連載小説
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そのにじゅういち
〜〜〜あいまい人物紹介〜〜〜
今回はお休みさせていただきます。まことに申し訳ありません。
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ラブエロによる人と魔の融和をスローガンにかかげる今の魔王によって
サーチアンドデストロイからサーチアンドファックへと
骨の髄まで様変わりした魔物たち。方針変わらずの反魔物主義者たち。
両者の間に決定的な折衝案がありえぬ以上、どちらか一方が跡形もなく消えるか
片方に飲み込まれるかしか終わりがない。
一応は俺も飲み込まれた側なのだが、デルエラにとって計算外だったのは
俺がデビルバグよりしぶとかったということだな。大聖堂のレンガを
一個ずつ積み上げるがごとく地道な小細工と大胆な思い切りの良さの相乗効果によって
俺が自分より強くなるなどあの暴力リリムは欠片も想像していなかったに違いない。
かくいう俺もしてなかったがね。


………………


「…大いなる堕落の神は、い、いかなる者にも、んっ、
平等にぃ、悦びと救いをもたらして、くださるので、ですっ。ゆえに
我々はぁあああんっ……!あはっ、愛する者と共にぃいい、快楽と愛を
ひたすら、ずっぽり、ぬっぽりとぉ、貪らねばならないのおおぉ。それが堕落神への
なによりのぉおお!?おっ、おおっ、くっ、クリつまんじゃらめぇ。
んうっ、な、なによりのぉ供物なのぉ、ちんぽいいのおおぉ!!」

レスカティエの西の端にある、果樹園で有名な街。
かつては家畜の飼育などで住民達が細々と生計を立てているだけの
寂れた村だったが、国が魔界へと変貌した数日後、なぜか村のいたるところで
魔界の果実が豊富に実りだしたのである。
(どうもミミルを魔女に変えたバフォメット主導の実験によるものらしい。
荒れた大地での栽培に最適な魔界の果実がどれか調べるという内容だったとか)
その街の中心に建てられた極彩色の教会内に鎮座してある
祭壇の前で、俺という椅子に腰を下ろし、レスカティエにおいて
最高のダークプリーストたるサーシャ姉が集まった住人たちに神の教えを説いていた。
その説法のグダグダな内容から充分わかると思うが、サーシャ姉の股間で
ぬらぬら汁をこぼすはしたない雌穴には、俺の一物で栓をしてある。
「ま、交わりは良いものなのですっ、だから積極的にやりなさい。
こんなぁ、風にいいぃ!んあっ、あっ、あうぅうううううぅーーーーーっ!!
も、もっとぉ、もっと皆の前でエッチなおまんこを突いてぇ!もっと恥をかかせてぇ!
サーシャ・フォルムーンを貶めてほしいんです……!」
とか言ってはいるが、やはり恥ずかしいことは恥ずかしいのか
サーシャ姉は顔を真っ赤にして両手で頬に手を当てている。言っちゃなんだが
これだけ豪快な露出プレイもなかなかない。

〜〜〜〜〜〜
『堕落神の崇高な教えをより多くの人々に伝えるため
手を貸してもらえませんか?』
『俺が役に立つとも思えないんだけど』
『いえ、貴方でなければならないのです。絶対に何が何でも』
『?』
『詳細は向こうに着いてから伝えますので、それまではできるだけ
英気を養っておいて下さいね』
〜〜〜〜〜〜

………そりゃセックスの相手は俺じゃないと嫌なのは
わかるが、この状況で、俺の役割に何の意味があるというんだ………
「んっ、んああぁ、だっ、堕落ぅう、堕落するとこんなにイイんですよぉ。
ひっ、ひいっ、デメリットなんてありませんっ。ひたすら快楽のみですうぅ!
あっまたイクッ、だめだめっんんううっ、イクゥウウウウゥーーーーーーーー!!」
…布教のためにサーシャ姉が俺を連れてわざわざ出張までしたかと思ったら
いつのまにか現地の民の前でノリノリで俺のちんこを下の口で咥えこんでいた。
な、何を言ってるのかわからねーと思うが、俺にも何が何なのかわからねえ。
露出狂とか羞恥プレイマニアとか、そんなチャチなもんじゃねえ、
もっと偏執的な性癖の片鱗を味わってるぜ…
「ふ、吹いちゃう、エッチな水が出ちゃうっ……!」
これで何度目になるだろうか、サーシャ姉は粘りの無い透明な液体を
不規則なリズムで肉の花弁から、ぷしゅっ、ぷしゅっ、と噴出させていく。
なぜかこればかりはどうにも耐え難いらしく、潮を吹くたびに
サーシャ姉はそのとろけきった美貌を手で覆い隠してしまう。
この人の脳内にある恥辱のボーダーラインはいったいどうなっているのだろうか。
…などと物思いにふけっていたが、俺もまた限界が…
「うっ、また出すぞっ……!」
亀頭の先端から、決して慣れることのない、腰が痺れるような
圧倒的な快感が押し寄せ、そして――!

どくっ、どくっどびゅっ、どびゅるるっ、びゅぶぶうっ!

