそれが血で汚れておらずただ泥まみれだったということを聞き、どこかで生きているかもしれないという淡い希望を持つことが出来た。
数日に一回眠る時に発作のような感じで右半身が熱くなる以外は大丈夫だった。
後は血を調べたり村では読めなかったような様々な本を読んだりデータが必要になったら言われたとおりに運動したりして・・・。
そして二週間後、予想...してはいたけどなってほしくなかった事態になってしまった。






窓ガラスに激しい雨が打ち付けられ、稲光で一瞬明るくなった後少し遅れて轟音が鳴り響く。
ベットに腰掛けている私と向かい合って椅子に座っているレインさんのメガネが反射で白く見える。
その表情は無というか、何も考えたくないと言いたげだった。

「いくら謝っても、償いきれないわね」

「仕方がないですよ、私はあくまで生かして頂いてる立場ですから」

今、どんな表情なのかな、私。
レインさんが私の身体を見た日、レインさんはその事を情報として残そうとしなかったが他の研究員が上の人に報告。
そして話し合いの結果が。

「だけど女性とエッチしろ・・・なんて言われるとは思いませんでした」

要するに、身体データと血液から調べれる事は調べたから新しい情報をよこせ。
上に急かされてる所で面白い検証材料が見つかったのだ。
自慰して体液を調べるという所までは想像してたけど、その斜め上になった。

私と性行為した相手がどうなるか。
それこそ魔物になってしまえば、女性も危険ということになる。
そうなったら私は全身拘束具か処分されるだろう。
強姦すれば

「とりあえず、候補者のプロフィールと似顔絵を渡しておくわね。一週間以内に選ぶよう言われているわ」

革手袋越しにおさえて左手で捲る。
候補は五人。
どれも罪人だ。
まぁ、もしかしたら魔物になってしまってそのまま死刑かもしれない、町の人や城の人を使うわけ無いと思ってたのでしっくり来た。
年齢に身長体重、身体のスタイル、似顔絵に罪状・・・はいらない気がするけど書いてる。

殺人に詐欺、連続空き巣に・・・城に忍び込んで窃盗・・・
なんか他に性格とか見てもこの人が一番マシそう....って色々見てたらくすりと笑ってしまった。

「どうかしたの?」

「いえ、小説で呼んだ娼婦を選ぶ男性の気分ってこんな感じなのかなって思ったら可笑しく思えて」

「そう・・・ね」

この日、レインさんの表情はずっと暗いままだった。
何か言いたかったが何を言っても私が気遣ってるとしか思われなさそうで、言い出せなかった。






三日前、牢屋の中でゴロゴロしていた私は白衣を着た研究者みたいのに声を掛けられ牢屋から出された。
数カ月前に王族の部屋から物を盗もうとして失敗、牢屋に入れられていて出ようにも鉄壁過ぎて出られない。
そんな時だった。
なんでも半分魔物になってる人物と数回セックスして1年快適な部屋に閉じ込められてる間に魔物にならなければ無罪放免にしてくれるという話だった。
はっきり言って幸運としか思えなかった。
監視の兵士に声を掛けても全然相手してくれないし、このままおばあちゃんになるまで閉じ込められる位なら楽しいことして死ねた方がいいし、もしかすると出られるかもしれないのだ。
捕まった時は首チョンパや晒し者を覚悟してたけど、神様に投げキッスしてあげたいくらいだ。

と、言うわけで研究員と女騎士にロウソクの明かりが頼りな夜の廊下を縄で引っ張られながら問題の部屋に来たわけだけど。
サービスいいのが囚人服じゃなくて私服をきちんと返してくれてる所とか。
いやーいいね、あんな地味なぶかぶか服じゃなくて身体にフィットするこの感じがいいのよ〜。

