連載小説
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第十話
С魔王城・クリアの部屋С
Сクリア視点С



「ただいまやんね。ペドリー」
「お帰りクリア。ビューティ義姉さんに会えた?」
「うん、無事会えたやんね、ついでにビュー姉の眷属の結婚式を挙げたやんね」
「結婚式ということは、もしかして?」
「そやんね、エンゲージリングの用意をするやんね。スターシャンにおるサイクロプス親方にリング六個分を依頼するやんね」
「六個も!?」
「花嫁三人のハーレム婚やんよ」
「成る程、早速工房に連絡をするよ」
「ついでにアラクネ店長にも連絡するやんね」
「アラクネ店長にも?」
「ウォッカ達のために『例の服』を注文するんよ」


Βエネミス城・バルコニーΒ
Βビューティ視点Β


「凄い、見渡す限り、食糧だらけ」
『砂漠全体をコーデするなんてェこんなビックリはレスカティエ以来だよォ』
「女王様の力、恐るべし」

「愉快じゃのう、何も無い砂漠が食糧生産地へと変わる光景は」

ワーワー

「突然の出来事に慌てふためく国民の見物も、また一興じゃ」
「帝国もこの事態は想定外だぞ」
「オナニーごときが驚くのはまだ早いのじゃ」
「何だと」
「お次はこれじゃ」
「大きな鏡、何をするつもりだ?」
「視ておれ、出てくるのじゃ、T-1夫妻」


「久しぶりの帰郷だな」
「そうですね。隊長」


「С-48副隊長も一緒か、って猫耳、肉球、尻尾?」

「С-48副隊長よ、立派なチェシャ猫になったようじゃな」
「ハートの女王様。この度は不思議の国へと招待させていただき誠に有り難うございます」

「む、O-721にJ-88、何をつっ立っている!ピスコ様と女王様の前だぞ」
「構わぬ、二人は特別じゃ」
「失礼した、女王様」
「良きに計らえ」

「T-1隊長とС-48副隊長がハートの女王に敬意を払っているだと?」

「当然だ、我々討伐隊一同は気付かされたのだ」
「ハートの女王様は、国民を快楽へと導く女神です」

「ハイ?」

「ピスコ様、我々が間違っていた」
「魔王様は破滅の存在ではありません」
「人と魔物が争いの無い楽園を作り」
「その娘達も魔王様の意志に賛同しているのです」
「我々は女王様の意志に従い」
「国民にも幸福と快楽を分け与えます」



「ん?外が騒がしいな」
「おいオナニー、町にも鏡が沢山現れてる」
「鏡から魔物娘がワラワラ出てきてるだと!?」



「ねぇ、にゃんにゃんしよ?」
「来るなぁ、ワーキャット」
「ノン、ノン、チェシャ猫だよぉ♪」
「それを脱がしちゃダメぇぇ!」



「会いたかったよ〜」
「会いたかった、それは私と繋がりたかったってコト?」
「へ、繋がる?」
「そこまで繋がりたいなら、今すぐ繋がろう♪下と下で♪」



「ゲホゲホ、私に何を飲ませたの?」
「紅茶を飲ませた〜」
「ドーマウスの紅茶〜」
「紅茶?あれ、耳が生えてきて何だか眠く〜」
「仲間が増えたよ〜」
「やったね〜」
「ぐ〜」



「コラ、何そんなオモチャで遊んでるの」
「いや、これはスライム攻めに耐える訓練で」
「僕と生挿入する訓練を忘れたのかい?」
「……確かにそうだった気がする」
「これから僕と丸三日間訓練するから覚悟してね♪」
「うん」



「まさかお前がドラゴンになるとはな」
「……」
「黙りか、ならばこのドラゴンスレイヤーで楽にしてやろう!我が友よ」
「ふん」
「ガハッ」
「我が恋人よ、布団の上で一戦交えよう、そしてもう一つのドラゴンスレイヤーを我が急所へと突き刺してくれ」



