第十二話
∟魔王城・クリアの部屋入口Р
∟ラヴ＆ピーシュ視点Р
｢父に詩集のサインを書いてもらうだけの簡単な仕事じゃ｣
｢大変ピーシュ。ハートのお姉様は本気だよ｣
｢なんとかしなくちゃ｣
ｶﾞﾁｬ ｷｨｨ…
｢早速父の下へ……｣
｢｢あの、女王様｣｣
｢ラヴとピーシュ、どうしたのじゃ？｣
｢私達のサインじゃ｣
｢だめ、かな？｣
｢そなたらのサインじゃと？｣
｢その詩集をお父様に見せたり｣
｢よんでもいけないの｣
｢また倒れるってクリアお姉様から注意された｣
｢サインがほしいならわたしたちがかわりにかくから｣
｢｢おねがいします｣｣
｢断る｣
｢そんな｣
｢どうして？｣
｢何故なら今のお主らのサインはただの落書きだからじゃ｣
｢落書きじゃないよ｣
｢なまえ｣
｢名の知れた人物の精や魔力を込めた魔宝石が高い人気を誇るように、有名人のサインでなければ価値がないのじゃ｣
｢私達のサインは｣
｢かちがないの？｣
｢無価値と言うわけではない、お主らは魔王の娘リリムじゃ、魔王を尊敬する魔物達はリリムに敬意を払い、魔王を恐れる人間はリリムを脅威とし、時にひれ伏し、中には視姦だけで射精する変態もおる｣
｢確かにお姉さん達は皆、リリム様って言ってる｣
｢おとこのひとも、かおをまっかにしながらわたしたちをみてる｣
｢じゃがお主らはまだまだ経験の浅い子供じゃ、それを踏まえた上で、お主らの名を上げる方法が三つある｣
｢一つ目はリリムとして国や街を治める主になること｣
｢二つ目はリリムとして急進派を率いて魔界を拡大すること｣
｢そして三つ目はラブ＆ピースという漫才コンビを組んで人々を笑顔にすること｣
｢じゃあ、私達は｣
｢みっつめを｣
｢余は三つ目以外の道を勧める｣
｢何で？｣
｢どうして？｣
｢確かにお主らの漫才は面白い、楽しいことが好きな不思議の国の住人達も同じことを言うじゃろう。じゃが全ての人々が同じことを言うとは限らん、中には笑い自体を否定する者もおるじゃろう。人間や魔物を笑顔にすることはお主らの想像以上に険しい道じゃぞ、不思議の国のようにな｣
｢不思議の国って｣
｢たのしくないの？｣
｢……余も自由気ままに不思議の国を作ったが、楽しい事ばかりでは無かった。バイコーン夫妻によるフォーカードの一斉引き抜き、貨兵の流出及び大量複製、不眠症のドーマウス等々、余の手では負えん問題に何度直面したことか｣
｢ハートのお姉様｣
｢くやしいの？｣
｢神に等しい魔術の才を持つ余でも苦労したのじゃ、今は解らぬともお主らが漫才を続ける以上、いつか大きな壁にぶち当たるじゃろうな｣
｢それでも私達は｣
｢みんなをえがおにしたい｣
｢……その心意気だけは買っておこう。この話は終わりじゃ、余は父の下へいく｣
｢待って｣
｢いかないで｣
｢名高い我が父の詩集じゃ、本人のサインがあれば相当な価値がつくし、生涯の自慢となろう｣
ｶﾞﾁｬ ｷﾞｨｨｨ…
｢待って、女王様｣
｢……ビューティ、余を引き止めるとは何の真似じゃ？｣
｢あたしも、その詩集に、サインする｣
｢お主がか？さっきも言ったじゃろ、名が知れた人物のサインでなければーー｣
｢あたしは、何百年も世界中を旅して、人間の女性を一人一人、魔物に変えてきた｣
『エネミス帝国のピスコだけじゃなくｩ名家のお嬢様をワイトに変えたりｨ情熱が取り柄の研究者をバイコーンに変えたよｫ』
｢急進派としては当然のことじゃな｣
｢ただ魔物に変えた訳じゃない、魔物化後の生活や、夫探しの手伝いもした｣
