¥プライスレス BACK

「いらっしゃいませぇ〜♪おぉう!兄さんでっかぁ♪
 今日はえらい早い時間に来ましたなぁ?いつもやったら・・・」
「御託はいい。椿は?椿を早く出せ。」
「え?あっ、あ、椿ちゃんやね?それならすぐ降りて来るさかい、ちょっと待って・・・」
「さっさと出せ!」<ドンッ!
「きゃっ!」

 タヌキ顔の店員め。余計な話なんていらないんだよ。
 俺は受付のカウンターを力任せに叩いて怒鳴りつけた。
 いつもなら、待合室に通されてゆっくりテレビでも見ながら出された茶を啜り、今日は何をするかしてもらうかを妄想して、息子の準備を万端にしておくものだが。
 今日の俺にその余裕はない。
 あってたまるか。何故ならな、今日が・・・。

「クソッ!おい、部屋はいつもと一緒なんだろ?勝手に行かせてもらうぞ。」
「ああ!?ちょっと待ちない!」

 無視してエレベーターに近づく。すると、ボタンも押していないのにエレベーターは勝手に扉が開いて中にいる女と共に俺を迎え入れた。
 女。長い黒髪を着物のように、ドレスのように、下着のように、あるいは、素肌のように纏った女。
 そう、目的の女は既に俺の来訪を知っていた。

「そんなに鼻息を荒くなさって。悪い人ですね、狂矢さん。」
「椿ぃ!?」
「はい。お待ちしていましたよ、狂矢さん。フフッ、さぁ、部屋に行きましょうねぇ。」
「・・・。」

 俺は黙ってエレベーターに乗り込む。毒気を抜かれたというか何と言うか、不意を突かれて言葉が詰まって何を言いたかったのか忘れてしまった。
 そんな俺の手を、柔らかで温かい手と艶やかでしなやかな髪で椿は包み込んでくる。
 この温かみ、手放したくない。

「今日は早かったですね。お仕事が上手くいったのですか?」
「いや、そう言う訳じゃ。」
「フフッ、知ってますよ。」
「えっ?」
「知ってますよ。な・に・も・か・も♥」
「な、何を言って、何がわかるって言うんだ!」
「フフッ♥くふっアハ♥あははははは♥」

 突然笑いだした椿の表情は、黒く垂れた髪の仮面によってうかがい知ることはできない。
 だが、その仮面の下からチラリと見えた瞳に、俺は背筋がぞわりとするのを感じた。
 俺を見ている。顔は正面を向き、表情は隠れているはずなのに、その瞳だけは俺を見ていた。如何に頭を振ろうとも、如何に狂気じみて笑おうとも、その瞳は揺れることもなく俺を見つめている。見えないはずの、髪の裏側に隠された瞳には一体どんな思いが隠されているのか。
 見えないものに見られていると気づいてしまうことほど恐怖を感じる瞬間はない。
 俺は、咄嗟に握られた手を振りほどこうとしたが、彼女の手はマネキンの手の如く硬直して手が抜けない。万力の様な力で握られている訳ではないが、腕を強く振るって振りほどこうとしても一向に外れない。そして、そんなことを隣でやられていても、椿は笑うばかりでまったくこちらに顔を向けようとしない。
 狂っている。それに気づいても今の俺には逃げるすべはない。しかも、エレベータは目的の階に着いてしまった。

<チーン
「さぁ、どうぞ♪お楽しみの時間ですよ♥」

 着いた階は、いつもの椿の部屋へと通じる階ではなかった。

「な、なんだこれは・・・?」

 壁の作り、廊下の広さ、蛍光灯の灯り、それらはいつもの階と変わりない。だが、この異様な光景はなんだ?

「んあぁ♥あ♥ア♥イク♥イグゥ♥」「おぁあぁ〜し、搾り取られッぐっぅぅ♥」
   「ほら♪ほらぁ♥そんなんじゃまだまだよぉ♥まだまだなんだからぁー!!」
                         「くそっ!クソッ!イケッ!イケッ!イケェッー!!」