「間違いない、あの魔物娘達は、不思議の国の、固有種」
「しかも皆、討伐隊の面々ではないか!」
「その討伐隊が国民を襲っているだと?」

「O-721、勇者としての誇りを忘れたか?(性的に)を付け忘れているぞ!」
「隊長こそ教団としての威厳はどうしたの?」
「威厳など精液と共に外へ放出したキリッ」
「いやいや、キリッってカッコつけても」

「人や魔物の価値観が塗り変わるのはいつ見ても愉快じゃのう」
「一朝一夕で変わるのかよ」
「それが不思議の国クオリティじゃ」

「勇者様がキャーキャー騒いで間にも、鏡から討伐隊がぞろぞろと」
「帰還ラッシュだ〜」


「ウフフ、お前の血は何とも美味だな」
「ああっ、もっと血を吸ってえ」


「あのヴァンパイア夫妻は確か、V-181とК-10……下等さんだ」


「駅弁ー♪駅弁ー♪」
「ひゃうっひゃうっ♪」


「男の人が〜女の人を抱えてる〜」


「おらおら、四つんばいで歩けぇ」
「すみません」
「犬が人語を喋るな!」
「わん、わん」
「犬語じゃわかんねぇな?お仕置きピストンだぁ」
「わぉん、わぉん」


「女が四つんばいバックで犯されてるとは、この夫婦、出来る!」

「おまえら普通に出てこいよ!」

「そう言われてもー」「不思議の国ではー」「いつも淫らな行為しながら移動してたらさー」「淫らな行為をしないと落ち着かなーい」

「不思議の国、奇妙すぎるだろ!」
「やかましいわ!」パーン



「ーーーーーーーーーー!」



ビクン、ビクビクビクビク!



「あっ、勇者様のズボンからとてもいい匂いが♪洗わなキャ」
「おいしそ〜じゅるり〜」
「ふっ、連続射精とは、それでこそ我が夫」

「うっ、うっ、うっ!」ビクンビクン

『オナニーの奴ゥホントにビンタ一つでイっちゃったよォ』
「ズボンが、大きな、染みを、作ってる」

「うーっ!」ガクッ

「射精が、止まった?」
「どうやら刑約は完了したようじゃな」
「刑約完了、つまり」
「討伐隊一万、無事エネミス帝国に帰還じゃ」

「そうか、ホッとしたのジャ」
「安心するのはまだ早いぞピスコよ。国全体にスピーチをするのじゃ」

「……そうジャな。エネミス帝国を正式な親魔物国家にするのジャ」
「お主の声が国全体、さらに地下にも届くよう、拡声の刑を執行するのじゃ」

『エネミス帝国の民よ、我の声を聞くがよい。これよりエネミス帝国は名実ともに親魔物国家に移行する。今まですまなかった。もう教団に縛られる必要は無い、地下にいる者は地上へ顔をだすのジャ、自分を偽る必要もない、今こそ人化を説き、愛する者とエッチするのジャ』

「ハァハァ、人化を説くだと?」
「オナニー、早めの復活」
「地上にも魔物娘がいたのか?」
「皆は、もう見ている」
「何?」

「女王様」
「余の魔術で見せてやろう。これが彼女達の正体じゃ」



Β中継開始Β



「ごー、よん、さん、にー、いち、人化解除!」
「Tー810の全身が雷に包まれた!?」
「サンダーバード!」
「その姿、教官は魔物娘だったのか!」
「ふぅー、本来の姿は開放的だぜぇ!ビリビリ〜!」

「ひゃぅー!」
「何コノ雷ー!」
「今までの雷とは全然違うよー!」

「はっはーっ、気持ちよいだろう?」

「「「イクーっ!」」」

「精液がビュルビュル出たようだな!」

「あは、あはは」
「気絶出来ないくらい、気持ち良かったぁ」
「クセになりそう〜」

「もう気絶目的の雷は放たなくていいんだ!これからは射精するくらい気持ちよい雷を放ってやるー!」


「何、だと」
「次はΜ-103隊長じゃ」


「私だけを見て……」
「勿論さ、君の瞳を見ていると……身体がカッチカッチ、チンポもカッチカッチになっちゃう♪」
「またこんなに硬くして、このスケベ、私のマンコで柔らかくなりなさい!」
「あっあっアッー!メドゥーサまんこっ、生暖かくて、締まりもイイヨ!」


