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【Little After】ルフィアの日記より抜粋 その@

■■年 ■の月 ■日 天気 晴れ
(脚注:プライバシー保護のため、日付は伏せる)

 また日付が開いちゃった。
 小さい頃からずっと書いてるこの日記も、最近はサボりがち。
 レッくんと恋人同士になれてから、四六時中レッくんと一緒だもんなぁ。
 ゆっくり日記を書くよりも、レッくんとえっちしたり、学園で借りた本を読んだりするのに時間を使っちゃう。一日って短いな…って思うけど、もしもっと長くても、読書やえっちの時間が延びるだけな気もする。やっぱり私、根はちょっとものぐさかも。
 魔物娘の魔法技術があれば、頭で考えたことを代わりに書いてくれる魔法の日記!なんてものも作れそうだけど、学園都市で売ってないかな。流石にぜいたくかな。
 まあいいや。とりあえず、今はせっかく書ける時間があるんだし、地道に手で書こう。
 だからって、別にいつもと変わった事があるわけでもないんだけど、あのころ自分が一日をどう過ごしてたのかってことだけでも、思い出せるようにすれば懐かしい気持ちになれるはず。日記って、そういうものだよね。

────────────

 今日も私の一日は、レッくんの隣で始まる。
 毎晩いっぱいえっちして、そのまま寝ちゃうからだ。みんなそうだって聞くし、未来でも多分変わらないかな?
 起きたらまず、ちょっと恥ずかしいけど、寝てるレッくんにおはようのキスを……しようとしても、大抵いつもレッくんが先に起きてる。今日もレッくんは早起きだ。
 でもキスはする。キスするのって、普通のえっちとはまた違った『心が合わさってる』感覚がして大好き。

 おはようのキスが済んだら、今度は朝から元気なレッくんのを治めてあげる。
 もちろん、レッくんが一番大好き(ふつうに繋がるの以外で)なパイズリだ。
 激しくこすってあげると、レッくんのおちんちんの赤い先っぽが、谷間をぴょこぴょこ飛び出してきて…なんて可愛いんだろう。窓の外から見る小鳥よりも可愛い。
 可愛いものは、起き抜けの憂鬱な気持ちを吹き飛ばしてくれる…なんて言っても、いまの身体になってから、憂鬱なんて感じた事ないんだけどね。

 そんな事を考えていると、レッくんは気持ちよさそうな声を上げて射精してくれた。
 先っぽに口付けて飲んじゃうか、顔にかけてもらうか、最後までおっぱいの谷間で受け止めてあげるか…いつも悩むけど、今日は谷間の気分だった。
 あつあつの精液の熱といい匂いが、谷間から全身に広がっていって、なんだか元気になっちゃう。
 時間さえ許せば一日中レッくんの精まみれだっていいんだけど、あいにく今日も学校だ。観念して“清浄なる水”を唱えて、精液を洗い流す。
 学園で「魔法の資質が少しでもあるなら、何をおいても習得しておくように」って言われてるだけあって、この魔法は本当に便利だ。あんまり一瞬できれいになるから、毎晩のえっちが無かったことになったみたいで、ちょっと寂しいのを除けばね。レッくんとお風呂で洗いっことかしたいなぁ。
 そういえば先日、ついにうちの酒場にもお風呂が来た。しかも大きい。
 最初は、これでレッくんと二人っきりでお風呂に入れる!…と思ってたんだけど、もっぱらお母さん達か、カップルのお客さんが使うから、私はあんまり入れない。
 というかそもそも、最近はレッくんの家に入りびたりで、全然うちに帰らなくなっちゃったし。(レッくんの家にも早くお風呂つかないかな?)
 街のお風呂屋さんもカップル混浴OKだけど、あんまり他の人に裸は見せたくないし…もうしばらくは魔法が手放せなさそうだ。

