連載小説
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フェリエ王立総合高等戦術学院
フェリエ王立総合高等戦術学院は王城から北東に位置する山を二つ超えた先にある。その地は本来フェリエ国の建国当時から存在する由緒正しき闘技の場であったと言われ、あるときは魔物貴族たちが一人の男を奪い合い、またあるときはフェリエ家や貴族たちの保持する師団の演習場になったとも言われている。
 だが、何故王都や王城から離れたその地が演習場になったか。
 もちろんそれには大きな理由がある。

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「テツヤ様。もうすぐ目的地に着きますよ」
 御者は僕の名前を呼び、荷馬車の幌に隠れた僕を覗き込む。
「長旅ありがとう」
「いえ、私はフェリーナ様に頼まれたことをしただけですので……」
 はにかんだように笑い、彼女は耳を真っ赤にする。

 謙遜する彼女の名前はルメリ・ロロイコと言った。この国の建国をめぐる戦いで活躍したと言われるロロイコ家のバイコーンだ。でも彼女は純朴で、どんな魔物よりも純情だ。バイコーンよりもユニコーンっぽい。耳を赤くするところなんか特に。でも、それでも、僕や普通の兵士よりも何倍も強いのは明らかだった。
「重くないか?」
「いえ、大丈夫ですよ。荷馬車を引くのは、母に鍛えられましたから」
 ニコッと笑ってとんでもない事を言う。彼女は御者であり、馬車の引手でもあるのだが、この荷馬車には僕の為にあつらえた制服にタンス、そしてカタナが数本と甲冑まで載せられている。
 決して軽いとは言えないし、普通の馬であれば4頭で引かなければ山道は不可能なはずだ。
「俺だけでも歩こうか?」重いだろうし。
「い、いえそれは……だめです。ただでさえ狭い荷馬車に荷物と一緒でしたのに……歩かせるなんて……」
 彼女は俯きながら、申し訳なさそうな声でつぶやく。
「じゃあ、僕が力になれる事ってないかな?」
「えっと……それじゃあ……あの…………」
 またルメリは耳まで真っ赤にしてもじもじする。
「私の背に乗って、がんばれって言ってくれませんか……?そうすれば……私、学校まであと少し……頑張れますから」
「えっ……?」
「ダメ、ですか?」    
 彼女はねだるようにか細い声で、僕に訴えかける。
 その眼には涙さえも浮いていた。
「……いいけど」
 僕はそう答えて、彼女の背にまたがった。
「……っ! ……ありがとうございます♥」
 ルメリは僕の重さを背に感じ、何を思うのだろうか。
 僕にそれは理解できなかったが、彼女は嬉しそうに歩みを進めた。
「少し速度を上げますね。鐙も鞍も手綱もないですから、手は私の胸にお願いします」
「えっ、でもそれは……」
「ダメですよ、テツヤ様♥ しっかり掴まって、応援お願いしますね」
「えっ、ちょっと……待って……うわっ……////」
 彼女は僕の手を胸に誘導し、強制的に揉ませ始める。
 しかもそれは服の上からではなく、短い裾の下を通すように――。
 つまり、僕と彼女のおっぱいを隔てる物は何もなくて……。
「あぁっ……♥♥ テツヤ様……♥♥♥」
「ちょっと!!! 流石にこれはまずいって!!!」
 僕が手を服の隙間から引き抜こうとしても、彼女はすぐに僕の腕を捕まえて自らの胸を揉ませようとする。
「……ほら、テツヤ様♥ 応援してくれないと私乳首でイッちゃいますよ? イッたら登校時間に間に合いませんからね?」
 そうなったらルメリも遅刻をするじゃないか、と思ったが、彼女にとってそれはどうでもいい事なのだろう。ルメリが今求めているのは、学校で得られる知識や術ではなく、自分と交尾し、子を孕ますことのできるオスなのだ。
 ルメリは荒い息を漏らし、喘ぎながらも、歩みを進める。
王城に居た頃は純朴な騎士だったはずなのに、そこにいるのは不純の象徴と言われた、ただの淫乱雌馬だ。
 走りながら感じている彼女の愛液が僕の足に飛び散って、ぐっちょりと濡れた。
「テツヤ様ッ!♥♥♥その足で蹴ってください♥♥♥ 家畜の馬に乗る時みたいにっ♥♥♥」
 彼女は、今度は胸ではなく、人型をした部分の股の間に当たる部分に誘導する。
「イクッ♥……イクッ♥……あぁぁぁぁぁぁっっ!!!♥♥♥」
 ルメリは僕の手を握り締め、その手で自慰をした。
 もちろん僕の手も彼女の愛液まみれになった。熱く柔らかい膣の肉に咥えこまれ、ぐっちょりと濡れて、淫らな白い露が糸を引く。ルメリは嬉しそうに指先をぺろぺろと舐めとり、お掃除をするかの様にちゅぱちゅぱと吸い着いた。
「んふふふ♥♥♥ おいひいれす……」
 そう言った彼女を見て、僕はもうルメリはダメだと分かった。
 彼女は学院の濃い魔力に飲まれている。
 あの学院は緑明魔界と暗黒魔界の境目にある特殊な環境で、あの地には強い魔力が宿っている。その魔力によって魔物が興奮状態になるのだ。それ故に強い魔法が使えたり、普段であれば失敗してしまう高度な魔術が使えるようになる。だから、この地は今まで演習場として使われてきた。魔術は自分の魔力を操る感覚が命だから、あの場所でだけでも練習ができるというのは大きなメリットとなる。
しかし、魔物たちの興奮がここまでだとは、フェリーナ様にも予見できなかったのだろう。
だから、普段はおとなしいルメリが突然発情した。
 全てはこの地形が生み出したことなのだ。
 
 
16/12/24 13:28更新 / (処女廚)
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