「次は、S-6先輩じゃ」


「殿方、滝修行の後は縛りプレイですわよ」
「綺麗だよ。白蛇の身体」
「まぁ、嬉しい。ご褒美を差し上げますわ……」
「あはあは〜S-6の炎、くすぐったーい♪」
「愚かですわね。最早私の炎の快楽にしか感じない身体になって……」


「次は、D-62教官じゃ」


「その姿は、ダークエルフ?」
「ああそうさ。因みに地下牢獄から解放された魔物娘が早速ヤりまくりさ、あんな風にな」

「ぱんっ、ぱんっ♪どう?私の膣の感触は?」
「いやぁっ、強制的に吸い取られる感覚が、キツ過ぎるぅー!」

「あれが本物の感触だ。人工物とは比べものにならないだろぉ?」
「どういうこと?」
「ゴーレムが搾り取った精液から精補給剤が作られるように、人工膣の挿入は訓練ではなく、精補給剤の材料調達だったのさ」
「そんな〜」
「しかし、これからはその必要はない。何故ならこんな風に直に搾り取ってもいいからな♪」ズポッズニュ
「あーうー、一番好きな訓練だったのにー」
「へぇーそんなに気に入ったのか、この変態め!だったらこれからも訓練を続けてやるよ」
「ありがとうございまーす♪」


「よかったね、D-62、夫が出来て」
「ビューティ、奴が魔物娘だと知ってたのか」
「うん、あたしが、彼女を、ダークエルフにしたから」

「最後はバイコーンのΒ-150と奴隷商のD-040じゃ」
「まて、流石にそれは」
「またあの光景を見るのか……」
「余は淫らな光景を見せるだけじゃ」
「しかし」

「心配ない、あれが、奴隷商の実態」


「ご褒美を受け取るのよ!」パシッパシィッ
「あふぅ♪あふぅ♪」


「バイコーンが鞭で奴隷商を叩いてるだと?」
「先程とはあべこべではないか」


「今日のご褒美はこれでお終い」
「何で?いつもの半分もないよ」
「途中で鞭裁きを手加減したからよ」
「それは、君が潤んだ瞳をしてたら、つい」
「言ったはずよね?奴隷商たる者、決して調教を躊躇うなと、奴隷に同情するなと」
「スミマセンでしたぁぁ」


「土下座しただと!?」


「奴隷の魔物娘達は皆、自ら進んで奴隷になったのよ。そんな彼女達に容赦をしないことこそが奴隷商の役目じゃないの?」
「ごめんなさい」
「顔を上げなさい、今日は特別に許してあげるわ」
「許してくれるの?」
「ええ、その代わり彼女達を調教してあげなさい」


「檻にいる魔物娘達が四つんばいでお尻を向けてますよ」
「しかも下半身丸出しで〜」
「そうか、彼女達は自らの秘所を奴隷商の剛直で調教することを望んでいるんだ!」
「ウォッカ、真面目に解説するなよ」


「ぐへへ、いい締まり具合だぜ」パンパン
「もっともっと〜」


Β中継終了Β


「……変わり果てたのだな。この国は」
「変わり果てた、じゃない、変わってゆくの」
「ビューティ……ん?討伐隊数名がピスコ様と話をしているぞ」


「そうか、そなたらはここを去るのジャな」

「はい、不思議の国でラブラブな生活を送りたいのです」
「暗殺稼業から足を洗うつもりだ」

「向こうでも、達者で暮らすのジャ」

「「はい、ピスコ様」」

「V-181の奴、鏡の中に入って行くぞ」
「不思議の国に帰るのか?」

「そうだ、彼らは不思議の国で暮らすことを選んだのだ」
「T-1隊長」

「帰る者、残る者。今回の件で不思議の国に居心地を感じて帰る者もいれば、帝国を守るために残る者、我が討伐隊は二つに分かれた」
「何も言わないのですか?」
「帰る者を咎めはしない。あっちだとより気持ち良く交わえる点は、儂も認めよう」