 服を着たところで、丁度お義母さんから朝ごはんに呼ぶ声がかかる。
 本当は私がレッくんの朝ごはんを作ってあげたいところだけど、お義父さんもお義母さんも早起きだから中々できないんだよね。
 レッくんの妻になるんだから、私も朝に強くなりたい…!と、心でひそかに思いながらテーブルに着く。
 今日のメニューは、お魚のスープにパンとサラダだ。
 この国が魔物娘の国になって一番変わったのは、じつは食文化かもしれない。
 ちょっと前までは、みんなの家のごはんの献立が毎日のように変わるなんてありえなかったもん。農業、漁業、物流、経済…色んなものが豊かになった影響なんだろうな。
 レッくんと正式に結婚して独り立ち(二人だけど)した時のために、マイサン家の料理の味には詳しくなっておきたいから、ありがたい限りだ。
 私のお父さんの料理とかもさらに美味しくなったし、何より、どんな食べ物より美味しいレッくんも毎日食べられるんだから、こんな生活が続いたら太っちゃう…最近は全部おっぱいに行くからいいのかな?それでもやっぱり、女の子としては気になる。

 そんなわけで、少しは体を動かそうと、今日はレッくんとお義父さんの毎朝の走り込みに付き合ってみた。
 …結論から言うと。
 軽い気持ちでついて行ったことを、私は心底後悔した。
 昔から本の虫とはいえ、私はもう人間じゃないんだから、二人の走り込みについてくくらい余裕って思ってたのに、全然そんなことは無かった。
 しかも2つ隣の町まで走って戻って来てるのに、あの父子、終わってもピンピンしてたし。体力すごすぎ……どっちも毎晩、疲れて寝ちゃうまで私やお義母さんとしてるはずなのに。友達が言ってた「昼の体力と夜の体力は別」って本当だったの!?
 卒業してからやりたい事のためにも、やっぱりもっと体力つけないとダメかぁ…なんて、途中でへばりながらボーっと考えてた。
 結局、折り返してきたレッくんにおぶってもらって帰る羽目に。
 ちょっと恥ずかしいけど、背中の上で濃厚なレッくんのニオイに包まれてるうちに、体力はみるみる回復していった。
 …けど、一緒にムラムラもしてきちゃった。
 レッくんの家に帰るころには、喉が渇いて、もう理性とかもほとんど無くなっちゃってて…レッくんのズボンをグイッと下ろして、運動で血がたぎってまた大きくなって、ニオイも最高に強くなったレッくんのおちんちんを一心不乱に舐めはじめちゃった。
 ちょっと記憶がボンヤリしてるけど、喉が渇いてお水をがぶがぶ飲むみたいに、じゅるじゅるじゅるってものすごい音を立てながら、レッくんのおちんちんの汗や先走りを舐め取って…うわぁぁ、思い出したら恥ずかしすぎる…お義父さんもお義母さんと一緒に、同じような事やってたみたいなのがせめてもの救いか。
 でも、レッくんの色んな液体を舐め取って、最後にレッくんの精を口で受け止めて、尿道に残った精までちゅるっと吸い上げて飲み込んだら、体力はもう完全回復してた。
 …われながらゲンキンな体だなー。まあ、悪くないけど♪

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 ともあれ、身体を拭いて身支度を済ませて、いざ学園都市へ。
 ちょっと前までは海流に乗って登校してたけど、私達みたいに学園に入りたいって人がいっぱい出てきた(年齢問わず入学可、学費も無料っていうのが大きいかも)から、学園がうちの町にも学園都市への転移の魔法陣を用意してくれたのだ。おかげで、登校は一瞬!
 学舎までの道すがら、同じ講義を受けるクラスメイト達に(物陰でお取り込み中のカップルには心の中で)挨拶しながら、教室へ。今じゃふつうの事だけど、前の学院ではみんなギスギスしてて、挨拶もほとんどしなかったなぁ。今はあそこも変わったのかな?戻るつもりはないけど…きっと良くなってるよね。