「んちゅ♥じゅる♥おちんぽ♥んちゅ♥」
「お、ぁあっい・・・。」
「じゅるるる♥れろりゅ♥おしり♥アナル♥おいしっ♥」

 廊下に並ぶ扉は、殆どが閉じられていない。中の声が丸聞こえだ。もちろん他の階と同様なら、それらの部屋はプレイ用なのだろうが、正常な使われ方はしていないようだ。何故って、交わってる客と嬢は、部屋の中だけではなかったからだ。
 全開の扉から足と長い爬虫類の尻尾がはみ出ていたり、廊下に置かれた椅子に縛られた男が対面座位で青肌と黒羽を持つ少女に嬲られていたり、壁に押し付けられた男がフェラチオされながら蛇の頭が付いた尻尾でケツ穴を犯されていたりしているのだ。
 いつもの閉じきった扉が並ぶ廊下とは、余りにもかけ離れすぎていた。

 異常だ。

 そんな言葉しか出てこなかったが、その言葉だけで十分だ。

「さぁ、こちらへ♪」

 椿は、腰が抜けてエレベーターの壁に持たれていた俺の手を引いいて行く。
 拒もうと踏ん張っても、震える足に力が入る訳もなく、女の力にすら抗えなかった。
 先を行く椿に引っ張られ、狂行の中を歩く。
 魔物達が俺たちを見ている。流し目を送っては口元を愉快げに釣り上げて、また自分のパートナーを貪り始める。

 俺もああなるのか?成って果ててしまうのか?

 恐ろしい。恐ろしすぎる。俺は目を瞑った。怖くて目を瞑るなんて何十年ぶりだ?

<バタンッ
「さぁ、着きましたよ。」
「ひっはッ!」
<バッ

 いきなり耳元で発せられた椿の声に、俺は驚いて椿を突き飛ばし、その勢いで自分自身もバランスを崩して倒れてしまった。

「痛っ!っ・・・あ・・・。」
「・・・。」

 倒れた俺は思わず目を開けてしまう。そこには壁に背中をぶつけ、ズルズルと座り込んでいく椿の姿が。
 表情が見えない彼女が黙り込んでしまうと、途端に不安になる。まだ笑っていた方が安心できた。
 突然の事とは言え、強くしすぎたか?打ち所が悪かった?そんな不安が頭をよぎったが、自分が置かれた現状、自分がどこに倒れたかに気付くと心配事は自分の事で一杯になった。
 この部屋、寝室とバスルームを合わせたような部屋、その端に置かれた大人二人が寝転がればすぐにギュウギュウになってしまうベッド、その上に俺は倒れていた。
 この体勢はまずい。
 そう思ったが、状況は俺の体よりも素早く動いた。
 椿の髪がうねり上がって天井を覆い尽くし、俺の上に降り注いた。

「うわあぁーーーー!!ッングッ!!」

 美しい黒いビロードの髪は、その美しさと艶やかさをそのままに、大蛇を思わせる太く長い塊に姿を変え、俺の手足を拘束、ベッドの上と下に結び付けた。口には猿轡をされ、まな板の上の魚状態だ。逃げる事も許しを請う事も封じられた俺の上に、椿が覆いかぶさる。白く、珠のような肌に上喜した頬。
 ああ、初めて見た椿の素顔のすべては、とても美しい。そして、厭らしい。
 切れ長だが、若干垂れ気味の目は、見開かれ、俺の瞳を捉えて動かない。
 椿、その深淵のごとく光が失われた瞳は、俺を逃しはしないと言う決意の表れなのか?

「お慕いしております、狂矢さん。」
「ふぅー、ふふぃは、ふぃふふ?」
「ええ、魔物娘です。人には、毛娼妓(ケジョウロウ)と言われていますね。
 知っているでしょう?ここは専門的なお店だって♪」
「ふぅー、ふぅー、・・・」
「お気に召しませんか?
 人間でも魔物でもどちらでも構わないと、そう言っていたのは嘘なのですか?」

 嘘ではない。その証拠に、こんな状況なのに一糸纏わぬ椿の肢体が愛おしくて、俺の愚息は物欲しそうに椿の腹へと背伸びしている。
 だが俺には椿を受け止められない。そもそも今日だって、最後に椿をメチャクチャに犯すためだけに来たのだ。そう、最後の最後に、中出しを決めて、帰る。そのためだけに。

「あらあら、だんまりですか?それとも、フフッ、シンガポールと言う遠い国に行くから私の愛を受け取れないと?」
「ンッ!?ふぁふぇふぉふぇふぉ!?」
「何を仰ってるのか、わかりませんよ?」