「ねぇ、中にはいった瞬間がぶりと食われて死ぬとか無いよね?」

「その点は大丈夫です、あの子は精神的にも落ち着いていますし優しい心の持ち主ですので」

あの子って事は男の子かね?
おっさんとかお兄さんは相手したことあるけど少年は初めてかな〜。

「ふーん、まぁわかったわ。右半身が狼なんだっけ?わざわざ私を指名してくれたんだから気持よくしてあげるわよ」

あの時、私を捕まえた女騎士が露骨に舌打ちしたけど無視。
わざと後ろを向いておっぱいを揺すりぷるんぷるんさせて挑発、いい気味だ。

「手錠のかぎは中に有りますので終わりましたら部屋の中の紐を引いてください」

「はいはーい、いってきまーす」

首に巻かれていた縄を解かれ、片足に縛り付けられた重りも外され騎士にしっしっという感じのハンドサインにべーっと舌を出してやり返す。
いい加減挑発し過ぎると殴られそうなのでさっさと逃げるように部屋に入る。
さーって、可愛い子だといい・・・な。

「・・・・・女の子?」

ぽかーんと口を開けながらベッドに腰掛け、私の顔を見ているのはどう見ても女の子多分15才。
黒真珠を粉にしてまぶしましたーって言われても信じちゃう程の黒髪に年のわりには質素なワンピースを押し上げる程度はあるふっくらした胸と丸みのある太もも。
そりゃ言われた通り犬みたいな耳が頭にあるし、左目黒で右目黄色で、右手右足がもっさもさの毛深いけどさ。
念のためキョロキョロと部屋を見てみるが男の子が隠れられるようなスペースは無い。
うーむと悩んでいると女の子が声をかけてきた。

「あの、あなたが・・・私の、その、えっと・・・」

あー、こりゃこの子だわ。

「フリアよ、その感じだと本当にあなたが私を指名したの?」

「は、はい」

うーむ、流石にこの展開は予想してなかったなぁ。
食われないって言われたけど入った瞬間抱きしめられたり押し倒されるって思ってたからこれは・・・。

「私とセックスしたいのよね?」

セックスという言葉を聞いて顔が赤くなった、生娘かい!

「まぁいいわ、とりあえず手錠外すわね」

ベッドの側の小さなテーブルの上に鍵があったのでさっさと手錠を外し、女の子の隣に座る。
縮こまってかわいい〜。

「ねぇあなたの名前は?」

「ニ、ニミュです」

「そう、ニミュちゃんはどうして私を選んだのかな?」

「ぅっ...えっと、経験豊富って書いていて...それで...」

「あら、それじゃいっぱいサービスしないとね」

顎を指先でつつ〜となぞるとそれだけでぴくんと反応してくれる。
ついでに耳もぴこんと動いている。

「ねぇ、耳はいい?」

「はい、大丈夫です」

ベッドの上で膝立ちになり、ニミュちゃんの頭の天辺に生えている耳を触る。
ふーむ、耳の穴はふかふかした柔らかい毛で守られていて、耳自体もつまむと暖かく血が通っているのが分かる。
とりあえず、ま。

「頂きます」

「え?ふひゃぁぁ!?んっ....あっ...んんっ...」

耳の中に舌を入れ、ぺろぺろと動かす。
もふもふの毛に加えて広い穴が舐めていて楽しい。
口の中から唾液を出して舌で毛に塗りこんでわざとジュルジュルとかあぁん、あむ、じゅるとか音を立てたり言ったりすすったり舐めたり。
真面目に初めてなのかはぁはぁと息を荒くしながら顔をトマトみたいに真っ赤にして布団を強く握りしめて耐えている。
マズイわね、可愛すぎる。

「よっと」

これ以上は遊びすぎてしまいそうなので先に本題をやろうと思う。
とは言ったけど女の子相手にどーすりゃいいのかな、イかせればいいの?
等と考えながらニミュちゃんをベッドの上に転がさせる。
きゃっなんて可愛い声を出してくれて本来そっちの気はあまりないのに本気にさせられそうになる。
ここを出たら女の子の旅とかもいいかもしれない。