『エネミス帝国の維持やｧワイトと敵対してた家の長男との駆け落ちを手伝ったりｨ最近はｧバイコーン研究者のハーレム用としてｪゴーレム作りを手伝わされたよｫ』
｢ジパングや、霧の大陸にも行った｣
『恋花のママの昴がｧジパング出身だったねｪ』
｢恋花とは今まで面識は無かったけど、彼女はあたしを尊敬してた。だからきっと、不思議の国にも、あたしが魔物に変えた住人や、あたしの名前を知る人はいると思う。だから、あたしのサインがあれば、自慢になる｣
｢私もその詩集にサインするわ｣
｢ウチもやんね｣
｢アンジェ姉さん、クリア｣
｢お主ら二人もサインするのか、大して名を広めていないじゃろ｣
｢女王様、不思議の国での私の活躍をお忘れかしら？ドレッサの不眠治療に貢献しましたわ｣
｢うっ、確かに一応知名度はあるのう、一応はな｣
｢ウチは魔宝石コレクターを目指してるんよ。女王様はその支援としてウチに魔宝石をいっぱいくれたんやろ？｣
｢あれはほんの気まぐれで……｣
｢私とピーシュのサインは、ハートのお姉様から見たらただの落書きかもしれない｣
｢でもいつかきっと、サインしてよかったといえるくらい、がんばる｣
｢女王様、パパのサインの代わりに、あたし達のサインで、我慢してください｣
｢｢｢｢｢お願いします｣｣｣｣｣
｢……よかろう、そこまで自信があるのなら、詩集にそなたらのサインを書くのじゃ｣
｢ありがとう、ハートのお姉様｣
｢適当に書いたら、極刑じゃぞ？｣
｢こころをこめて、サインします｣
Βビューティ視点Β
｢アンジェ姉、サインの位置はどうするん？｣
｢真ん中がビューティ、上段が私とクリア、下段がラヴとピーシュが書いて｣
｢魔界第二十一王女『魔宝石の魔女』クリア=オーフィ参上やんね、次はアンジェ姉やんね｣
｢魔界第十九王女『眼鏡の聖職者』アンジェラ=ヴァリエ、次はビューティよ｣
｢魔界第二十王女、『影絵の美容師』、ビューティ、最後は、二人一緒に｣
｢ラブです｣
｢ピーシュです｣
｢｢二人そろって｣｣
｢｢ラブ＆ピース｣｣
特段、サインの練習を、したわけではない、魔王の娘達のサイン。
｢｢どうぞ、ハートのお姉様｣｣
｢うむ｣
だけど、その熱意は、ハートの女王に伝わったと、あたしは信じてる。
Β魔王城食堂Β
｢それで女王様は何も言わずに不思議の国に帰ったのか？｣
｢そうやんね、デュイ｣
｢……一件落着で良かったねビューティ｣
｢うん｣
あたし達は、食堂の隅っこで、ジンフ達と一緒に、ティータイム。
｢これでアンジェちゃんはスターシャンに帰れるのね？｣
｢ネレイス船長、それがお義母様の命令で当分帰れそうにないの。旦那様には連絡したけど……私の不在中に子供達が悪ふざけしないか心配だわ｣
｢あの、アンジェラさん｣
｢何、デュイン？｣
｢教会の子供達は私とパーズに任せてください｣
｢いいの？デュインには魔王軍隊長としての役目が……｣
｢隊長代理はレーサに任せますし、父と母がサポートをしてくれますよ｣
｢ありがとう～デュイン、これで思い残すことなく調教部屋に行けるわ(震え声)｣
『声が震えてるよｫ御愁傷様ﾓｺﾞﾓｺﾞｫ』
｢……ビューティちゃん……パペットさん苦しそうだよ｣
｢デュラハン院長再びやんね｣
｢あぁ、子供達から首を外されないよう気を付けないと｣
｢話は変わるけどさ？ハートの女王が残した置き土産は凄いわね｣
君とのエッチは最高だ、結婚してくれ
もう結婚してるわよ？