 椿が俺の顎から口元にかけて指を這わすと、俺の口を塞いでいた髪が霞のように霧散した。これだけでも、椿が人間ではないのだと認識させる。

「なぜ知っているんだ!?俺がシンガポールに転勤となったことを!」
「なぜって、私は狂矢さんのことをなんでも知っているつもりですよ。
 どんなにお疲れなのか、どんなに飢えているのか、どんなに溜まっているのか、それに、
 アハッ、今日のパンツの色まで♥」
「・・・だったら、わかるだろ?こんなことをしても無駄だ。もともと俺と君は客と嬢の関係だ。
 体だけの関係で済まそう。その方が・・・。」
「その方がお互いに傷つかない、そう言いたいんでしょう?」
「あ、ああ。」
「ねぇ、狂矢さん。会社なんて辞めてここで暮らしましょうよ?」
「なにバカなこと言ってんだ!」
「あら?そんなにおかしなことですか?こちらでは妻が夫を支えるのが常識なのでしょう?」

 仕事を辞めろだと?なにを馬鹿なことを。
 仮にそれが叶ったとして、俺にヒモになれというのか?
 ありえない。

「ありえない。俺に」
「俺に嫁が他の男と寝て稼いだ金で生活しろ、って言いたいのですか?それこそありえません。」
「じゃあ、どうするつもりなんだ!」
「見てください。私の髪、とても綺麗でしょう?狂矢さんのおかげなんです。
 男の人の精子、特に好きになった人の精子は、私たち毛娼妓にとって最高のトリートメント。
 あのヌイちゃんに売らせれば、一房だけでも高額な値が付きますよ。
 それにいくらでも伸びてきますし、生活に困るなんてことはありません。」
「ヌイちゃん?」
「受付の娘ですよ。」
「ああ。あのタヌキか。」
「ねぇ、お仕事、辞めちゃいましょうよ。毎日毎日、私とぉ、ハメハメパコパコしましょうよ♪」
「お前、なんかキャラが変わって・・・」
「私とぉ、此処でぇ、二人でぇ、アハ!アヒャハ!イヒヒャハハ」

 俺の返事を聞く前に、椿は自らの口で俺の口を塞ぐ。まるで返事を吸い出そうとするかのように舌を絡め、唾液を掬い出し、飲み干す。
 柔らかく、甘い口づけ。若干の酸欠が俺の思考を溶かしていく。
 ああくそ、俺にどうしろってんだ。

「ッン♪ちゅぶ、ンチュ、んふ♪んくっ!ん♪ぷぁ、はぁ。」
「んはっ!はぁー、はぁ。」
「アハッ♪返事は、『ハイ』でいいですよね?」

 もう好きにしてくれ。思えば、風俗の女に入れあげた時点で俺の不運が決まったようなもんだ。
 普通に生活してれば女が風俗に身を窶すようなことはない。こんなところに堕ちて来たと言う事は、こいつの運もストップ安なんだ。そんな不当たりを買っちまった俺自身も。

「ああ、太い首筋ぃ。汗が滲んで、んちゅ、はむ、ちゅ、おいしっ♥」

 沈黙は肯定。
 そう言いたげに、椿は狂気を色気に変えて滲み出し始めた。
 首筋に吸い付き、喉仏を頬張り、汗をすする。吸血鬼然りな攻めで俺を苦しめる。心地よい息苦しさは毛糸で首を締められる気分を錯覚させる。

「ンッ、チュ、アハ♪シャツなんて邪魔ですよね?」

 そう言うと、ボタンで留められた合わせ目に手を入れる。すると、その動きに合わせて這い上がってきた髪がボタンに絡み付き、一つ一つ丁寧に糸を解どいていった。
 露になる下着。だが、椿にそんな物の存在は意味をなさない。
 丸首の襟から、汗の染み込んだ半袖から、ズボンから、捲り上げられた裾から、生き物と変わらない生々しいうねりを持って髪達が侵入してきた。
 髪で下着は膨れ上がり、そしてこいつらは、ああくそ、こいつらは俺の乳首に巻き付いて引っ張りやがる!

「んぁあ ♥汗の味 ♥垢の匂い ♥皮脂のヌルみ ♥鼓動の振動 ♥ぜんぶ!ぜんぶ感じる!ぜんぶあたしのもの!! 」

 恍惚な表情を浮かべて明後日の方角に瞳を漂わせた椿のなんと狂おしいことか。
 肌を撫でる感触はしっとりとしていながらも肌の上を滑り、確実に俺の体温を上げる。そして、体温に炙られて上気した髪の甘ったるい香りを嗅げば、天国は此処にあると断言してしまえるだろう。
 例え、下着の下に蠢くそれの様が、完全に蟲の集る死体の様であったとしても。
 快楽と恐怖は紙一重の狂気だ。
 精神の均衡を保つために俺は死ぬほど叫びたかった。だが、、、