「さぁ、それじゃ脱がせるけどいい?」

顔を両手で隠してコクリと頷くのを見て、ワンピースを脱がせる。
するとそこには、立派なテントが。

「・・・・・・・・・・・・・」

うん、テントだ。
紛れも無くテントね。
女の子の下着が持ち上げられている。
引っかかりのある下着をヨイショと脱がせるとニミュちゃんの股間に10cmと幾らかの半分皮をかぶった男根が。
ちらりと顔を見ると火が出そうなほど真っ赤になってるのが顔を隠していても分かる。
ぴっちりと閉じている足を少し広げさせ、覗きこむと男の急所は存在せず代わりにぴっちりと閉じた線があった。
そこを突付くとぴくんと反応してくれる。
そっと開くとねちょりと透明な糸が出来上がる。
つつーとなぞって上に行くと尿道は無くすぐ豆。その上に棒。

やっと分かった、この子要するにふたなりちゃんなのか。
官能小説で読んだことはあるけどまさか本物にお目にかかるとは。
で、こうなってるということはちゃんとセックスしろってことなのね。
あーあー、わかりました。
よし、本気で可愛がってあげよう。

一思いにおちんちんを咥え、皮ごと唇で数回扱く。

じゅぽ♪ジュポ♪ジュポ♪

「ひぃぃぃん!?♪」

ずいぶんと可愛らしい声を出しながら足をじたばたさせるので抑えこむ・・・けど右足の力がすごいね、抑えきれなくてじたばたなってるよ。
このままだとまずいので一回口を離す。

「なになに、どうしたの」

「今のって...フェラチオですか?」

顔を手で隠したままぴくんぴくんと震えて、指の隙間から目だけ私を見ている。
こりゃダメだね。
とりあえず落ち着かせるために肩を抱き寄せて頭を何度か優しくぽんぽんすると落ち着いたのか顔を覆っていた手を離して呼吸も落ち着いてきた。

「フェラされるのは初めてかい?」

頷く。

「じゃあ流石にオナニーはしたことあるでしょ」

ふるふると首を横にふる。
マジデスカイ。

「えっちな小説でそういう行為があるって程度で・・・おちん...ちんだっておっきくなった事は何度かありますがその、射精ってしたことないですし」

とりあえず色々聞き出すことにした私はニミュちゃんに一度服を着させた。
少し聞いてあげると過去にあったこととかどうしてここにいるのとか誰かにぶち撒けたかったのかニミュちゃんの言葉と涙は止まらなかった。
はっきり言って私からすればどうでもいい事が、さっさと童貞奪って中出しさせて部屋を出れば済む。
・・・けど、同情してしまった。
たった一日で家族との暮らしが崩れて、目が覚めたら半分バケモノになってて今度はセックスしろ、だ。
普通は耐えられるわけがない。
ひと通り話を聞いた後、言う気はなかったんだけど私の身の上話もしてしまった。
小さい頃に親に捨てられて泥棒と色気でお金稼いで生きてきた事とか、そういうの。
全部言い終わった後の沈黙がなんだか嫌で私達は一言も喋らずにに行為を始めようとしていた。

顔に手を添えて唇を近づけるとニミュちゃんは目を閉じて私を受け入れてくれる。
他の男と違って舌とか使わない簡単なキス。

「初めてのキスがフリアさんで良かったです」

「いいのかい?好きになる男とか・・・ゴメン、無神経だった」

やっちまったと思い目を逸らしてしまうが、頬に柔らかい感触が。
見れば照れくさそうにキスしちゃいましたと頬を赤らめてる笑顔が見えた。

「謝るんでしたら、私の初めて・・・いっぱいもらちゃってください」

「うん...わかったよ。お姉さんに任せな」

あぁ、この子生きようとしてるねぇ。
殺されても仕方ないとか思いながらも悔いのないように楽しもうとしてる。
3日前思ったこと撤回。
ファッキューゴッド、投げキッス返しやがれ。

この子には、今この時間だけは悲しい涙じゃなくて気持ちいい涙を流させてやらないとね。
色んな所で泥棒してた私が心奪われそうになってるとは。

「それじゃ縁に腰掛けて股を少し開いてくれるかい」

「こうですか?」

二人共裸になり、ニミュちゃんも吹っ切れたのか隠さないで居てくれる。
男根の先端に口吻してそこからゆっくりと皮を剥きながら飲み込んでいく。
プルプルと震えながらも自分の物が呑み込まれていく様を必死な表情が可愛い。

「ほれじゃ、まずはいっはいはさせるへ?」

「お、お願いします」

さっきの刺激を思い出したのか震える声。
期待半分、未知の怖さが半分ってところかね。

んぽっ、くぽ...じゅる......