｢確かに女王様が蒔いた媚薬の影響で、食堂では結婚式の二次会で新郎新婦一同が交わってるやんね♪｣
さぁ二次会を開くわよｸﾊﾟｧ
オマンコを開きながら誘うとはﾋﾞｯﾁめ、こうしてヤる！
貴男のおちんちんが入ってｲｸｩ
｢でも魔王城での男女の交わりは日常茶飯事やから誰も気にしないんよ｣
お兄ちゃんの精液あまぁい、もっともっと
君が喜ぶなら、もっとあげるよ
あらあら、すっかり淫らになって、ママは嬉しいわ
｢オナニー、交わりを見てたらムラムラしてきた｣
｢ウォッカ、まさかここでヤル気か？｣
｢キャサリンもバブリーも準備万端だぞ？｣
｢私もオマンコの泡がぶくぶく溢れて……キャッ｣
｢お腹すいた～｣
｢ビューティ、二次会の幹事は任せたわよ？｣
｢魔物は快楽に忠実であれやんね♪｣
｢デュイ、ジン、行くわよ？｣
アンジェ姉さん達が、席を立つ。
魔王城での用事も済み、これからどうするか
｢オナニーも準備万端じゃないか｣
ﾎﾞﾛﾝ♪
｢キャーン、オチンポびんびん、泡で洗わなキャ｣
｢全身で包んであげる～｣
まずは、オナニー達の交わりを見ながら、彼らの滞在先を考えてみよう。
Β性交終了Β
Β城門前Β
｢キャサリンとバブリーの故郷は、反魔物領？｣
まずは、故郷の確認から
｢はい、魔物になった以上、街とは縁をﾁｮｷﾝされたも同然ですよ｣
｢戻れないや～｣
｢なら今後の滞在先は、エネミス帝国か、魔王城か、ウォッカは？｣
｢アタシは魔王軍に入るつもりだ。最早帝国はアタシやオナニーがいなくても充分ヤってイケるからな。オナニーも同意見だろう？｣
｢俺はどちらも選ばない｣
オナニー、ウォッカの意見を無視
｢俺はビューティについて行く｣
あたしとの、同行を選択
｢どうして？｣
｢貴様から大切な事を教わった。その借りは返す｣
｢あたしはここを離れる、オナニー達は魔王城で、毎日欠かさず交わって｣
｢わかった俺の精液をたっぷりとウォッカ達に……って放置プレイかよ！｣
『ビューティはｧ能力の関係上ｫ仲間を作らない主義なのｫ』
｢あたしは、よく他の種族に変身するから、きっと混乱するよ？｣
｢頼む、俺は今すぐここを離れたいんだ！｣
｢離れる？｣
｢アレが理由だ｣
｢勇者はどこ？この手でぶっ倒す！｣
城門は、リリムと兵士達のごった返しの、真っ最中
あたしも最初は、あんな風に、怒ってた。
｢結論からいえば、勇者なんていないの｣
｢くわしいことは｣
｢エルゼル様が説明しますから｣
｢ぼく達に着いてきてください｣
リリム達は、サキュバス属の魔物に、渋々従う
｢たかが本一冊で倒れるなんて……｣
｢誰にでもバラされたくない黒歴史の一つくらいあるわよ｣
｢もし隠し部屋の中のアレが部下たちに知られたら……私お嫁に行けない｣
一方、事情を知ったリリム達は、意気消沈で帰路につく
あたしの場合は、疲れが一気に、襲ってきたけど。
｢神よ、父を痛め付けた罪、娘の私が裁きます｣
新たなリリムが、魔王城を訪れ、以後無限ループ。
｢これ以上あらぬ疑いで襲われたりビンタされるのは勘弁してほしい｣
堕ちても、オナニーは勇者、あたしの時のように、襲われる可能性もある。
｢魔王城も、エネミス帝国もダメとなると、滞在先は、あの町しかない｣
｢あの町？｣
｢人と魔物が、愛し合う町｣
※不思議の国・女王の城※
※セバス視点※
｢お帰りなさいませ、女王様｣
｢セバスよ、お勤めご苦労じゃったな｣