「ダ〜メ♪んちゅ♪ンクッ、悲鳴なんて、レリュ、ンブ、上げさせない。
 ンクッ、それも私のものなんだから ♥ 」

 赤い唇が俺の口を完全に被い、蠢く髪と同じくらい蠢く舌が俺の舌を引き抜こうと強く強引に絡む。叫び声はそのまま彼女に捕食された。

「美味しい ♥こんなにも貴方は美味しかったのですね!
 精液も美味しいけれど、体も美味しいです ♥ 」

 上半身の次は下半身となるのは当然。
 脛毛と陰毛の間を縫うように、編み上げるように毛の間の皮膚にさえ絹の触り心地を浸透させられて、愚息が耐えられるはずがない。
 染み出す先走りは、そのまま髪おむつに染み込んでいく。

「あぁ!あああ!!臭いッ ♥熱いッ ♥
 こんなに汚らわしいものが!わたしの!あたしのなかにひぎゅぅぅぅ ♥ ♥ ♥ 」


 いつの間にか、俺はベッドから浮いていた。と言うか、部屋すべてが消失していた。残されたのは間近に浮かぶ朱が差した白磁の肌のみ。
 体の拘束も無くなっていたが、幾重にも布を被せられたような髪の圧力に逆らえはしない。それが最高の触り心地ならなおのことだ。

「ハァ♥はぁ♥はァ♥キモチいい♥
 しごくの止まらない♪おちんぽの熱で♥あたまがフットーしちゃう♥」

 注連縄のごとく太い髪束にギュウギュウに締め付けられ、ちんぽの皮を使って扱かれると、このまま雑巾の様に締め潰されるのではと言う恐怖と射精感で鼓動が狂いそうだ。
 自分の潮騒に思考が麻痺していく。
 ただ解るのは、締め付けを押し返す内圧がもうすぐ射精してしまうであろうと教えてくれていることだけだった。

「射そうですか?射すんですね?射して♥射して♥射して♥
 わたしの髪に♥オマ〇コと思ってください♪
 熱いぷりぷりの精液を♥精汁で蒸れた熱を♥
 さぁ、早く♥射して♥射すのよ♥射精しなさい!!」

 快楽と恐怖で麻痺した俺の心が返事をするわけがない。だが彼女にはどうでもいいことだ。
 なぜって、俺の体はしっかりと返事を返したからだ。

<ぶしゅッウ!ブビュッ!ぶじゅっ!ブフッ!ブキュッ!ぶびゅ!
「ンア゙ッー♥アギッ♥アツ、あちゅ♥い゙♥あ゙♥♥♥」

 いつもの我慢ゲームとは比べ物にならない量が吐き出される、いや、搾り出される。
 髪が玉をふよふよと揺らしたり摘まんだりし、髪縄が根元から尖端へと絞めては弛め絞めては弛め。
 腰がビクビク震えて頭が重い。
 典型的なオナニーのし過ぎ状態だ。まだ一発目なのに。

「ア゙ー、、、アハッ♪アタマに染み込んでキマス ♥
 アタマん中ドロドロで、もう、なにがなにヤラ゙♥
 デモまだまだ、マダマダなんですから♪ 」

 髪に覆われて見えなかった我が息子がようやく露になると、椿はその上に股がった。
 深く大きく覚悟を決めるかのような呼吸に椿の手に余る乳はプルプルと震えている。ピンと勃った乳首の尖り具合が彼女のイキ狂い度合いを象徴していた。
 そして、意外にも彼女は下の毛があった。
 今まで本番まで行かないまでも、散々体を合わせてきて気付かなかった。思えば、椿は秘部をいつも髪で隠していたような気がするが、こう言う店の女は皆剃ってるもんだと偏見があったから。

「フフッ♪ここの毛が気になりますか?
 陰毛は毛娼妓にとって特別なんですよ。
 当然ですわよねぇ?
 愛する殿方の、 狂おしいほど熱く臭く美味しい部分に壊れるほどぶつける部分なんですから♪
 か、感度も、柔らかさも、こっちの髪の、す、数倍♥
 ああ゙♥ 想像しただけで奮えてコワイ♥ 」

 そう言う椿の薄く綺麗に整えられた陰毛は、心なしかさわさわと動いているようにも見えた。
 チンポの尖端とマ○コのスジが触れ合う。
 ぬるりとした感触と肌の熱さ、心地好い弾力はそれをぷっつりと突き破ることがどんなに気持ちいいかを物語っていた。