何度かゆっくりと扱いて快楽に慣れさせる。
全部飲み込んだ所で舌を動かし嫐る。

「んっ、気持ち..いい.....です」

しばらくゆっくりしていたらニミュちゃんの方が物足りなくなったのか腰を動かし始めてきた。
なんてエロい顔するんだこの子。

「なんか、変な感じがして来ました...」

口の中でビクビク跳ねてるのを感じ、もう長くないと見て一気に絞り上げる。
逃げようとした腰に両腕を回して動きを封じ、更に責め立てる。
ゆさゆさと腰を動かしながら涎を垂らし私の頭をつかむそれは女の子・・・というかちんぽついてたら皆こうなるのかねぇ?

「フ、フリアさん...何かで、そう...」

「はしちゃいな、ふっきりするよ」

「出るっ♪何か出ちゃうぅぅぅぅぅぅ♪」

「んぐぅ!?」

どぷどぷと先端から噴き出してくるドロドロとした液体。
その量は凄まじく、初めは口の中に全部出させてしまおうかと考えていたが多すぎて半分ほど飲まざるおえなかった。
仰け反って天井を見てるニミュちゃんを見てなんだか満足気になる。
こぼさないように唇を窄め、尿道に残った物も全部絞りとって顔を離す。
両手を皿にして口の中のものを全て出す。
私はどちらかと言うと手が小さいほうだが、それでも半分飲んで溢れそうになるソレは凄まじい。

「精通おめでとー、多すぎて半分飲んじゃったけどこんな・・・」

そう言って手の皿に入った液体を見ると、ものの見事に無色透明だった。
ねっとりとしたソレは少量の片栗粉を水で溶いて熱したものみたいにドロッドロ。

「...こんなに出るんですね」

「ニミュちゃん、一つ知ってて欲しいのはアンタは女の子と子供を作れ無いって事かな」

「そうなんですか?」

「透明でドロドロしてるだろ?精液っていうのはこれが真っ白なんだ」

玉が無いから予想はしてたけど。
とりあえず子供が出来る仕組みとか他のことも簡単に説明しておいた。
なんだか少しがっかりした様子で、なぜそうなってるか一つ考えられた。

「なーに?もしかしてニミュちゃん私を孕ませたかったの?」

「そ、そそそそんな!・・・でももし出来るなら、フリアさんみたいな人がいいかなって」

恥じらいながら言うその姿だけで孕みそうだよこっちは。
それじゃお望み通り出してもらいますかね。
よっと、ベッドに大の字で寝転がり、股の所で座るように言う。
それで次に何をするか察したのか興奮してるのを隠そうとしてる仕草も可愛い。
私は自分のに指を入れてぬれ具合を確認する・・・大丈夫そうだね、まさかフェラだけでこんなに濡れてるなんて。

「それじゃ座ったままこっちに来て...自分の太ももと私のおしりが当たるように覆いかぶさる感じで...そうそう、後は分かるかい?」

「な、なんとか」

上手く入れられないのか亀頭で入り口をかき混ぜられ、悶々としていた所でニュルンと入ってくるのがわかった。

「ふぁ...あ、暖かい...」

「うふふ、童貞卒業おめでとう。記念に好きに動いていいよ、出してくれないと私も困るしね」

そこからは、もうケダモノ。必死に腰振って私の胸を吸ったり私の顔を両手で掴んで強引にキスしたり、何度も抜けてその度に入れなおして。
おまけに私の名前を連呼して来るもんだから愛しさが爆発して思わず足を絡めて私からも腰を振っちゃって...久々に楽しいセックスだった。
2回程出されて所でドアが乱暴にノックされる。
ふと窓を見れば始めた時は真夜中だったのにもう明るくなっている。
で、うざったいあの声。