｢はい、おかげ様で不思議の国は討伐隊一万人の魔物化及び結婚ラッシュ、わたしも通常の業務に忙しく、夫との業務を放棄せざる負えませんでした｣
｢愉快じゃのう｣
女王は本の裏表紙を開く。
｢女王様、そのサインは？｣
｢これか？これはな、いずれ名が知れ渡るじゃろう余の妹達のサインじゃ、言わば……｣
女王様は嬉しそうに
｢未来への署名じゃよ｣
Β翌朝Β
Β魔王城裏口Β
Βビューティ視点Β
｢ウォッカ、準備はいい？｣
｢心配するな姉上、不思議と本能が教えてくれる、竜への変貌を｣
ウォッカが雄叫びをあげると、藍色の巨竜へと変化
オナニー、キャサリン、バブリーが騎乗
｢思ったより柔らかいな｣
｢色々とありがとうございました｣
｢デュラハン院長～ネレイス船長～お元気で～｣
｢父や母も君達を魔王軍に入れたがってたよ｣
｢二人とも言ってたよ？珍しい種族だけに残念とか、いい男だったのにって｣
｢そ、そうなんだ、ﾊﾊﾊﾊ｣
オナニーの苦笑いを耳に、あたしも騎乗
友達や姉妹達に、見送られつつ
｢ジンフ、ボイン、ウール、久しぶりに会えてよかった｣
｢……うん｣
｢またおいで～｣
｢ふにゅ｣
｢アンジェ姉さん、頑張ってね｣
｢ええ、勿論よ(震え声)｣
｢クリア、ウォッカ達の服と魔宝石をありがとう｣
｢ビュー姉のためならお安い御用やんね｣
｢ラヴ、ピーシュ、辛い事があっても挫けないで、大切な人達は、いつも傍にいるから｣
｢わかった｣
｢うん｣
『さｧ今こそ旅立ちの時ｨ！』
カフェオレの合図に、ウォッカが、触手の森の獣道を滑走、離陸、飛翔
闇色の大空を、駆け上がる。
目指すは、星と海の町、または人と魔物が愛し合う町、スターシャン。
Β終わりΒ
∟ラヴ＆ピーシュ視点Р
｢父に詩集のサインを書いてもらうだけの簡単な仕事じゃ｣
｢大変ピーシュ。ハートのお姉様は本気だよ｣
｢なんとかしなくちゃ｣
ｶﾞﾁｬ ｷｨｨ…
｢早速父の下へ……｣
｢｢あの、女王様｣｣
｢ラヴとピーシュ、どうしたのじゃ？｣
｢私達のサインじゃ｣
｢だめ、かな？｣
｢そなたらのサインじゃと？｣
｢その詩集をお父様に見せたり｣
｢よんでもいけないの｣
｢また倒れるってクリアお姉様から注意された｣
｢サインがほしいならわたしたちがかわりにかくから｣
｢｢おねがいします｣｣
｢断る｣
｢そんな｣
｢どうして？｣
｢何故なら今のお主らのサインはただの落書きだからじゃ｣
｢落書きじゃないよ｣
｢なまえ｣
｢名の知れた人物の精や魔力を込めた魔宝石が高い人気を誇るように、有名人のサインでなければ価値がないのじゃ｣
｢私達のサインは｣
｢かちがないの？｣
｢無価値と言うわけではない、お主らは魔王の娘リリムじゃ、魔王を尊敬する魔物達はリリムに敬意を払い、魔王を恐れる人間はリリムを脅威とし、時にひれ伏し、中には視姦だけで射精する変態もおる｣
｢確かにお姉さん達は皆、リリム様って言ってる｣
｢おとこのひとも、かおをまっかにしながらわたしたちをみてる｣
｢じゃがお主らはまだまだ経験の浅い子供じゃ、それを踏まえた上で、お主らの名を上げる方法が三つある｣
｢一つ目はリリムとして国や街を治める主になること｣
｢二つ目はリリムとして急進派を率いて魔界を拡大すること｣
｢そして三つ目はラブ＆ピースという漫才コンビを組んで人々を笑顔にすること｣
｢じゃあ、私達は｣
｢みっつめを｣
｢余は三つ目以外の道を勧める｣
｢何で？｣
｢どうして？｣