「っんんっううっぐううううううううううーーーーーーーーっっ!!!」
理性を消し飛ばす一撃を子宮の奥にぶちこまれ、歯を食いしばって
サーシャ姉は『昇天』した。イキながら説法をしたいという決意はまるで無駄だった。
「え、えーと……これが、一瞬だけ堕落の神の御許に
魂を近づけるとかいう昇天になります、わかりましたか?」
仕方がないので俺がサーシャ姉に代わって伝えてみることにした。
「んーーーっあああああぁ、あっああぁ、あっああっあああぁ!
飛んだぁ、おまんこでまた飛んだのっ、わたしイッたのおぉ………!」
「イッたじゃなくて、昇天だろ」
「んひっ、そうなのっ、見られてイッたのぉ。もっと、おちんぽぉ」
駄目だこりゃ。
「堕落神さまぁ………おちんぽは最高です、至福の一品ですううぅ……。
みなさんも、セックスして、下品に喘いでぇ……かっ、神に感謝しましょうねぇ。
だ、だからもっとザーメン下さい。あっついチンポミルクほしいいぃ…」
いつのまにか、ギャラリー…じゃなくて、集まっていた人々は
熱にうかされたような目つきになり、恋人同士や夫婦で、お互いの身体をまさぐっている。
中には兄弟姉妹、いとこ同士の即席カップルもいるようで、とまどいつつも
周りを参考にしながら、愛欲へと堕ちていこうとしていた。
「ただの乱交にしか見えんな」
俺が正直な感想を述べると、
「こ、こら、信徒の神聖な行いを、そんな風に言っては、んひっ。
ら、らめですよぉ、ああんっそこグリグリするの駄目ぇんっ。悪戯っ子なんだからぁ…」
等とサーシャ姉にたしなめられたので、もっと突いてグリグリした。
「だからそこ駄目らっていっひいいいいいいいぃぃぃーーーーーーー!!?」
この体勢ではサーシャ姉の顔が見れないが
たぶん黒目を世話しなく動かしながら舌を垂らしてるのだろう。


………………


『信徒になって堕落神の教えに真摯に従うと、とっても気持ちいいんですよ!
ほら、こぉ〜〜〜〜んなに綺麗な顔が、あっという間にアヘ顔に!』
という実演販売さながらの布教も、サーシャ姉の失神で無事に幕を下ろした。
「…ん、ここの果実酒は度数が低く、やんわりとした味だな。下戸向けだ」
一仕事終えた後の酒はうまい。セックスの後の酒もまたうまい。
つまり単純計算で二倍もうまいのだ。
「おにーちゃんに報告ですよー」「ほうこくー」
ロリっ子姉妹がパタパタ足音を立てて俺の元へかけ寄ってきた。
「あのね、良い報告と悪い報告があるんだー」「どっちから聞くー?」
順番なんぞ関係ないだろと思ったが、とりあえず良いほうから伝えてもらうとしよう。
「レスカティエに教団の兵隊さん達がちょっかいかけてきたんだけど、
マリナおねーちゃん達にぼっこぼこにされて逃げたそうなのー」「ざんぱいだねー」
かわいそうに。
「で、悪いほうの報せは?」
「うんとね、逃げた兵隊さん達の半分くらい、こっちに向かって
きてるんだってー」「やばいよねー」
「えっ」
なにそれまずい。
「サーシャ姉にはこのことを?」
聞くまでもないのだが一応聞いておく。
「もう伝えたよー」「あのね、街のそとに出て、ようす見てるってー」
「そうか………」
哀れな敗残兵どもに余力などあまり残ってないだろうが、もし戦闘にでもなれば
逃げ場がない手負いの群れが死に物狂いになるのは自明の理だ。
降伏させるという選択もあることはあるが、ここには有志による自警団や
少数の兵しかいないので、数の力による恫喝はいささか難しい。
街を迂回するルートへ誘導してそのまま退散してもらうとしても、そこまで追いこむには
やはり人手が足りないだろうし、最悪、行きがけの駄賃とばかりに
街に火でもかけて逃げていこうとするかもしれない。
援軍が間に合う可能性はゼロだ。飛行能力や長距離の移動に優れた種族も
いることはいるが、今回そいつらはもう一方の敗残兵たちの追撃に向かってるとのこと。
近隣から野生の魔物達をかき集めるには時間がないし
集めたところでたいして頭数が揃うとは思えない。
だが、たとえ焼け石でもやっておくにこしたことはないので
ここへの伝令を務めたブラックハーピーに収集役を頼んでおくことにした。
今は猫の手でも鳥の足でも借りたいのだ。

結論。
俺が八面六臂の活躍して忌まわしい悪評を増やすしかない。
というか俺が今ここに滞在しているのをデルエラは把握しているから
足の速い援軍をよこさないのだろう。くそが。

むかついたので『デルエラはおっぱいから赤茶色の破壊光線を出す』という
根も葉もない噂を盛大に流してから俺はサーシャ姉の元に急いで向かったのだった――
12/11/20 09:50更新 / だれか
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■作者メッセージ
こちらも今回はお休みさせていただきます。重ねてお詫び申し上げます。

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