「おい、まだか!」

「ファッキュー!愛する時間がどれ位かかるかも分からねぇ処女騎士は黙ってな!」

「なっ!?貴様っ、私を愚弄するか!」

扉1枚挟んで居てもわかる、この向こう側で剣を抜こうとしてるヤツとそれを止めようとしてる周りのやつのドタバタが。
ニミュちゃんに抜いてもらってドアの側で小声で話す。

「・・・あと半日くれ、私がたくさん出されてたほうがあんたらにも都合いいだろ」

「ちっ、こそ泥が・・・ってなんだ、今度はどうした」

訂正があってドアをノックする。

「...やっぱあと3日くれない?」

「はぁ!?」

まぁ驚くわな、でとりあえず策その1。
相手がやりたさそうな事を提案する

「後でビンタしていいから」

「・・・上に聞いてくる」

どんだけ私が嫌いなんだこの処女騎士。
4つ位考えていたのに一つ目で上手く行ったぞ。

「...好きにしろとのことだ、だが延長はこれが最期だからな」

「あら、ずいぶんと早いのね。ちゃんと逃げたりしないから安心してね♪」

処女騎士怒りの壁蹴りによる振動がこっちの部屋まで来た。
これビンタされた時私の首折れないでしょうね?

「さて、ニミュちゃん」

「はい」

「これから3日で女の武器をぜ〜んぶ教えてあげるから頑張るのよ?」

「フリアさんと愛し合えるだけで十分です...」

「嬉しい事言ってくれるわね、うりゃ」

「きゃぁ!?」

ニミュちゃんを巻き込んで布団にダイブして押し倒す。
初めは愛撫の仕方、女が感じる所を教えて男を感じさせる場所を教える。
才能と言っていいのか教えることはすぐに飲み込んでそれ以上の結果を私に返してくる。

あらかた教えた後に好きにさせたら愛撫だけで何回もいかされてしまい、正直驚いた。
狼の手が肌に触れるとそれだけで体が熱くされ、恋しくなる。
仕返しに弄ってやればきゃんきゃん鳴いて楽しませてくれるうえに、おちんぽ汁はいくら出させてもその量が変わることは無かったし出せば出すほどドロドロして臭いを嗅いでる私のほうが溶かされそうになった。
ちなみにクリトリスをぺろぺろ舐めながら扱いたら数秒でイッてた。
そんなこんなで一日目はお互いをイかせあって楽しんだ。

二日目は合体して、いろんな体位を教えた。
どの体勢だと何処に当たって気持ちいいのか、どんな風に腰を動かせばいいのか。
バックでしている時、変化があった。

「んっ...あん、どうしたの?お尻に興味ある?あっ...くぅん♪」

「ごめんなさい...なんかウズウズしてきてしまって...」

腰を動かしながら左手の指で私の菊門をこちょこちょと弄り始めたのだ。
そろそろ教えてもいい頃かと思い。腰を動かして一旦膣から引き抜かせ、尻ズリの要領でアナルにペニスをこすりつける。
そうやって誘惑すれば大抵の男はばっきばきだぞ〜?