｢確かにお主らの漫才は面白い、楽しいことが好きな不思議の国の住人達も同じことを言うじゃろう。じゃが全ての人々が同じことを言うとは限らん、中には笑い自体を否定する者もおるじゃろう。人間や魔物を笑顔にすることはお主らの想像以上に険しい道じゃぞ、不思議の国のようにな｣
｢不思議の国って｣
｢たのしくないの？｣
｢……余も自由気ままに不思議の国を作ったが、楽しい事ばかりでは無かった。バイコーン夫妻によるフォーカードの一斉引き抜き、貨兵の流出及び大量複製、不眠症のドーマウス等々、余の手では負えん問題に何度直面したことか｣
｢ハートのお姉様｣
｢くやしいの？｣
｢神に等しい魔術の才を持つ余でも苦労したのじゃ、今は解らぬともお主らが漫才を続ける以上、いつか大きな壁にぶち当たるじゃろうな｣
｢それでも私達は｣
｢みんなをえがおにしたい｣
｢……その心意気だけは買っておこう。この話は終わりじゃ、余は父の下へいく｣
｢待って｣
｢いかないで｣
｢名高い我が父の詩集じゃ、本人のサインがあれば相当な価値がつくし、生涯の自慢となろう｣
ｶﾞﾁｬ ｷﾞｨｨｨ…
｢待って、女王様｣
｢……ビューティ、余を引き止めるとは何の真似じゃ？｣
｢あたしも、その詩集に、サインする｣
｢お主がか？さっきも言ったじゃろ、名が知れた人物のサインでなければーー｣
｢あたしは、何百年も世界中を旅して、人間の女性を一人一人、魔物に変えてきた｣
『エネミス帝国のピスコだけじゃなくｩ名家のお嬢様をワイトに変えたりｨ情熱が取り柄の研究者をバイコーンに変えたよｫ』
｢急進派としては当然のことじゃな｣
｢ただ魔物に変えた訳じゃない、魔物化後の生活や、夫探しの手伝いもした｣
『エネミス帝国の維持やｧワイトと敵対してた家の長男との駆け落ちを手伝ったりｨ最近はｧバイコーン研究者のハーレム用としてｪゴーレム作りを手伝わされたよｫ』
｢ジパングや、霧の大陸にも行った｣
『恋花のママの昴がｧジパング出身だったねｪ』
｢恋花とは今まで面識は無かったけど、彼女はあたしを尊敬してた。だからきっと、不思議の国にも、あたしが魔物に変えた住人や、あたしの名前を知る人はいると思う。だから、あたしのサインがあれば、自慢になる｣
｢私もその詩集にサインするわ｣
｢ウチもやんね｣
｢アンジェ姉さん、クリア｣
｢お主ら二人もサインするのか、大して名を広めていないじゃろ｣
｢女王様、不思議の国での私の活躍をお忘れかしら？ドレッサの不眠治療に貢献しましたわ｣
｢うっ、確かに一応知名度はあるのう、一応はな｣
｢ウチは魔宝石コレクターを目指してるんよ。女王様はその支援としてウチに魔宝石をいっぱいくれたんやろ？｣
｢あれはほんの気まぐれで……｣
｢私とピーシュのサインは、ハートのお姉様から見たらただの落書きかもしれない｣
｢でもいつかきっと、サインしてよかったといえるくらい、がんばる｣
｢女王様、パパのサインの代わりに、あたし達のサインで、我慢してください｣
｢｢｢｢｢お願いします｣｣｣｣｣
｢……よかろう、そこまで自信があるのなら、詩集にそなたらのサインを書くのじゃ｣
｢ありがとう、ハートのお姉様｣
｢適当に書いたら、極刑じゃぞ？｣
｢こころをこめて、サインします｣
Βビューティ視点Β
｢アンジェ姉、サインの位置はどうするん？｣
｢真ん中がビューティ、上段が私とクリア、下段がラヴとピーシュが書いて｣
｢魔界第二十一王女『魔宝石の魔女』クリア=オーフィ参上やんね、次はアンジェ姉やんね｣