 で、講義を受けるわけだけど…内容は日記で書く必要ないか。ノート取ってるし。
 …いや、そういえば、書いてなかった事があった。
 この学園の生徒はみんな(もちろん私達も)、マジメに講義を聞いてるって事だ。
 講義以外ではみんな気さくでにぎやかなのに、講義中は居眠りとかおしゃべりとか、そういうのは全然見かけない。これもまた、前の学院とは全然違うところだ。
 学園長が前に、この学園の入学資格は、真剣に学びたかったり、ちゃんと学生生活を楽しみたいと思ってる事だって言ってたっけ。だからこそ、人のジャマをするような生徒はいないんだろうな。
 それに、算術とか科学とか、教えられてる内容は、たぶん学院よりもずっと高度なものだ。レッくんはちょっと大変そうだけど、先生はみんなとても親切で、質問にも丁寧に答えてくれるから、行きづまっちゃうような生徒はいない。いつもふわふわしてるシー・スライムの子だって、ちゃんと講義内容について行けてるもんね。
 水中なんかで教師をしてるだけあって、それぞれの教科の先生も個性的で…あ、そういえばマサシ先生がまた、浮気を疑う白蛇の奥さんにさらわれてた。
 まあ今回も、うっかり屋な奥さんの勘違いだと思うけど。大好きな旦那さんの様子が気になってたまらなかったり不安になっちゃう奥さんの気持ちは分かるけど、みんなと一緒に、私とレッくんもつい笑っちゃったな。
 もちろん、すぐに引き継ぎの先生がやって来て講義は滞りなく終わった。先生も生徒も、急に早退けしても人に迷惑かけないようになってるのが、この学園のすごい所のひとつなのだ。

 午前中の講義が終わったら、2時間の休み。
 言うまでもなく、レッくんのお昼ご飯は私のお弁当♪ 朝に弱い私でも、お弁当作りだけは絶対にお義母さんに譲れない。
 ふつうの料理なら、これまで沢山お父さんから教わったけど、お弁当作りは、考えなきゃいけない事が全然違ってちょっと難しい。でも、かっこいいレッくんに、クラスメイトの前で「あ〜ん♪」ってしてあげた時の恥ずかしそうな顔や、美味しいって言ってくれた時の笑顔を見たら、やめられなく…いや、明日も作ってあげたくてたまらなくなっちゃうんだ。

 で、私のお昼ご飯はお弁当のあまりを詰めたものを少々…なんかじゃ、足りない。
 足りない!と、私のおなかの奥から叫び声が聞こえる。
 そう。これまた言うまでもないけど、私のお昼ご飯はレッくん。
 口やおっぱいではしてるけれど、いちばん大事なところには、もう半日もレッくんのおちんちんを受け入れていない。
 おまけに講義中、ずっとレッくんがそばにいるのに、ちょっとした触れ合いぐらいしかできなかった切なさで、下のうずうずが収まらない。
 いまや私の体は、とってもわがままで貪欲に変わってしまっていた。
 この学園に2時間もの休みがあるのも、私達みたいなカップルの為なんだろう。…もうちょっと欲しいところだけど、言ってたらキリがないか。

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 お弁当のあまりを急いで飲み込むと、レッくんの手を取って全速力で泳ぎだし、空いてる“休憩室”を探す。
 今さらだけど、この学園の建物のそこかしこには、えっちするための小部屋がいっぱい作られている。廊下の途中とかトイレの横とか、とにかくたくさん。
 ほとんどは『使用中』の札がかかってるけど、何とか空きを見つけて飛び込んだ。
 中は、柔らかいマットと明かりがあるだけの飾り気のない空間で、天井の高さはまっすぐ立てないくらい。狭いところが苦手な人には辛いだろうけど、私達にとっては二人きりになれるからありがたい空間だ。そう長く入るものでもないしね。
 札をかけてドアを閉めると、服を脱ぎ捨てる。
 レッくんももう慣れっこで、急いで服を脱いでくれた。
 それが嬉しくて、我慢できずに、レッくんに飛びかかってマットの上に押し倒す。