「そこもゆっくり鍛えれば男を喜ばす穴になるんだ。二人三人相手にするときなんて大抵突っ込まれるね」

「挿入れて、いいんですか?」

「ヤった相手から聞くと膣と違うらしいから楽しみなさい」

「それじゃ、行きますね...んっ、キツイ...」

私は先端を押し付けられた所で力を抜いた、ゆっくりと、相手を受け入れるように。
静かに息を吐いて、異物の侵入感を気持ちいいんだと思いながら。

「キツイのは先端だけだよ、あとはゆるゆる」

「ふぁ...本当...♪」

先端が入ったらあとはちゅるんと根本まで私の中に吸い込まれる。

「初アナル挿入おめでとう〜好きに動かしなさい」

「わかり...ました♪」

初めはゆっくりと初めての感触を楽しむように。
次第に早く肉と肉をぶつけあうような勢いで。

「あんっ...あっ...ふぁっ♪気持ちいいかしら?男たちからの評判は、ああぁん♪いいけどぉ♪」

「うへへ、フリアさんが...あぁ...んっ♪気持ちよさそうで、それを見てたら興奮してっ、きましたぁ♪」

そう言うと私が気持ちいいと思っている所にぐりぐりと亀頭を押し付けたり入れる時は早く、抜く時は焦らすようにゆ〜っくりと考えて腰を使うようになってきて、抱いてあげるはずがいつの間にか抱かれてしまっている事に気づく。
もう後ろを見る余裕など無く、オスに犯されてよがるメスの様にシーツや枕をきつく握りしめ肛門を引きずり出し、腸から膣へ責めてくる暴れん棒の攻撃に喘ぎながら耐えるしかなかった。

「はん...くぅっ....あっ、あぁん!じょう...ず、じょうずよ...ひぃあっ...ひゃぁん♪」

いつの間にか私からも腰を振っていることに気づく、抜く時に締めることで奥底から全て外に引きずり出されていくような排泄感が強くなり声がにじみ出ていく。
この子、アナルを責めるのが上手すぎるっ♪

「フリアさんイキそうなんですね...た〜くさんイッてください...」

「えっ...あっ、ああっ♪」

言われて漸く自分がイク直前だと知る。
あまりにも快楽がゆっくりと積み上げられすぎていてわからなかったが自覚させられたことでその大きさを思い知らされる。

「子宮攻められるの好きなんですよね?これなんてどうですか?」

そう言うとニミュちゃんは私の背中に覆いかぶさり右手を私の下腹部に当て、左手は私の顔を掴んで人差し指と中指を口の中に入れられる。
何をする気なのか考えようとした時、下腹部に・・・いや、子宮に圧力がかかる。

「あ゛がっ...あ...ふぁあ♪いく、いっちゃ...あ...ぁぁぁっ」

どっぷりと押し潰されるような、爆発するような他の絶頂とは違う異質さ。
右手の肉球とおちんぽに挟まれ、グリグリと押しつぶされ感じてしまう。
イッているのにそれから何分間も密着され、左手で舌を舐られ、耳元で今のが気持ちよかったんですか?とかもっとして欲しいですか?とか言葉責めされつつ、子宮への苦しすぎない絶妙な圧迫感が精神を抉ってくる。
つーかこの狼手がズルすぎる、肉球で胸をこねくり回されると肉球のシワが乳首をごりごり削るし腕にスマタをすれば柔らかいけど芯のあるふさふさな毛がオマンコを全て撫でてくれてイケそうでイケない状態にしてくれる。

「あっ♪そろそろ出しますね」

「うはぁ...あつっ、おにゃかが、とけちゃうぅぅぅぅぅっ♪」

もう数え切れないほど私に打ち込まれたドロドロの液体。
飲めば飲むほど、出されれば出される度に中毒性を持っているとしか考えられない程また出されたくなる。
喉に出されれば飲みきれずに口の端から溢れだし、ドロドロプリプリした液体が喉に絡みついて胃まで届けば胃の形が分かるほど熱くなり。
膣に出されればその粘度でなかなか出てこないで子宮を膨らませ秘部を吸い上げられた途端に子宮が裏返されるような錯覚と共に吸いだされ私の愛液ごと飲み干されるあの感覚。
そして、尻穴に出されれば奥へ奥へと流れ込みぽかぽかとした安心感が体の底から沸き上がる。

「んっ♪あふぅ...出し終えたので一回抜きますね」

「おふっ♪あひぃ.........っ♪」

最期に私の菊門を抜き広げて引き抜かれる肉棒、入口付近の液体が開きっぱなしになっていると思われる穴からゆっくりと、お前は犯されるだけの雌だと言いたげに太ももを伝い、残った熱さを肌に染み込ませていく。
その後は30分程休んで、攻守を交代し、やり返しだと言わんばかりに尻穴をほじくった後に腸液でぬらぬらと輝く指を見せた時の反応は最高に苛めたくなる反応だった。
そして尻穴を弄ってペニスを扱き、泣き叫ぶまでイカせ続けた結果・・・ベッドがウォーターベッド状態になってしまい二人でわずかに後悔した。
二人共ローションにまみれた感じになっていまい、髪もひと纏まりになるわ、ニミュちゃんの獣部分は吸ってかなり重くなって大変だったりしたけど楽しかった。