｢魔界第十九王女『眼鏡の聖職者』アンジェラ=ヴァリエ、次はビューティよ｣
｢魔界第二十王女、『影絵の美容師』、ビューティ、最後は、二人一緒に｣
｢ラブです｣
｢ピーシュです｣
｢｢二人そろって｣｣
｢｢ラブ＆ピース｣｣
特段、サインの練習を、したわけではない、魔王の娘達のサイン。
｢｢どうぞ、ハートのお姉様｣｣
｢うむ｣
だけど、その熱意は、ハートの女王に伝わったと、あたしは信じてる。
Β魔王城食堂Β
｢それで女王様は何も言わずに不思議の国に帰ったのか？｣
｢そうやんね、デュイ｣
｢……一件落着で良かったねビューティ｣
｢うん｣
あたし達は、食堂の隅っこで、ジンフ達と一緒に、ティータイム。
｢これでアンジェちゃんはスターシャンに帰れるのね？｣
｢ネレイス船長、それがお義母様の命令で当分帰れそうにないの。旦那様には連絡したけど……私の不在中に子供達が悪ふざけしないか心配だわ｣
｢あの、アンジェラさん｣
｢何、デュイン？｣
｢教会の子供達は私とパーズに任せてください｣
｢いいの？デュインには魔王軍隊長としての役目が……｣
｢隊長代理はレーサに任せますし、父と母がサポートをしてくれますよ｣
｢ありがとう～デュイン、これで思い残すことなく調教部屋に行けるわ(震え声)｣
『声が震えてるよｫ御愁傷様ﾓｺﾞﾓｺﾞｫ』
｢……ビューティちゃん……パペットさん苦しそうだよ｣
｢デュラハン院長再びやんね｣
｢あぁ、子供達から首を外されないよう気を付けないと｣
｢話は変わるけどさ？ハートの女王が残した置き土産は凄いわね｣
君とのエッチは最高だ、結婚してくれ
もう結婚してるわよ？
｢確かに女王様が蒔いた媚薬の影響で、食堂では結婚式の二次会で新郎新婦一同が交わってるやんね♪｣
さぁ二次会を開くわよｸﾊﾟｧ
オマンコを開きながら誘うとはﾋﾞｯﾁめ、こうしてヤる！
貴男のおちんちんが入ってｲｸｩ
｢でも魔王城での男女の交わりは日常茶飯事やから誰も気にしないんよ｣
お兄ちゃんの精液あまぁい、もっともっと
君が喜ぶなら、もっとあげるよ
あらあら、すっかり淫らになって、ママは嬉しいわ
｢オナニー、交わりを見てたらムラムラしてきた｣
｢ウォッカ、まさかここでヤル気か？｣
｢キャサリンもバブリーも準備万端だぞ？｣
｢私もオマンコの泡がぶくぶく溢れて……キャッ｣
｢お腹すいた～｣
｢ビューティ、二次会の幹事は任せたわよ？｣
｢魔物は快楽に忠実であれやんね♪｣
｢デュイ、ジン、行くわよ？｣
アンジェ姉さん達が、席を立つ。
魔王城での用事も済み、これからどうするか
｢オナニーも準備万端じゃないか｣
ﾎﾞﾛﾝ♪
｢キャーン、オチンポびんびん、泡で洗わなキャ｣
｢全身で包んであげる～｣
まずは、オナニー達の交わりを見ながら、彼らの滞在先を考えてみよう。
Β性交終了Β
Β城門前Β
｢キャサリンとバブリーの故郷は、反魔物領？｣
まずは、故郷の確認から
｢はい、魔物になった以上、街とは縁をﾁｮｷﾝされたも同然ですよ｣
｢戻れないや～｣
｢なら今後の滞在先は、エネミス帝国か、魔王城か、ウォッカは？｣
｢アタシは魔王軍に入るつもりだ。最早帝国はアタシやオナニーがいなくても充分ヤってイケるからな。オナニーも同意見だろう？｣
｢俺はどちらも選ばない｣
オナニー、ウォッカの意見を無視
｢俺はビューティについて行く｣
あたしとの、同行を選択
｢どうして？｣
｢貴様から大切な事を教わった。その借りは返す｣