「イキますね♪私の初めてを・・・、私達の契りを・・・♥ 受け取って下さいまし ♥♥♥」

<つぷっ、ズブプププ、ぬちゅ ♥

「んアァアアア ♥〜〜♪」

 あ、熱い!深い!ヒダが、絡み付いて!
 熱過ぎてズプズプと沈み込むごとに腰回りまで熱量が溶け出して快楽以外の感覚が失われて行ってしまう。
 いつもよりも太く張ったカリ部分が埋没した瞬間には、ジュプゥと言う水音が体内に反響するのが解り、そのあまりの淫靡さにイってしまった。

<ドピュッ、どぷっ、びゅぷっ、ドクッ
「あア゙!ひ、ひどいぃぃ♥ こんなに、こんなにイってる私に、な、膣内出しなんて♥
 ヒ!ヒギュ!ア、アタマ狂うぅ♥ 」

 メチャクチャに顔を覆いながら、椿は涙を浮かべて口元を綻ばす。
 ドクドクと、いつもより多い量の精液が、いつもより激しい脈動で溢れ出していく。
 まるで命まで吐き出してるみたいだ。体から力が抜けて何も考えられない。

「ハァ、ハッ、ンっ、ハァ、ふ、ふふ♪もう終わりですの?
 まだまだ飲み足りませんわ。さぁ、動きますよ♪」

 両手を俺の顔横に着くと、椿はゆっくりと腰を持ち上げ、チ○ポを引き抜いていく。
 いや、違う。これは準備なのだ。さらに奥へと銜え込むための前準備なのだ。
 ぎりぎりまで引き抜かれたチ○ポに引かれて、膣の精液が垂れていたが、俺の腹までは垂れてこない。
 なぜならすべて彼女の陰毛に絡め取られていたからだ。
 椿の陰毛は、整えられたデルタは変貌し、蠢く墨染の塊として、引き抜かれたチンポに纏わり付いた。
 おぞましい反面、カリギリギリまで引き抜かれたのに持続する蠢きと熱さが気持ちよく、一回りして可愛らしくさえ見えた。

「はぁ、アハッ!ここから落としたら、どうなるでしょうね?・・・♪」

 俺の目は、きっと恐怖と好奇心と欲望で、快楽に溺れた目をしていたのだろう。
 彼女は俺の返事を待たず、いや、元々返事などできる状態ではなかったが、その蜜肉壺を落とした。

「ふぎゅぅ♥ 」

 叩き付けられた子宮が歪んでいるのが解る。降りてきていた子宮口が押し込められ、潰れ、拡がり、そして・・・。

「ひぎゅッ ♥」

 弾けた。
 まるで力を溜めに溜めたバネの抑えが外れたように、弾けたんだ。
 そしたらどうなると思う?
 巻き付いた毛をすべて押し退けて食らい付く子宮口、気持ちよくしたいとかなりたいとか、人間らしいものをすべて取っ払った締め付けと熱さに身体中の筋肉が痙攣していく。
 ぐっ!?カハッ!し、心臓が、止まりそう、に・・・!
 だが、椿はそれ以上だろう。
 膣壁ならぬ子宮壁に、槍のようにチンポが突き刺さっているのだ。そしてその変形した部分には、痙攣によってポンプのごとく吐き出される白濁液が塗り込まれているのだ。
 いや、高圧の精液を叩き込まれるのだから、傷口に塩を塗り込むようなものだろう。
 砂糖かもしれんが、まぁ、言葉にならないくらいの快感だと言うことだ。
 その証拠に・・・。

「カ ♥ カヒッ ♥ ヒャヒッ ♥ ヒッ・・・♪」

 椿は気を失った。
 豊満な胸がクッションとなって俺の胸板に倒れる。だが、それを気遣う余裕などない。体液のすべてを吐き出している俺にそんな余裕はない。
 心臓が熱い、俺はこのまま死ぬ、のか?
 意識が堕ちていく、目を瞑っても続く墨染めの闇にどこか安堵を感じながら、俺はすべてを無くした。




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




「ッハァ!?」

 目が覚めたのは自分のアパートだった。
 あれからどれくらい経ったのか、記憶が定かではない。朝のようだが兎に角時間を、と時計を見ると本当に心臓が止まった。

「あれから、4日、?なっ!はぁ!?」

 しかも朝の9時、完全に遅刻である。

「い、いかん!!」

 俺は、すぐに仕度をし、いつもより人の少ない電車に飛び乗った。
 快適な通勤なのに、その隙間の多さが逆に不安を煽る。
 会社に駆け込んだ時、ちょうど部下のあいつが外回りに出てくるところだった。