「フリアさん、口に、おちんちんにお尻の初めてありがとうございます・・・あとは」

「待って...それだけは貰わないよ」

「でも・・・」

「いいかい、絶対に諦めるんじゃない!・・・絶対、君のこの体を理解してくれる男がこの世界にいるはずさ。だからそいつのために残しておきなさい、私は貰い過ぎちまったよ」

ゆっくりと、駄々をこねるちびっ子に言い聞かせるように伝えるとニミュちゃんは私にもたれかかり、コクリと頷いた。

「よーし、いい子だ、いい子いい子・・・」

姉になった気分で頭をゆっくり撫でたりぽんぽんと叩いてあげると狼の耳がピコピコと嬉しそうに動いてくれた。
・・・実際はドロドロだったからべちょべちょという音だったが。





あのままウォーターベッドで眠って目が覚めて残り時間を確認したら後数時間だけだった。
半日近く眠ってたことになる。
そこから何をするんでもなくキスをして、話をして、抱きしめあって、だらだらと時間を過ごした。


「さて、あと2時間か」

「もう、ですか」

「あぁ...もう、だね」

「私生まれ変わってもフリアさんと一緒がいいかな」

「私は別がいいかな...って、そんな悲しそうな顔しないの!私もあなたも生まれ変わったらまた別の人生さ、その時はその時で好きになった相手と一緒にいたいだろ?だから、今は今でたっぷり楽しもう?ね?」

ニミュの頭をなでなですると嬉しそうな笑顔になって、私も思わずハニカム。
手を話すと耳はペタンと垂れて少し寂しそうになったが気丈に振る舞ってくれる。

「...ふぅ、そうですね...うん」

なんだかこういう会話をしているとカップルの彼氏の気分になる。
ちんこがついてるのは残念そうにしてる方だけど。
そして本来の目的を思い出す。

「最期にしようか、えっち...どっちが上になる?」

「・・・」

ニミュちゃんは私の両手首を掴み、ベッドに押し倒して四つん這いで覆いかぶさる。
それを目をつぶって受け入れる。

「...いいのかい?私が上になれば中にも出させてあげるしいっぱい女の子としてイカせてあげるよ?」

「いいんです、フリアさんが気持ちよくなって欲しいんです」

ぽたぽたと頬に当たる冷たいしずく。
私は股を開き、目を開く。
そしてニミュちゃんの目元を指で拭う。

「それじゃ、イイオンナは股を開きますかね...」

激しくない、静かで甘々とした愛撫、水音と肌が触れ合う箇所が敏感に感じられて自然と声が出てくる。
欲望のためじゃなく好きな人と愛しあうための、相手を気持よくさせたい行為。
私が教えたこと。
そして、ニミュちゃんが考えていること。
つぷぷ、とおちんちんが私の中をかき分けて進んでいく。
ある程度入った所で私がニミュちゃんの腰に足を絡めて更に深く受け入れる。
コツンと鈴口と子宮口のキス。
ピストンは行わずそのまま押し付けられたまま唇を重ねあう。
抱きしめられるように私とベッドの間に手を入れられ、右手を後頭部に添えられて位置を固定される。
右手の肉球がクッションになり心地よかった。
私もニミュちゃんの背中と頭に手を回してお互いの口を、舌を貪り合う。
私が舌を引きずり出して舌フェラをすれば、腰をグリグリと動かされ力が抜けた所を唾液を流し込まされ飲まされたり口内を舌で蹂躙される。
お返しに膣を締めあげるとビクンと仰け反りそうになるがそれを腕で逃さないように押さえつけてまた貪る。
口の中の唾液がどちらの物か全くわからなくなった頃、私達は自然と腰を動かしだしていた。
長年連れ添った夫婦のセックスのように何も言葉を交わさなくても自然とタイミンが合うピストン運動。
お互いに腰を引いても抜けるかどうかギリギリの所まで引き出され、その一瞬に寂しさを感じた所でお互い勢い良く腰とそれぞれの器官を打ち付け合う。
ぶつかり合う肉の音と淫魔な水音、それらが私達の耳すら犯していく。
ただ一言も口に出さない、言い合うよりお互いの存在をもっと感じていたかった。
もうすぐ出しそうなのが分かってもっと激しく腰を打ち付ける、もっと感じて欲しいもっと気持ちよくなってほしい、もっと...愛して欲しい。