「はぁ…はぁ、はぁ…レッくん…レッくんの、おまんこに、ちょうだい…」

 空腹と興奮は、意識するともっとはっきり感じるようになっちゃって、頭も働かなくて、今思い返すと恥ずかしい言葉しか出てこないほど余裕がなかった。(でも不思議なことに、レッくんの様子とえっちの内容は、いつもちゃんと覚えてるの)
 股間のウロコを消して、だらしなく開きかけたピンクの入口をレッくんに見せつける。
 あとからあとから溢れてくる白みがかった愛液が、もやもやと水に溶けていき、えっちなニオイとして広がっていく。
 びきびきに硬くなったおちんちんを一瞬だけ目に収めると、腰を落として、ずぷう…って一気に根元まで入れちゃった。
 大好きなレッくんでお腹がいっぱいに満たされる感覚に、思いっきりイっちゃって、目の前の世界が真っ白に吹き飛んで、全身ががくがく震える。
 でももちろん、それで終わりじゃない。気絶しそうになっても、体はもっともっとレッくんを欲しがって、腰が勝手に動き出す。
 腰を振っておちんちんが奥に突き当たる度に、私の中のでこぼこが、おちんちんの角ばったところ(カリって言うんだっけ?)でこすられる度に…それくらい何度も何度もイっちゃうのに、もっと気持ちよくなりたいし、もっとレッくんを気持ちよくしてあげたくなるんだ。
 そしてしばらくすると、レッくんの精がおなかの奥でびゅーっと弾ける。
 スポイトみたいに、もしくは赤ちゃんがミルクを飲むみたいに、私の膣はレッくんのミルクをちゅっちゅって飲み込んでいく。

 …でも、まだ足りない。
 射精が終わって、おちんちんがちょっと柔らかくなり始めたけれど、そのまま動き続けると、だんだん元気を取り戻してくれる。
 完全にレッくんのものになっちゃった私の中は、レッくんいわく、入る時はトロトロにほぐれて入りやすいのに、いったん入ったら、離すまいとうごめきながら強く締め付けてくる…らしい。自分ではよくわからないけど、きっとこの身体なら、そういう風に動くと思う。レッくんがいちばん気持ちよくなれるように。
 …なんて、今は終わった後だから冷静っぽく書けるけど、してる最中は毎回そんな余裕はない。だらしなく口を開けながら、あーっ、あーって、レッくん大好き大好きって、あられもない声で思いきり叫びながらレッくんを犯しちゃってる。
 思い返すと、死んじゃいそうなくらい恥ずかしいけど…となりの休憩室からも、どこかのカップルが同じように愛し合ってる声がかすかに聞こえてくるおかげで、ちょっとだけ安心できるかな。

 熱いレッくんのおちんちんの形を感じながら、もっとレッくんを感じたくなって、大きなおっぱいでレッくんの顔を埋めちゃう。ちょっと苦しそうだけど、これが気持ちいいんだってことは、谷間にかかる熱い息と、ぴくぴく動くおちんちんが教えてくれる。
 やがてレッくんが完全に元気になると、レッくんは投げ出されてた両手で、離れないように私の腰ヒレをぎゅって掴んで、自分でも腰を動かし始めてくれた。
 いつもはかっこいいのに、こういう時は本当にかわいくて、いじらしくて…元から他の誰よりも大好きだったのに、もっともっと、どこまでも好きになっちゃう。
 レッくんの手伝いもあって、おちんちんを出し入れするスピードはもっと速く、私のいちばん奥に突き刺さる勢いはもっと強く、お互いの味わう気持ちよさはもっともっと大きくなる。お互いの好きな気持ちに合わせるみたいに。
 私の口からは、よだれと一緒に、ちょっとここでは書きたくないくらい淫乱な言葉があふれ出してくる。こんな姿になるなんて、人間だった頃は考えもしなかったな。
 そして私とレッくんが、昇って、昇って…興奮の最高潮に達する、その時。
 レッくんが精を子宮口に叩きつけるのと、私の中がしぼり出すように痙攣しながら締め付けるのと、どっちが先だったかは、よくわからない。
 私達は力いっぱい抱き合って、壊れそうなほど全身をぶるぶる震わせて……脳裏にびりびり響く、最高に大きくて美味しい絶頂を味わった。
 直後、私の体からは勝手に力が抜けて、レッくんの隣に仰向けに寝転がる。
 ぜーぜー荒く息を吐きながら、休憩室の低い天井をボーっと眺めつつ、私達は休憩時間の終わりの鐘が鳴るまで、音楽の残響のような絶頂の余韻を楽しんでいた。

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 …って、気づいたらえっちの事ばっかり書きすぎじゃない!?
 思い出してるうちに興奮しすぎちゃったみたい…なんならいつの間にか、ペン持ってない方の手で乳首とか股間とかいじってたし。こんなのもう日記じゃなくてえっちな小説じゃん…
 そして分かってはいたけどやっぱり、自分の指なんかじゃ興奮は全然おさまらない。
 むしろ中途半端な刺激のせいで、私の中についた性欲の火が、ますます大きくなっちゃった感じがする…ああ、早くレッくんに会いたい…

