連載小説
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概要
魔物娘が人間界に姿を現してからはや数十年、当初はその存在に困惑し恐怖を抱く者や偏見から差別をする者も多数いたが、そのような状況にもめげずに魔物娘達は人間に対して献身的な姿勢を貫いた。すると、人間達はその姿勢を目の当たりにしていくうちに、徐々に彼女達に対する警戒心や偏見といったものが無くなり、今となっては友好的な考えを持つ人間が大多数である。そんな魔物娘には何よりも嫌うことがあった。それは『人間が死ぬこと、傷付くこと、自分を否定すること』の3つだ。彼女達は人間界に来て間も無い頃に人間界では毎年多くの自殺があることを知った。その事実に酷く胸を痛め、悲しんだ。それと同時に自殺により命を落とす人間を無くすために私達が立ち上がらねばならないと強く決意し、尽力した。その結果、翌年の自殺件数は0件となった。魔物娘達はこの結果に大いに喜んだが、自分を傷付ける人間も多数存在することが分かった。その為魔物娘達は人間達が自身の事を傷付けるといった手段を取らないよう徹底する為にある法律が制定された。それが『自己否定罪』である。
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『自己否定罪』

自分自身のことを卑下する言動や自傷行為があると認められた場合、危険度をS〜Bのどれに当たるかを判断し、速やかに対象者の身柄を確保する。その後快楽刑に処する。刑の執行はライセンスを持つ者が行う。なお、この自己否定罪が認められた時点で対象者の人権は一時的に魔物娘が管理する。
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危険度の分類

危険度 S

自傷行為が認められた場合もしくは何らかの理由によって心身ともに憔悴している様子が確認された場合。本法律において最も危険とされている為、対象者の身を保護することを最優先とする。

危険度 A

自分自身を卑下する言動や自己否定をする言動が認められた場合。


危険度 B

インターネットや書籍等で自殺や自傷について調べたことが確認された場合。自傷行為に使用することを目的とした物品の購入、準備もこれに含まれる。


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この自己否定罪が施行されてから数多くの男性が検挙され、数千組の夫婦が誕生した。
その中で危険度S〜Bそれぞれの事例を紹介する。
19/03/20 02:14更新 / 矢車winterbeef
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■作者メッセージ
今更ながらではありますが、多少の独自設定が入ってしまうかもしれません…。

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