｢あたしはここを離れる、オナニー達は魔王城で、毎日欠かさず交わって｣
｢わかった俺の精液をたっぷりとウォッカ達に……って放置プレイかよ！｣
『ビューティはｧ能力の関係上ｫ仲間を作らない主義なのｫ』
｢あたしは、よく他の種族に変身するから、きっと混乱するよ？｣
｢頼む、俺は今すぐここを離れたいんだ！｣
｢離れる？｣
｢アレが理由だ｣
｢勇者はどこ？この手でぶっ倒す！｣
城門は、リリムと兵士達のごった返しの、真っ最中
あたしも最初は、あんな風に、怒ってた。
｢結論からいえば、勇者なんていないの｣
｢くわしいことは｣
｢エルゼル様が説明しますから｣
｢ぼく達に着いてきてください｣
リリム達は、サキュバス属の魔物に、渋々従う
｢たかが本一冊で倒れるなんて……｣
｢誰にでもバラされたくない黒歴史の一つくらいあるわよ｣
｢もし隠し部屋の中のアレが部下たちに知られたら……私お嫁に行けない｣
一方、事情を知ったリリム達は、意気消沈で帰路につく
あたしの場合は、疲れが一気に、襲ってきたけど。
｢神よ、父を痛め付けた罪、娘の私が裁きます｣
新たなリリムが、魔王城を訪れ、以後無限ループ。
｢これ以上あらぬ疑いで襲われたりビンタされるのは勘弁してほしい｣
堕ちても、オナニーは勇者、あたしの時のように、襲われる可能性もある。
｢魔王城も、エネミス帝国もダメとなると、滞在先は、あの町しかない｣
｢あの町？｣
｢人と魔物が、愛し合う町｣
※不思議の国・女王の城※
※セバス視点※
｢お帰りなさいませ、女王様｣
｢セバスよ、お勤めご苦労じゃったな｣
｢はい、おかげ様で不思議の国は討伐隊一万人の魔物化及び結婚ラッシュ、わたしも通常の業務に忙しく、夫との業務を放棄せざる負えませんでした｣
｢愉快じゃのう｣
女王は本の裏表紙を開く。
｢女王様、そのサインは？｣
｢これか？これはな、いずれ名が知れ渡るじゃろう余の妹達のサインじゃ、言わば……｣
女王様は嬉しそうに
｢未来への署名じゃよ｣
Β翌朝Β
Β魔王城裏口Β
Βビューティ視点Β
｢ウォッカ、準備はいい？｣
｢心配するな姉上、不思議と本能が教えてくれる、竜への変貌を｣
ウォッカが雄叫びをあげると、藍色の巨竜へと変化
オナニー、キャサリン、バブリーが騎乗
｢思ったより柔らかいな｣
｢色々とありがとうございました｣
｢デュラハン院長～ネレイス船長～お元気で～｣
｢父や母も君達を魔王軍に入れたがってたよ｣
｢二人とも言ってたよ？珍しい種族だけに残念とか、いい男だったのにって｣
｢そ、そうなんだ、ﾊﾊﾊﾊ｣
オナニーの苦笑いを耳に、あたしも騎乗
友達や姉妹達に、見送られつつ
｢ジンフ、ボイン、ウール、久しぶりに会えてよかった｣
｢……うん｣
｢またおいで～｣
｢ふにゅ｣
｢アンジェ姉さん、頑張ってね｣
｢ええ、勿論よ(震え声)｣
｢クリア、ウォッカ達の服と魔宝石をありがとう｣
｢ビュー姉のためならお安い御用やんね｣
｢ラヴ、ピーシュ、辛い事があっても挫けないで、大切な人達は、いつも傍にいるから｣
｢わかった｣
｢うん｣
『さｧ今こそ旅立ちの時ｨ！』
カフェオレの合図に、ウォッカが、触手の森の獣道を滑走、離陸、飛翔
闇色の大空を、駆け上がる。
目指すは、星と海の町、または人と魔物が愛し合う町、スターシャン。
Β終わりΒ
14/06/07 20:30更新 / ドリルモール
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