連載小説
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第三話 決闘 破壊 そして結末
小屋の窓から冷たい風が駆け抜けていく。
緊迫した空気の中で、オレ達はどちらが先に動くかを待っていた。

ふと、小さな葉が窓から入ってきた。
その葉は、緊迫した真ん中へと落ちていった。
葉が地面に落ちた瞬間。
「はあっ!!」
オレは刀を水平に構えて胴へとなぎ払いを放った。

ガキンッ!!

セラは紙一重で、なぎ払いを受け止めた。
初撃を止められたからには、必ず反撃が来るはず。
オレは一気に彼女の間合いの外まで下がった。
予想通り、彼女は反撃をするために踏み込んできた。
彼女のなで斬りが何発も打ち込まれてくる。
オレはその斬撃の全てを受け止めた。
けれども、

(人ではないことを知っていたけど、まさかここまでの破壊力を持つとはな)

斬撃の嵐を耐え切ることはできたが、腕が痺れてくるほどの破壊力だ。
何度も受け止められるものではない。
長期戦になればこちらが圧倒的に不利になる。

(さて・・・どうしたものか)

「戦いの最中に考え事するとは、よほどの余裕なのだろうな」

「何・・・ッ!!??」

その直後、まるで巨大な丸太がわき腹に食い込むように、何かが直撃した。
オレはその衝撃に耐えられず、壁へと飛ばされていく。
勢いよく壁に当たったが、壁がもろかったのか、ミシミシという音を鳴らしながら、砕け散ってしまった。

(いったい何が起こった??)

オレは崩れた体勢を整えながら、先ほどの衝撃の正体を探した。
けれども、いくら見渡してもそれらしきものが見つからない。
オレはふと、彼女のほうを向いた。

(・・・そうか、そういうことだったのか)

「ん、どうした??そんなに私の尻尾が気になるか」

つい今さっきの衝撃の原因は彼女の尻尾だった。
そのせいで、肋骨2本近く折れてしまっている。

「まったく、やってくれるね」

「何だ、別に剣だけの戦いではないのだから、反則も何もないだろう」

「別に、反則なんて言うつもりなんてないよ。ただ・・・・」

オレはすばやく彼女の懐に入り込み、腹部に掌底を放った。
彼女もまた、オレと同じように壁に穴を開けながら吹き飛んでいく。

「オレもまた、使わせてもらうだけさ」

「ふふふ・・・人間風情が、やってくれるな」

「人間様をなめんなよ」

瓦礫の中からゆらゆらと立ち上がって、剣を構えながら走ってくる。
オレは片手で刀を構えながら、彼女の攻撃を待ち受ける。

それからの記憶は曖昧になっている。
激しい打ち合いを繰り返し、お互いを吹き飛ばしあいながら戦い続けた。
始めにあった小屋も今では、ただの瓦礫となっている。
二人とも体はボロボロとなり、いつ倒れてもおかしくはない状態となっていた。
それでも、オレ達は戦うことをやめなかった。
激しい戦いに身を置く事に、一種の心地良ささえ感じられるくらいにこの戦いを楽しんでいた。

「ここまで気持ちが高ぶるのは、今までなかったな」

「そりゃどうも。オレもここまで張り合いのある戦いは、生まれて初めてだ」

けれど、祖父との殺伐とした修行に比べれば、天国のような戦いだよ。
あのときのじいさん、確実に殺しにかかってくるからなあ。
それでも、負けまいと戦ってきたオレに拍手したくなるね。

勝ったことはないけど。

まあ、そのおかげで、オレと肩を並べてくれる人なんていなくなったけどな・・・

そんなことを考えていると、目の前が少しずつ靄がかかってきた。

(ああ、もう限界か)

長々と戦ってきたこの戦いに、体が終わりを求めてきた。
それは、彼女も同じのようだ。
彼女もまた、体がフラフラとよろめきながらも剣を構えている。
おそらく次で最後になるだろう。

「そろそろ、終わりにしますか」

「そうだな」

オレ達は武器を構えて走り出す。
最後の一撃を託して。



「「うおおおおおおおおおお!!!!」」




雄たけびを上げながら、最後の一撃を振りかざす。













「お熱いところ悪いけど、止めさせて貰うわ」



キィンッ!!!!





鋭い金属音が響き渡る。
けれども、その音は彼女の剣ではなかった。
それを理解するのに時間がかかった。

目を凝らしてみると、オレ達の間に、夫婦と思われる二人が、斬撃を受け止めていた。

「な・・・ぜ・・・」

オレの意識はそのまま暗い闇に堕ちていった。



裕也VSセラ

『魔王城訓練場跡地』にて、突然の乱入者により試合中断。

12/06/10 00:14更新 / マドレ〜ヌ
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■作者メッセージ
マドレ〜ヌ「はい、お久しぶりです。マドレ〜ヌです。
最近、いろいろとありまして更新がなかなかすることができませんでした。
コメントをしてくださりました皆様、誠にありがとうございます。」

裕也「まあ、初っ端から投稿ミスってのは、馬鹿馬鹿しいけどな」

グサッ!!

裕也「それに、投稿するのが不定期なのも、スレを立て逃げしたかのようにも見えるぞ」

グサグサグサッ!!!!

裕也「お〜〜い、大丈夫か〜〜」

ツンツン

返事がない、ただのマドレ〜ヌのようだ。

裕也「ええと、また次回会いましょう」

ズルズル・・・・・・・

(裕也がマドレ〜ヌを引きずりながら退散)

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