「あれ?先輩今日休みなんじゃなかったッスか?」
「いや、お前4日も無断で休んで。いや、それより部長は?」
「オフィスに居ますよ。あんな微妙な顔した部長初めてッスよ。」
「?」

 そう言って時計を見ながら走っていくあいつを見送っていると、件の部長からお呼びがかかった。
 見れば確かに微妙な顔だ。
 怯える様なにやけてる様な、憮然とはしていないが素直に喜べない、そんな顔だ。

「ああ、山田君ご苦労だったね。」
「いえ、それよりも無断欠勤に遅刻まで、ご苦労だったことなんて。」
「その事だが、それはもういいんだ。それに転勤の話も無くなった。」
「なぜ!?とても許される様なことでは、それに転勤は社長命令のはず。」

 あり得ない。社会人ならこれがどれ程重大な失態か解るはずだ。
 それをもういいだと?俺はとうとうクビになるのか?

「社長の機嫌は治った。担当は代わるがクビの心配もない。」
「はぁ。」
「君は今日のように来たい時に会社に来なさい。」
「はぁ。」
「さぁ、もう今日は帰りなさい。暫くは来なくて大丈夫だから。」

 追い帰される様に、俺は帰路に着かされた。
 よくわからない事によくわからない悶々としたモヤモヤを抱えながら歩いていると、快活な声で頭を上げた。

「おや兄さん!お帰りなさい!」

 小柄な風呂屋の受付嬢、ヌイだ。
 と言うことは、俺はあのビルに歩いていたのだ。

「俺は、どうしてここに?」
「なに言うてますん?兄さんの家はここでっしゃろ♪」
「いや、今朝は自分のアパートから」
「ここから出ていってましたよ♪」

 いや、そんなはずは、、、しかし、アパートに帰った記憶もない。本当に俺はここから職場に行ったのか?

「まぁまぁ、どうでもよろしいやろ!それより兄さん♪遊んでいくんでっしゃろ?」
「あ、ああそうだな。」

 どう言う訳か休みも貰ったし、遊ぶのもいいか。

「椿は居るか?」
「もちろんですよって!兄さんも好き者やねぇ♪」

 もちろんだ。あいつは最高だ。最高の女だ。あいつしかいない。いないんだ。
 ああ、わかる。わかるぞ。あいつが部屋から出てくるのが、エレベーターに乗り込むのが、見ろ、扉が開く、そこにあいつがいる、黒が、闇が、墨染めの闇が、熟れた裸体が、ああ、ああああ!!

「お帰りなさい、狂矢さん ♥ 」

 全部思い出した。

「アアアアアアアアアアアアアア!!!!!」




「切れませんよ、この赤い糸は ♥ 赤くもないし、糸でもないけれど、けれどね♪この髪はぜったいに切れないんだからぁ ♥ ♥ ♥ 」
15/12/29 19:46 up
部下「部長、最近先輩来ないッスねー」
部長「あんなの気にする前にお前は転職先探しとけよー」
部下「はぁ!?なんでッスか!」
部長「最近社長見たか?」
部下「えっ?まぁ、見ましたよ。なんか新しいカツラの調子がいいみたいッスね。確かに自然に見えるし、ハゲだって知らないと気づかないくらいッスね。」
部長「うちの商材は?」
部下「育毛発毛剤とか、カツラとか、発毛整形とか、こうしてみると髪関係多いッスね!てか、だからなんなんスか!」
部長「社長はこの会社を一代で創った。主に自分のためにな。その社長が新しい商材を仕入れた。それがあの社長頭に乗っかってるやつだ。」
部下「つまり?」
部長「つまり、社長は満足しちゃった訳だから、今の商売を続ける意味がない。遠からず事業を縮小するだろう。」
部下「はっ!俺らどうなんスか!」
部長「会社が無くなるかも知れないんだから、最低限の社員だけ残して、つまり私とかだが、早期退職となるだろうな。」
部下「先輩は!?」
部長「あいつは特別だ。重役待遇で残留になるだろうな。」
部下「そんな!」
部長「運が良いんだか悪いんだかな。無くなる運命の会社で出世するとはな。」
部下「はぁ〜、新聞の求職なんかないかなぁ。ん?なんだソープのバイトか。結構いい時給、この際なんでもいいか。」
特車2課
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