この3日間で最も勢い良く、最も大量に、最も熱い液体が私の子宮に打ち込まれる。
1回、2回、3回、4回、5回...ポンプが暴れているのが分かる。
先に詰め込まれていた液体を更に押し込み、自分でも子宮が膨らまされているのがわかる。
もっと欲しいと腰を揺すって子宮口を押し付けおねだりすると腰を振り下ろして答えてくれる。
今度は乱暴に、ベッドに叩きつけながら鉄杭を打ち込む。
快楽で抱きしめ続けることができなくなった分、強く抱きしめられる。
離したくない、離れたくないと駄々をこねる子供のように。

やけに鮮明に見えてしまった残り時間はあと10分

「私は...魔物になんかならないよ」

「・・・」

「あの処女騎士にでも聞いて私でも働ける所があるか探すよ」

「・・・・・・・」

「初めてだよ、誰かともっと一緒にいたいと思ったのは・・・私が帰る場所になってあげるから、必ずここから出なさい。何年でも待ってるから、それまでお金貯めておくよ...君が魔物になってしまっても二人で暮らそう?」

「うっ...うぅ......分かり...ました...絶対に、諦めませ...でちゃぅ♪」

「あっ...くぅ、全く...もう...射精で返事するんじゃないよ、この子は」

私から引きぬかれたモノはテラテラと私達の体液で輝いていて、それを最期に舐めとってキレイにしてあげた。
出しすぎたのか疲れたのか分からないがすやすやとついさっきまで私を鳴かせ続けた子とは思えない可愛い寝顔をわずかに眺めて、頬を伝った涙をまた拭って。
壊れそうな腰に鞭打って立ち上がり手錠を自ら嵌めて、ドアノブに手をかけて数回ノックする。
手錠の感覚がずいぶんと久しく思えた。

「気が済んだか」

扉の向こうから3日近くぶりのムカつく声。

「さっさと開けな」

開く扉、気だるく廊下に出て、ポリポリと頭を掻く。
処女騎士の驚いたというか驚愕にドン引きを混ぜたような顔はなんか笑えた。

「っ!.....後で流しておけ」

その視線で気づく自分の体の酷さ。
あの子が流し込んだ体液で私のお腹は妊娠初期の妊婦のように膨らんでいた。
それが嬉しかった。
もしかするとこの感情があの子の中にある魔物の力なのかもしれない・・・けどどうでも良かった。

「はいはい、それにしてもちゃんと何もなければ1年で出られるんでしょうね?」

「大臣共はともかく、騎士に二言はない」

疲労度合いを見て足かせは不要だと判断したのか首輪と縄だけ付けて歩かされる。
そして立ち止まり、歯を食いしばる。

「なんだ?さっさと歩け」

「アンタが二言は無いというなら、私もだ」

「ふむ、お前を少しは見なおした」

数秒後、研究所内にパァン!というなんとも綺麗な音が鳴り響き、私の視界には予想の数倍はある無数の星が飛び散った。
この女(あま)、いつか覚えてろよ。


15/02/19 22:49更新 / ホシニク
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■作者メッセージ
前編は魔物の気持ちよさや性欲入門編、と言いたげな感じにしてみました。
ちなみにフリア視点で書いているのはニミュ視点だと
(フリアさん♪フリアさん♪気持よくしたい、なりたい♪)
という文でほとんど埋まってしまうからだったりします。

それではお時間がありましたら後編、よろしくお願いします。

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