連載小説
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自由の再認識
話し合いがおわり、俺はまた考えていた

晶「…」

鈴『なにか悩みごとですか?』

晶「ああ、君たちのことだ」

鈴『ああ…』

晶「どうしたものかとな」

鈴『まあ、端的に言うなら貴方は自由です』

晶「まあ、それはそうなんだがな」

鈴『自分を呼んでくれたことへの感謝?』

晶「そんなところだな」

鈴『なるほど…やはり呼ばれるだけはありますね…』

晶「??」

鈴『男日照りなのもありますが貴方、一人でここから出たら無事に戻れるとは思わない方が良いですよ』

晶「あ、拐われるか下手したらいきなり襲われると」

鈴『そういうことです』

晶「なるほどな…」

鈴『でも、それを嘆くわけでもなく嬉々とするわけでもないですね』

晶「どうあがこうと変わらんなら足掻くだけ疲れる」

鈴『なるほど…』

晶「あ、耳かい…」

鈴『なら…』

また鈴は太ももをポンポン叩く

晶「なら…」

頭を膝にのせる

鈴『またたまってますね…』

晶「そうか…痒いわけだ」

細かく耳かきが移動して耳垢を引っ張り出していく

鈴『終わりましたよ♪』

晶「ん、痒み消えた」

鈴『なら良かった♪』

晶「そうだ」

そのまま自分の部屋に戻りあるものを鞄から出して持ってきた

晶「これ、良かったら」

俺は青い花のブローチを鈴に渡した

鈴『これは…?』

晶「ブローチと言ってこんなふうに使うんだ」

早速自分の服に着けて見せた後に外す

鈴『なるほど…』

そのまま彼女は襟の胸元部分に俺がしたように着けていく

晶「そうそう、そんな感じだ」

鈴『良いんですか?』

晶「俺が持っていても使わんからな、それなら使ってくれる相手のもとに行った方が道具としても良いだろう」

鈴『ありがとう…♪』

晶「髪とかの色合いと反対だから映えて似合ってるな」

鈴『…!!』

晶「???」

鈴はなにかを思い立ったような顔をした

晶「???」

それからそのまま夕食に向かった

碧『あら、それは…』

鈴『晶さんにもらいました♪』

視線が一斉にこちらに向く…

晶「他意はない、単純に似合うかなと」

碧『なるほど…』

呆れたような力が抜けたような顔を一斉にしだす

晶「???」

そのまま夕食が終わった

晶「何だったんだろうか…」

部屋で一人呟く

晶「…」

結局その日はなにも答えが出ず眠り翌日になった

晶「ん…朝か」

伸びをして起き上がる

晶「…」

今日も良い天気らしい

晶「…」

そのまま朝の手伝いをこなして朝食になる

晶「…」

なんだろう、なにか喉の奥に引っ掛かっているような感じがする…

晶「???」

鈴『あら』

晶「??」

鈴『…♪』

晶「…」

わからない、彼女だけに渡したことが気に入らないのだろうか?

晶「お、着けてるのか」

鈴『はい♪』

彼女の目は一瞬だが何か違うものがみえた

続く
20/10/02 00:09更新 / サボテン
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■作者メッセージ
どうも、サボテンです。

次回に続きます

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