 気を紛らわせるためにも、残りの事を書いちゃおう。
 休憩終わりの鐘で我に返った私達は、急いで服を着直して、室内を魔法できれいにしたのを確認すると、休憩室を飛び出して教室に泳いでいった。ちょうど、隣の休憩室のカップル達みたいに。
 レッくんの精のおかげで、おなかいっぱい、頭はスッキリ。午後の講義もつつがなく終わった。レッくんはちょっと眠そうだったけどね。
 放課後はいつもの通り、レッくんは運動場で武術の練習。その間、私は図書館へ。
 本当は練習を眺めていたい。レッくんと少しでも離れるのはつらいけど、大好きな本が目もくらむほど大量にあるこの学園で、時間があるのに読まないなんて選択肢も選べない。ぜいたくな悩みだ。
 まず、すでに借りてる本を返すと、気になってるジャンル(最近だと経営学とか)の棚に行って、評判のいいものや新しいのを見繕う。
 どんな変な内容の本でも仕入れるのがこの図書館の売りのひとつだけど、だからって適当に、無責任に棚に置いてるわけじゃない。
 一冊ごとに図書委員会や先生たちがあらかじめ読んで評価し、評価の高いものが優先的に棚に並べられる仕組みになっている。生徒が、明らかに間違った知識や偏見の多い本に、うっかり触れる事の無いようにしてるんだって。
 持てるだけ持ち出してパラパラ斜め読みし、気になる内容のものをキープ。それ以外を棚に戻す。それを繰り返して、借りられる上限7冊まで絞り込んで受付へ。レッくんの練習が終わったらすぐ迎えに行きたいから、結構急がなきゃいけない。

 レッくんと合流したら、私達の帰る時間だ。
 最近は、学園都市を水中散歩したり、喫茶店でまったり過ごすことも覚えたけど、あいにく今日はレッくんに予定があるから、すぐ魔法陣で町に帰る。レッくんは今日、お義父さんの仕事を学ぶ一環として、町の会議に同席させてもらう事になってるからだ。
 私もついて行きたかったけど…レッくんの夢のためにも、下手について行ってジャマになるわけにはいかないので、泣く泣く見送った。
 でも、寂しさが顔に出ちゃってたからなのかな。別れ際にレッくんが、自分からぎゅって抱きしめてキスしてくれたの!
 ほんとに嬉しくて、カッコよくて…おなかがものすごく熱くなってきちゃった。それでも襲いかからなかった自分をほめてあげたいような、もったいない事をしたような。

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 こんな感じの出来事があって、手持ちぶさたになってしまった私はいま、久々に帰った自分の部屋で日記を書いているというわけだ。
 一日に二回もレッくんと離ればなれになるなんて…!と、ショックな気持ちも無くもないけど、それでこうして日記を書く時間はできたんだから、悪いことでもないかな。
 というか、気づいたらもうすぐレッくんの会議終わりの時間だ。たっぷり2時間も日記を書いてたことになる。たった一日の事なのに、どれだけ書いたんだろう…もう日記の文章量じゃないよこれ。それに、書いてるのはほとんどレッくんの事だし。
 …でも、仕方ないよね。レッくんと一緒だと毎日が楽しくて、一日一日が特別って感じがするもん。
 それどころか、レッくんのいない今ですら、自分がどれだけレッくんの事が大好きか再確認して、そしてもっと好きになっちゃう。
 毎日こんな幸せな気持ちになれるんだから、今なら自信をもって、魔物娘になってよかったって言える。レッくんと一緒になれて、世界の何もかもに感謝したい気分だ。

 もういいかげん時間もないし、日記はこれで終わりにして、集会所へ向かおう。
 一刻も早くレッくんのそばに戻りたい。一緒に晩ごはんを食べたら、今夜はレッくんに何をしてあげようか、何をしてもらおうか…そんな事で頭がいっぱいで、もう一瞬たりとも我慢なんてできない。
 今までもいい一日だったけど、一日の本番はむしろこれからだよね。
 さあ、レッくんを迎えに行って、今日をもっともっといい一日にしなくちゃ♪

 
24/03/30 18:32更新 / K助
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