「ですが、交わりならここでも出来ます」
「С-48副隊長」
「それにようやくこの国に未来が生まれたのです。それを見届る役目があります。私と隊長、そして……」
「副隊長、どうかしましたか?」
「……」
「頬が赤いし、さっきからお腹を擦って……あっ(察し)」

「どうした?ウォッカ、急に俺をジロジロ見て」
「ふっ……内緒だ」
「ジャバウォックになっても高慢さは変わらないか……」

「ピスコ、あたしは、そろそろ、魔王城に、戻ろうと思う」
「そうか、もう行ってしまわれるのジャな。姉者よ」
「うん、友達や姉妹に、無事を知らせたいから」

「後のことは我とテキーラに任せるのジャ」
「あはは〜堕落バンザーイ」

「女王様、転送お願いします」
「よかろう、転送魔法陣発動じゃ」

「女王様、何故、魔法陣を二つも?」
「それは、ふたつの行き先を用意したからじゃ、ビューティよナイトメアになれ」
「ナイトメア?」
「それが一つ目の起動条件じゃ」
「図鑑変化、"ナイトメア"」
『おッ魔法陣が起動したみたいだッってウォォォーー』
「わー」

「御姉様!」
「お姉様〜」
「姉上!?」
「ビューティ!」

「心配するでない、魔王城に転送しただけじゃ」

「オイ女王、喋りながら杖から何を出してる」
「新たな極刑を考案したのじゃ」
「だから掌を出して何をする」
「今から四人を魔法陣へ飛ばす、全身ビンタの刑、執行じゃ!」

パーン

「何だこの全身から来る刺激はーー」
「キャー」
「あ〜」
「アタシ達も巻き込ーー」

「オナニー夫妻、クリアの部屋へ転送完了じゃ」



Β続くΒ



O-721「新ジャンル、全身ビンタぁ〜」
14/03/18 23:53更新 / ドリルモール
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■作者メッセージ
夜遅く失礼します。
ドリルモールです。

 エネミス帝国のアフターケア、一旦区切りです。

 次は不思議の里の麗人達を執筆する予定です。

次回

不思議の国ブランド
精と魔力をこめて
忘れた頃にやってくる

の三本です。



Β



キャラクター紹介L
【名前】テキーラ
【性別】女
【年齢】推定百歳以上
【種族】エンジェル→ダークエンジェル
【容姿】図鑑のダークエンジェル+チャドル
【口調・口癖】あはは〜
【能力・特技】勇者の洗礼→堕落の洗礼
【概要】
 勇者の力を与えるため、エネミス帝国に遣わされたエンジェル。

 討伐隊一万人及びO-721とウォッカを魔王城へて襲撃するよう指示をだした。
 普段はエネミス城の聖堂で生活しており、世話役はおらず、基本的にピスコ以外の人間とは会話をしないため、報告・連絡・相談はピスコを通して行う。

 ピスコから堕落をしないようと渡された魔物の魔力及び堕落神の声を遮断するペンダントを身に付けることにより、長年の間堕落することなく、選ばれた人間に勇者の力を与えることが出来た。
 というのは表向きで、実際は魔物娘の存在を悟られないためのビューティとピスコの思惑であった。そのため帝国の真実を知らないまま、前述の兵士一万人を魔王城へと遠征するという独断に走ることになる。

 最終的にはハートの女王によって、ダークエンジェルへと堕落し、快楽と人間や魔物を堕落させることしか考えられなくなった。

【補足事項】
 魔物の魔力を防ぐペンダントでも、ハートの女王の魔術には勝てなかったよ。


Β



用語集
【移動鏡】
 ハートの女王が作り出した鏡。
 不思議の国と図鑑世界を行き来出来る鏡であるが、正式な不思議の国の住民でないと行き来が出来ず、身も心も不思議の色に染まっていないと不可能。これは不思議の国への脱出及び、侵入者を防ぐためのハートの女王の措置である。
 主に不思議の国と同盟や条約を結んだ国に設置される。

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